皇帝の日記
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今日ジャバ夫さんが妻の代わりにつわりになっていた。 おえーっと。 ロッキーも、おえーっとしていた。
妻は昨晩おえーっとしていたが、今朝からは割と平気。
人にうつして治す。
昼にベジタリアンレストランに行ってみた。 メニューに野菜しかないのだ。 サラダとかサラダとかサラダとかサラダとか。 野菜だけのサンドイッチとか。 野菜スープとか。
つわりには油っぽくない物が良い。 と、ジャバ夫さんが主張するので、野菜づくしにしたのだ。 野菜祭り。 葉酸を摂取した。
そうそう、屋根に落ちてくるドングリ大の実は、オリーブという事が判明した。 オリーブの実が落ちてくるのだ。 よーく見てみると、オリーブの木が周囲に沢山生えている。 なんとかしてオリーブオイルが採れないものだろうか。
マティーニに入っているオリーブは、とてもありがたい物に見えるのに。 屋根に落っこちて来て、道でべちゃべちゃに潰れているオリーブは、寂しい。 同じ物なのに。
さて、義母が日本らしい物を探した結果。 http://www.albinoblacksheep.com/flash/drum おじぎ。 日の丸の使い方が斬新。
ロッキーが家の敷地から出て行って、迷子にならないように、庭の周りをぐるりと柵で囲う大作戦を決行中。 毎日工事の音が響いている。 野生動物の侵入を防ぐ効果もある。
昨夜は激しく吐いていたが、気持ち悪い時間と気持ち悪くない時間のバランスを考えると、気持ち悪さの絶対量は減っているはず。 はずなんだけど。 いつ終わるのかなー。 ぐるぐる。
ハリウッドに宿泊していたホテル。 金曜と土曜に、日本人向けのキャリアフォーラムを、2階の特設会場で行っていた。 日本で開催された時に、就職活動中だったので、行ってみた事がある(バイリンガルのためのキャリアフォーラム、とかいう感じの)。 大体同じようなシステムのようだった。 学生がエントリーして、企業のブースに呼ばれて、面接したり履歴書出したり、その場でレポートを書けとか言われるのだ。
カリフォルニアだと言うのに、黒の就活スーツを着た、日本人の男女がうじゃうじゃと。 青い空、緑のヤシの木、観光地で黒スーツでレポートを書く。 スタバの中も、黒スーツがみっちり。 マトリックスだ。
日英のバイリンガルであれば参加できるので、中には色んな人種が混じって入るが、圧倒的に日本人が多い。 ジャバ夫さんが、フロントと間違えて、ブースの出ている会場に入りそうになっていた。 そっち行っちゃ駄目!仕事もらっちゃうよ! と、止める。
日曜日は、同じ会場でジム・キャリーの新作映画のオーディションをしていた。 サウナかスパのシーンに使うモブを選んでいるらしく、バスローブ姿の巨乳がうろうろしていた。 バスローブの中は、ぱっと見裸に見える、ヌードカラーのビキニ上下。 スーツがうろうろしているのもどうかと思うが、巨乳がうろうろしているのもどうかと。
ちなみに、巨乳は採用されると、日給100ドルだそうです。
良く遭う日。
亀の居る中庭の池に、稚魚を放したら、全部食べられてしまった。 亀・・・君が一匹じゃ寂しいかと思って買って来たのに・・・。 友達なのに、おいしそう。
ハチドリ(ハミングバード)が母屋に入って来て、すごい速さで天窓にぶつかって、死んでしまった。 ぶおーん(羽音)ごん!バタ! 床に落ちたときは、気を失っただけかと思ったが、残念な事に。
そんな不吉さはともかく、昨日今日の暑さのせいか、朝からつわりに悩まされていた。 激しいつわりではなく、なんとなーく不穏な吐き気が、肩の上に乗っかってる感じ。 おえー、ではなく、うえーっぷ。 うえーっぷ。 のえーっぷ。
