皇帝の日記
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いつものようにロッキーの散歩をしてたら、後ろから突然ロッキーに襲いかかってきた犬がいた。 白に茶色斑の雑種の中型犬。
突然ロッキーの耳に噛み付き、当然ながら大型犬のロッキーの猛反撃を受け、ぶん投げられ、壁に叩き付けられて、ビッコしながら逃げて行った。
え、何あの犬??
と、呆然としていたら、飼い主と思われる、金髪のスポーツウエアの若い女性が、ランニングスーツで走ってきた。 もう一匹、中型犬(大人しい)を連れて走ってきたのだが、こちらもリードを付けていない。
えー! いくら自由の国とはいえ、散歩中の犬にリード付けるのは、ちゃんと条約に定まったルールなんですけどー?! しかもあなたの犬、ロッキー襲いましたけどー!!?
ビッコの犬は、チビリながら、ちょっと先の角で、飼い主待機。 自分の犬がビッコしてるのに、というか、一部始終を後ろから見ていたはずなのに(だからか)飼い主そのままランニングで逃走。
えー!!? つーか、あなた近所の人でしょー!?? 少なくともランニング圏内の人でしょ? 本気出したら、すぐ身元ばれますけど??
あまりの事に何も言えずに、しばし見送ってしまったが、ふと見ればロッキーの耳から、ちょっと血が出ている。 びっくりしたので、義父母に電話して、迎えに来てもらった。
待っている間も、ずっと怒りに燃えるロッキーは、吠えっぱなし。 でもロッキー、常にぼーっとして優しいから、私が強盗に襲われても助けてくれないかと思っていたけど、やるときはやるんだね。 むしろ、思ったより君はずっと好戦的だ。 いつもは笑顔に隠れて見えない牙が、ギラギラ輝いているよ。 君はやっぱり肉食だ。
義父の話に寄ると、金髪女性の住所氏名ともに、明らかとの事。 リードを付けるように近所集会で警告するが、改善がない場合には訴えるという話。
そんな、訴えるなんて。。。さすがアメリカ。 と言いたいところだが、中型犬の幸せの為にも、リードは付けていただかないと。 つうか、逃げるか普通。
犬マナーとか、もっとこなれているイメージの有ったアメリカなのに、裏切られた気がするよ。 ラッシー。
あ、ラッシーもリード付けてないや。
結婚式に生い立ちビデオを放映しているカップルは、結構多いそうです。
ジャバさんと皇帝も、幼き日の写真やビデオ(8ミリをDVDに焼き直したやつとか)を持ち寄り、せっせと作った。 作ったと言っても、皇帝がしたのは、アルバムの写真をもう一回デジタルで撮影し(それが大変だったけど。。。)、業者さんに渡すところまで。
強盗や泥棒にアルバムを二度に渡って盗まれているジャバさんは、友達のところを巡ったり、数少ないスナップ写真を探したりしていた。
んで、業者さんというか、ジャバさん友達のCMプロデューサーに、すべてをデジタル化して渡す。
その後、その友達が色々編集してくれて、先にロスに来ていた友達や家族からのコメントを、直前まで撮影、編集、という作業をしてくれて、リハーサルディナーの場で放映。
さすがにCM作ってる人だけあって、とてもドラマチックに、綺麗にできていた。 大満足。
ほんでもって、サクサクのジゴローさん(黒幕がプロデューサーの友達らしい)からビデオでコメントまでもらった。 http://www3.tvk-yokohama.com/saku2/ (現在はジゴローさんは引退?し、白井ヴィンセントが屋根に乗っている)
お値段以上の働きぶりに、感動しました。 DVDのコピーが待ち遠しい。
昨日茶色い何かを飲み込んだので、今日はロッキーのウン○番をしていた。 なぜか最近ロッキーは、中庭をウン○場として認識したらしく、その辺でぷりっとしてしまう。 外庭なら良いんだけど、中庭だと匂いがこもるので、お手伝いさんが片付けるまでーなどと悠長な事は言っていられず、さっさと新聞紙にくるんで回収。
心配をよそに、ロッキー(とその排泄物)は非常に順調な様子なので、二時からバレエを見に、オペラ用の劇場に行った。 オペラと近代バレエが一緒になったみたいな舞台で、楽しかった。 しかしバレエの男性の衣装は、今後大きな変更とかないのだろうか。 女性ダンサーの優美な姿に比べると、なんだか野暮ったさを感じてしまうの、タイツが。 別に良いけど。
なんだか滞在が長引いてしまいましたが、移民局に義父と行かねばならない用事があるので、このまましばらくサンタバーバラにいる。
