サッカー観戦日記

2024年06月29日(土) 信州ダービー J3松本山雅−長野パルセイロ探訪記

Jリーグは良くも悪くも成熟し、一定の型がある。ダービーマッチになれば公式が煽っていることもあって双方過剰というか憎悪にも似た感情が飛び交う。地元大阪でいえばガンバとセレッソは元来松下とヤンマーに敵対意識はなかったし、北摂と大阪南部も特段対立意識はなかったが、今ではすっかり仕上がり、敵対意識ごっこというより本気で相手を嫌う関係になっている。これは観客動員という意味では幸いだが、ビギナーには敷居が高く、サッカーの悪い面も出てしまう関係になっている。つまり会場までの往復の車内の空気は良いとは言えない。欧州のノリをJリーグに持ち込む古参サポーターがすべて悪いとは言わない。彼らがJリーグの隆盛に大きく貢献したのは確かだから。ただ時代の要請はファミリー層を含めて誰もが観戦を楽しめる、緩いエンタメ観戦文化である。フットボールを熱心に応援する文化ではなく、観戦もその一部に過ぎないような、食べて飲んでマスコットを愛でて場内の雰囲気を楽しむ時間を過ごすだけの新しい文化が求められている。そういう中でのダービーは双方プロレスごっこ以上の対立がない、チーム力以上に双方の地域へのリスペクトがある、平和的で誰もが来られるダービーが求められている。そしてそれが体現されていると言われているのが信州ダービー、つまり今期でいえばJ3松本山雅対長野パルセイロである。現在の長野県と言われる信州の地域は山々に阻まれ各地にそれなりに大きな町があり、かつては北信越リーグに様々なチームがあった。長野エルザ、松本山雅、茅野チェルシー、上田ジェンシャン、アンテロープといった面々である。その中からプロに収斂していき、Jリーグクラブにまで成長したのが松本山雅と長野パルセイロ(元長野エルザ)である。地獄の北信越と言われた、今のJクラブだらけだった時代の北信越リーグは観ていないが、長野県全盛時代だとか、YKK対北陸電力(後に合併してカターレ富山)だとかは観ている。その後福井のゲームにも足を運んでいる。で、長野県がプロは2クラブに収斂したのは都市にそれだけの力があったからだが、力があるのには理由がある。長野県の歴史、つまり長野市と松本市はもともと異なる県であり、善光寺の門前町の長野市と松本城の城下町の松本市では根本的に経済構造も気質も違い、つまり地政学的な対立が不可避と言えば過言だが、少なくとも対立構造がある。一方長野県はフットボールマッドな土地柄ではなかった。高校バスケは全国制覇経験があるが。高校サッカーでは昔松本県が丘高校が全国ベスト4経験があるが、県内が盛り上がったとも思えない。クラブジュニアユース選手権が長野県開催の時代も会場はのどかだった。Jリーグでも後発である。そういう意味で長野県のフットボールファンは良くも悪くも「初心」であり、未見だったダービーマッチもピュアなフットボール熱に満ちた雰囲気ではないかと予想した。

さて前置きが長くなった。というか前置きを書くのが楽しくてこの部分がむしろ主かもしれないが。さて、大阪から松本に向かうのに高速バスを選択する。阪急観光バスで約6時間。阪急バスは今は阪急観光バスという会社が高速バスを運営している。大阪・松本間は400キロ弱。これを一人の運転士が休憩を挟みながら運行する。梅田三番街の阪急梅田駅下から8時に出発し、新御堂筋を千里中央までゆっくり行き、吹田から名神に入る。ここまで1時間くらいかかる。そしてまっすぐ東に向かい、多賀大社のある多賀サービスエリアで休憩。近江牛串1800円です!とか言われて安い牛串700円にした。そして小牧から中央道に入り、途中渋滞もあったが、岐阜県の恵那で2回目の休憩。そして岡谷付近で再び渋滞して松本バスターミナルには30分以上遅れて到着。14時20分くらい。そして会場のサンプロアルウィン(松本アルウィン)への無料シャトルバスも松本バスターミナルから出るが、待機列が長い。30分近く待って乗車。観光バスを使っている。着いたのが15時30分くらい。キックオフが16時からなのでスタグルを回る余裕はない。バック側の駐車場に着き、軽い傾斜を登っていく。松本サポと長野サポが静かに登っていく。家族連れも多い。やはり平和なダービーだ。殺気は一切ない。バック中央の4千円の席に着席してキックオフで双方の布陣を確認して、松本山雅のゴール裏が超満員で緑で盛り上がり、一方長野のオレンジは逆のゴール裏半分弱に詰められてイマイチ盛り上がってないように見えた。でそれから海賊焼きを食べて様相を見る。ここでは試合内容そのものにはほぼ触れない。ただ今期もあまりにもJリーグの生観戦が少なくて普段見るのが高校生とかなのでレベルの高さに唖然とする。ダービーらしくデュエルの強度はアマチュアを圧倒している。技術的にも高い。大学サッカーサイドの発信として、J2黎明期は大学サッカーの方がJ2よりレベルが高いというものがあり、今は流石にそれはなくなったのだが、代わりにJ3よりもレベルが高いと言っている。根拠はそれなりにある。曰く大卒選手がしばしば即J2でレギュラーを取るだとか、天皇杯予選でしばしばJ3を破るとかである。様々な見方があり、一理あるが、私はこれには同意しない。まず天皇杯予選についてはJ3はメンバーを落としている。メンバーを落としたといっても出ている選手はプロだろうという意見はあるが、連携面では大きく落ちる。フットボールはチームスポーツであり、個人の足し算ではない。控えはチームを組んでいるわけではないから、たとえばFC大阪の天皇杯チームは大阪の大学サッカーと連携面では比べるべくもない。そして大卒がしばしばJ2で則ポジションを取るという話だが、これはJ3からの移籍選手にも言えることだ。大学サッカーはポストユースと言われる。18歳でプロになれない逸材を育てる機関とされる。その中でもトップオブトップの明治大や筑波大ならば配信を観る限り確かに一部の崩れたJ3よりは強い。しかし機能しているJ3、つまりこの日の松本山雅や長野パルセイロよりは弱いと思う。もちろん主観だ。しかしそれなりの観戦キャリアがあり、しかも特定のジャンル贔屓でもなく、いや大学サッカー贔屓だが、少なくとも観る目が偏るタイプではない人間としての一主張だ。さて、ゴール裏からは罵声があまり聞こえてこない。間違いなく熱気はあり、声も出ているが、スタジアムは一体化はしておらず、メインやバックと棲み分けできている。バックの観客は温厚だ。グッズ、特にこの日は暑かったのでタオルは纏っていたが、ユニフォームは少なく、平和的だと思った。なんというか普通にエンタメを楽しむお客様。スタグルを楽しむ人の多さも、やはりゴール裏の熱気にあてられていない、平和なエンタメという印象だ。若い人が多く、家族連れも見かける。普通に食べておしゃべりして観戦を楽しんでいる。ゴール裏の熱気は「ピュアなダービー」から「普通のダービー」に移行しつつあるのかな?とは思うが、何せダービーマッチの成長史というものを実体験で知らないのでよくわからない。長野サポはさほど熱気を感じないが、単に私の席からは遠くて人数も少ないせいかもしれない。ハーフタイムに抜け出すと、トイレが足りない感じはあったが、スタグルの列がまた長い。松本山雅ビールなる、何かを入れて緑になったビールを買ったが、色が面白いだけで苦くて美味しくなかった。ビール通ならいろいろ形容できるのだが、シンプルに苦いものが駄目な私は表現に乏しい。とても後半開始までにスタグルは買えない。というかそういう客が多いあたりも「緩いダービー」だ。ケバブを買ってゆっくりスタンドへ。スタグルを満喫するつもりだったが、思った以上に人が多く断念した。それと試合後に信州そばも食べるし。さて観戦ノートをフォメ以外は取っていないが、レベルの高さに唖然としたまま進む。ただチケットが高いので、松本付近のお金のないファンは松本山雅ユースを観た方がいいかもしれない。たぶん松本山雅のトップチームに比べれば、松本大学や近くの高校サッカーは何もかも落ちるし、特にエンタメ性は格段に落ちるが、松本山雅ユースは技術を追求し戦術的意図もしっかりしているので、無料で観られるゲームとしては最上級のものになる。この日の観客数は1万4千人を超えた。
さて試合が終わって撤退だ。シャトルバスで再びバスターミナルに向かう。なかなか長蛇の列で、駐車場に観光バスが10数台待機していた。40分ほどかかって乗車してバスターミナルへ。駅ビルのお高い蕎麦にありつき、てんぷらをたっぷり食べてバスターミナルで夜行バスを待つ。コロナ禍では一切飲み屋には行っていない。今回終始ソロ活動であった。というかソロ活動増えたな。22時半の夜行バスで帰阪するが、年齢的にしんどかった。無理して特急しなのと新幹線で帰れば良かった。数日ダメージが出た。

