オトナの恋愛考
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2012年11月21日(水) 東京スカイツリー


箱根に泊って次の日は私が仕事があって、
そのままひろと高速で東京に向かった。
運転は彼に任せて私は自分の助手席に久しぶりに乗った。

いつも想う。
会って24時間近く一緒にいる時は
それが当たり前のような感覚だけど
別れてから離れてしまうと
何だかまた別世界の存在のような気がして切なくなる。
気軽に連絡もできない関係がさみしくなる。

でもたぶんお互いにそうだと思うけど
別れた時点から自分の日常に追われ
お互いのことを想う時間は時々になる。
何をしているのか今どこにいるのかもわからない。

そしてさみしいなあと想う頃すっとメッセージがくる。

ひろはちょっと前から県人会のブログをはじめた。
内容は私には関係のない郷土の話題が中心なので
知らない人に成り済まして時々コメントを書くんだけど
彼の関係者の目にふれることを考慮して
本当に時々しかコメントは書かない。

ある日大学のOB会の飲み会を
スカイツリーが間近で見れる高層階のレストランでやって
その時に窓からみえるスカイツリーの画像がアップされていた。
男ばかり8人でみるにはもったいない美しい夜景だった、と
文面にあったので私はコメントを書いた。
「きれいですね。こんなに近くからスカイツリーを観たことがありません。」
と素直に書いた。

2日後の朝彼からメールがきた。

「ブログにコメントありがとうね。今度あのレストランで一緒に食事しようね。」

少しナーバスになっていたから嬉しかった。
彼はあの都会の美しい夜景を観ながら私のことを想ってくれてたと
素直に小躍りしたくなるほど嬉しかった。

自分を田舎者だと謙遜する彼は、まぎれもなく都会の住人で
私が田舎の片隅で日々の生活に追われている時も
たとえ仕事関係だったとしても美しい女性と
こんな夜景を楽しむ機会もあるんじゃないかと。
でもそれは私の住む世界とは違うから、
知らなければ関係のないことなんじゃないかと。
ほとんど諦めににも似た想いで冷静に思っていた。
私だって彼と会わない時間に違う男性と
一緒に食事ぐらいする機会は望めばいくらでもある。
でもそれを避けているのはやはり彼の存在のためだと
今更ながら実感しているのも事実。

私たちは一年前のあの夜から「恋人」関係を解消したはずだったけど
まぎれもなく彼は私にとっては恋人だ。彼がどう思っているのかは知らないけど。

来月は久しぶりにひろに会いに東京へ行こう。
自分から会いに行くのはやめようと決心していたけどもう関係ない。

心のわだかまりは一年経ってもうなくなっていた。
あの夜までは彼のいない人生は考えられなかったけど
今は何があっても大丈夫だと思えることは年齢を重ねた証拠だと思う。
東京のクリスマスのイルミネーションを今夜TVで観て
ひろに早く逢いたいと久しぶりに思った。


夢うさぎ |MAIL

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