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■ あわや福知山線
昨日、JR福知山線脱線という大きな事故が起きた。 (亡くなられた方のご冥福を深くお祈り申し上げます)
そのニュースでみんな多少神経質になっている翌朝、 都営三田線が神保町から大手町の間で急停止した。 そして、その後何のアナウンスもない。 「…?」 車内は通勤時で当然混み合っており、 しばらくするとざわつき出した。 そんなふうになってから 「しゃ…車両故障の為っっ ししししばらく停止いたしますッ」 かなりテンパったお兄さんの声が響いてきた。 あと数十メートルでホームなのに… と、突然、ガタンと動き出した。 「なんなんだよ〜」 アナウンスもなく走り出したので、 バランスを崩してしまう人もいた。 また突然アナウンス。 「たったったっ只今!!…ブチ(アナウンスが切れる音)」 車掌のテンパりようは半端ではない。 福知山線の事故でもフィードバックしてしまっている彼の 何が何だかわからないアナウンスと 止まったり急発進したりを繰り返しす電車の中で、 みんな憮然としていた。 しかし、やがて電車は大手町に到着しドアが開いたので、 そんな風景を飲みこんで、バッと人々は降りて行く。
…いつもの風景に戻った。
そう思ったのも束の間、今度はなかなかドアが閉まらない。 ホーム側のドアは閉まっているというのに、 電車のドアのほうが閉じたり開いたりと、落ち着かないのだ。 ホーム側のドアの向こうでは、次の電車を待つ人たちが じっとこちらを見つめている。 バタバタしていたドアは、一端開いた状態で落ち着いた。 が、ドアと車掌との連繋がなっていなかった。
「出発します!!」
なんと、電車はドアが"開いた"まま動き始めたのだ!
朝の通勤帯。 もちろん、車内は人で溢れんばかり。 ドアのすぐそばにいる人達は、 身を縮めて、ドアが閉まるのを待っていたが、 そのドアが来なかったため、 ぐっと体を張って、ドアの上淵に手を掛けて 突っかえ棒になるしかなかった。 ホーム側のドアは完全に閉まっているので、 そちら側へ飛び移って、過剰人数を調整することもできない。 しかし、このままスピードが上がれば、 人間突っかえ棒もいつまで持つかはわからなかった。 「…」 誰もが、動き出した車内で、何も言わなかった。 下手に動けば、自分もろとも雪崩式に大勢が落ちてしまう。 ホーム側のドアは依然として閉まっているので、 落ちたらホームと電車に挟まれるのは明白だった。 こんな時、人は声を出さないものらしかった。 「…」 静かだった。 ホームの中で唖然として見送る人達と、ドナドナな私達の すれ違って行く視線。
と、その魔の数メートルは終わった。 さすがにホームの人達の誰かが騒いだのだろう。 まだ加速もしていなかった電車はふっと止まり、 そこからは目を覚ましたかのように、きっちりと 一端ドアを閉じてバックし、元の位置に戻った。 ホーム側のドアが開くと、転がるようにして人がホームに降りる。 ホームではアナウンスが響き渡る。 「この電車は車両故障のため、車庫に入ります。」 ご乗車のお客様は…」 「言われなくとも、誰が乗るか!」 こうして、恐怖の時間は終わった。
あのまま進み続け、 真っ暗な地下鉄の中で、闇に吸いこまれるように 大勢の人が縺れるようにバラバラ落ちて、轢かれていったら…。 福知山線の脱線事故より規模は小さいが、 列車事故としては、かなり最低の部類に入ることになるだろう。 そうならなくて良かった。
…。 …。 …あーあ 結構焦ったネ (嘘…w ネタだ!と心に留めまくった)
2005年04月26日(火)
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