さて信州ダービーは夢のダービーというより現実にシフトしつつあるのかな?という印象。今のうちに行った方がいい。ただ、どうやら長野ホームの信州ダービーのほうがむしろ夢のダービーに近いのでは?と思わせる程度には長野パルセイロサポは温厚だった。またの機会に今度は南長野に行きたい。こけら落とししか行ったことがないので。



2024年06月16日(日) クラブユース選手権関西予選プレーオフ 京都−姫路 C大阪−奈良 女子 C大阪−INAC

クラブユース選手権の関西予選は全国枠が4枠で、京都・ガンバ・セレッソ・神戸が総当たりリーグ戦を行い上位2クラブがストレートイン、下位2クラブは街クラブというかその他のクラブ上位とプレーオフを行い勝者が全国へ行く。以前ならば4チームリーグは「J組」と称していたが、今は奈良クラブとFC大阪もJリーグクラブとなったので、現在は「PP組」と称している。つまりプレミアプリンスという意味だろうが、奈良クラブユースが力を付けてプリンスリーグ射程圏内である。昇格すれば4クラブを特別扱いする根拠がなくなるので、恐らく5チームリーグになるのだろうが、予選レギュレーションは難しくなる。むろんその他のクラブからの最強の刺客は奈良クラブということになる。


クラブユース選手権関西予選プレーオフ
京都サンガF.C.U−18−エストレラ姫路FC U−18
6月16日 エストパーク 9時30分 晴 人工芝 主審:瀬田順矢氏



京都 監督:石田英之
GK 21 本多敦   187.81 07.10.03 長崎ドリームFC
DF  3 三宮稜大  180.76 06.07.18
    4 神田幸太郎 184.76 06.07.25 神戸FC
   24 児玉一成  180.70 08.09.02 
    6 坂川賢祐  174.69 06.05.24 京都サンガSETA滋賀
MF  7 尹星俊   170.63 07.05.04
    8 石本泰雅  170.67 06.04.27
   15 酒井滉生  169.64 07.10.17 2年
   11 柴田了祐  164.61 08.04.28 3年と表記 おそらく生年の記載ミス
   14 昌山勇   174.71 07.07.10 2年
FW 10 立川遼翔  180.68 07.02.20 
   
GK  1 木村光貴  186.76 06.06.24 FC GRANRIO SUZUKA
DF  5 原山颯   175.71 07.05.19 2年
   19 関谷巧
   29 古田快斗
    2 小林治英
MF 18 寺本雄登
   22 坂蓋祐飛
   23 音?空
注:パソコン辞書に入ってなかった。さんずいに「和」
   16 小鷹天
   20 松本瑛太
FW 17 松本悠臣
   30 藤井敬士


 
エストレラ姫路
GK 73 川田竣介
DF 67 植田拓星
   90 丸尾陸馬
   83 西森透也
   22 島田光
MF 68 上野翔
   93 山田実昴
   78 田村遥人
   88 松田陽希
FW 13 宮内大芽
    6 萩本青空

GK 66 石間漣
   27 藤岡蒼生
DF  7 川��蓮斗
   55 丸尾悠真□
   36 上野大希
   34 八尾泰聖
MF 20 藤定実来
   57 村尾琉希
   48 田中稜真
   62 山本晃大
FW 87 松下遥人
   10 井上空

55は公式記録が読み込みミスで名前の一部表示されず。

京都
十番
十一十四十五
七番八番
六番四番二四三番
二一

姫路
十三九三
二二七八六番八八
八三九十六八六七
七三

立ち上がり、京都がイマイチ。姫路も果敢に入り、これはやれるという感覚を与えてしまう。キャプテン90丸尾のロングフィードや右に開いたトップ93山田の仕掛け、中に絞る右ハーフ88松田のバランス感覚など、守備的ながらバランスがよく、京都にシュートまでいかせない。しかしながらセンターフォワード��宮内が京都センターバック陣にパワー負けして、無理目なシュートにしか行けず、キープも出来ない。これは戦力的には健闘止まりだろうと感じさせた。徐々に京都が押し返し、流れをつかんでいからは点さえ入れば決まりという内容に。
31分、��昌山の左コーナーに�た静弔�頭で合わせて先制。勝負あり。37分、左に押し込み中に入れて��柴田がニアに詰める。記録はオウンゴール。前半は2−0。
49分(40分ハーフ)、㉔児玉のフィードから��立川が決めて3−0。51分、�ジ胸海離轡紂璽箸豊�酒井詰めて4−0。64分、��昌山がフリーキックをたたき込み5−0。結局京都が5−0で勝ち、全国行きを決めた。



クラブユース選手権関西予選プレーオフ
セレッソ大阪U−18−奈良クラブユース
6月16日 エストパーク 12時 晴 人工芝 主審:谷淳平氏


セレッソ大阪
GK 21 イシボウ拳
DF  6 藤井龍也
   13 伏見晄永
   34 海保颯大
   20 刈田琉唯
MF 14 西川宙希
   10 木賽快斗
   18 佐野泰生
    8 首藤希
   15 中山聡人
FW 11 小野田亮汰

GK  1 山岡薫平
DF 16 阿部陽正
   17 金龍起
    3 芝田琉真
MF 33 手嶋蒼介
   27 増井翔
FW  9 安藤翔規
   36 木村風河
   30 塩尻哲平

奈良クラブ
GK 31 橋本浬
DF 22 齋藤郁弥
   23 直江辰真
   24 中村京生
   25 趙在崇
   38 太田祐樹
MF 26 中島航
   27 林克俊
   30 川井大地
FW 29 島田敏弥
   40 関口智也

GK 21 内山拓海
DF 36 小牧太晟
MF 32 岡本昴
   33 柿澤輝羅
FW 28 塩川啓介
   35 浜名元希
   37 竹内太陽
   39 工藤暖太
   42 宮城龍

セレッソ
十一十五
十四十番十八八番
六番十三三四二十
二一

奈良クラブ
四十
二九三十
二六二七二五
二三二二三八二四
三一


C大阪は小柄だが、パワフルというかボディバランスが見事でデュエルには優勢である。優勢というのはつまり奈良クラブ相手に完勝とまではならない。センターバックコンビは上手くて、特に��伏見からは正確な左足フィードが飛んでくる。㉞海保からのフィードもなかなか。全体的にショートパスだけでなくミドルパスの精度やスピードが素晴らしい。全体に細かい技術と大きな展開を織り交ぜ、サイドで1対1になれる。しかし��西川も�┝麁�も突破できない。またサイドバックも連動して崩せない。サイドの崩し方を教えられているのか?それともサイドは基本的に囮役で相手を広げて中から崩したいのか?実はセレッソは昨年までは風間八宏さんの方針か、極端に中央に絞り、細かい技巧で中から崩す方針だったため、サイドアタックがなかった。もちろんそれは一つの方針であり、あり得る選択肢だが、とにかく今のセレッソには強力なサイドアタッカーがいない。左サイドバック�ζ0罎榔Ε魁璽福爾鮑限�で蹴る精度があるが、左クロスは殆どなかった。ボランチは数的不利で運べず、捌き続ける。��中山はシャドー的でスピードに乗れば面白い。システム的に最も輝くポジションか?��小野田はセンターフォワードでポスト役。個人能力としては奈良クラブ守備陣に優勢だったが、集中力の高い奈良クラブの前に孤立気味。基本的には敵陣深くでキープを狙っている。クロスが入れば輝く選手だろうと思った。チームとしてはいまいち機能していないが、別に監督の金晃正さんの責任とは言い切れないと思った。なんというかノーマルな4−4−2ビルドアップ型のチームを目指していて、現状ではそれにふさわしい人材がいない感じ。
対する奈良クラブは4−3−3の両ウイング引き気味。トップチーム昇格も出したが、試合中選手を特定できない状態で観ていると、スバ抜けた選手はいないし、個々の能力では劣勢だ。実はトップ昇格の㉚川井大地が右ウイングなのだが、攻撃面で持ち味を出せない前半で代えられた。一応ほかの2種登録選手に触れておくと㊵関口はセンターフォワードでセレッソセンターバック陣に高さで勝っていたし足元も確かだが、長身の割にポストは上手くないと思った。つまりあまり身体を張ってくれない。右足フリークックを蹴る精度があり、得点感覚はある。駆け引きに優れている。ただチームメイトがおぜん立てしてくれるだけではなく、自ら味方を生かすプレーをしてくれるかが今後の鍵になりそう。才能はある。もう一人の㉗林はキャプテンで気が強いし上手い。が、トップチームでプレーできる体つきではない。小柄でデュエルに負けている。正直言ってなぜ2種登録されたのかわからないフィジカルだ。Jユースの中でもフィジカルに弱いセレッソユースにデュエルで負けるようでは、大人の中ではプレーできない。
㉓直江は左足セットプレー担当の左サイドバック。㉙島田はポストプレーができて飛び出せる好選手だが、奈良クラブでは彼は囮役だ。センターバック陣はビルドアップに秀でているが、ミドルパスの精度とスピードがセレッソより落ちる。こればかりは基本の差だからなかなか高められない。中盤は上手くてセレッソにも対抗できる。が繰り返すがデュエルで完敗しているのでどうしても潰される。
さて、35分、セレッソ��中山がスピードに乗って中からつっかけてミドル。キーパー弾くが��西川が詰めて1−0とセレッソ先制。前半は1−0。

