◇日記◇
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◇◆◇◆
さぶかった。
明日も明後日も、さぶいらしい。
さぶいなかを、地下鉄を乗り継いでとある写真展へ。
若いって大変だな、という感想を抱く。
なんせ苦しそう。
何者かにならないといけない彼等。
内側にとどまろうとして、繋がることにのみ必死になるが
とどまりきれない場合もある。
孤独に耐えることに不慣れな彼等は、
孤独が怖い。
ま、いいか。
◇◆◇◆
久しぶりにプールへ。
驚いた。
いきなりは泳げないだろう、とビート板を持ったまではよかったが
バタ足をするも、進まず。
その場にとどまることの方が難しそうだが、難なくクリア。
背泳ぎは、横に流れた。
泳ぐっていうより、流れた。
平泳ぎのみ、どうにかゆっくりとではあったが、前進した。
ビート板にかじりついて。
でも楽しかった。
しばらく通おうかな。なんせ6年ぶり。
◇◆◇◆
帰りに、いつもと違う道を通ったら、高校時代の友達が
かつて暮らしていたマンションの横に、偶然出た。
彼女とはそんなには親しくなかった。
だから、どうしてこのマンションのことが話題になったのか忘れたけれど
でも「ここに住んでいるの」と高校時代のある日、彼女は私に言った。
もちろんそんなに親しくはないのだから、それ以上にその話題が広がることもなく
そのマンションに遊びに行ったこともない。
私の記憶のなかに、その出来事は埋もれた。
卒業後、彼女がどういう人生を送ったのか、も実はよく知らない。
どこの大学に進んだのか、仕事は何をしていたのか。
何も知らない関係だった、とマンションを眺めながら思う。
17歳の一年間、同じ教室で学んだ、というだけ。
それでも不思議なもので、彼女が結婚したこと、お母さんが亡くなったこと
女の子が生まれたことなど、人生の節目節目の出来事は、
私の耳にも入っていた。
彼女の娘は、若い頃の彼女にそっくりだったという。
「年齢もちょうど高校生で、笑顔が一緒で、余計に涙が出てね」と。
彼女が亡くなってもう6年。彼女の死も、なんとはなしに同級生に広まった。
でも、自分の死は内緒にして欲しい、という最期の願いを知っている私は
まだ、誰にも言えずにいる。
他の誰かが「彼女、亡くなったらしいよ」と言うのを
そしらぬ顔をして、聞いている。
◇◆◇◆
ほんわかほっこりふんわり。
久しぶりに暖かな日の光を浴びて、散歩した。
町中いたるところから聞こえる、水の滴る音。
福寿草を植えているお宅があるので、回り道をして寄ってみた。
探してみたが、まだ雪が深かった。
クロッカスもまだまだ。
池もすっぽり雪のなかだった。
でも、水の滴る音が。
明日は病院の日。
◇◆◇◆
踊ることが好き、と改めて思う。
ただ、これ以上の負荷をかけたくはない。
やれる範囲でいい、その範囲で楽しみたい。
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毎日色んなことが起きる。
明日は、明日。
◇◆◇◆
小学生の女の子二人といきあった。
「こんにちは、○○小学校?」とアヤシイおばさんは、聞いた。
「はい、そうです」
「おばさんもね、もうずっと前だけど○○小学校に通ってたの」
ますますもって、アヤシイおばさん。ところが彼女たちは
「えー。前は、何クラスあったんですか?」と話しに乗ってきた。
「4クラスあったのよ」
「ええー。そんなに」 「そんなにあったら、クラス替えしてもちゃんとまざりますね?」 「いいなぁ」 「いいなぁ」
聞いてみると、今は2クラスらしい。
4クラスでも多いとはいえなが、2クラスは少ない。
2クラスじゃクラス替えしてもまざらないわな。
しかし、女子ってオトナ。小学生でも、十分戦力になる気がしてきた。
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新しい歌集をどうにかするにあたって、
前の歌集に入ってる似た歌はやめようと思うわけだ。
当然ながら。
しかし、作風というものは、そうそう変わらないわけだ。