ジャバさん、火曜日はゴミの日ですよ。
庭師の庭で、鷹が巣を作ったと言うので、見せてもらいに行ってきた。 カーペントリアという、サンタバーバラからロス側にちょっとだけ戻った町の山奥に、彼は住んでいるのだ。 山奥というか、国立公園(自然保護区みたいな所)の隣に家があるため、家が山に飲まれている感じ。 油断したら山の一部になりそうな家。
庭というより、その山端の木のてっぺんに、鷹が二羽の子供を産んだのでした。 親が餌をとって帰ってくるまで、屋根の上から望遠レンズを覗きながら待機。 親は日の入りの頃、ウサギを捕って戻ってきた。 おおー!と思ったが、その後の映像はスプラッタなので割愛。 ヒナは白くてかわいらしい。
庭師によると、熊の通り道が家の横にあるため、家からでちゃ駄目よ、とのこと。
帰りに車に乗って、義父母の家まで戻ったが、途中で野生の鹿が飛び出してきて、ひきそうになる。
やれやれ、と思いながら、恒例のロッキーの散歩に出たら、ロッキーがなんだか茶色いものをぱっと口に入れて、飲んでしまった。
えー
目の錯覚でなければ、シマリスだったと思う。。。
その後、ロッキーが口を開けて、ハッハッと、ものすごい接近してきたが、思わず避けてしまった。 すまんロッキー、今は君を愛せない。
あと、散歩中に突然ロッキーが木の陰に身を隠したのだが、上空を見たら、鷹が飛んでいた。 ロッキーは飛んで運べないから、餌にはならないと思うのだが。 鷹って怖いのかなあ、とか思った。 ロッキーが食べられるなら、皇帝も食べられるサイズだな。
午前中は買い物に行っていた。 結婚式をやっている間に、なんとアメリカではセール期間に突入していたのだ! やふー。
アメリカならではのブランドを見てみよう、というテーマを持って、マイケルコースとかアメリカンラグシーとかカルバンクラインとかを回ったのだが。 日本より、アメリカのセールの方が、もっと思い切っている気がする。 クリスマス後のセールに比べたら、まだまだという気もするが、50パーセント以上の値下げもがんがんしている。
日本での売値が信じられないくらいの安価になっていて、大興奮だった。 でもいらないものまで買いそうになって、何度も我にかえろうと、自分と戦った。
克己(高校の校訓)。
アバクロの日本通販見てたら、ひどいのでは10倍の値段がついてるのが有った。 アメリカンイーグルとか、別にそんなにまで良いブランドじゃないですよ。 悪くはないけど、普通。 確かにカッティングも良いし、生地も柔らかいけど。 あとは好みの問題だけど。 ジーンズに100ドル以上は出せねえ、おら。
さて、今回の滞在中、最も力を入れているのが、ロッキーのハートをゲット大作戦。
毎日ブラッシング大作戦をしているが、そもそも本犬がブラッシング嫌いなので、これは点数にならず。 ロッキーの毛の掃除に悩まされていた、お手伝いさん達には喜ばれている。
おやつ大作戦。 おやつは穫れた毛と交換にあげている。 これでブラッシングでマイナスになった皇帝の印象が、プラスマイナスゼロに。
そもそも犬を飼った事のない皇帝は、どうしたら犬の気持ちをゲットできるのか、よくわかっていない。 犬好きの友達には、「犬は甘やかしているだけではなく、時々ぴしっとしつけないと、駄目。犬も飼い主も混乱してしまう」と教えてもらったのだが、猫しか面倒見た事ないから、どうしても甘やかす一方。 これでは犬との信頼関係は築けない。 というか、ロッキーはすでに、皇帝をジャバさんの新しいペットか何かだと思っている。
そこで、お散歩大作戦。 義父母は膝が悪いので、山道を散歩できないため、ロッキーはもっぱら家の敷地内を散歩しているだけなのだ。 これを、外に連れ出してみる。 毎日小一時間、長くて二時間くらい山道を連れ回す。
ロッキーはハスキー。 元々アラスカやシベリアで、そりを引ける犬なのである。 だから冒険は大好き。 毎日耳としっぽをクリクリさせながら、皇帝を引っ張っていく(引っ張っちゃ駄目なんだけど。。。) これでだいぶ、ロッキーの中で皇帝のポイントは上がったんじゃないだろうか。
この犬の習性として、真っすぐ行ったら行きっぱなしというのがある。 なぜなら、冒険に帰り道はいらないから。 だから、家に向かって引き返そうとすると、「なんで?」という顔をする。 そこで、家から誰かが車を出すタイミングを見計らって出発し、一本道の山を下っていくと、やがて下界で用事を済ませた車が、逆に山を登って戻ってくるので、乗せてもらって帰る事にした。