さて後半の奈良クラブの布陣を書いておこう。

二八四十二九
二六二七
二五
二三二二三八二四
三一


中盤中央は㉗林では勝てないと踏んで、よりフィジカルの強い㉕趙を置き、㉚川井に代えて投入した㉘塩川を基本左ウイングにして㉙島田としばしば左右を入れ替え、ウイングのポジション自体を高くした。
とはいえ、後半の入りもセレッソペースだった。しかし46分、左に現れた㉖中島が右足で正確な左クロスを入れて㊵関口がヘッドで競り勝つ。これで1−1の同点になった。そしてこれでセレッソの様子がおかしくなった。自信満々にプレーしていたのが、もしかしたら負けるかもしれないと思ったのか、デュエルが消極的になった。高校生の精神力というのは不安定だ。動揺して力が発揮できなくなり、引き潮のように流れが変わるゲームは数多く見てきた。まさにそういうゲームだ。力そのものはセレッソの方が上なのに、奈良クラブの流れになった。52分、セレッソ、不用意なファウルでゴール前フリーキック。これを奈良クラブ㉓直江が蹴り、ゴール前こぼれをセンターバック㉒齋藤が決めて1−2と奈良クラブが逆転した。以降はセレッソが押し込むがなかなかシュートに行けない。奈良クラブはゴール前に密集して守る。セレッソはセンターバックも敵陣に入り押し込む。が高さがないので放り込めないし、突破もないので切り崩せない。そして71分、奈良クラブは自陣深くからのロングカウンターで㊵関口と㉖中島が抜け出し2対1。最後中島のパスを関口が決めて1−3と勝負を決定づけた。77分、セレッソのロングシュートが密集を抜けてもしかしたら最後合わせて、とにかく追撃したがそれまで。結局2−3で奈良クラブが勝利して全国行きを決めた。セレッソは歴史的な予選敗退になった。

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クラブユース女子関西予選
セレッソ大阪ガールズ−INACレオンチーナ
6月16日 16時 神戸レディースフットボールセンター 人工芝 晴



クラブユース選手権は長年男子だけ開催だったが、数年前に女子大会の開催も機関決定している。女子は高体連の発達が遅れたので、クラブチームも選手にとって重要な選択肢だった。実は総体開催以前の夏開催の高校女子選手権は20年前には府県予選もなくいきなり関西大会だった。その程度の加盟校数だったのだ。で、クラブだがチーム数が少なくていきなり関西大会。しかもリーグ戦方式である。昔はスペランツァが圧倒的に強く、ワールドカップ優勝メンバーに海堀あゆみや阪口夢穂を輩出するなど、全国的にトップクラスのチームだった。しかしのちにヴィトーリアとして分離独立されて弱体化し、さらにヴィトーリアのほうも力を落とし、今ではトップレベルの人材は輩出していない。でセレッソが育成チームとして強化され、クラブユースの全国大会を制するほど力をつけ、WEでトップのアイナックのアカデミーも強化してセレッソを追い、現在この二つが関西2強である。今予選でも全勝で最終戦の直接対決を迎える。全国大会の関西枠はわずか1。得失点差でセレッソが上回るため、引き分けたらセレッソが全国に行く。

姫路・エストパークでの男子のクラブユースプレーオフから神戸ポートアイランドのレディースフットボールセンタに移動するが、途中事故で山陽電車が止まり、ただでさえ間に合わないキックオフに大幅遅刻。ハーフタイムに着いた。周囲に伺ったところ、前半は0−0である。

セレッソ
十七二四
七番十番誰々八番
二番誰々誰々五番
誰々

アイナック
十五十六
六番
二十八番二四二八
十七四番五三
誰々

アイナックはパスを回すのだが、セレッソがスピードに乗ったいいカウンターを浴びせ続ける。右ハーフキャプテン8番がレフティーで強烈な右カットインを繰り返す。セレッソのエースナンバー8番を与えられるだけはある。彼女はトップ昇格もあるかもしれない。左ハーフ7番のカットインも強烈。回し続けるアイナックの中心はキャプテン8番で大柄でキープ力抜群で基本がしっかりしていてパスが低くて鋭い。当たられてもびくともしないし、彼女もトップ昇格があるのでは?というか観戦記執筆時点で話を聞かないが、アイナックでのプロがなくてもほかのチームでやれるはず。4番はロングフィードがある。前線は高さがなく、またセレッソの対人守備力が高いこともあって突破も出来ない。アイナックは苦しい展開のまま時間が過ぎて、結局0−0で引き分けだった。この結果セレッソが全国へ。アイナックの選手たちは泣いていた。
関西の全国枠1は厳しいが、クラブユース選手権の地域枠は加盟クラブ数による比例配分なので、関西の加盟クラブ数が少ない以上やむを得ない。関西はレベルが高いなんて言ってもあくまで主観であって証明はできないし、加盟数を増やしたいクラブユース連盟が過去数年間の成績によるポイント化で枠数を割り出す、といった方式を採用するとも思えないのだから。




2024年06月15日(土) 近畿大会準決勝 大商学園−近江兄弟社

全国高校総体女子は全16校の大会である。関西枠は2校。つまり関西各府県の代表校6校が近畿大会で準決勝の勝者の上位2校を目指す。前年度は大阪学芸(大阪府)と日ノ本(兵庫県)だったため、今大会は大商学園(大阪府)と神戸弘陵(兵庫県)がシードで準決勝から登場し、1回戦の勝者の近江兄弟社と京都精華とそれぞれ対戦する。関西の場合、京阪神代表は全国でも上位を狙えるが、滋賀県はやや落ちて、奈良県和歌山県ははっきり落ちる、というのがこれまでの実績である。今年度から冬の高校女子選手権は1県1代表制になるので、今年は総体の段階で滋賀・奈良・和歌山の優勝校のレベルを把握したかった。

近畿大会女子準決勝
大商学園高校−近江兄弟社高校
6月15日 11時 三木防災公園球技場B 晴 ピッチ良

大商学園
十八十五
十六八番六番七番
十七十番二十十三
一番

近江兄弟社
十一九番
八番十五十番十六
六番五番二番四番
十二


大商学園は無難な守備から入るチームだが、強くなってからはビルドアップにも見るべき点がある。基本的には一番うまい選手に10番を与えセンターバックに起用する。今年もそうだ。リーグ戦では番号は違ったが。右センターバック20番も恐らく10番に準じるという意味合いで付けているのだろう。この二人とキーパーで回し続け、近江兄弟社が前から追わないこともあって、圧倒的に押し込む。インサイド6番8番は運ぶ能力に優れる一方でボール回収能力も高く攻め続ける。15番は開くことが多い。18番は強靭な身体がある。レフティー?
近江兄弟社は恐らく全員経験者。おそらく今後は標準的な全国レベルということになるだろう。5番はレフティーの左センターバック。大商相手に守備的プランから入る。とはいえデュエルではっきり劣勢で、攻撃面でも厳しい。タレントもいない。先週観た範囲では極めて厳しいだろうと予想がついた。

