よく晴れた空と3月の匂い。 思春期のときの私の切ない思い出を運ぶ。 周りと同じ制服を着て過ごした時間。 目にはいる日差しは心なしか多くなっていて すこし目を細めて瞬きをした。
雲はゆっくり移り、私の感じる時間もゆっくりでいた。 あの頃感じた匂いや空や雲の色も全部覚えていて この時期になると疼くように思い出される。
空に飛行機が飛び響く音や鳥の声人の声車のエンジン音 近くの保育園から聞こえる可愛い音近所の家の窓を閉める音 犬のほえる声家の中で家族が動く音
人が動く音が安心と懐かしい親しみを呼ぶ。 私は変わらず同じ場所に居て変わらないものが周りにも残っている。
少し手が冷たくなって頬に手を当てた。 わたしはここに居るんだと感じた。
暖かなものはどこにでもあると思った。
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