空虚。
しずく。



 何が言える。

馬鹿なのは、私なのだろうな。
わかっていたはずじゃないか。覚悟していたはずじゃないか。

あんな綺麗事など言うんじゃなかった。
あんな約束など、交わすんじゃなかった。
そんな後悔をすることすら、無駄なのに。

そう、当たり前じゃないか。
恋人同士がセックスするのに何の問題があるっていうんだ。

わかってるじゃないか。わかってたじゃないか。
…どうしてこんな事、思うんだ。


「お前じゃなきゃ、感じない」
「早く終われって、思ってた」
そんな、事を。…いくら、語られてもダメなんだよ。
おかしいのは私だ。わかってるよ。嫌になるくらいわかってるよ。
責める事なんか出来ないのもわかってるよ。

それでも、それでも…嫌なんだ。苦しいんだ。辛いんだ。

『あなたは、私のものなのに』


「彼はどんな風に抱いたの?」
「挿れさせたんだよね?ここに」
「気持ち良さそうだった?中でイったの?」
そんな言葉を吐けたら、どれだけよかったか。
何も考えずに、傷付けてしまいたかった。
残すな、って言われても痕、つけたかった。

…気持ち悪い。吐き気がする。
ああ、ますます嫌いになってしまった。
それは向こうも同じだろうけど。

言ってやりたい。
付け入る隙を与えたのはあなたじゃないですか。
私に責任転嫁する前にご自分を見返してみてはどうですか。
彼女を満足もさせられないくせに。

2005年07月31日(日)
初日 最新 INDEX MAIL HOME


My追加