さて試合はゴール裏の木陰から観る。そして反対側で進むのでよくわからない。開始早々大商学園が先制。さらに18番が強烈な左足ミドルで追加点。2−0.これでほぼ勝負が決まった。また近江兄弟社のキーパーはキャッチングが怪しく足元もミスが多い。とはいえ耐えるだけの力はあるから大商学園に追加点を許さない。しかしついに28分、15番の右クロスに近江兄弟社キーパーが処理ミスを8番が決めて3−0とし、終了間際にも4−0となって大商学園が前半で勝負を決める。
が、後半に近江兄弟社キーパーが活躍しだす。一つの好セーブで流れを作り、おそらく本来の力を発揮し始める。とはいえ43分(後半8分)、左から右上に尽き上げるシュートで5−0。49分、裏取って流し込んで6−0。さらに右ミドルで7−0.アディショナルタイムにも決まって8−0で大商学園が勝利して全国行きを決めた。
大商学園は2年前の全国高校総体優勝校であり、今年も全国制覇を狙う力がある。楽しみだ。



2024年06月09日(日) 高校総体京都府大会決勝 東山−大谷

高校総体京都大会決勝のカードは今季リーグ戦で観ている高校同士になった。
東山は新人戦で観て思ったが、今期は強い。関西の有力クラブから逸材をリクルートして、プロに行ける強烈な個性があるか、というとそれはないかもしれないが、一昨年の全国準優勝時をも凌ぐ戦力があり、そして東山といえば京都2強のうち京都橘に劣勢だった時期はガチガチに守っていたが、今は理想を取り戻し低く鋭いパスで支配して完全に破ってサイドのドリブルで崩す、といった強豪にありがちな勝てばよい、というスタイルでもない。
対する大谷はルセーロから6年間一貫教育で、タレントでは劣勢とはいえ戦術教育がしっかりしていて、キーパーとセンターバックからゆっくりとビルドアップして相手が前から追ってきても落ち着いて繋ぎ、空いている選手を使い、ミドルパスも正確で、まさにグアルディオラ的な一方的に支配するサッカーを志向する。遅攻が持ち味で、関西でも、そして私が知る限り高校サッカー史上最もスローなチームなのである。東山をも凌ぐ高い理想というか監督さんの強いこだわりで最強東山に挑む。

高校総体京都府大会決勝
東山高校−大谷高校
6月9日 11時 京都スタジアム ピッチ良 曇


東山
GK1 徳田光・
DF3 上山泰智
4 津崎 也
6 古川清一朗
15 井川泰・
MF13 井上慧
14 辻・太郎
18 雪本・之助
FW9 小西凌介
10 山下ハル
20 野田・心

GK21 麻生太朗
DF5 中山和奏
16 岩崎大雅
19 屋根碧斗
MF8  ・・甲知
22 林亮太朗
23 田中・七
FW11 吉田航太朗
24 青山・吾



大谷
GK1 坂下遼平
DF15 今西旭
4 ・田仁
20 ・嶋琉生
2 島田・佑
MF14 岩谷・生
10 樋口晃
8 西内輝
21 白波瀬隼
FW11 高林亮太
9 太仁紫音

GK13 宮崎琢仁
DF23 下・田歩来
16 清水・史
17 塚田圭
MF6 上野鉄心
19 中村・琉
18 堀越琉・
FW12 廣瀬陽介
7 寺田大悟


東山
十番九番
十三二十十八六番
十四四番三番十五
一番

大谷
九番
十一十番八番二一
十四
二番十五四番二十
一番


東山はセンターバックコンビが高くて安定している。スピードもある。この二人は大学でもやれるでしょう。14番は中盤向きだと思うがスピードがあり、突破力も高い。パワーもある。13番は身体もあり、相手に割って入るドリブルの破壊力が素晴らしい。キレはチーム1。18番はセットプレー担当。正確なキックで組み立て中盤のキーパーソン。20番も攻守に素晴らしい。10番は絶えず隙を窺うエース。
大谷はキーパーが持つとほぼ足元に落としてゆっくり前進する。まさに微速前進である。センターバックと3人でゆっくり進み、足元がしっかりしているので東山2トップで追ってきても回して隙を窺う。そしてインテリオールやサイドにさっと出し加速する。14番も下がってビルドアップに加わる。キャプテン。10番はセットプレー担当。マンチェスター・シティ型のチームに重要なバランス感覚があるインテリオール。ウイングは幅を取り、突破力こそないが抜群のポジションセンスで相手を広げる。センターフォワードはイマイチ決定力はないが、消耗を避けつつチャンスに顔を出す。

さて前半から大谷ペースだが、個人能力で上回る東山が常に一発の怖さを見せる。大谷は実にスローな支配でポゼッション率が高い。消耗も避けられている。前半は0−0。
後半も大谷の流れで進む。しかし決定力がない、というかチャンスを外しているというよりその手前で防がれ、東山守備陣の個人能力の高さの前に大谷アタッカーは最後の打開ができない。そして後半アディショナルタイム、東山の左コーナーを防ぎ、大谷キーパーが持った時、東山10番がゴールの中に潜み、観客が多く、しかも東山サイドのため声もかき消され、危ないシーンで、手拍子でキーパーが足元に落としビルドアップしようとしたところで東山10番が背後からダッシュして奪い、そのままゴールに流し込んだ。大活躍の大谷キーパーには酷だが、不用意だった。東山は狙い通り。そして1分後にタイムアップ。1−0で東山が優勝して全国へ。

東山には済まないが、大谷びいきで観ていた。判官びいき?それもあるが、とにかくスローな大谷のサッカーに全国の高校サッカーファンに気付いてほしかった。東山のほうが強いのは確かだ。全国制覇を狙えて理想も高く魅力的だ。しかし京都府一部リーグで観てから大谷の理想も応援したかった。

大谷の保護者は「卑怯者」などと話していた。サッカー会場は鉄火場だ。あらゆる感情が交錯する場だ。しかしサッカーは真正面からゴールをこじ開ける競技ではない。相手の隙をついてゴールを盗む競技だ。大谷は大きな隙を見せてしまった。選手権に向けて頑張るしかない。



2024年06月08日(土) 近畿大会1回戦 和歌山北−近江兄弟社 高校総体大阪大会準決勝 関大一−興國 阪南大高−大阪桐蔭

この日は高校総体男子準決勝が堺S1で2試合あるが、その前に総体女子の予選である近畿大会1回戦が堺S15で行われる。代表決定戦である男子優先だが、女子も観ておきたい。1回戦の組み合わせは近江兄弟社対和歌山北、高取国際対京都精華である。第2試合は京都精華の大勝が予想された(10−0で京都精華)。第1試合はまだ勝負になると予想される。

試合前に和歌山北のアップを見ていた。クロスをシュートする練習でゴール前でボールに躓いてコケる選手はいたが、かつてのように経験者がごくわずか、というわけではなく、どうやら経験者多数のようだ。近江兄弟社は恐らく全員経験者。

近畿大会1回戦
和歌山北高校−近江兄弟社高校
6月8日 10時半 堺S15 人工芝 晴


和北
十一十六
十番十四七番九番
十五四番三番八番
一番

近江兄弟社
八番十一七番
九番十番
十五
十六誰々五番誰々
二一

和歌山北は3番がカバー主体で4番が当たる。最大のストロングポイントもこの二人。体が強くて技術もある。近江兄弟社が支配する者の耐えるだけの力はある。近江兄弟社はパススピードが遅く、支配するものの振り回せない。飲水タイムまで18分ほど見た範囲では点は入らなかった。
なお結果は3−2で近江兄弟社が勝利した。



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高校総体大阪大会は少し前まで上位4校で決勝リーグを行い全国出場2校を決めていた。この方式は公平だが必ずしも全試合真剣勝負になるわけではない。以前最終戦で勝てば全国の高校と1点差負けなら全国の高校が当たりそういうスコアになり、延々と自陣でボールを回すだけのゲームになった。もちろん彼らはショーマンではないから負けて敗退するリスクを覚悟で戦う必要はなく、全国に進むためにベストを尽くしただけだ。だがこれはよろしくないと判断した人がいて、完全トーナメントで準決勝の勝者2校が全国に進むようになった。もちろんこうなるとベスト4の中ではくじ運が出てくるが、こういうのは痛しかゆしだ。すべてにおいて万能の大会形式などないのだから。

高校総体大阪大会準決勝
関西大学第一高校−興國高校
6月8日 11時 堺S1 ピッチ良 晴

関大一
八番九番
十九七番十番十二
十三五番二番四番
一番

興國
十一七番十七
十四二十
六番
四番五番三番十番
一番

場内放送耳コピー(放送機器の性能が悪く聞き取りにくい)
関大一
1 アスカケンタ 13 ムカイケイ 5 カワカミ 2 4サカモト 19 ウチノ 10 ウメハラカイ 7 カミフク 12 マエバ 9 イワサキ 8

