つぶやける乙姫
辛口なのか、毒なのか・・・

2003年03月31日(月) 劇団『盗難アジア』企画公演「Princess&Dragon」

さて、連日徹夜&仮眠生活もすでに10日以上を過ぎまして、なんか脳内モルヒネとかそういうことでなく、なんか出てるような気がする今日この頃のワシでございます。
そんなスラム街にひっそりと咲く一輪の小さな花(←花なんかい!)のアタシにも、笑いをもたらしてくれた、一服の清涼剤のような企画公演、それが今回の「Princess & Dragon」でありました。
実はひきこもりのように隔離された仕事の合間に「ごめん!」と逃げ出して見に行きました(^^;)だからドレスアップどころの騒ぎではなく・・・いつもの通り疲れきった姿でいっちまいましたよ・・・とほほ。そして見終わった後には再び職場に戻り、徹夜で仕事・・・・あはははは(^ヮ^;)。
ま、そんなことはおいておいて。


今回はオムニバス形式で、看板俳優の佐藤雄平氏と、いつもの脚本&演出のササキナオ氏が半分こで脚本を書いたものになっております。
ちなみに、この構成のせいか、一緒に行った友人のかなぴん曰く「今回は濃かったね〜」ってな感じで、ホント・・・濃かったです(笑)。たとえるならば、エロ本の局部だけ抜き取って見せられたような、モデルの顔が好みかどうかそんなこた関係なくって欲望そのもの・・・そんな感じ。いや、こんなたとえでごめんなさい。でもいい意味でなんですよ(^^;)外面のよさに潜むたくらみの微笑みっつーか、ワシとしてはアジアそのものがそんな集団さんだと思っているのですが、そこんとこどうなんでしょうねぇ?(^〜^)


さて、では各ショートに対しての感想なんぞを。

「Hip & Bird」(プロローグ)
いわゆる「あいうえお作文」のマジもの50音バージョンです。
セリフの頭が50音で並んでいるの。そして今回もハシモトくんはモテ男の役(笑)しかし話がハードゲイに流れるとはおもわなんだ・・・(^^;)どどど・・・どうしちゃったの???

「teacher & students」
佐藤さん、子供役がはまりすぎ。次世代の野田秀樹の名前を欲しいままにしそうな感じの方です(笑)。いつまでも舞台の上でテンション高く飛び続けて欲しいものです。えぇ、40になっても、50になっても・・・。
夢の中で夢を見る。そんな感じの作品。

「Q & A」
ダークです。クイズと言っていながら、実は質問にえんえんと答え続けるだけ。正解してもなにもなく、不正解でもなにもない。シバタとはなにものなのか、それすらも分からない(^^;)そして今回ものび太ネタ(笑)。とことんのび太が好きらしい。っつーか、世代を超えた共通の定番ということか。エヴァーグリーン・ドラえもん・・・。ほら、いまも一発変換でドラがカタカナになって、えもんがひらがなになったよ・・・。そういうことか。・・・そういうことなんだろうなぁ・・・。
オチはちょっと見えた。そりゃ終身刑の人がいて解放してやると言えば、読めなくも無い。ただ、そこまでのもって行き方が良かったし、個人的には好きな作品。シンプル・イズ・ザ・ベストの良品。

「DOG & CAT」
犬と猫でどうして恋愛ものなのかな?と思ってました。したらばあんなにステキなオチが!(笑)すげぇ!そこらの恋愛ものよりも熱いぜ(爆)オートバックスのところのハシモトくんの長セリフが全て終わったとき、会場内には感動にも似たある種のなにかがどうにかなってました(←語彙なさすぎのワシ)。最後はしごくストレートに決めるところが良かったです。

「eight & eight」
今回の「面白かったで賞」受賞作品。もー、ビデオ化したら買いたい作品ナンバーワンです。
「鳴かぬなら、鳴くまで待とう、プロポリス」
はかなりツボに来ました。
「サザエさ〜んは、無罪だな〜♪」も好き。
ボディーブローのようにあとからジワジワと効いている笑いの連続。
アジアは劇団だと思っていたのに、いつのまにかお笑い集団になっていた!・・と思いきや、最後はちゃんと劇団に戻ってた・・・ってな感じでした。佐々木氏の作品って「謎を謎とは思わせず、そして徐々に解けていく」という手法が得意のようですが、これもそんな感じ。
二人のかけあいだけで持たせる舞台っていうのは、実は失敗するととんでもなく面白くないものになるものですが、これはまさに成功例といえる作品でしょう。はー、もう一回みたいわ。


そして最後に「Princess & Dragon」
最初と同じ50音作文。
前回と似ているようで微妙に違う。そしていつまでも続いていく。
パラレルワールドか、スパイラルなのか。

そして、やはりプリンセスは佐藤氏なのか・・・・(笑)


