。。。。。日々の暮らしの中に煌き探して。。。。。

春夏秋冬日々是好日(ふぉと日記)
  こまはは



 子育てって大変だっ!

夕方近くになってようやく雨は上がったものの厚い雲に覆われた空に月もなく
いつもにもまして暗い道をこまと歩いていた

と、大きな声で泣きじゃくりながら幼い女の子が闇の中から飛び出してきた
辺りに保護者らしき人の気配はなく、いったい何ごとかと声をかけた

女の子はしゃくりあげながら「お父さんに置いていかれたぁ〜」と繰りかえす
車に乗って立ち去ってしまったのだと言う
娘を探す父親と行き違いになってはと、しばしその場に立ち止まるも誰も来ず
ちょっと落ち着きを取り戻した女の子に名前を聞く
小学校一年生と言う女の子は、同じ校下でしかもおばあちゃんに当たる方とは知り合いだった

家に連れ帰りまずは女の子の家に電話をするもお留守
で、すぐ近くに住むおばあちゃんの家に連絡をした
おばあちゃんと言っても年は私と変わらないその方からは、
評判通りのしっかりとした返答が返ってきた

ウソをついて父親に叱られ、お仕置きとして置き去りにされたのだという
そういうことだったのかっ ど〜もふに落ちなかった話に合点がいった
○○は自分のしたことが分かってるはずだし、普段から暗くなるまで遊ぶ子だし、家までの帰り道は分かってるはずだから一人で帰してくれと言う
自分としては息子がしつけとしてやってることに口は挟みたくないと言う

と言われても外は真っ暗だし誘拐事件が後を絶たないこの物騒なご時世に
一旦保護した子を放り出すわけにもいかず、父親に団地の出口まで来てもらうことで話がついた

待つことしばらく、父親がやってきた まだ若い父親だ
怒り覚めやらぬ様子である
「○○は約束破ったもんな!」とか「今度は山に捨てようかっ!」とか言っている
「お父さんが来たらごめんなさいしようね」と言ったのに女の子からもその一言が出ない
そのまま車に乗り込もうとしている
とその時、若い父親が娘に声をかけた 「ありがとうは?」
そして「ご迷惑をお掛けしました」ときちんと頭を下げられた
ありがとうの小さな声を残して父と娘は立ち去って行った あの父娘なら大丈夫!

あぁぁぁ家にもこんな時があったな 
さっきまでつないでいた女の子のちいちゃな手のぬくもりと一緒に
子育てに奮闘していた日々が甦ったのでありました


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2003年11月11日(火)
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