興國
1 タカヤマ 10 3  5 クニオカ 4 タカハシ 6 オガタ 17 イヌイ 14 カバヤマ 20 ミヤザキ 11 ヤマダ 7 イマナワ

プリンスリーグプログラムから 監督:六車拓也
1 高山颯太  174.62 06.04.21 3年 長野FC
10 久松大燿  178.64 06.12.28 3年 ディアブロッサ高田
 3 的羽航人  181.72 06.04.26 3年 セレッソ和歌山
 5 國岡俊哉  180.72 06.07.12 3年 長野FC 
 4 松岡敏也  176.63 07.09.28 2年 SALTZ FC
 6 尾形祐輔  174.66 07.01.22 3年 RIP ACE
17 小川拓也  171.60 06.06.15 3年 RIP ACE
14 樺山文代志 171.66 08.02.14 2年 RIP ACE
20 佐藤瞭太  183.68 07.09.26 2年 Regaris小樽
11 松元アンドリィ 172.62 06.09.11 3年 大阪市ジュネッス
 7 安田光翔  171.61 07.05.13 2年 セレッソ大阪

 9 芋縄叶翔  175.67 07.09.27 2年 長野FC


関大一は「月まで走れよ」がキャッチフレーズ。ただ高校サッカーレベルではガムシャラに走るだけでなく、ポジショニングにも工夫がある。伝統を作ったベテラン監督が他界されて少し戦術に意識が行った。インサイドが武器で7番が右足フリーキック、10番が左足フリーキック担当でこの二人が同じ役割を担い攻撃のスイッチを握る。両サイドハーフはよく走る。行けるところまで行く方針が見て取れた。9番はサイドにも開き体を張って起点を作る。
興國はJリーガーを大量に育てた内野監督が勝ちにくいサッカーをするためか昨年途中に学校サイドに事実上解任されて、元Jリーガーの六車さんが後任に。内野先生のスタイルは技術重視というか偏重でドリブラー育成というもの。監督交代直後はハイブリッド効果が出ることがある。後任監督はたいてい「前任のこういう部分に自分の持ち味が加われば」という発言をする。しかし指導は足し算じゃないからすぐに前任の指導の効果は消える。六車さんの特徴はパスサッカーでパスの指導はともかく技術面が今後どうなるか?春にプリンスリーグ開幕戦を見た限りではイタリア式カウンターと思ったが、このゲームについては関大一がプリンスリーグレベルというか、少なくとも興國ほどの力がないためか、パスサッカーで興國が一方的に支配しているように見える。2CBで回し続け、キャプテン3番の高さ強さで相手の攻撃を潰し、5番の左足パスも冴え、一方的に押し込む。6番は文字通りボランチ(操縦かん)としてパスを振り続ける。ただ右の17番20番はピッチはいいのにトラップがしばしば乱れ、加速しない。右サイドバック10番はトラップがなかなかいいが、前がノッキングを起こし、上がれない。10番はドリブルもある。左の��樺山はスピードあるドリブルが持ち味。兄はJリーガー。左の11番が最大の武器でスペースがあろうがなかろうが突破してくる。関大一は右サイドのハードワークで対処していたが、基本的に興國の左サイドは二人で観なければ厳しい。興國はインテリオールがパスの起点になれず、パスサッカーとしては向上の余地がある。
さて後半4分、関大一12番が突っ込み、一度興國4番に倒されかけるが、構わず突進し、再度倒され、これはペナ内でPKになる。これを10番が左足で決めて関大一先制。12番の執念のドリブルだった。そして後半14分、試合中にもかかわらず私の席の奥に入ろうとする高校生がすぐ目前を横切った陰で興國が追いつき1−1とする。右クロスを決めたらしい。高校生は未熟だが、試合中のいいシーンに席に座ろうとしない配慮くらい、高校生ならできると思うぞ……。1−1で延長へ。
延長前半6分、興國は左クロスを大外で折り返し誰か蹴り込む。途中から入ったセンターフォワード9番かな?1−2。さらにカウンターから24番から9番に預けてトリッキーなポストで落とし24番が突っ込み流し込んで決める。1−3。結局興國が勝利して全国へ。

興國は全国でも狙って優勝できる力がある。ただいつも思うことだが、全国制覇というのは単に力だけではないのだ。大阪勢は力はあるのに長らく全国制覇できていない。つまり全国での暑さや連戦対策といった経験。なにより宿の使い方、宿での生活。浮かれたりせず日常ペースで戦えるか?勢いに乗れるか?いうまでもなく六車さんは高校サッカーの責任者としての経験が浅い。監督交代直後はどうしても色々な問題が起こる。そして興國自体全国経験に乏しい。大阪府の高校だって各校自体はそう多く全国に出るわけでもない。そういうマイナスファクターが興國には多すぎる。力そのものには問題がないのだから、とにかくうまく勢いに乗ることだ。そうすれば全国制覇は見えてくる。





さて、第一試合終了後レストランに向かった。そして延長だったから第2試合キックオフも30分遅れる前提でゆっくり食べて紅茶まで飲んだ。しかし実際には定時通りキックオフだったのだ。したがって大幅遅刻。幸い点は入ってなかった。


高校総体大阪大会準決勝
阪南大学高校−大阪桐蔭高校
6月8日 13時半 堺S1 ピッチ良 晴


阪南大高
十六十番
十四六番八番十三
三番四番五番二番
一番

大阪桐蔭
十番
十三十九七番三十
九番二番三番五番二九
一番

選手名耳コピ(場内放送設備は聞き取りにくい)
阪南大高

1 オオニシ 2フジモト 4 5ウエダショータ 3ウメハラ 10ユバ 8キムラ 13 カミ? 14イトウ 6フクモト 16セオ

大阪桐蔭

1 ウエダリン 2ヨイタ 3サカト 5オオヤマコウヘイ 9 19シバタ 2カミヤマ 29?カワ 13コマツ 30イマダ 30ツゲ? フセ?


プリンスリーグプログラムから
阪南大高 監督:濱田豪
1  沖見駿介  179.72 06.11.03 千里丘FC
2  藤本瞬   173.62 06.04.19 大阪市ジュネッス
4  上田蒼太  179.69 06.04.03 ガンバ大阪堺
5  弥榮琉   177.70 06.07.06 奈良YMCA
10 弓場潤哉  175.65 06.10.01 千里丘FC
8  福本一太  175.70 06.04.18 アイリスFC住吉
13 木村宗次郎 166.53 06.04.19 千里丘FC
14 寺坂
6  
16 中村一斗  171.68 06.06.27 A.C.Re:Salto

大阪桐蔭 監督:永野悦次郎
1  稗田琉煌  178.65 06.09.27 ベルベント京都
2  大山航平  171.63 06.07.10 奈良YMCA
3  小門楯   176.70 06.07.04 奈良YMCA
5  川瀬瑛志  168.56 06.12.11 YF奈良テソロ
9  久瀬葵   178.63 06.09.20 グランパス三好
19 上山綾大  169.58 06.07.03 ラドソン滋賀

29 木下智貴  174.60 07.05.01 大阪市ジュネッス
13 里見柊太  163.56 07.01.10 大阪市ジュネッス
30 木地光佑汰 174.60 07.12.19 JFAアカデミー

(それらしい名前)
4  柴田凌我  173.60 06.06.03 豊橋デューミラン
26 小松和史  165.57 08.02.20 セレッソ和歌山


大阪桐蔭といえば自陣からパスをつなぐスタイルだった。しかし近年結果が出ず、男女とも中盤省略してガチガチに引いて守り、カウンターというスタイルになっている。大阪桐蔭といえば強化指定クラブがたくさんあり、そのすべてが全国経験があるという高校で、その勝利至上主義は大阪に住む人間ならば伝え聞く。そんな中サッカー部はずっと繋いでいたが、ついに経営サイドのプレッシャーに抗えなくなったか、という印象である。また阪南大高がプレッシングチームでしかも力が上なので中盤省略は理にかなっているかもしれない。
大阪桐蔭はバックライン中央3番がキャプテン。ストッパータイプに見えるがカバーリングも良く能力が高いのでカバー主体に奮闘。1トップ10番は孤立気味を打開するほどの力はない。連動して崩したいタイプに見える。
阪南大高は相変わらずボランチが超強力。6番(福本)は圧倒的な潰しからの攻撃力が素晴らしい。とにかく仕事の量がある。8番も次々に潰し、この二人でインサイドを制圧。全国でも屈指のレベルのドイスボランチだ。そしてこのチームは決してショートカウンターだけのチームではなく、引いた相手に対し自発的に組み立てられる。それを支えるのは正確なミドルパスとサイドチェンジだ。阪南大高センターバックコンビは京都サンガのアタッカー相手だと普通にやれているが傑出していない印象だったが、高体連相手に全く隙を見せず、やはり全国レベルだと思った。��弓場は女子高生のアイドル?人気があった。動き回って受ける動きが素晴らしい。よくボールに絡んだ。両サイドハーフは攻守に走り、突破もタメもキープしてサイドチェンジもあり、高校レベルでサイドハーフに求められる仕事が何でもできた。右のほうがより突破型かな?