こんなに心砕いて世話をしているのに、彼の頭の中で、そりを引くチームの、後ろの方の犬、とか思われてたら悲しい。
今日は、こないだクルージングの運転をしてくれたキャプテンが 「前は海が荒れてて悪かったね!お詫びに今度は俺の大きな船に乗せてあげるよ!」 と言ってくれたので、朝から海に出ていた。 3階立て屋上付き、9ベッドルームの船で、全く揺れなかったが、実は皇帝は前回も船酔いしてないのだ。 お詫びしてもらえるべき人は皆旅立ってしまったのだよ。
友達がサンタバーバラで「アバクロ(Abercrombie & fitch)有った!」と大興奮だったので、日本で人気があるらしいアバクロを見に行ってみた。 7分丈のジーンズが、日本人の足の長さにぴったり(普通丈として。。。)との事だったので、履いてみたら、確かにぴったり。。。。
それと、パーカーも試着してみたが、袖がやけに長く、三回も折り返さなければならなかった。 誰に着せる事を想定してるんだ!(皇帝ではないのは確か)
でもって、試着してたら、義母が買ってくれると言ったので、ダメージ加工のそのジーンズを買ってもらった。 日本からの友達も数名、同じのを買ってたから、帰国したらお揃いですね。 ふふふ。
で、家に帰って早速履いたら、義父に「新しいパンツは無いのか」とか、ホームドラマみたいな事聞かれた。 このパンツは始めっから穴があいてて、それがお洒落なの!と、これまたホームドラマみたいな返事をしてみた。
そういえば、友達とアメリカの結婚事情を話していて、以下のことに気がついたのだが。
アメリカの家庭は結構激しく崩壊しているので、ロスに来てからルームメイトでも友達でも、まだまともに両親そろって家族を続けている人にあったことない。 元の両親が仲良しなのは、ジャバ家だけ。 こうなって来ると、確率としてすごい。 多くのの家庭が憎しみあい、傷つけ合い、崩壊に導かれている感じ。 アメリカ社会は、本当に根元から駄目になっているのが、よくわかる。 そして、それを追う日本。
だから、お洒落だから、欧米で流行だから、気軽に結婚、離婚、再婚しちゃえってのは、間違っていると思う。 それは自由だが、誰も本当に離婚再婚を気軽にはしていないし、その現象の下では、お互い苦しんでいるわけだ。
結婚しないで子供を産み育てるフランススタイルも、実際やってる人の子供が、実母と父親の新しい恋人の間で、激しく混乱しているのを見ると、自由万歳!とは言い難いもんがある。 病気になっても、誰に言ったら良いかわからないなんて、責任者出てこい!と思った。 そして病気の子供を、「今日は父側で面倒見る日だから」とか言って、車で搬送して来る母親に絶句。
離婚しなかったから良い家庭かというと、そうでもなく。 実際、取り返しがつかないほどいがみ合っている夫婦間の子供(成人後)も、妙に悲観主義だったり、自暴自棄だったり。 その不幸感満タンな子供たちが、更に結婚し、今やアメリカは3、4世代負のスパイラルに入ってきている様相。 皆良い人で、明るいのに、やけに打たれ弱かったりするのだ。
だから、愛情とは何かってところを、もっと真剣に考える時が有っても良いんじゃないかな、と思う。 家族間だけでなく、夫婦間でも。
義弟が結婚したとき、白鳥のいる湖が有る個人の邸宅を借りて、結婚式をした。
そのため、式の前に、家の主人から「白鳥は美しく見えて危険。攻撃性があって、襲いかかってくることもある」とか説明された。 その話をふまえて、ジャバさんと白鳥のまねをしながら、「シャー!!」とか言いながら、カメラに向かって襲いかかるアクションを取ったのだが。
編集で、その前後が消されてしまっていた。 そのシーンだけ見ると、なんだかいかれた男女が、「シャー!!」と叫びながら、カメラに五本指そろえた手を激しく突き出している映像なのだ。
脈絡を入れてあげてください。
結婚式が終わるまでと、顔や手を徹底的に日差しから守る生活をしていたが、終わったとたんに無防備になり、すでに指輪の痕が見えるくらいに手が焼けた。 こんがり。
式が終わるまでと、徹底的にダイエットしていたのが、終わったとたんにジムに行かず、外食ばかりして暴飲暴食していたら、あっというまに顔にニキビが出てきた。 痛い痛い。
今相当ひどい様子ですよ、私は。
