凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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夫が仕事で失敗して降格、減給処分になった。 毎月の収入が五万減る。 「今の会社は居られてあと一年ってとこかもしれない」という。
やっぱり、私が夫に感じている夫の欠点は、会社の人も感じているのかもしれない。 仕事の上ではそうではないのだろう、と自分に言い聞かせていたけれど。
言葉と実行が伴わない。 口程に実力が無い。 自分の失敗に気がつかない。 自分がした事を覚えていないで他人のせいにする。 何がアクシデントがあると、まず他人の仕業と思い込み、周囲を疑う。 何があっても自分に非は絶対ないと信じて疑わない。
それは家庭の中でだけだと思いたかった。 会社でもやっぱりそうだったんだろう。
「冤罪って感じなんだけど」 「こっちの言い分は山ほどあるんだけど」
夫の言葉に、いや、職場の人は、もっと言いたい事が山ほどあるだろうと思う。 思いながらも、反論しても頭から「オレの言い分を聞いてくれない」と他人の意見を受け付けないので、黙って聞くだけにしておく。
夫の唯一の取り得というか、ただひとつの世間の夫並みだった「経済力」という項目が消えつつある。 いや、もう消えたのか?
この男と家庭という形態を続けていく理由は もうただ子どもをちゃんと成人するまで育てる事、という事一点のみ。 子どもがいなければ、とっくに別れているだろう。 この鎹がある事が幸福なのか不幸なのか。 分からないけれど、鎹達を不幸にしてはいけないと思う。
生きるってなんだろう。なんて 中学生みたいな事を胃の辺りに重さを感じながらぼんやり思う。
昨日のテレビはずっと例の死刑判決のニュース一色だった。新聞も。
アイが生まれた年。 生まれて間もないアイと、二人でこのニュースを見ていた。 こんな小さな生き物を、床に投げつけて首を絞めて殺し、押入れに押し込んだのか。 傍らでふにゃふにゃ動いているアイを見ながら、信じられない思いだった。
「我が子を、殺される」 その恐怖を、親になって初めて実感する事になった事件。
普通に、夫を仕事に送り出し、子どもと二人でいつもの日常を送っていた。 その何気ない時間が、突然
13年。 今日もアイは制服を着て「いってきます」と学校へ行った。 平凡な、いつもの時間。 この時間を過ごせるありがたさ。 この時間を過ごせなかった被害者の方々の無念さ。
個人的には死刑賛成。 被害者はその前途をすべて奪われたのに 加害者だけ、更生の予知を与えるなんて意味がわからない。 人生をやり直させる機会をどうして殺した人に与えるの。 殺された方はやり直しも何も出来ないのに。 誰も救ってくれないのに。 どうして加害者にだけ、皆、救いの道を模索してあげるの。 やったもん勝ち、やられたもんの一方的負け。 意味わからない。ほんと。
暁
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