皇帝の日記
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連休も取らずに、土日も働いているジャバ夫さん。 アメリカは国ができて間もないので、国民の休日自体が少ないと言うのに。 来月皇帝が日本に行ったら、心配だからついてきてくれるらしいので、そのために休み返上なのだ。
今日は夜からサンタバーバラへ行き、明日朝から産婦人科で今度こそ超音波検査をする。 胎動のおかげで、間違いなく赤ちゃんがお腹に入っているのはわかったが、一体どっち向きに入っているのかとか、胎盤がどこにくっついているのかとか、その辺を見てもらわなければならない。 というふうに、中期とはいえ超音波検査は大事だと思うのだが、どうも前回すっ飛ばされたのには、アメリカなりの事情が有るらしい。
というのも、アジア系のお母さんが、男児が欲しいあまり、早いうちの超音波検査で性別がわかると、中絶してしまったりするような例があるそうなのだ。 そういうことしそうなのは、お隣の国の人ではないかと思うのだが、医者にその辺の区別がつくわけもないので、もしかしたら皇帝の場合、わざと前回は超音波をしなかったのではないか。 しかも最近、アジア系の女の子が、性別を理由に中絶を希望して、裁判になるというネタがテレビドラマで放送されたらしい(でもその子はアメリカ人)。 アメリカで人工中絶は、宗教的な論争も有り、公に語るのは御法度に近い。 医者も面倒はごめんだと言う事なのでしょうか。 まああくまで憶測だけれど。
ところで、こないだジャバ夫さんの友達と夕食を食べていたら、ヘソのついている理由を教えてくれた。 宇宙人が人間を捕まえて料理した時、フライパンやレンジ等で温めて、ヘソが「ポンッ」と出たらおいしくできた合図。 だそうです。
感謝祭は木曜日だが、多くの人は木金土日で休みを取って、連休にする。 そうすると、クリスマス前最後の休暇になるので、皆クリスマスプレゼント等の買い出しに繰り出す。 大手デパート等が、一斉に安売りを仕掛けるのが金曜日。 当然、道は混むし、モールやショッピングセンターは大盛況。 これをブラックフライデーと言います。 日本の初売りみたいなもの。
来月は、母の様子が気になるので、臨月前に一度帰国しようかな、とか思っており、その前にベッドだけでも買っておかないと、ジャバ夫さんが新居に移動して困る事になる。 ので、ブラックフライデーと知っていながら、仕方が無いので買い物に出かけたら、案の定混み混みで、駐車場にも入れないありさまだった。
そして、あっさり諦めてしまう妊婦。 まあいいか。
ところでヘソが! ヘソの周囲が、最近チクチクするなーと思っていたら、なんとヘソが半分無くなっていた。 腹の皮が伸びすぎて、ヘソの皮も動員されてしまった結果、ヘソが半分平になってしまったのだ。
色々なことが起こりますなあ。
最近考案した遊び。 ジャバ夫さんが言う事を聞いてくれない時 (妻「流しを洗ってくださいよ〜」 夫「あとでね〜」と言って、なかなか動いてくれない時等) 「お前の子供を揺らすぞ!」 と言って、腹を揺する。 すると、夫は 「や、やめてくれ!何でもするから!」 といって、比較的素直に言う事を聞いてくれる。 まあお前の子供と言っても、自分の子供でもあるんですが。 ちなみに、「ホステッジ」(人質)という名前の遊び。
さて、本日はサンクスギビングデーなので、ジャバ夫さんが朝から七面鳥を焼いていた。 なんだか一人で盛り上がって、親が近くにいない友達とかに電話をしてお誘いをかけたりしていたので、きっととっても嬉しいお祭りなのでしょう。
しかし、あたくしにとっては、やはり突然現れたお祭りなので、盛り上がりがいまいち。 七面鳥(巨大)丸焼きと、チョコレートブラウニー、コーンブレッド、ほうれん草煮込み、オクラのピクルス、マッシュポテト等等。 ものすごい張り切って、各鍋一杯に作ってくれた。 マッシュポテトなんか、鍋二個分。 わーい。 友達(男三人)の力を借りても、有り余る食品。 残り物祭りだー。
更に、アップルパイとパンプキンパイを買ってくる夫。 大家さんがクランベリーパイを差し入れてくれたし。 わーい・・・。
「こんなに作ってどうするのさ〜」と言ったら、どうも残り物は大事に保管して、このままクリスマスやらに投入するとかなんとか。 あー、日本で言う所の、おせちみたいな。 何日もそれだけで生きて行くのですね。 でも七面鳥は飽きそうだ。 毎日ターキーサンドイッチの予感。
