岸部・・・?
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琴欧州の顔はなんか悲しそう。
どんなに笑ってても悲しそう。
悲哀感が冗談じゃなさそう。
その理由を勝手に想像するだけで泣けてくる。
哀愁放ち過ぎよブルガリアン。
お金が減る一方でどうもおかしい。もちろん、増えるための努力はしている。親戚のおばちゃんが言った通り、お札を財布に入れるときには、ちゃんと戻ってくるようにさかさに入れるようにしている。なのに、何故か減ってばっかり。話が違う。親戚のおばちゃんが嘘つくわけないし。しかも、たった今なんか、「減ってばっかり」って変換したかったのに、「屁ってばっかり」って変換された。なんだようなんだよう、だいたいおまえら何なんだよう。どういう仕組みだよう。
ハゲッパ ツルッパ ヨーロッパ!ということでテーマはハゲ。
友達がすごくはげている。20代にしてすごくはげている。今より若かった頃、そいつ(以下「アゲハ」)が、ハゲてる人のことを異常にバカにするような奴だったので、何と声かけていいのかわからん。
アゲハとおれの仲は、昔、おれがアゲハの家に電話をかけたら、アゲハの母親がおれを息子と間違って話してきて、おれもついつい乗って話し込んでしまったぐらいの仲。
アゲハもその友達のミウラも口が悪く、何か気に入らないことがあればバカだのくそだのメガネだのハゲだのと、メガネをかけてない人やハゲてもない人に向かって言うのだけど、これからは「うるせこのハゲ!」だけは慎重になろうってことをミウラと確認した。
初めて気付いた時は、「あれ〜?」って、つい凝視してしまった。思えばあの時、「おいお前やばくない?」ぐらい気の利いたことを言っておけば、今ここまで悩まずにすんだものを。
最近アゲハから遊びの誘いがない。電話で済ます用事ばっかり。こないだは横暴な社長らの不満をぶちまけて、辞める前に懲らしめたいのだけど何か法的にいい方法ない?とか言っていた。一応、労働組合的なものを紹介してみた。
勉強はとんでもなくできんけど、ふとしたときにキラリと頭良くて、好奇心旺盛でいい奴なんだけどな。おっと、ハゲ話からアゲハの人なりの話になってしまっとる。
何かハゲを気にせずざっくばらんに仲良くやれる方法はないものかね。んなもんないね。どうしても一度はハゲってことに触れんとウソやね。しかし、ハゲが理由で友達と疎遠になったとあっちゃ身が持たんですよ。
聞いてもないのにあいつから「ハゲちゃいました」とか言ってくるとやりやすいけど、それもないなあ。でも一応その時のためにリアクションを練習しとこう。「ナハハッ」か?「ハゲたぜチキショー!」とかまじで怒りだしたりしたらやりやすいのにな。
こっちからいきなり「おいハゲ」とか、それしかないかなあ。いや、事前の確認なしにいきなりそれはかなりのポカーンになるな。奴が帽子をかぶっている限り、それはかなりの勇気がいる。かといって、親身になって「お前の頭さ・・・、」などと言うのは、奴のプライドをずたずたに傷つける行為で、ナシだ。「前からうすうす、もっ・・もとい、ちょっとずつ気になっとったけど、お前、キタよね?」とかぐらいかな。これにしても、今更って感じでかなりの大根役者を演じることになる。
そういや中学の時、おれがサラサラヘヤーから徐々に粗末な天パになってゆく様を見て、アゲハが先頭に立ってことごとくバカにしてきたことを思い出した!なんて奴だ!そのくせ自分がハゲやがって!・・・まあいいや。比じゃない。
若ハゲの友達は他にもいる。そいつの場合は高校時代に薄くなってきて、「おれ昨日アデランスに相談の電話かけて、年齢言ったら、ふざけないで下さいって言って切られた」ってことを言ってきたぐらい周知の事実で、今では頭のことなど気にせず仲良くやっている。
言うタイミングを逃した。
人生はつくづくタイミングだと思う。
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