さて前半、阪南大高��弓場が右寄りから中に鋭いパスを誰か決めて1−0。前半は1−0。後半も大阪桐蔭にほとんど仕事をさせず、14番が完全に左を破り、中はブロックも13番が詰めて2−0。結局阪南大高が完勝して全国行きを決めた。

阪南大高は間違いなく強い。全国でも優勝する力は十分ある。大阪府代表校と言ったら全国経験のなさから結果をイマイチ出せていないが、この高校は経験もあるほうだ。好結果を期待したい。



2024年06月07日(金) 高校総体兵庫県大会準決勝 滝二−三田学園 神戸弘陵−AIE

高校総体兵庫県大会準決勝
滝川第二高校−三田学園高校
6月7日 11時 アスパ五色メイン ピッチ良 晴 主審:寺岡大輔氏 546人



滝二
GK  1 竹本航
DF 19 南壮一郎
   81 瀧澤呂澪
    7 川上瑠已
    5 樋渡航
MF 18 三宅蔵ノ助
   13 横田圭佑
   37 松元大智
   34 中込凱斗
FW 99 空久保善
   14 八木寛人

控え
GK 21 多田義博
DF 16 山本啓嗣郎
   96 友田莉仁
MF  6 治部翔
   10 日置翔大
   50 村松風亜
   62 田坂彩人
FW  9 前田大翔
   90 鬼追元汰


三田学園
GK  1 神田航汰
DF  2 家本陽生
    4 黒瀬直弥
   14 康明世
   18 畑尾咲登
MF 26 石丸泰地
   21 佐伯太壱
    7 中田雄大
FW 30 肥田夢陽
    9 瀬尾涼太
   10 姫田琢斗

GK 12 石川零唯
DF  3 大平朋輝
    5 福井奏太郎
   16 中野貴順
MF  6 上野櫂
    8 小林瞳斗
FW 13 谷垣徹平
   17 上柿歩生
   27 藤原凛生


滝二
九九三四
十八
三七七番十三十四
八一五番十九
一番

三田学園
十番九番
七番二六二一三十
二番四番十四十八
一番


滝二はフォメつけるのが難しかった。伝統的に選手の個性を前面に出すというか、ポジションが自由で戦術にあまり縛られないチームだから。バックラインも5番以外は同定に手間取ったし、そもそも4バックか3バックか判別に苦労した。別に偽センターバックという話ではない。高度な戦術教育をしてくれるタイプのチームではないが、こういう高校も必要だろう。�ト�渡は強烈な潰しでバックラインを占める。スイーパータイプには見えないが、カバーリング能力もチーム随一。81瀧澤はロングフィードがあるが、守備面では苦戦。�Ю郛紊榔β�フリーキック担当で技術がある。DF登録だがMFにしか見えない。なお㉞中込は左コーナーでは右足担当。トップ脇。��横田は中盤の守備面で貢献。後半は1ボランチで奮闘した。99空久保は分かりやすいセンターフォワード。大阪のリップぺースというぞろ目の番号は主力というクラブがあるが、プログラムに載っていないため出身はわからない。
三田学園は滝二以上に個性的。しかもその個性がチームとして絡み合っていた。すぐに目立つのが小柄なエース��姫田でたぶん160センチ台前半ながらスピードとテクニックはチーム随一でドリブルでガンガン仕掛けて滝二の脅威になっていた。空中戦では全く勝てず、最初からあきらめていたが、カウンターからスピードに乗らせてはちょっと止められない。相方の��瀬尾は彼のために身体を張り続けた。イマイチパワーで勝てないが、ハードワーカーで出来ることを100パーセントやっていた。㉑佐伯は左足フリーキック担当のテクニシャン。㉖石丸はタメを作り速攻だけでない三田学園の起点になった。キーパーはキックが安定していた。。�家�尾は高さはないが当たりが強烈。��康はカットが上手い。�す�瀬はバックラインの中心。キャプテン。カバーとフィードが良い。��家本はタフ。��中田はドリブラー。
個人能力は互角かやや滝二という印象だが、三田学園は足りない部分を全員で補い合ういいチームで、有利に進めた。28分、タテに速い��姫田が仕掛けて右の��中田が決めて三田学園先制。
後半はいきなり滝二の交代出場90鬼追のゴールに見えたが、公式記録では��横田のゴールで追いつく。しかし直後の39分(35分ハーフ)に三田学園がこぼれ球に㉖石丸が詰めて1−2とする。そして三田学園の流れで進む。つまり滝二はカウンターを受けるのを覚悟のうえで攻めるが、守備陣がカウンターへの対処がまずい。このゲームでパーソン・オブ・ザ・マッチ級の活躍の��姫田がどうしても止まらない。身体を張り続けた��瀬尾を��谷垣に代えて身体を張らせて極力姫田を生かす。そして終了間際に�云絣舛留Ε�ロスを��谷垣がヘッドで決めて1−3で三田学園が勝利した。

個人能力は互角だったが、チームとして三田学園のほうがまとまっていたのと、��姫田の能力が最大限生きる展開になり、チームとしてもそれを意図したのが勝因だったと思う。





高校総体兵庫県大会準決勝
神戸弘陵学園高校−AIE国際高校
6月7日 13時 アスパ五色メイン ピッチ良 晴 主審:津崎泰生氏 735人



神戸弘陵 監督:谷純一
GK  1 歌野裕大
DF  5 東丸隼士
    4 藤本達真
    3 今井凛太朗
    2 阪上聖恩
MF  6 梅原良弥
    7 木津奏芽
    8 下酔尾朔也
   10 石橋瀬凪
FW  9 白石蒼悟
   15 大垣颯楽


GK 25 鹿屋舷
DF 17 田中将真
   22 江口雄輝
MF 13 井田琉汐
   14 中邑蕾羽
   30 北山大成
FW 11 池壱樹
   18 野元幹太
   19 藤村彩人

AIE
GK 23 釜田統生
DF  5 村上大虎
   15 上甲朔也
   24 佐々木琉
    4 榎田蓮
MF 16 杉浦煌仁
    7 角山壮大
   18 上村斗羽
   19 山崎徹也
   10 河本大雅
FW  9 山内大地


GK  1 奥原崇陽
DF  3 �盒勤卆�
   22 桜井優義
MF  6 青木日向葵
    8 本田望晃
   13 知名禅太
   14 柳原康祐
   17 宮城丸
FW 11 池内颯海

神戸弘陵
九番八番
十番六番七番十五
五番四番三番二番
一番

AIE
十番九番
十七十六七番十八
五番二四十五四番
二三





神戸弘陵は元プレミアでパスサッカーが持ち味。控え部員は試合前に神戸賛歌を歌う。「美しい港町」と歌うが練習場は山のほうの鈴蘭台である。
神戸弘陵は圧倒的な個の能力を誇る。左ハーフ��石橋は黙っていてもボールが集まり、しかもアイソレーションで1対1の状況で前を向いてボールがもらえるので必ずしも戦術的能力は分からないが、ボールの持ち方がまずいい。程よくリラックスしていい場所にボールを置き、止まった状態からタテにも中にも突破出来てワンツーで中に入り、自らフィニッシャーになる。攻撃は完全に彼中心に回っている。プロになれるのでは?彼を支えるのが�η澹兇如▲棔璽訝ゴ塲塾呂�高い。身体が強く当たりがいい。そして奪ったら一気にサイドチェンジする展開力。一連の流れがスムーズであっさり��石橋は1対1になれる。��木津はプリンスリーグ開幕戦でいい選手だと思った。キャプテン。繊細なタッチでボールを運べてパスも出せる。守備でも奮闘してオールラウンダーだが器用貧乏ではなく、攻撃面で特別なセンスがある。この3人は全国でも上位の中盤だろう。右の��大垣も1対1にはなるがイマイチ突破できない。力不足というより単に不調という印象。�∈緇紊論騎里扮Ε�ロスが持ち味で左コーナーも蹴る。�ヅ豐櫃魯織佞任△燭蠅盒�い。�┣漆貳�はセットプレーも蹴るし、変化も付けられる。身体も張れる。��白石はポストプレーで貢献。
対するAIEは淡路島が教育特区になり通信制高校を誘致した関係からサッカー強化で経営しようとする高校が次々に現れた流れに乗っている。神村学園淡路島、相生学院、そしてAIEである。同じ指導者が関わっており、少なくとも彼個人は正直言ってよくない評判がある。しかしサッカーで名を上げたいという功名心の強さからくるタフさは感じる。応援は活気があり、人数も多い。なにしろ地元淡路島で、しかも通信制高校なのである。だが個の能力としては��河本がガンガン中央突破を仕掛けるスピード以外はドリブルばかりで全体として厳しいと思った。
ゲームは立ち上がりこそ互角だったが、やがて神戸弘陵が圧倒的に支配して先制すれば必勝と思わせた。そして16分、左コーナーで�∈緇紊�らショートで�┣漆貳�につなぎ戻して阪上が強烈なミドル、これが密集を抜けて先制。18分、放り込みのこぼれが��石橋に渡り、落ち着いて一人かわして流し込み2−0。後半も51分(35分ハーフ)、�∈緇紊涼憧蘖Ε�ロスを�┣漆貳�がヘッドで3−0とし、AIEはほとんどシュートも打てず、神戸弘陵
が無難に完勝した。