本当は、家族のお祭りなので、こちらの家族で集まるのがよろしかろうと思うのであるが、義父母は義弟のいるワシントンに行ってしまったし、妊婦は混雑する飛行場にはできるだけ行きたくないので、今回はバラバラで。 沢山の人が飛行場に集結しているらしいし。 インフルエンザとかもらうと嫌です。
西洋のご飯が良くわからないので、本日皇帝はお休み。 何もしないで、ジャバ夫さんの働く姿を見守っていた。 楽だったけど、古今東西男が使ったキッチンと言うのは、後始末が大変でね・・・。 飛び散った鳥の汁とか。
明日片付けます・・・。
昨日お手伝いさんが来てくれたとき、「これ、焼け跡で見つけた」と言って、イカの塩辛を持ってきてくれた。 もう腐ってますがな・・・。
お手伝いさんは色々して行ってくれたが、してほしくない事も色々してくれたので、仕事ぶりをチェックする一日であった。 ブーツの中に、折れないように入ってる段ボールの芯を、捨てられてしまったりね。 くだらない物なんだけど、無いと困る。
あと、「セニョリータ!こんなの見つけた!」と言って、新品の靴下を発見してくれた。 サランラップの箱から・・・。 買った覚えも無い冬用靴下。 しかも台所に保管してあるとは・・・。 でも雪のマークがかわいいデザインなので、そのうち使うつもりだ。 (もうセニョーラなんだけど、義母がセニョーラのせいか、なかなかセニョリータから卒業できないでいる。身重のセニョリータってなんだ)
あと、前回の引っ越しの時から、一度も開封していない段ボールを発見。 開けてみたら、なんと前の家で使っていた机の上に有った物が全部。 ジャバ夫さんが引っ越してくれていたので、自分の物が発見できずに困っていたが、こんな所に!
その当時必要だった物ばっかりだが、もう一年も前の物なので、だいたい代替品を買ってしまった。 筆立てとか、ハサミとかセロテープとか。 無いと困るけど、だぶっても困る。
そして、当時の爪ヤスリを発見! やっと爪が切れます。 やっぱり引っ越しって面倒ね。
ところで、ベイビーシャワーと言うのをしなければならない。 ならないというのは、アメリカ人の習慣なので、わっちの習慣ではないから、とか思っているのだよ・・・ぶつぶつ。 妊娠中に皆で集まって、赤ちゃんにお祝いの品を送るという儀式。 主催は、たいてい一番親しい友達がやるのだが(ニコールリッチーのベイビーシャワーは、パリスヒルトンが主催だったように)、ベイビーシャワーを企画するような近しいアメリカ人(デンマーク人とか中国人の友達ならいる)はいないので、知らんぷりしていたら、やらずに済ませられるかな〜とか、ちょっと思っていた。
そしたら、義妹(東海岸)が電話くれて、「ベイビーシャワーに行けないから、ベイビーザラスでレジストリーを作ってほしい」と言われてしまったのだ。 結婚式でもメイシーズでレジストリー(お祝いの品リスト)を作りましたが、あれのベイビーグッズ版みたいな。 うーん・・・。 やっぱり合理的では有るけど、不思議な習慣・・・。
そんなわけで、義妹のためにレジストリーを作ろうかと思ったのだが、まずもって、赤ちゃんのために何が必要なのか、いまいち把握できていないのに、リストを作るというのが、なんか失敗しそうで怖い。 頭の挟まるベビーベッドとか、選んでしまったらどうしよう。 カスタマーズレビューを読めば良いのか。
と、悩んでいてもリストはできないので、とりあえず、えいやとばかりに最初の商品を見る。 すると、何とも言えない色彩感覚で作られた、ビミョーなキリンのぬいぐるみがトップバッター。 うわー。 ちょうど仕事から帰ってきたジャバ夫さんが、「This is the ugliest thing I'v ever seen」(こんな醜い物、見た事無い)と呟く程のデザイン。
でも、カスタマーレビューが☆五つ! 全ての親が大絶賛! 赤ちゃんが愛して止まないらしい。
http://www.toysrus.com/product/index.jsp?productId=2574126
これ見て力つきたので、まだ一歩も進んでいない。 ゆっくり考えます・・・。
準備ができていようができていまいが、お手伝いさんははるばるサンタバーバラから来てしまった。 しかも、朝から。 当たり前ですよね、仕事ですもんね。 とほほ。 お見せするのが恥ずかしい部屋の乱れっぷりったら。