今日は一日、ゴロゴロしてました。
一昨日は霧が出て肌寒かったのに、今日はとても暑い。
さて、今回の滞在は長期なので、離れみたいなゲストハウスを借りて、そこに住んでいる皇帝。 母屋には食事時と夕飯後の家族タイム(リビングで皆でだらだらしている)に訪れ、後はゲストハウスでだらだら本を読んだり、ちょっと勉強したりしている。 ゲストハウスはリビングとキッチン、ベッドルームとバスルームの構成で、どんな仕掛けか、外気温に関わらず、空調も入ってないのに常に22度程度に保たれている。 快適。
母屋のゲストルームは、短期滞在には最適だが、暮らすにはちと狭い。 そして、仕事の人とかの出入りが激しくて、ちょっと落ち着かないのだ。
騒音を避けて引っ越したゲストハウスだが、騒音はある。 田舎ならではの騒音と言うか、家の屋根に被さるように生えている木に、ドングリ大の実がなるのだが。 こいつが朝な夕なに落ちて来て、屋根をガンゴン鳴らすのだ。 夜中に「ガン!ゴロゴロゴロゴロゴロ・・・」と落下する音。 更に、その実を食べている、リスとかウサギが「ズザザザザザザザ」と駆けて行く音。 寝る前に使った分の水を、地下からくみ上げてるタンクの音。 あとはカエルの歌が聞こえてくるよ。 げこげこ。
田舎を求めて来たから、田舎に文句を言わない事です。 でも蜘蛛の巣がすぐにあちこちにできるのは気になる。
日本の赤ちゃん雑誌を読んでいたら、北海道の人が「ベビーカーは暖かくなってからじゃないと使わない」と投稿していて、なるほど、と思った。
ハリウッドボールから近いという利便性を優先して、チャイニーズシアター近くのルネッサンスハリウッドなるホテルに滞在していたのだが。 ホテルの人に、「赤ちゃんいますか?」とか聞かれた。 そんなくらいに腹が出っ張っている。 まだ14週くらいだと思うんだけんど・・・。
ロスなんだから、自分の家に泊まれば良いじゃん、と思ったのだが、ジャバ夫さんがしきりにホテルを勧めるので、義父母一部屋と皇帝夫婦一部屋を借りた。 家から取ってきたい物もあるので、日曜の昼に一度戻ったら、なんでホテルを勧めたのか、良くわかった。 足の踏み場もないとは、このこと。
よく見ると、シンクの中でコップとか割れてるし。 全体的に、埃っぽーく、油っぽーい。 所によっては、水垢っぽい。
うーん、これは想像以上だ。 絶句しながら家に入ると、後ろからジャバ夫さんが「怒る?怒る?」とか聞いてくるので、怒らないでおいたが、怒るというか、もう一周回って感心したよ、妻は。 「怒らないよ」と言ったら、「やさしーねー」と褒められた。 いや、褒められたのか? もう良くわからない。 何が真実で、何が嘘なのか。 真っ暗森は心の迷路。
冬用のコートを一枚持って行こうと、クローゼットを開けたら、その衝撃で(ドアを開けた衝撃で)ハンガーをかける突っ張り棒が、轟音とともにフォーリンダウン。 散らばる洋服とハンガー。 どうやら、服のたためないジャバ夫さん、洗った服を、片っ端からハンガーにかけてたようだ。 重みに耐えかねて、実にいいタイミングでギブアップ。 「・・・怒る?」と聞く夫。
いえ・・怒りません・・・。
服を全部別の部屋のクローゼットに移し、コートと、ついでだからムートンのヒールのないブーツを一足持ち出した。 夜は底冷えするのですよ、カリフォルニアでも。
それから、両親が嫁入り道具に持たせてくれた、高級な炊飯器を持って行く。 銅釜で、おいしく炊けるのです。 カリフォルニア米だって、お米粒総立ち。 こちらも、蜘蛛の巣とか張ってたが、洗えば良いから、もう良い。
