 |
 |
■■■
■■
■ 誰も。
捕らわれそうな瞳だった。 ちくり、と胸が痛んだ。
「彼」に私を重ね、 書き記した文が、ディスプレイにちらばる。 そのどれもが、 その瞬間の私の気持ちであり、 「彼」の気持ちであり、 大切なもの、だった。
想い、は形を変えたけれど、 私、である「彼」の時は止まっている。 画面に表示される黒のドットに、「彼」はいる。 私の指先が、彼を形作る。
けれど、今の私は彼に触れない。 それは、「彼」を思えないから。 「彼」の想いと、私の想いは、同じだったはずなのに。
2003年12月06日(土)
|
|
 |