徒然駄文
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2004年06月11日(金) 塩野七生

 しばらくトロイの話ばっかりしてたから、久方ぶりに本の話でも。
 最近ひたすら読んでいるのは塩野七生。そのちょっと前は夏目漱石と三島由紀夫、森鴎外、内田百間。めちゃくちゃなラインナップですな(笑)。いや、しまい込まれていた文庫本が引越によっていっぱい発掘されたので、片っ端から再読しているわけですが。

 塩野七生はやっぱり面白いなあ。先日片手間に「チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷」を読み始めたらもう止まらない。続けていくつかエッセイを読んで…エッセイは軽くて読みやすいけど、やはりこの人の本領はチェーザレとかローマ人の物語などの歴史物にあるよなあ、と、途中で放り出し、コンスタンティノープルの3部作に着手。この辺りの歴史には疎いので最初は少々辛いわけですが、戦争状態の描写にはいるともう堪らなく面白い。
 塩野さんの戦争の描き方は面白い。淡々と事実を並べて描いていくだけなのだけど、そのたたみかけが物凄く緊張感をはらんいで興奮する。まさに、手に汗握る、と言う感じになるんですね。ああ、こういう緊張感の高め方って凄いなあ、と思う。上手いなあ、とも思う。文章の上手い人だ。
 で、その、堅苦しいとまで思える文章の中にひょいっと女性のミーハー的な感覚が紛れ込むものだから、私にとっては堪りません。塩野さん、かっこいい男性好きよねえ(笑)。私も好きよ。この人の歴史物を読むとドキドキする(笑)。

 と言う事で、塩野月間はまだしばらく続きそうです。ああ、ルネサンスの女たちが読んでみたいなあ。新潮文庫では出ていないようなので、調べてみたら中公から出ているんですね(新潮社からは単行本で出てるみたい)。でも本屋で見かけた事無いわ。取り寄せになるかなー。いや、チェーザレ読んでいて、ルクレツィア方向から描かれた話を読んでみたいな、と思ったんでした。

【本】


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