でも一応、「この上に有る物を、梱包して持って行ってください」くらいにはなっていたので、お任せして、皇帝は見てるだけ。 この「見てるだけ」って苦痛だ。 人が働いているのを見ているだけって、手持ち無沙汰。 台所用品を梱包してもらっている間、そ〜っと靴箱を運んだら、途中で見つかって取り上げられてしまった。 ダスキンを呼んでも似たような気持ちになれますが、相手が知り合いとなると、もっとあれな感じ。
新しい部屋に荷物を運び込んでもらう時も、鍵を開けただけ。 ぼ〜っとしているとあれなので、ドアを手で押さえたりして、ちょっぴりお役になってみようかな、と思ったら、段ボールでドアストッパーを作られてしまった。 今日のあたいは、段ボール以下の活躍っすか・・・。
梱包してもらっている間も、いたたまれない程みっともなく古いプラスチックのコップとか(でもジャバ夫さんのお気に入りで、捨てさせてくれない)、いちいち言い訳したくなる気持ちを抑えるのが一苦労。 良いんです、IKEAの2ドルのお皿なんか、いちいち紙に巻いてくださらなくっても・・・。 ああ・・・。
時に空を眺めたり、時に山を見つめたりして、現実から逃げていたら、三時までにはあらかた片付いてしまった。 さすがプロ。 手早い。 仕上げに部屋の掃除までしてってくれた。
でも、土足で。
もういいです、土足で。
引っ越しが完了したら、また掃除して土禁にします・・・。
結論:お手伝いさんは、もっと偉くなってから雇いましょう。
お気に入りの爪ヤスリが燃えてしまったので、爪伸びっぱなし。
昨日に引き続き、あーっとなっている。 何を持って行ったら良いのかな。 あー。
赤子は、このところ日々胎動が激しくなり、内側から色々押されている。 ヘソを裏からよく押されるのだが、中から触ると、出っ張っているんだろうか。 胃とか膀胱を蹴られると、ぐえっとなる。
自分では苦しくないので、ジャバ夫さんは胎動で遊ぶのが好き。 テレビとか一緒に見ている時に、手をお腹の上に置いて、動いたら指でつついて、返事をするのだ。
腹がすっかりでっぱり、鏡を見ていると面白い。 キューピーちゃんに似ていると思う。 お腹だけ明らかに丸くなってきたので、ようやくアメリカ人にも妊婦だとわかってもらえるようになってきた。
ところでアメリカ人は妊婦の腹を見ると「ビューチホー!」と言うのだが、これが決まり文句らしい。 毎日通りすがりの人に、お腹だけ褒められています。
サンタバーバラに着いたら、通行止めが解除になっていたので、またゲストハウスの品々を回収しに行った。 義父母の物がまるっとなくなってしまったのに、本当に「皇帝の物だけ」がまるっと残っている。 大事な物はこないだもって帰ってしまったので、今回はなんだか残っていたら申し訳ないような、くだらない物ばかりで(食べかけの煎餅とか、よれよれのスリッパとか)、パッキングしている間、「すいませんね〜」って感じだった。 すいませんねー・・・。 別にお茶漬けのモトなんか、燃えても良かったんですけど・・・。
火事のせいでLAに戻っているのに、台所用品が足りなくて、料理していなかった。 そんなわけで、ずっと外食だったのだが、塩と砂糖が多くて、妊婦的にどうなの?という食生活だったので、調味料を回収。 本日夕飯より、料理に復帰しました。
嫁入り道具の炊飯器は焼けてしまったけど、義母が「使わないからあげる」といって、ゲストハウスに有ったタイガーの古い型の炊飯器をくれた。 あまりに古く、白米を炊く以外に何もできそうにない感じだ。 でも無いより良い。 しばらくはこれで済ませる。
復帰第一弾は、豚の生姜焼き、キャベツの千切り、茄子のみそ汁、豆腐のガーリック炒めネギ乗せ。 久々なので手際が恐ろしく悪く、それだけで一時間近くかかった。 リハビリしなければ。
さて、これから感謝祭に向け、義父母はワシントンに行ってしまう。 皇帝も行く予定だったのだが、飛行機はできるだけ避けたいので、今回はパス。 「引っ越ししてます」と言っておいた。
ら、なんと、妊婦の引っ越しを心配した義父母は、お手伝いさん達二人をロスに出張させる手配をしてくれてしまったのだ。 「しまった」と言うのは、いや、本当に「されてしまった」という・・・。 だって、まだ家具も無い所に、荷物だけ運び込まれてしまったら、嫌が応にも新居に引っ越さなければならないではないですか・・・。 ベッドも無いのに・・・。
今使わない物だけ、引っ越したら良いでしょう、と思うかもしれませんが、ちょっとまて。 今使う物と、使わない物を、人に指示する手間を考えてみると、「あー・・・」っとなる。 自分でも良くわからないのに。
