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アイデン&ティティ - 2008年11月07日(金) 私は、自分のことをよく分かっている人は強いと思う。 自分のことを良く分っているひとは、そうでない人と比べて色んな問題を処理するのがスムーズだったり また、いたずらに悩んだり、苦しんだりすることの確立が少なくなると思う。 「自分とはなにか」ということをアイデンティティという。 IDカードのIDってidentityの頭文字だって知ってた? 私は知らなかった。 フロイトという偉い人が考えたことを基礎に「心理・社会発達漸成説」という理論がある。 簡単に言うと人生を8つに段階に分けて、その段階ごとで解決すべき特有の課題があるんじゃないのーっていうやつね。 例えば、1段階の乳児期では課題は「信頼対不信」。 心の深いところで自己肯定をし、自分を取り巻く世界を肯定する。 簡単に言えば自分は大丈夫。周りを信じても大丈夫。というような基礎を培っていくことだ。 で、これが青年期になると「自分はどんな人間か、これからどのように生きようか」というアイデンティティに結びつく。 私も自分の将来について悩んだ時期があった。 それは高校2年生のときであった。 高校2年の進路調査のときに自分の将来についておそらく初めて真剣に考えた。 変わった経験だったので今でもよく覚えている。 学校で進路の話になり、そのまま帰宅し 私は自分の部屋で「これからどう生きていくか」について初めて悩んだ。 私は後頭部をガンとなにかに打たれたように頭は「グワーン」となり それまで使ったことのないであろう脳みその場所がフル回転している気配があった。 そして、天井がクルクルまわるような感覚で私は床に座ったまま立ち上がれずにいた。 「私は、この先どうするべきか」とますます悩んだ。 自分でもびっくりするような不思議な感覚で、自室にいながらも 自分の周りは真っ暗になった。 眩暈のような、奈落の底に落ちてしまうような感覚で、落ちるはずのない床に必死にへばりついていた。 そこで考えたことは これからは自分の人生に責任を持たなくてはいけない。 親はいつかいなくなる。 自分ひとりで生きていくことになる。 とこのようなことを考えた。 また将来を考えるにあたって夢と現実の不一致を確認したり 万が一、この先親が働けなくなった場合私が大黒柱として(あたいは長女)働かなくてはいけない だからちゃんと稼げるようにならなくてはいけない(自分のできる範囲で) などと、ちょっと行き過ぎた感はあるかもしれないが 当時15、6歳の私なりに真剣に考えた。 自分なりに将来を考え、答えが出てからは、あの変な感覚はなくなり 気がつけば、私は普段と変わらない自分の部屋に居た。 そして現在に至る。 それからも将来については何度も「このまま進んでいいのだろうか」「違う道もあるのではないか」など悩みながら適応してきた。 自分で考えて、選んできた道なので責任者は自分だ。 失敗したって、泣いたって自分が悪い。 当たり前のことと言えば当たり前。 だから、自分の思い通りにならんことを 格差があるからとか、社会が悪いから、世間が悪いから、会社が悪いからなど言っている人を見るとそうじゃないのになぁと思うよ。 結局、そういう道を選んだのは自分だ。 選んだという感覚ではなく仕方なくという方がしっくりくるのか? しかし、その環境を作ったのも自分だ。 環境の文句を言うならそうじゃないように努力や行動すべき。 アイデンティティ未達成でもいいと思う。 確実に自分に向いているとか、全て信じるのは現実的ではないし、社会で生きるには賢くないと思う。 悩みながら進み、失敗もしながら分っていくものだと思う。 ただ恨むなら自分を恨め!! 全て周りのせいにして周りを恨むなんてお門違いもいいところ。 上を見ても限がないし、下と比べたってしかたない。 漫画の「シバトラ」にはたまにグッとくるいいことが書いてある。 「君達は無限の可能性を持っている」とか「頑張れば夢は叶う」 だが、現実はそんな甘いもんじゃない 努力しないものは言うに及ばず 頑張っている者でさえ夢を叶えられるとは限らないのが世の中 しかし、諦めるな というようなことが書いてあった。 余談 「自分とはなにか」crisis:危機 「自分を分っていて進む方向もはっきりし、信念がありそれに向かって行動する」commitment:傾倒、関与 この2つを経験することによってアイデンティティが達成される。 危機も傾倒も経験していないと 自分が何者であるかさえ分らない。 また、悩むのをやめてしまって傾倒していない人にとっては自分は全て可能だし、可能のままにしておかなければならないなどと思ってしまうそう。 そういう人は自己愛が高く、共感性が低いとか。自己開示度が低いとか(自己申告だけど) 詳しくはアイデンティティ・ステイタスというのがあって性格特性とかも研究されていて面白いよ。 ...
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