皇帝の日記
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携帯に無表示無記名のメールが1日に百件入る。 機械の故障か、いやがらせか、ストーカー。 むかつく。
私ですら使い方を知らないメールを誰かが送信している。
あざわらっているのか。この皇帝を。
今朝車止めようとしたら、学校横の駐車場が閉鎖されていた。 「道を作るから駐車場はなくなるのだ」 とのたまわる工事のおっさん。 何を言っているの? 事務所に確認に行くと、 「ちょっと遠いけどスタジアムの駐車場に止めて、そこから歩いてきてね」 ?? え・・・貴様こないだ俺様から駐車料金を取ったではないか。
ここが中国だと思えば腹も立たないが、今度こそこの国から「先進国」と「世界の警察」という称号(元々自称)を謹んで剥奪させていただこう。
これからは「世界の駄々子」と名乗っていただく。
車の電球を取り替えに行ったのだが、生憎修理屋が白電球の替えを切らしていた。 修理のおっさん、黄色と青の電球を持ってきて、何やら考え込んでいる。 と、黄色の電球を付けはじめる。 「元々黄色く点灯するところだから黄色くていいだろう」 ぶつぶつと呟くおっさん。 え? 黄色いのはガラスの部分で、電球は白でしょうが。 案の定、黄色い電球を黄色いガラスごしにみると、なんとも目に鮮やかな真黄色。 車からやや離れて吟味するおっさん。 一目で異様な状態だとわかると思うのだが。 ちらりとこちらを伺うおっさん。 同意を示せと言うのか? 眉間に皺を寄せて否定を表すと、おっさんは残念そうに黄色い電球を取り外した。 「駄目か・・・」 駄目ですよ。
母は英語が苦手なので、床屋に行きたがらない。 しかし元々江戸っ子なので、自分の身の回りの物がみすぼらしくなるのは嫌いだ。 着物は裏地にこるのが粋ってもんさ。 最近髪のすその長さが乱れてきたのが気に入らないらしく、何を思ったか最も危険な方法を提案してきた。
私に切れってさ。
思い立ったら即実行。 タラタラしてっと髪もうどんも京まで伸びちまうぜ。 そして母が私に手渡したのは、ずっしりと重みの有る
キッチン用ハサミ。
・・・おかあたま、こないだこれで蟹の殻を叩き切ってましたよね?
冷静に考えてみれば姿形の似たオフィスハサミと間違えたのかもしれないが、その時は「あるいはこの人ならやりかねぬ」という親族にしかわからぬ緊張感が有った。 新聞紙の上に座ってスタンバってる母の背後で文具用プラスチックハサミにすりかえる私。 すそを真っ直ぐに切るだけなので、しゃかしゃか切ってみる。 母はあまり真っ直ぐだと嫌だとのたまわったが、元々私の技術力で正確に真っ直ぐ切れるわけはないので、その辺は結果オーライということになった。 さすが江戸っ子、髪を結った後でわざわざ微妙に崩して粋を狙う心意気。 でもすそを揃える目的で始めたのに・・・となんか出口の見えないトンネルに迷い込んだみたいな不明感を覚える。
切り終わって振りかえった母は一言 「あら、そんなちっちゃいおもちゃみたいなハサミを使ったの?」
ええ、でかけりゃ良いってもんでもないですから・・・。
週末に他州からお客さんがあって、それで忙しかった(ような気がした)。 彼の残したヒューストンに対する感想はこうだ。 ・道路ががたがた。 ・お酒は規制されてるけどAVとかは自由って変だ。 ・買い物はしやすい。 ・(違法タクとかあって)第三国っぽい。 ・なんで皆英語話せない。 ・皆イライラしてる。 ・ってゆうかむしろ中国。
そうか、私まだ上海にいたのか・・・。 うん、薄々感づいてはいたよ・・・先週駐車許可証取った時とかに。
今日昼頃レストランでワインを一本買おうとして断られた。 ヒューストンでは12:00〜12:00までしかアルコールの販売が許可されてないんだとか。 うそーん。 去年とあわせたら滞在期間は半年を越えるというのに知らなかった。
ところで、アルコールの発音はアルコホールになる。 この英語読みというものにイライラさせられている。 ワクチン =ヴァクシーン ビタミン =ヴァイタミン アンチ =アンタイ ウイルス =ヴァイルス ジャガー =ジャーグア メルセデス =マーシデス チューリッヒ=ズーリック 主にヨーロッパ言語が英語に直されるとこのように妙な事に。 人の名前は全滅ですな。バッハがバックになったり。 皇帝はアルファベットの綴りが頭に思い浮かんでこないので、想像できる範囲でしか聞いたときに理解できない。 まあ日本でも中国人の名前は全て音読みに直されてるが。