とまぁこんな構成でした。

で、全編を通してすごく感じたのが、役者さんたちが全体的にすごくレベルアップしていたこと。
素人さんが「ちょっと出ちゃいました」って感じではなく、「俺、演劇やってます」って感じになってきた。素の顔が見えないというか、ちゃんと役になっている。今回出てた人は、本当にみんなそうだった。これはかなりすごいことだぞ。特に、イケミヤギくんは前回よりもかなり上手になっていた。そして、キャラが立つようになっていた。今後ますます伸びそうで、次回の公演が楽しみ。
カマタさんは、もうなんちゅーか、プロっぽい。多分ここまで出来上がってくると伸び悩む時期がくるかもしれないけど、頑張って欲しいし、どんどん色んなもんに挑戦してって欲しい。まだまだ化けるはず。
そしてそれはスギヤマくんにも言える。きっとまだまだ化ける人だと思う。声も化粧のひとつというか、出しようによっては外見その他を越える程の「印象」を作り出せるもの。声を自在に操れるようになれば、男女両方の役をこなせるマルチな人になるに違いない。ぜひとも頑張って欲しいものです。
で、トミナガさん。乙女心です(笑)。好きな人の前に出るとアマノジャクになる乙女心が伝わってきました。前回よりも随分と舞台の呼吸が読めるようになってきていて、かけあいが上手になってきたように思えます。あとは、適度にチカラを抜く瞬間ってのがでてくると、見ている方に安心感を与えると思いますので、がんばってください♪
ハシモトくんは、この方もなんちゅーか、いい意味で「抜けた」感じがしていていい。たとえ本人がテンパっていてもあまり伝わってこない感じ。それが武器になるか致命傷になるかは本人次第なのかなぁ?今のところ武器になっていると思います。なんか「動物のお医者さん」のハムテルのような人。ルックスうんぬんでなく、モテ男の役がくるのに納得(笑)。一度キレた役をやってみると、芸の幅が広がるかも?
さて、看板俳優サトウ氏。そういう貫禄がでてきていると思われる今日この頃。なぜかOLにすると変なイケイケ(←これって死語?)になる人(笑)。今度、スナックゆかりのゆかりママのような人もやって欲しいです。それか、可憐な美少女(←こんなキャラがアジアにでてくるのか?)。はたまた悪役?いやぁ、きっと悪役をやってもどこか憎めないキャラになるのでしょう。もうワンサイズでかい小屋に移っても、キャラを立てられるだろうし、声も届くであろう人。今回の乙女ちっくな脚本と、痩せてたこととは関係があるのか?次回も弾けてください。期待しています。

で、ラストはササキナオ氏。ご本人は裏方に徹したいと思っているのかどうかはさておき、ワシは役者さんとしてのササキ氏も好きです。いい味だしてるし、上手いと思います。本が本人のものだからか分かりませんが、落ち着いているのですよね。だから、見ているほうも楽なんです。佐藤氏が風船ならば、ササキ氏はその風船を握っている人って感じで、両方が存在してバランスが取れているように思えます。だもんで、ぜひ、舞台は降りないでください(笑)。舞台降りると、きっともそっと太ると思いますし(^ヮ^)。


さらにさらに、今回ぜひ加えて話したいこと。
それは会場作り。指定席制、すばらしいっす!!確かに客の数が限られてしまうのかもしれないけれど、安心して舞台に集中できましたし、邪魔されることも無くて良かった。すごいですねぇ。こんなトコロでもアジアは成長しているんだなぁ・・・すごいなぁと感動してしまいました。これであとはパンフがもうちょっと「保存」に適した感じだと嬉しいなぁ・・・♪映画を見に行っても必ずパンフを買って保存しているワシとしては、パンフってその公演を振り返るためのかなり大事なアイテムなのですよ。確かに他の部分でお金がかかるし、そこまで回らないのはわかりますが、ぜひともご一考くださいませ。


追記:はちみつコーラスが気になって気になって、近所で探してみたりしているのですが一向に見当たりません。あれは本当に存在する飲み物なのでしょうか!?はちみつコーラスのCMは爆笑でしたよ、ホント。
でも、プレイボーイを読んでて怒られて「ずいぶん厳しい練習のようですね」って質問に対しては「練習が厳しいんじゃなくって、単にだらけてて怒られただけじゃん(>_<)」と思ってしまいました(爆笑)。あの泡盛・・・まさかマジで泡盛イッキじゃないっすよね??違いますよね??どきどきどきどき・・・・。


最後に、チケットくださったT氏、どうもありがとうございました<(_ _)>。
このお礼は、ワシのホモ小説でお返ししたいと・・・(^^;)。
アジアほど楽しんではいただけないかとは思いますが、ご笑納くださいませ。
ではでは♪


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