当然ながら。
素材も私の場合は、乏しいわけだ。
ゆえに、似た歌が大量に発生するわけだ、当然ながら。
だから、前の歌集を読み直して、似た思考にとどまってぐるぐるとバターに
なっちゃってる歌を抽出しようと思うんだけども
これがまあ、面倒で面倒で。
そういえば、歌集の校正もめんどくさくて、たまらんかった。
他人の歌ならそう面倒じゃないのに、自分のはうんざりする。
◇◆◇◆
近所の古い建物の倒壊を危ぶんで、早く雪が解けて欲しいと思っているのに
また雪が20センチ増えたらしい。
◇◆
本当に今年の冬は、厳しかった。
過去形で書くのは、今日が最後の真冬日になって欲しいからである。都市部
に暮らしていると冬もさほどではないでしょう、と言われるのだが、都市部
には都市部の苦労というものもある。 札幌は、今年は初雪の到来が遅かった。だが初雪が降ったとたんに、その
まま根雪となった珍しい冬だった。
雪の量も多かった。道路の除雪、排雪も間に合わず、幹線道路以外は車同
士がすれ違えない状況が冬中続いた。一車線になってしまった道で(片側で
はない、全部合わせて一車線だ)車が遭遇したとき、どうするか。もちろ
ん、互いに道を譲り合う。 路面の状況を読み(圧雪路とか、凍ってる、とか)、相手の車と自分の車
の大きさ、性能を瞬時に測り、後続車がいるいないも勘案して、自分が先に
行った方がいいか、相手を通した方がいいか、を決める。自分が引っ込むに
しても、この雪山のかげのくぼみに避難した方がいいのか、もうひとつ先の
方がいいのかを判断しなければならない。後続車がいる場合、その車のこと
も、考えないとならない。どうしたらスムーズにみんながそこを通り抜けら
れるか、その方法ばかりを考える。 自分が待っていると向こうの車が挨拶しつつ通っていくこともあるし、そ
の逆もあるのだが、お互いに自分が引こうと思って、通りの端と端で、じっ
と止まって待つという状況になることもある。そういう場合、アイコンタク
トを取れる距離ならいいが、そうじゃない場合は、ライトで合図しあう。そ
して、互いに頭をさげたり、片手をあげたりして、謝意を表しながらすれ違
う。 しかし、これはまだましな状況の時であった。雪が降り止まないピーク時
は、ひどかった。前方から車が来るのが見えたら、どちらかが手近な角を曲
がるしかなかった。すれ違おうなどという努力は無駄、除雪もされていない
道では雪山と雪山の間の避難場所もなく、端に寄ったが最後、埋まるからで
ある。 しかし、そんな今年の冬も、もう終わった。今日が最後の吹雪。最後の真
冬日。間もなく雪が解け、うららかな春が始まる。
◇◆◇◆
このところ、市内の古い建物の倒壊が相次いでいる。
ニュースを聞いてから、ああまだこんな建物があったのか、
撮っておけばよかった、と思ったりする。
うちの近所にも古い家がある。
数年前までは、おじさんが雪下ろしをしていたのだが
一昨年あたりから見かけなくなった。
というわけで、雪がこんもり。
いつ倒壊するか、あるいは無事に春を迎えるのか、毎日気が気でない。
◇◆◇◆
楽しいような、普通なような、暖かいような、寒いような一日だった。
日本語は、今現在の母音があいうえお、だが、これをもって「簡素な言語」と
言えるのだろうか。
言えないのだろうな、と薄々思う。
言語学には全く縁のない私だが、たぶんそういうことじゃないんだろうな。
ところで、言語美、のキモは、言語によって作り出される芸術とはなにか、
ではないらしい。
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その先生のよろしくない点。
思い込みが激しい。
ものすごくイヤな感じが昨日から募ってきている。
ああああ、ストレスフル。
なるべく忘れて過ごそう。
◇◆◇◆
私は、ある習い事をしている。子供の頃にちょっとしていた習い事。
それを、一昨年夏に再開した。
楽しいのだが、問題は先生だ。
私を何歳の何だと勘違いしているのか知らないが、
私に自分を投影しすぎ。
今更その道のプロになるつもりなぞない。
楽しく健康に老後を過ごしたいだけ。
