オトナの恋愛考
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2013年05月19日(日) ラブ・アクチュアリー


あと一週間あまりでひろと逢ってから一ヶ月が経とうとしている。
もう一ヶ月も経つんだ。あの岬のペンションで過ごした昼下がりの日から。

二人きりの時間はこの数年間、普通の月に一度の逢瀬なのに
逢わない時間は私と彼の世界を遠ざける。
二人で過ごす時間は当たり前の時間なのに
逢わない時間は私と彼の世界を遠ざける。
あんなに親しみと愛情を感じながら触れ合っていたはずなのに
こうして逢わない時間は彼の顔も身体も匂いも肌触りも現実感がない。
こんなに逢いたい触れたいと想っていても彼は妄想の恋人のよう。

なんか陳腐なラブソングみたいなことを書いてる。
きっと今日観た映画のせい。実際の愛。私にとってそれはどこにあるのだろう。

数年前まではこの日記は恋にあふれていた。
実際の生活とは無縁の私はラブストーリーの主人公だった。
でも今はもう現実を無条件で当たり前のこととして受け止め
日々平穏無事な人生を望んでいる。夫と愛犬と私の毎日、それが現実。
久しぶりにウォーキングに夫を誘い、小一時間ほどブラブラと自宅周辺を散策して
それから近くにできたコーヒーショップで軽いランチを食べて
春になると満開の桜でいっぱいになる堤防を歩いて家路についた。
家に帰ると愛犬が出迎える。いつものようにぐりぐりとなで回して
それから借りて来た期限が今日であったことを思い出して
初めてDVDでなくブルーレイで映画を観た。
趣味と意見と世代の隔たりを感じる夫はこういう映画は観ない。
なので私は愛犬を膝に抱いて一人で観た。とても素敵な映画だった。
自分だったらどの主人公だろうと想像した。どの主人公にも当てはまらないけれど
でも素直にすべてがハッピーエンドで素敵な映画だった。
若い頃は悲恋ものやらオカルトやら衝撃のラストシーンの映画が好みだったけど
この年齢にもなるとハッピーエンドの映画が一番気持ち的に楽だ。
すべての人々が幸せになることを願ってはいるけれど
私と彼の関係はすべての人々をキズつけてしまうかもしれない。
だから私は逢えない時間を憂うことなくハッピーに暮らしていくことに努力する。

そして彼の夢の実現を密かに願う。私はたぶんひろを愛してるのだと思う。
自分たちに愛する家族がいても。それはそれで大切なことはお互いにわかってる。
だからその夢が叶ったときはきっと関係は終わりを迎えているだろう。
でも彼の夢が叶うように私は遠い空の下で静かに祈る。



ラブ・アクチュアリー 
実際の愛は私にとっては何なのか今はまったくわからない。


夢うさぎ |MAIL

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