岸部・・・?
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先日、うちの爺が「婆ちゃん、下の入れ歯がない」と騒ぎ立て、 しばらくして「婆ちゃん、あったあった」と言うので、婆が見てみたところ、 上の入れ歯を無理矢理下にはめ込んでいたのであった。というコロンブスの卵的発想をやってのけていました。一難去ってまた一難、処理に困って苦笑いです。
それ以来、爺ちゃんの下の入れ歯はなくなっていました。
その爺が最近やたらと咳き込み、今日に至ってはお茶も飲めないほど喉が痛むと言い、しょうがないので婆は病院に連行しました。 口を開いて見た医者は瞬時にハハンと言ったそうです。 原因は、喉の奥に詰まった入れ歯!でした。 なくなっていた期間もご飯は食べていたのに、です。 意味があるのかないのか、麻酔を打って、取り出したそうです。
そんな爺が、風呂上りに転んで頭をゴンと打って、起きあがるのが極めて困難な状況だったので、僕はテレビ鑑賞を中断して駆け寄り、抱えあげた後、おんぶして婆と3人体制のフォーメーションで部屋に連行してあげました。
いつもは家族の急所でしかない僕が、母と婆しかいないこんな時ばかりは頼りにされて、自分が立派な青年になった気がしました。 爺はおぶってみると意外に重く、廊下の途中にある出っ張ったドアノブにひざをぶつけてやりました。
ベッドに座らせると「はりがとう」とギリギリの声で言っていました。
私の祖父は僕の元気の源です。
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