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■ 『華麗なる一族』
人気放映中の『華麗なる一族』。 単行本をまとめて3冊買ったら思い出した。家に全巻ある・・・。 山崎豊子は『白い巨塔』でハマって全作読んだのだ。
さて、この『華麗なる一族』。 オーナー銀行の頭取が主人公。 長男を父親と自分の妻との不倫の子と疑って憎む一方、 経営している銀行は大手と吸収されそうになっている。 この危機を乗り越える為、 技術屋の息子が心血を注いでいる会社をワザと潰し、 それを起因として、息子が慕う恩人の銀行の吸収を成功させる。 坊ちゃんな息子は絶望して自殺してしまうが、 その自殺後の血液型検査で自分の実の息子だとわかる という話。
神戸銀行と太陽銀行の合併話をモチーフにしている (作中の名前:阪神銀行と大同銀行) と聞いたことがあるが、どうせなら お財閥の第三銀行(作中名)と太陽神戸銀行の合併 がテーマのほうが面白そうな。 まぁ書かれた時代よりずっと後の話なので無理だけど。 しかし、第三銀行って、 当時(昭和50年代)から体質悪かったのね。 1番下品な関西の銀行とくっついたくらいだもんね・・・哀れ・・・
この作品、 MOF(現FSA)のイヤらしさがなかなかよく出ていて素晴らしい。 実際はもっと横柄で強引で勝手のようだけど。 出てくる他の銀行の本当の名前が頭に瞬時に出て来ないものは 「勧銀が0001で・・・三井が0002で・・・」 と昔の金融機関コードを思い出しながら読んだり、 エリートな忍者とうちの会社のペコペコ部隊を比べて 「大手さんは違うなぁ〜〜!」 とMOF担の暗躍に感心したり と、人様とはちょっと違う視線で読み楽しんだりもできた。
読んでいて パパ頑張れ!息子は甘い! となるか 息子頑張れ!パパは心狭すぎ となるか は、リーマンなら前者になりそうなものだが、 私は後者に近かった。 というのも、 私の家も、ぷち『華麗なる一族』だったのだ。 ここでは詳しくは書かないが、鉄平と銀平と同じように、 わが家でも親の金銭面での扱いが兄弟でかなり違った。 『華麗なる一族』を読むと、そんな過去が思い出されて ちょっとせつなかったな〜
2007年04月20日(金)
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