ひどいと言えば、義弟の式のビデオを三台のカメラで逐一撮影していたのだが、その編集に立ち会った。 編集前のマスターに、お客が鼻をほじっているのが映っていた。 もちろんそのシーンはカットするが、ゲストと言えど油断ならねえなあ、と思った。 思わず爆笑したのは、その油断しきったお客さん、鼻をほじった後に、彼氏のほっぺたをなでなでしているのだ。 ほじったその手で。 ああ、本当に油断ならねえっす。
今日は義母と皿を焼くことに。 ジャバさんがお菓子を入れておくお盆を欲しがっていたので、比較的簡単なお盆と、ミニロッキーを作成。 ふと見ると、義母はロボットを作っていた。 アバンギャルド。 明日乾燥したら焼く予定。
昨日漉いた紙は、まだ乾かないので、暖炉の前に置いてみた。 多分厚すぎるんだと思うのだが。 加減を知らない。
そうそう、シベリアンハスキーのロッキーは、毛をすかれるのが大嫌い。 トリマーさん泣かせで、ついに店に来ないでくれと言われてしまったほど。 でも一応、家族には嫌々ながらブラッシングさせてくれるのだ。 油断してると頭突きされるが。 昨日今日と、せっせと毛をすいてあげたら、今日庭のハミングバード(ハチ鳥)の巣がふかふかしていた。 すかれた毛を巣の材料にしているらしい。 ロッキー初めて誰かの役に立つ。
友達が一週間ほど滞在していたので、一緒にバスでいろいろ巡ってみた。 今までジャバさんが車で連れてってくれるばかりの観光だったので、バスを覚える良いチャンス。 バス路線図を手に入れ、ぐるぐる。
ゲッティセンターにも、初バスで行ってみた。 ら、降りる駅を一個間違える。 間違えたので、運転手さんに戻り方と、メトロバスに乗り換える方法を聞いたら、迷子になったかわいそうな女の子(小学生)と思われたらしく、バスの一日無料券とかもらった。
まあなぜ小学生なのかというと、その時はパンダのリュックを背負っていたので。。。
人の親切に支えられながら、まだまだロスも捨てたもんじゃねえなあ、とふうてんの皇帝は思ったのであった。
ところで、皆に祝われて、結婚式を無事挙げ、「これからはジャバさんをうんと大切にします」などと殊勝なことを言っていたのに、今ジャバさんをロスに置き去りにして、サンタバーバラに来ている。 一週間ほど義父母宅にホームステイするのだ。
なんか式の前に、一週間くらいホームステイしたいねーとか言っていたのだ。 言ったら実行に移すのがアメリカ人。 「今度うちに来てください」 なんて社交辞令で言ったら、「では明日行きます」と本当に来ちゃうのがアメリカ人。
いつか本当にホームステイする気ではあったが、こんなに早くとは。
ホームステイの間は、義母の芸術活動をお手伝いする。 茶碗を焼いたり、紙を作ったり、写真を加工して額に入れたりする。 あと、油絵を描いたりする。 自分の家じゃないから、思う存分絵の具をぶちまけられるというものです。
ジャバさん、洗濯物は程々にためておいてね。
皆無事に送り出しました。 もう一人帰国を確認すれば、全員無事帰国です。 遠足は家に戻るまでが遠足。
結婚式以外に自分的に印象的だったことなど。 (式中は全てが印象的で、まだ漠然としているので、特に何かを挙げるのが難しいざます。) 1、友達がものすごい船に酔った。でも生還。 2、友達がものひどく日に焼けた。でも生還。 3、家がプレゼントで埋まる。
あんなに酔ってしまって、トラウマになってしまうのではないかと心配。 心に傷が残ってやしないだろうか。
あと、プレゼントはいっこずつあけて見てます。 そして、アメリカ人はのんびり屋さんなので、のんびり写真の現像を待って、のんびり写真を選んで、のんびりお礼カードを業者に頼んで、のんびりカードを作成して、のんびりお礼状を出すようなので、気長に待ってやってください。 プレゼント、いくつかはもう使っています。 キッチン系とかマッサージ系は、すぐさま使われています。 そして東京バナナはアメリカ人に大好評です。
そういえば、トラブルもあった。 大事には至っていないけど、ワースト3は 1、ヘアアーティストが、リハーサル当日歯が抜けて、歯医者に行き遅刻。 2、式当日、支度部屋に昼飯のデリバリーが届かず。 3、フラワーアーティストのミスで、ブーケの数足りず。
リハーサルの途中で抜けて、髪の毛がぐるぐるになって出てきたのは、遅刻した美容師さんに巻かれたためだった。
まあ無事に出来たからよし。
皇帝

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