凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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新学期。
アイが六年生。アユムが一年生になった。はやっ。
なんか、延々幼稚園時代が続くような気がしていたのだけれど、勿論そんなはずは無く、私の中の「幼稚園時代」が終わった。 ゲーム二面目クリア。
一面目は入園前までの親子二人っきりの煮詰まる時間クリアがゲーム内容だった。 これから三面目。小学校時代のスタート。
ゲームクリアの達成感。 まだその面をクリア中の人に、アドバイスが出来る経験と精神的余裕が生まれてきた。 気分は孫を見るじじばば。 うちに遊びに来る園児が可愛くてたまらない。 もうこの年齢の子を抱く事はないわけだ。 こうやってトイレの世話をする事も。 子どもの世話も、年寄りの世話も、やってる事は同じでも、相手に未来があるかないかは、世話する方の気持ちは雲泥の差だ。 今日出来なかったことが明日は出来るようになっているかもしれない生命力と希望と未来がつまった生き物。 それを見るだけで、心が軽くなる。
なんていいながらも、まだまだ、リアル育成ゲームは続く。 ゲームじゃないからリセットは出来ないわけで。 来年から始まるアイの中学生活はまったく未知の世界。 何年か前は妊娠した3年生カップルがいたとかどうとか。 うちがその当事者にならないという保証はまだないし。
はたまたまったく予期せず、夫が過労死したりして。
先は長い。まだまだ。
弟の正式な病名が判明、というか、宣告、というか。 決定的と言うのか致命的と言うのか。
「そうかもしれない」といつかくるかもしれないその時を怯えながらも「でも違うかもしれない」という微かな希望に心を託してとりあえず過ごしていたが。
父がかかって、死んだその病名を、弟は告げられた。 遺伝性の、脳の病気。
彼の脳はこれから少しずつ静かに確実にその機能を果たさなくなっていく。 体の老いよりはるかに早いスピードで脳が老化していくと解釈すれは分かりやすいのかもしれない。
最後は、自力で動く事はおろか、飲み込む事も、呼吸する事も出来なくなる。
そして、彼は、終わる。
ここ四・五年で病状は急速に進行していくらしい。 年齢が若い分、そのスピードは早く、そして、遺伝性のこの病は、子が、親の最期の年齢を超える事はないそうだ。
父が死んだのは幾つだったろう。 「おれはもう五十なんだぞ!五十だぞ!」と母に喚き散らしていた姿は覚えているが。 アレから何年後に死んだのだったろう。 一年後か、二年後か。
だとしたら、弟は、あと何年生きるんだろう。 十年生きているんだろうか。 四・五年で進行って。 進行して、寝たきりになって、管に繋がれて、それからどのくらい生きるんだろう。
週末、見舞いに行く。 彼と、何を話そう。
暁
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