人間関係は、何歳になっても、なかなか、奥深く面倒な問題。
習い事を止めるのは簡単。だがじっくり取り組むのも一興か、とも思う。
◇◆◇◆
今朝の雪かきがいけなかったのか。
あるいは、今年の冬はほとんど歩いていないから筋肉が衰えたのか。
それとも、今日は珍しく長風呂をした、
同じ姿勢でずっと浴槽につかっていた、それゆえか。
ともかく、ぎっくり腰。
◇◆◇◆
今日はちょっと暖かい。外に出てみよう。
◇◆
尊敬してきた人、好きだった人をだんだん尊敬できなくなり好きでなくなるのは
それが、自分の感情であるにも関わらず、悲しい。
なぜ悲しいのだろう。
まだ尊敬し、好きだからか。
でもどんどんその気持ちは減っていく。
興味がうせ、関心を寄せなくなっていく。
そして、こんなにも自分のなかに占める割合が減ったことに驚き寂しむ。
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作品は、妄想と現実の間を埋める。
限りなく妄想に近づくのかもしれない。
つまり、作品ほとんどいこーる作者、ということ。
と、さっき頭を泡だらけにしながら考えた。
◇◆
それにしても、道路がひどいことになっていて、
車でなんか出掛けたくないという状況がずっと続いている。
雪、氷、ざくざく雪、水たまり、アスファルト、陥没した道路。
◇◆◇◆
どこかで桜が咲いたとか、なにその夢のような、と思っていたら
いま私の目の前を横切ったのは、まぎれもなく「蚊」であり、
白い壁に止まったそれをたたきつぶしてみると、やはりどう見ても「蚊」であり
外は氷点下、ということは建物の中で?と慄然とするも
我が家のなかにボーフラが湧くような場所はないはず、しかし
排水口の奥深く、水のたまった見えない暗闇があるのかもしれず
これはある意味悪夢のような現実なのだった。
◇◆
というような文章って、平面な気がする。
散文っていうものは、立体な気がする。
比呂美さんが、詩は平面、みたいなことを言っていて、
言葉との距離ということも言っていて、
確かに現代自由詩はそうだろうなと納得する。
非定型の詩は、自由度が高い分、たくさんの情報が詰めこまれていて
でも、散文のような説明は提示されないから
間を読み手が埋めないとならない。
私は、苦手。
定型詩は、不自由で言い足りないことがたくさんあって、
ゆえに、そもそもその詩の周辺情報が与えられている(ことになってる)。
読み手は、それをも含めて読むので、
一行のなかに込められた情報量は少なくても
定型詩が困るということは、あまりない。
連作っていう手もあるし。
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すべて、新しい時代は古い時代を批判し、超克しようという試みからはじまる。
けれど、新しい時代に古い時代のモノが全くないか、といえばそうではない。
むしろ、古い時代の中に起きた少しの新しい風を基に
新しい時代の炎が燃え上がるように感じる。
のだけど。
だから、だいにげーじつろんがどうしたって。
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月曜日からくたびれて、昼寝。
今年の冬と付き合うには、根気が必要。
新しい眼鏡ができあがってきた。
きんきん、という眼鏡。
近視で遠視で乱視で老眼。ま、仕方ない。
◇◆◇◆
本気の吹雪。
昨夜は風の音がうるさくてあまり眠れず。
ねこぞによると、雷も鳴っていたとか。
そんななか、眠っている私の足を軽く踏むと「ぽぅ」と言う(らしい)、という
笑いを(ねこぞにだけだけれども)、提供できたのはよかった。
私は笑わなかったけれど。
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今日の日中は、町へ。
ショックなニュース。
リーブルな○わが閉店するらしい。
大ショック。
◇◆◇◆
今日は実家に行き、模様替え。
父のベッドを1階の和室にしつらえた。
母は二階にそのまま休むらしい。
お母さんは一緒に休まなくていいの?