人に車貸したらハンドルの位置がものすごく上がって帰ってきた。
私はちびっこなので、座席は一番前まで出して、ハンドルも限界まで下げて、背もたれも上げている。 車貸した人はでかいので、全てが逆方向に全開になって返ってきた。
どうでもいいけどハンドルが戻らない。 それらしいボタンは発見したけど、押しても引いてもびくともしない。 証明の電球が切れているから整備ついでに下げてもらおう。
なんか忙しいのでこれで。 忙しくなんかないはずなのに。 気が急くってやつですかね。
去年の日記でヒューストンが全米1のデブ市に選出されたというような事を書いていた事を覚えておられるだろうか。 今年も、ヒューストン市が3年連続全米1デブ率の高い市に選ばれた。 もはや他の追随を許さない。 王者の貫禄すら漂う、ってか本トにデブばっかり。 自ら指標を示そうと9キロのダイエットに成功した市長も嘆いている。
そのようなわけで新学期。 今学期から駐車料金を学校に支払わなければならない事になった。約22ドル。 その金額だけでイライラ度50位に達している学生達。 更に、同じく前期まで只だった学生証の更新にも10ドル取ると言う。 ビジターには無料で駐車させているくせに。 皇帝は朝30分ほど早く行くので、朝の空いているうちにすませてしまおうと、交番(何故か警察の管轄)に届出に行った。 が、現金は受け取れないと言う。 交番では小切手のみ扱い、現金を使いたかったらキャッシュ・オフィスに払い、レシートを交番に提出しろという。 そのキャッシュ・オフィスとは何処にあるかという質問に、校舎の一番端っこ、とにこやかに答えるオフィサー。 反対側の端っこにいるんですけど、私。
放課後、クラスメート8名程と連れ合ってそのキャッシュ・オフィスに向かう。 が、若々しい韓国人の子が「今日は良い天気だし歩こう」などと提案したので、バス停3個分ほど歩く。 向かい側の食堂で昼を食べて、ついでに地下の本屋で教科書を買う。 この時点でこの日の「適度な運動」は終了。 キャッシャー・オフィスのおばはん曰く、「現金で払うと8%の税金が付くからね」
なんですと?
色めきだつ貧乏学生達。 相談の結果、交番に戻って小切手を持っている学生を捕まえ、替わりに払ってもらおうということに。 バスがなかったので再び歩いて帰る。 ちょうど韓国人学生が小切手を切ろうとしてたので振替を頼むと、こころよく引き受けてくれたのだが、オフィサーはまとめて払うことを許さず、8人分分けて書くようにと指示。しかも、学生証と駐車許可書もバラで、と。 あわれな韓国学生に16枚の小切手を切ってもらい、事務の人が駐車許可書申請の書類をくれた。 なんとその書類には「車のナンバーを記入せよ」と。
あ?
それぞれの言語で罵声を飛ばす留学生達。 とりあえず仕方ないので校舎の裏の駐車場まで重い足を引きずって行く。 再び交番で長い列に並び、ようやく順番が回ってくると「この書類じゃないよ」と冷たいお言葉。
ほほう。
警官にたてついても損するだけだものね・・・。 その書類には「あなたの車は何年制か」などと。 それがわかる保険証はダッシュボードの中。 もういいよ。 虚偽するよ。 98年制だ、私のスバル。(本当は95年制だった)
かくて、こっちが手数料欲しいと言いたくなる状況下でようやく駐車許可証をゲット。輝いて見える駐車カードは、いくらでも偽装できそうなちゃちい作り。
疲れたのでもう寝ます。
ルイジアナならではの食事をしたので特筆しておく。
・ガンボ・スープ。これは海鮮などのだし汁にケイジャン米をぶっこんでスプーンでしゃくって食べる物。味の濃いオジヤ。にんにく風味。 ・カエルのあんよ。フランス系の人は皆食べてる。よく鶏肉に似ているという人がいるが、もっと淡白。どちらかと言えば魚っぽい。筋張った魚。所詮両生類。意外に臭みは全然ない。 ・アリゲーター。のジャーキーに加工したものを買った。しかしパッケージには「smoked alligator with pork jerky」となっていて「どっちやねん!」と突っ込みたくなる。味は胡椒が振られすぎていて、辛いということしかわからなかった。
以上。 免許の勉強をしなければならない。 日本語だったらお茶の子さいさいなのだが、出題も答えも勿論英文なので単語を暗記しなければならない。
「マリファナ服用時に運転する弊害を叙述しなさい」という問題も、日本語だったら「ラリる」と3文字でですむのに。
皇帝

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