2024年06月02日(日) 高校総体奈良県大会男子準決勝 奈良育英−五條 大和広陵−生駒 女子決勝 高取国際−合同チーム

この日は大阪府準々決勝と奈良県準決勝で迷った。大阪府は総体女子決勝もある。が、大阪府は堺S2とS5で人垣に隠れて観戦困難な会場である。女子決勝は最優先だった。そして奈良県も女子決勝が同じ会場だと分かったので、奈良県会場に決断した。会場は新庄健民。最寄り駅はJR和歌山線の大和新庄駅である。


高校総体奈良県大会男子準決勝
奈良育英高校−五條高校
6月2日 10時 新庄健民 ピッチ並み 曇

奈良育英
九番
五番十番八番十三
十四
六番三番十五十六
一番

五條
十番八番
九番七番六番十一
二番三番四番五番
一番

奈良育英は中盤の守備を意識した4−1−4−1。基本的に中盤は作らず、ワントップ9番に当てるかサイドか。1番上手い6番(水津)は左サイドバックだが、偽サイドバック的なポジションを取り後方から組み立てる。センターバックコンビは3番が安定していて15番は高さがある。中盤14番は中盤のスイーパー。こぼれ球をカバーして素早く蹴る。5番はレフティーでクロスを入れたい。10番は中盤の中では上手い。レフティ。9番のポストがカギだがイマイチ機能してない。したがって奈良育英は両サイドがカギになるが、五條は対人守備がよく、サイドを突破できず、パッサーもいないので膠着する。

五條はドリブルが得意で対人守備が強く、基本的には昔のイタリアスタイルのカウンタースタイルである。右サイドバック5番は奈良育英の左ハーフ5番をほぼ完封する
守備の強さ。キャプテン。4番はロングスローがある。身体が強く奈良育英9番によく対抗。3番はレフティーでフィードがいい。コーナーも左足フリーキックも蹴る。11番は右クロスの名手。9番はチーム1身体が強い。体格もある。8番は上手い。右足フリーキック担当。ドリブラーでもある。10番もドリブラー。高さは足りない。基本的にはカウンターで前向きに8番10番に出したいチーム。

互角でゲームが進み、これはセットプレーがカギだと思ったら、前半アディショナルタイムに奈良育英が10番の左足右コーナーを14番のヘッドで決めて1−0。後半は
奈良育英の10番の左クロスに8番中で当たり損ねも五條ゴールキーパーのタイミングを外し、逆にとんだところをコロコロと左隅に転がり2点目。五條とすれば不運、奈良育英とすれば幸運な追加点で2−0とした。終盤に五條の猛攻で1点追撃したが、結局奈良育英が2−1で勝利して決勝進出した。まさに互角の勝負だったが、10番が好調だった分、幸運の女神が奈良育英に微笑んだか。

さて、第二試合はリーグに差がある。つまり大和広陵は3部リーグだ。生駒はもちろん県1部リーグ。大和広陵はカップ戦に強い高校で、もともと全国経験のある広陵と高田東が合併して誕生した高校だ。試合前から力に差があることは予想された。

高校総体奈良県大会男子準決勝
大和広陵高校−生駒高校
6月2日 12時半 新庄健民 ピッチ並み 曇



大和広陵
九番七番
六番八番十番二三
四番十四十六五番
誰々

生駒
六番四番
十五二番三番十番
九番五番八番十九
一番

選手を一目見て体格差があり、やはり生駒が圧倒的に優位と判断した。そして立ち上がりにやはり生駒が押し込む。しかしカウンターで大和広陵が残っていた2トップの9番が左に持ち出し、一人ついていたが、左足で適当とも思える裏への放り込みに生駒のバックラインとキーパーの間に落ち、そこに走っていた7番がループでキーパーの上を抜き、大和広陵先制。生駒とすればこれさえ警戒していれば、という攻撃でまんまとやられた。以降は大和広陵がキーパーと8人で守り、生駒が攻める展開。生駒はボランチの2番3番はボール回収係で、攻撃ではほとんど経由しない。3番は右足フリーキック担当で技術はあるはずなのだが。生駒の監督はもとJリーガーのキーパー出身の古田先生で元はキーパーからのビルドアップをするチームを作っていた。中盤を支配して完全に崩して勝つタイプの理想を追求していた。しかし最近は現実路線にシフトしていて、中盤省略になっている。経営陣から結果を求められる私学ならよくあることだが、県立高の生駒の場合、ほぼ100パーセント古田先生の決断だろう。今年のチームもキーパーはしっかり指導されていて、ビルドアップの起点だが、ボランチを経由しないのでセンターバックはシンプルにサイドに出すチームになっている。そして守備強度が高く、大和広陵からあっさり奪還する。大和広陵が守備強度が足りず、生駒は余裕でキープする。そして生駒の猛攻が続くが、数ある決定機を決められず、前半は1−0で終了した。たぶん普通に決めていれば生駒には5点は入った。

ハーフタイムで生駒は4番に代えて11番が入る。そして後半からドリブルが増えて、10分(35分ハーフ)に9番が中央突破ごぼう抜きドリブルから決めて1−1。大和広陵は当たりが弱く、まんまと突破を許した。以降も猛攻。19分には11番が決めて1−2。そして勝ちに辛い生駒が本領発揮。安全第一になり、残り10分からコーナーキープを始めて逃げ切った。1−2でタイムアップ。




さて、高校女子選手権は昨年までは各地域代表制で、一例をあげると関西各府県で予選を行い、さらに関西大会を行って関西代表を決める。つまり府県大会に優勝しただけでは全国には行けなかった。が、今年からは1県1代表制になることが発表されている。つまり奈良県大会に優勝すれば全国だ。今まで高校女子選手権(と総体)を見てきて全国レベルは把握しているつもりだったが、この制度改革で全国レベルの物差し自体が変わる。関西の場合、京阪神は強くて、次いで滋賀県で、奈良県と和歌山県は落ちる。それだけに奈良県決勝を観る価値はある。

が、すでに空腹で限界が近いので、チーム力が分かるまでの観戦にしようと思っていた。奈良県の決勝は高取国際対合同チームである。


高校総体奈良県大会女子決勝
高取国際−合同チーム
6月2日 15時 新庄健民 ピッチ並み 曇

高取国際
九番
十一十番八番七番
六番
四番三番五番二番
一番

合同チームの番号は把握できず。観づらい。

高取国際は左センターバック3番がしっかり左足で蹴れてカバーもできて、相手の力が落ちるのでよくわからないがマークもしっかりしている。明らかに経験者。10番はボールが持てる。キックはそれほどでもなく迷ったが、経験者だ。9番はポストになれて強いシュートが打てる。彼女も経験者。この3人が主軸だ。
9番の強烈な右シュートと10番が左から持ち込んで右足アウトで流し込んで2点先制。1点返され飲水タイムで2−1と高取国際がリード。力は分かったと判断して会場を後にする。なお、近畿大会1回戦は高取国際0−10京都精華だった。まあそのくらいの力だった。



2024年06月01日(土) クラブユース選手権北信越大会準決勝 新潟−富山 松本−長野

クラブユース選手権予選は分散開催化が進むが、北信越はセントラル開催のままである。今年もJユースの5クラブがエントリー。先週にツエーゲン金沢とカターレ富山で1回戦が行われ、今季好調でプリンスリーグでは首位の富山が今季イマイチの金沢を破って準決勝に進出した。準決勝の勝者2チームが全国に進む。