ハイウエイの近隣では、死産や早産の確率が異常に高いと言う事で、ジャバ夫さんは皇帝をサンタバーバラに逃がしたのだが、実はそれは考え過ぎでは?とか思っていた。 でも、帰ってみたら、三ヶ月しか経ってないのに、机に敷いた白いクロスが、塵で灰色に変わっていたのだ。 その塵が、いかにも排気ガスの塵で、ぞっとしましたね。 大気汚染で子供が死ぬなんて、リアルナウシカの世界だ。
もちろん主婦が家にいて、家の面倒を見てた方が、ジャバ夫さんには楽な筈なのに、健康とか色々考えて週末夫婦の道を選んだんだから、怒らないであげよう。 部屋の片付けを妻の仕事だと思っている男が多いことを考えれば、まあある意味偉い人なのではないか。
でも割れたガラスは片付けてね。
さて、まとめ髪好きだけど、なかなかきちんと留められなくて、バラバラと崩れて来てしまうお悩みに。 http://jp.youtube.com/watch?v=R9vhbYAR8Ok&feature=related 今まで色んな方法を試したけど、この人の説明が一番わかりやすくて、しっかり留る。
そんなわけで、ハリウッドボールでヨーヨーマを観た。
オーケストラではなく、シルクロードをテーマにした小さな楽団複数が、一幕あたり30分程度ずつ演奏をして、最後のトリが、弦楽器を中心とした編成の楽団+ヨーヨーマだった。 やっぱり三時間ぐらいの長丁場。
シルクロードとはいえ、わりと西寄りの楽団ばかりで、ペルシャだとかイランだとかから、伝統楽器を持って参加しているのだ。 スーフィーの踊り(ぐるぐる回るやつ)を披露してくれる楽団もあり、面白かった。 スカートをひらひらさせて回っているのはおっさんなのに、ちょっと斜めになりながらとか、ほっぺに手を当てながらとか、かわいらしいポーズで踊っていた。
舞台の端では、音楽とはあんまり関係なく、イスラムな詩をイスラムな字で書きなぐっている書道家(ペルジャンカリグラファー)がいて、演奏中は前方スクリーンに、書かれていく詩が映し出される趣向。 読めないけど。
ヨーヨーマも、シルクロードっぽい、西洋音楽っぽい、なんか不思議な曲を弾いていた。 良かった。
ただ、ハリウッドボールって、野外会場なのだ。 始まってすぐ、「こりゃ寒くなるぞ」と気がついて、売店で全身がすっぽり入る大判の毛布を買い、事なきを得たが、やっぱりちょっと冷えたらしく、今日は少しお腹が下ってしまった。
妊婦が「お腹が痛い」というと、周囲が驚いてしまうので、「赤ちゃんとは関係ない所のお腹が痛い」と言わなければならない。 トイレの住人。
オペラも音楽も、途中からおえーっとなってましたが、病気じゃないから退出する気にもならず、周囲をビビらせながら、おえーっと鑑賞していました。 ちゃんとビニール袋も携帯。 気持ち悪くなる気満々で芸術鑑賞。
オペラ良かった。 全然寝る暇がない。 三つの小さな話に分けた事で、1話1話が間延びせず、飽きずに最後まで見れる。 要するに1話が短いから、ざくざく観れるのだ。 悲劇→ちょっと悲劇→喜劇のテンポも良い。
1話目は「外套」。 ひどい話が、ひどいままに終わる。 ずっとセットも暗いまま。 で、照明を使って、時々不気味なシルエットが浮かんだりする。
2話目は「シスターアンジェリカ」 多分一番お金がかかっている幕で、修道女ばっかり30人も出演していた。 皆同じ服を着ているから、はじめはどれがアンジェリカかわからなかった。 最後のマリア様が降臨するシーンが、思ったより素早く、じゃかじゃか進んでしまい、あっという間に罪が許されてた。 「お許しください」「許します(速攻)」みたいな。 もうね、早く終わらないと、駐車場の出口が閉まっちゃうのよ、的ないそぎ方。 (11:30くらいまで上演していたし、駐車場が足りなくて、隣のディズニーコンサートホール駐車場を借りていた)
