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■ 弱み。
右手の傷が治らない。
塞がった傷口は、すぐ壁に叩きつけられるから。
「っ。」
すぐに血が染み出して、痛みが襲う。
音を立てて舐めながら、またあの言葉。
「あいつのソコもこんな風に舐めてんだろ?」
目を見開いて、殴る。今度は、自分の意志。
「あの人を、汚すな!」
それは、誰よりも汚しているのは私だと認めているから。
「お前も身体目当てなんだろ?かわらねえよ。」
自分の中に突っ込まれる試験管と、鍵。
それを動かしながら何分も、何時間も、執拗に傷を抉って。
自分の口調が、崩れていく。
「もう、止めて・・・ぬい、てよ・・・。」
ああ、私の大嫌いな、声が。
「そういわれてお前は抜いたのか? 逆だよなあ?も一本突っ込んでやっただろ?」
「止めてえ!あの人を、もう、言わないで・・・。」
(畜生、畜生、畜生っ!!)
その・・・すべてが、終わってから。
また、想いが襲ってくる。
「もう、やだよ・・・。」
布団を抱え込んで、目を伏せて、
痙攣する身体を抑えながら、耐えて、眠る。
そしたら次は、夢の中。
また、心が色を失っていく。
「だけど・・・もう、嫌なんだ。自分、傷つけるの。」
そう言って笑ってみたけど、
返ってきたのは「虚しさ」ただ、それだけ。
2002年11月18日(月)
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