さて会場はフットボールセンター富山である。一昨年度まで日医工の名前がついていたが、会社経営がだめになって昨年度から北陸建工アスレティックフィールドという名前になっている。富山県サッカー協会もクラブハウスに入っている。で、どうやってたどり着くかだが、昨年は大阪から夜行バスだった。相当しんどかった記憶がある。が今年3月に北陸新幹線敦賀延伸があり、実は当日移動でも間に合う。「つるが」初の「つるぎ」に乗ればいいのだ。ならば体力的にキツイ夜行バスはやめにした。
高槻を6時45分のサンダーバードで敦賀に向かい、そこから北陸新幹線で富山へ。そして第3セクターで4つ目の滑川に行き、そこからタクシーで1600円でフットボールセンター。

昨年は準決勝は第1試合終了後に第2試合が行われたが、今年は同時開催なので前後半に分けて観戦する。前半は海側のピッチのアルビレックス新潟対カターレ富山にする。

クラブユース選手権北信越大会準決勝
アルビレックス新潟−カターレ富山
6月1日 10時半 フットボールセンター富山海側ピッチ 晴 人工芝


新潟
十九十五
十四二四十番七番
五番四番六番二番
一番

富山
十三十番
十一七番六番九番
八番十六五番二番
一番

新潟は圧倒的支配力が武器。トップ昇格のキーパーは長短の正確なキックがプロ級というよりプロ以上。まあプロになる以上はプロに優る部分があるのは当然で、プロ選手より何もかも劣るなんてあり得ないが。そして長身で高さもしっかりしていてキャッチングもいい。このゲームでは見られなかったが反応も素晴らしい。プロになるだけでも凄いが、彼は順調に伸びればA代表を狙える。左センターバック4番はやはりキックが正確でたぶん右利きだが左足も良い。それも意識したミドルパスがいいだけでなく、簡単に蹴るショートパスが自然体で正確だ。カバーも鋭い。高さも抜群でセットプレーもターゲットになる。とはいえサイズは180センチくらいで、正直プロのセンターバックとしては高さが足りない。3バックのチームでしかやれない。ほかのポジションをやれるポテンシャルはあると思うが。右センターバック6番はビルドアップ能力が高い。大学でも十分やれる。左サイドバック5番は左足セットプレーを蹴る。偽サイドバックとして仕込まれている。運べるスキルもある。運動力もある。新潟はサイドバック育成が上手いのだが、彼も素晴らしい。右サイドバック
2番も中も外も上がれる。守備力も高い。中盤下がり目の10番はチーム1のテクニック。基本的には下がり目から柔らかいパスで組み立てるのだが、相手を見て運べるし密集で仕掛ける迫力もある。なんとなく京都ユース時代の福岡慎平が浮かぶ。トップ昇格内定発表がキーパーだけな以上、彼が即昇格はないのかもしれないが、彼はプロの可能性があると思う。24番は運べる選手で番号から言って下級生だろうが有望。左ハーフ14番は富山がタテを封じていたので要警戒選手とわかるドリブラーだが、中にもタテにも行ける選手。右ハーフ7番はレフティ。セットプレーも蹴る。15番はエース。身体をがっちり入れるポストプレーは強靭で自ら突っ込む迫力もある。シャドー役もポスト役もできるタイプ。19番は下がり気味の位置から飛び込むプレーが得意。北信越クラブユースの雄新潟は今年も一騎当千の兵揃いだ。

対する今季好調のカターレ富山は一般的にはテクニカルなチームという評だが、なかなか逞しい。やはりビルドアップできるチーム。キーパーはキックがしっかりしている。右センターバック5番は高さは足りないが胸板が厚くパワフルでミドルパスが正確だ。左センターバック16番は高い。5番ほどではないがフィードもある。下級生としたらかなり有望。右サイドバック2番は5番と連動してドリブルを封じる。チームの中で自分を生かす戦術眼が素晴らしい。いかにもJユースのサイドバックだ。左サイドバック8番はタテ突破をほぼ封じた。6番は視野が広い。ミスが少ないし正確に繋げる。そしてベンチからの指示か分からなかったが、新潟の攻勢が続くとバックライン近くに下がり、富山が回す時間を作った。7番は仕掛けられる選手で6番よりも攻撃的。そしていい位置にいてボールに絡むことが多い。13番はスタート時はトップだったが猫だましで実は右ハーフ。2番をフォロー役に自ら仕掛けることが多い。11番はタフだ。攻守に走り回る。9番は正確に収める。身体はないがきっちり教えられている。ただ個では打開できなかった。リアルストライカーかな?10番はトップ脇タイプ。高川諒希と思われる。運べるしパスも正確だ。ただ飛び出す動きは少なかった。なるほど、プリンス首位なだけはある。チームとしてよくまとまっている。個性がかみ合っている。

ゲームは開始早々、左パスにニア寄り19が突っ込み決めて新潟が先制。前半は新潟がリードして終了。後半はピッチ移動したが新潟が2−1で勝ち全国に進んだ。

立ち上がりから支配にかかる新潟と、それに対しただ引くのではなく、自陣で回して支配しにかかる富山とポゼッションチーム同士の駆け引きが楽しかった。富山のサッカーファンはこういうゲームを観れば楽しいと思う。今の高校生はこういうレベルにまで達しているのです。富山第一高校が全国制覇した時も別に勢いに乗って優勝したというより、純粋に力で押した感じだったが、今のカターレ富山は当時の富山第一を超えているのです。プリンスリーグは無料で観られるし、プロはお金がかかるから、というひとにはお勧めできます。






クラブユース選手権北信越大会準決勝
松本山雅−長野パルセイロ
6月1日 10時半 フットボールセンター富山山側ピッチ 晴 人工芝



松本山雅
十三九番
十番
八番七番六番十四
四番三番五番
十二

長野パルセイロ
十一九番
七番十八十七誰々
六番二番四番誰々
誰々

長野はオレンジに白の番号という判別困難系だが、パンツの番号は分かりやすかった。ただ逆サイドの右サイドバックと右サイドハーフは分からず。今は双眼鏡を観戦に持って行っていません。キーパーはうっかり未確認。よくあることですが。

前半は1−1。

双方バチバチに戦う。激しいデュエルが続く。それを支えているのは若くて優秀なレフェリーだ。昔はユースは高体連と比べると審判の能力が厳しかったが、今はむしろユースのゲームを吹く主審こそが優秀だ。この大会は北信越協会からの派遣かもしれないが。判定は正確でしかも人間的にもしっかりしていて高校生相手に上手くコントロールできている。

松本山雅はプリンスリーグ2部。3−5−2で3バックはゾーンなのだが、カバーが怪しくボールサイドに寄りがち。高さもたりないか。4番は坊主頭のファイター。6番はタフで身体の入れ方が素晴らしい。戦う松本山雅の象徴だ。7番は展開力が素晴らしい。キープもできる。キレもある。14番もサイドのバトルを戦い続ける。8番はスピードがある。10番は突っ込んでいく迫力があり、うまさを見せるというより戦うテクニシャン。9番は長身センターフォワード。身体を張り続ける。前線で戦うポストプレーヤー。

長野は長野県1部リーグで絶好調。昨年下級生と思われる選手が中心だったが、今年も持ち前の戦術眼と戦う姿勢を両立させている。左センターバック2番は高さと技術があり、松本山雅9番に寄せられても失わない足元もある。この二人のバトルは楽しかった。右センターバック4番もなかなか。能力が高いから松本山雅9番も孤立してしまう。左サイドバック6番はタフ。左ハーフ7番は必ず切り返す癖がある。ボランチの18番17番は特に能力が高いと思うのだが、昨年もこの番号は目立った。昨年は下級生だと思ったが、もしかして番号そのまま持ち上がった?仕事を均等に振って交互に下がり組み立てて大きく展開し、飛び出して激しく潰す。右ハーフはガンガン飛び出す意識が強い。11番は技を見せるフォワード・。あまり派手な技術を見せない長野にあっては一番のテクニシャンだが、このチームの持ち味の戦術眼はしっかりしている。9番は前線で身体を張り続ける。

さてゲームは長野が右スペース、ポジション的に右ハーフだと思うが、パンツの番号では7番だった気がする右クロスにファーで待っていた11番が松本山雅5番を前にワントラップして浮かせて上を抜き決めて1−2。さらに終了間際に松本山雅の攻撃で6番が長野18番にカットされ、一気にロングカウンター、たぶん右ハーフが飛び出して流し込み1−3として勝負を決めた。ATに松本山雅がセットプレーから決めたがそれまで。2−3で長野が勝ち、2年連続の全国行きを決めた。


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