最後のコメディーは、ウッディアレンが、オペラ初監修。 細かすぎるコネタが随所に効いていて、字幕見ながら観ていると、舞台上の色々を見逃してしまう。 死体役の人、人形かと思ってたら、ちゃんと役者さんがやってて、カーテンコールの時ちゃんと動いててびっくりした。 ある意味、人形でも良かったのでは?とか思った。 最後はやっぱり笑っておしまいのが、後味が良い。
右端の二階席だったので、舞台下の指揮者がチラチラ見えて、気になっていた。 髪の毛振り乱していた。
ジャバ夫さんは、昨夜は映画の打ち上げパーティーかなんかに行っていたので、深夜に帰って来た。 今日は皆で一緒にヨーヨーマ。
今日は義父母とロスまでドライブして、オペラを観に行く。 プッチーニの三部作。
調べた所、ものすごい長い演目らしいので、ちょっと心配。 起きていられるだろうか。 時差ぼけロンリネス。 お母さんが寝ても、代わりに聞いておいておくれよ、腹の子よ。
そのままロスに宿泊して、土曜日もオーケストラの音楽鑑賞予定。 ヨーヨーマが来ているらしい。 ヨーヨーに「マ」って書いてある図が浮かぶ。
そういえば、ロスの家の、かつてモデルが借りていた部屋が長らく空いていたが、モデルのモデル仲間が出稼ぎにアメリカに来るので、短期で借りたいらしい。 モデル仲間は190センチ級の大女という話だ。 この世は巨人ばかりなのか。 もっと皆エコフレンドリーな体型になったらいい。
体型と言えば、近頃やけに腹が出ている。 まだ四ヶ月なのに。 こちらの妊娠雑誌を見ていると、妊婦の腹の大きさが、日本の雑誌の比ではないのだ。 棚のように腹が出ている。 ティーセットくらい、軽く置けそうだ。 アメリカの赤ちゃんは、そんなにでかいのか。 謎だが、とりあえず妊娠線予防のクリームを買って来た。
妊娠線用のクリームは、要するにボディクリームなのだが、通常ちょっと硬めにできている(メーカーにもよる)。 擦り込むのにちょっと時間がかかるので、クリームの成分が肌の奥にまで浸透するという理屈だそうな。 妊娠線は外ではなく皮膚の内側が裂けてできるもんなので、理論上間違えではない。
でも、妊娠した人によると、結局できるよ、とのことですよ。
つわりは相変わらず。 時々おえーっとやっている。
わずらわしいつわりだが、これがなくて元気だったら、かなり危ない事も平気でやっていたんじゃないかと思うと、必要なのかもしれない。
片足をあげて、立ったまま足爪を切ったりとか。 オリンピック見ながら、体操の真似をしたりとか。
ところで、妊娠中に、縁起のいい夢を見ると、大人物が産まれるんじゃないかと期待しているのだが。 今の所、縁起の良さそうな夢と言ったら、 1)窓を開けたら、コウモリが沢山入って来て、「縁起がいいなあ」と呟く夢。 2)日本に接近している大型台風を、天気図で見たら、気圧線が仏の顔をしていた夢。
コウモリって、中国では縁起のいい動物なのだ。 皇帝の着物とかに、コウモリが良く刺繍してある。 あと、仏顔の台風は、気象庁の人とか、気がつかないんだろうか・・・と思いながら見ていた。
大人物が産まれたら、親は何にもしなくても、勝手に大物になってくれるのかなあ。
小物消しゴムさん http://jp.youtube.com/watch?v=ngfvxUfcHQ8
皇帝

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