なんとなく「怖〜〜〜い」とか「身の毛もよだつ」ってものが見たくて借りてきました。で、静かで怖いタイプと聞いていたので、これをチョイス。おまけに、実在の精神病院で撮影したとか、そういう裏を聞き、ますます見たくなっておったのですよ(笑)。
あらすじ。 19世紀に建てられ、全盛期には2400人もの精神病患者を収容していたゴシック様式の巨大な病院「ダンバース精神病院」。時代の流れで補助金をもらえなくなり、倒産した後長い間閉鎖されていた病院であったが、改修工事を行い転売されることになった。 そして、昔の建物ゆえに、かつて建材として使われていた有害物質アスベスト(石綿)を除去するために、5人の男が雇われた。 期間は一週間。来週の月曜日には、改修工事会社が入ってきて、あらたな工事が始まる。半ば無謀とも思える急な工事だが、報酬金目当てに、彼らは引き受ける。 しかし、病院の中にはロボトミー実験が繰り返されたあとなど、非人道的な扱いを受けた患者たちの爪あとが色濃く残されていた。 やがて彼らは、とある患者の治療資料と、彼女の残した肉声入りのテープを見つける。それと同時に、彼らの心にも、目には見えない何かが住み始めていた・・・。
とまぁ、こんな感じ。で、撮影には実際にホンモノのダンバーズ精神病院が使われたそうです。そういう意味では建物の雰囲気などは非常に良く出ているし、外観の荘厳さと、そこで行われた治療の狂気さというものの対比が面白かった。 でも、実際にある建物を使ったゆえの分かりにくさというものもあって、それがなにかというと、見ているこっちの頭の中には地図が浮かばないということだ。たとえば作り物のセットで撮影をしていたら、観客に「リアル」さを伝えるために、きっと必要以上に分かりやすく場面をつなげたと思う。 が、実在のものということゆえか、場面転換の持って行きかたがラフで、「この先になにがある」とこっちが考えられるほどまでに、明確に間取りが伝わってこないのだ。だから、登場人物が建物の中を迷走したときも「そっちはだめじゃん!」とか「逃げるならあっちじゃなくちゃ!」とか、ハラハラできない。ただ「お、逃げてる」ってだけ(^^;)。 そこら辺で、ちょっと登場人物の恐怖と切羽詰った感じを共感できないのがもったいなかった。
おまけに、これを言っちゃうとおそらくまだ見てない数人の方は「え!?」と、ガッカリしちゃうかもしれないけれど、微妙に・・・・・「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」に似てるの・・・(−−;)・・・・・。
なんつーか、こう、坦々と彼らの行動を追い続けているというか、そういう感じがね。うん。 でも、「ブレア〜」よりは面白いから!!ホントです!(笑) だって、「ブレア〜」はあまりにも・・・・・(^ヮ^;)(←以下自粛)。
おまけに、一応「ブレア〜」ほど意味不明じゃないし、放置プレイじゃないから!(爆)
みんなが徐々におかしくなっていって、でも本当にそのなかでおかしくなってるのはたった一人なのです。その一人が誰かっつーのが最後までわからない。そして最後にはちゃんと分かるので、「ほほ〜」と。そんな感じ。
眠い時に見たら、ソッコーで陥落できるかもね(^^;)
部屋を暗くしてみたりすれば、一緒に怖くなれたのかなぁ?
でも、やっぱりバイオレンス抜きでゾクっとくる恐怖映画っつーのは、日本の方が好みだなぁと思う。あの、ひたひたゾクゾクって感じは、洋画には出せない味だと思うし。
というわけで、あんまり怖くない恐怖映画を観たい人向け♪
あの建物は一見の価値ありかな。
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