TOM's Diary
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人質事件が起きるまでは、自衛隊はいつでも増派、撤退できる状態だった。 しかし、増派はともかく、撤退は難しい状況となってしまった。 もちろん、主な理由は、撤退理由によらず日本はテロに屈したと言う烙印を押されてしまい、安全確保が難しくなってしまうからだ。
その昔、日本は勝てる戦争を負け戦にしてしまったことがある。 太平洋戦争だ。
「是非やれと云わるれば、最初の半年か一年の間は随分暴れて御覧に入れる。しかしながら二年三年となれば全く確信は持てぬ。」 これは山本五十六が近衛首相に言った言葉であるが、つまりは「半年か一年は優勢を保つのでその間に終戦をしてくれ、それ以上になったら負け戦になる」と首相に伝えたかったのであろう。あいにく山本五十六は生真面目な人間だったのか、連合艦隊長官は命令によって戦争をするのが仕事で終戦時期を考えるのは政府の仕事と割り切っていたのだろ。はっきりとは明言しなかった。
あの時、日本にとって潮時は東南アジアまで進軍したあたりだったのではないか?そのあたりで戦争終結させていれば、日本の勝ちで終わっていただろう。
それが良かったのか悪かったのか、日本は軍隊を持ちつづけ未だに戦争に明け暮れていたかもしれない。よって、戦争に勝っていればよかったと言っているわけではない。戦争を終わらせるタイミングによって勝ち戦も負け戦になりかねないと言いたいだけだ。
さて、自衛隊の撤退だが、人質問題だけを考えれば最初の三日の内に撤退させるのがベストだったかもしれない。だがそのタイミングは逸してしまった。それが良かったのか悪かったのか?現状を考えれば悪かったと考えるべきか?しかし、将来、長期的に見ればその判断は正しかったと考えればよいかもしれない。
では、今後、どのタイミングで撤退させるのがよいのか? 6月末に米軍と一緒に撤退するのがよいのか? それ以前に撤退させるのか? それ以降も残すのか?
アメリカの事情はどうでもよろしい、日本とイラクの今後の友好関係にとって一番よいタイミングで撤退を考えて欲しい。
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