岸部・・・?

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2005年09月15日(木) 一姫二太郎な話

一姫二太郎とは、子を持つなら、一番目は女の子で、二番目は男が良いということ。さっき調べたから間違いない。

「あら?女の子一人、男の子二人って意味やないとかいな?あら?」と思っている人も多いはず。うちの母ちゃんなどは、両方の意味を知ったうえで、「さあ、どっちやろうねえ…」などと言う始末。こういうことわざは困る。

たとえば、ある家庭に遊びに行ったところ、そこの子供の一人目が女の子で二人目が男の子だったとする。

そこでおれが意気揚揚と一言、「ほ〜う、一姫二太郎かね」と言ってみたところ、周囲が「ざわ・・・」。そこへ友人A「あれ?岸辺くん知らないの?一姫二太郎って、女一人男二人の兄弟のことよ=3。」。その一言で、怪訝そうにしていた一同はどっと晴れやかな表情。

これはまじでイカンともし難い状況。
想像するだけでガビーンってなる。

ちっ違うのにぃ・・・。かといって、わざわざ皆に「それ違うとって!違うとって!ほんとの意味は一番目が女で・・・」などと説明するのもされるのもうざい。

相手が気心知れた奴なら、もしくは一人とか二人なら、「はあ?違うったいばーか」で一蹴できる状況ではあるけど、問題は、間違った理解をしている「友人A」がその場の有力者であったり、「賢い奴」で通っている奴だったり、周囲の人数が多人数の場合など。その場合、こっちが否定しようとすればするほどムゴイ感じになる。

最終的に、「はいはいわかったわかった、物知りやね。」となり、
知ってる方が損することになる。


ケース2

友達の子供が女一人、男二人なのを見て、友人Aが一言。

「ほ〜う、一姫二太郎?(ニカッ)」。

などと出鼻からすごいパンチを繰り出してくるケース。さらに、周囲も賛同している様子。やっぱり想像するだけでガビーンてなる。こんなときも、わざわざしゃしゃり出て説明したくない。かといって、この無知集団に身を置いておくのも居心地悪い。こんなときは、もう片っ端から全員をぶん殴ろう。

実際、なんかの時に、「日本では昔から「一姫二太郎」と言って、子供は女の子一人、男の子二人の合計三人が丁度良いのです。」などと宣った偉い人がいるらしく、そのときおれがその人の秘書だったら、上記の通りやっぱり殴り倒すしかないけど、単なる傍聴者としては、偉い人にそんなこと言われたら「へえ〜やっぱり偉い人は物知りやねえ」って思うしかない。

まあ、上のケースはどうでもいいとして、問題は、こういう紛らわしいことわざ。ちょっと前に流行ったやつだと、「情けは人のためならず」の正しい意味とか。

そんな感じで、ある言葉に対して、大多数が共通して間違った認識をしている場合、もう間違った方に移っちゃうしかないんじゃないかとも思うんですよねえ〜。少数しか正しい意味を知らない言葉なんてツールとして価値がないんじゃないかと。まあ、だからこそ正しい意味が大事なんだとも言えるけど。んもっ・・・知るかっ!

間違った方に移っちゃった方がいいんじゃないかというのは「ら抜き言葉」にも同じことが言えて、最近じゃむしろ「ら」を入れた正しい言葉の方が不自然だったりする。

言葉とかって平安時代と今とでは全然違って江戸時代とも微妙に違って、それは音便化されたり、時の経緯で洗練されたりなわけで、本来流動するものなんです。その点、言語学者などは言葉の流動性をわかっているから、案外はやり言葉とかファミレス用語とかに寛容で、逆に、ら抜き言葉に厳しいのは、どうでもいい小知恵のあるおっさんおばさん連中が多かったりする。

いや、やっぱら抜き言葉とことわざは違うか。

口は災いのもとってことよ!(強引に終了)


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