という私の問いに、なぜ
「お父さんがいいっていうから」と答えるのだろうか。
自分の意志はないのか?謎だ。
というよりなんでも「○○がそう言ったから」で済ませてきた人だ、当然な反応か。
母を見ていると、罪悪感やなにかを感じないようにするための
複雑な二重三重のからくりをほどこしているので
自分でも本心がわからなくなっているのかも、と思うときがある。
◇◆
冬の節電が今夜終わったらしい。
日付で区切るしかないのはわかるけど、
今夜遅くから明日いっぱい、ひょっとしたら明後日の朝まで吹雪きます、
日中は氷点下です、外に出ないでください(死んじゃいますから)
この間みたいな感じのひどい低気圧が来てますから、
札幌でも30センチ積もるかもしれないです、場所によっては40センチ、
というときに、節電を止めて大丈夫なんだろうか。
◇◆◇◆
腹が立つ。
母親の言うこと為すこと、すべてが腹立たしい。
気の毒な面もある、と思い、色々と私でできる用事を足してあげたりすると
もう、これだ。
明日どこそこへ連れていけ、だのなんのと。
この道の悪さをわかって言ってるのだろうか。
どの道も、車がすれ違えないレベル。
しかもちょっと暖かいので、どこも水だらけ。
スーパーなどの駐車場は、雪捨て場がいっぱいなのだろう、
1/3くらいが雪山になっている。
なのに、なのに、すぐに物を買おうとする。
買いたいから連れていけ、と言う。
なんせ価値観が違いすぎる。
やはり一緒には暮らせない。な。
◇◆◇◆
氷も割れる、春が来た、と騒いでいたら
南の友人から「菜の花が満開」との知らせが。
未知の国、にっぽん。
真面目な話し、日本への憧れはつのるばかり。
古代がある。
民族としての故郷がある。
伝説がある。
鬼がいて、鎮守の森がある。
煩わしい地域の目もあるケド。 祖父母が3年だけ、とこの地に赴任して、結局、居着いてしまったのは 自由さゆえだったのだろう、とは思うケド。
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ここ数年出回りはじめた、女性でも力を入れずに割れる新しい氷割りの入手に成功。
氷割りをした。
腰をかがめずに、立ったまますとんと落とす。
かーん、と高い音がしてぱりん、と割れる。もしくは、ぐしゃっとつぶれる。
すとん、かーんぱりん、すとん、ぐしゃ、すとん、かこーんがつん(たまにまだ固い氷に当たる)
それを繰り返して、溝を掘った。
溢れ出る車道の水を排水口に誘導した。
春の日射しにきらめく水のなんと美しいことよ(濁り水だけど)。
春が来たような気がする。
もう吹雪かないような、気がする(願望)。
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今日の夕食。
・とろろをすりおろしたもの
・じゃこてんと大根の炊き合わせ、ちょっと生姜入り
・ぎょうざ
・ごはん、おみそ汁
自分で作っておいて言うのもなんだが、どれも美味しかった。
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思えば今日は、雛祭りなのだった。
東洋の片隅のお祭りだけども、
世界中の女の子たち、もと女の子たちへ、おめでとう。
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眼鏡を買った。
できあがってくるのは、10日後。
待ち遠しい。
◇◆
ところで、このひどい吹雪のようなものは、なんなんだろう。
・・低気圧だけども。
窓の外側に雪が貼りついてしまって、外も見えやしない。
雪が真横に飛んでくる。いつまで続くのだろう。
・・低気圧が行ってしまうまでか。
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