しかも、一人は英語があんまり通じない。 ということは、「ここからここまで梱包して、持って行ってください」という状態にしておかなければならないのだ。 「パンツは半分だけ持って行ってください」とかになるのか? いや、もう引っ越してしまうか、いっそのこと。
あさって来るそうなので、それまでに色々考えておく。
あー・・・。
今日は夕方からサンタバーバラに行って、義父母の様子を見てくる。
本当は、ゲストハウスに行って、調理器具とか色々回収したいのだが、どうしたことかまた通行止めになっているので、戻れそうにない。 中途半端に開けたり閉めたりしないで、開けるなら開ける、閉めるなら閉めるとしてくれないと、住民が入らない隙に、空き巣が入ると思うのだが。 あと、いつ開くのか、しっかり通達してくれないので、気がつくと二時間程開いて、また閉じたり。 何してるんだ警察。
さて、プリウスだが。 住民が気がつかないうちに、ディーラーと保険屋が家に入り見聞した結果、レッカーされる事になったようだ。 見た目は、テールライトが一部焼けた程度だが、中身にもダメージが有ったので。 高熱のため、センサーとかがいかれている可能性があるとか。 あと、火に囲まれた際、何かの弾みで窓が開いてしまったので、リスが車内に逃げ込み、なんか齧ったらしい。 リスは更に、オリーブやナッツの実を一生懸命車中に運び入れ、避難していたとか。 リスよ、残念ながら、そこは君の新天地にはならない。 かわいそうだが出て行ってもらおう。
荷物と言えば、義母は避難する際に、本当に犬以外何一つ持たずに出てきたのだ。 ハンドバッグすら持たなかったので、財布も身分証明書も免許も、何にもない。 (でも簡易身分証明書は、避難後すぐに警察が作ってくれた。) さすが災害ヒット率ナンバーワンのオクラホマの人だな、と思った。 逃げ方がプロだ。
その場に皇帝がいたら、絶対「パスポートが!」とか言って、引き返して煙に巻かれていたと思う。 とっさの時には、物を取りに行ってはいけないんですね。 皆さんも、災害時には何も持たない事を心がけてください。
ジャバ夫さんは、「ニンプ」という単語がお気に入りで、最近では人を呼ぶ時の固有名詞としても使っている程。
「ニンジャ」っぽいから。
いちいち人のアクションにも、技の名前をつけてくれる。 ニンプローリング=寝返り ニンプスクリーミング=怒る ニンプアタック=何かしら攻撃を加えるアクション 他に、ニンプパンチ、ニンプチョップ、ニンプローキック等(夫に何をしているの・・・)
さて、妊婦は新しく入る部屋のチェック等に行ってきた。 入居する前に、あらかじめ壊れている所がないかどうか、取り替えてほしい所はないか、細かく項目ごとにチェックして、紙に書いて大家さんに渡すのだ。 ぱっと見た感じでは、問題なさそうだったが、じっくり見ると、ドアノブが緩んでいたり、窓が滑らなかったり、ガス台が点火しにくかったりする。 入居前なら、取り替えを要求する事ができるのだ。
それで、ほぼ半日仕事。
疲れたので、お引っ越しの準備はお休みにします。 ニンプレイジー。
火事のニュース http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200811190025.html
http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200811180010.html
火事で焼けだされても、人々の表情はそんなに暗くない気がします。 あと、あんま皆困っている感じがしない。
昨日は嫁らしく、義父母のお買い物のお手伝いをした。 靴下とか下着とか、ないと困る物を買い出し。 ロッキーの水飲みボールとか。
実は皇帝も、マタニティーパンツをほとんど置いてきてしまったので、ジャバ夫さんのパンツを履いていたのだが。 マタニティー雑誌とかで「夫の服がぴったり!」とか書いてあって、「うーん、さすがにジャバ夫さんの服がぴったりになるほど大きくはならないよなあ」と思っていたのに、予想外にぴったりだ。 今度帰国したら、パンツを買わねば。
さて、義父母は次に借りる家が決まり、元の家は建て直す事に決め、着々と次のアクションを起こしている。 借りる家が、元の家よりも立派で、しかも災害のせいで借り手がつかなくなってしまったため、相場の1/3のお家賃で良い事になった。 お手伝いさん達の家は、全部無事だったので、全員そのまま雇う事に。 サンクスギビングデーは、義父母は義弟のいるワシントンに行く事になっているので、休暇明けの12月から、新生活スタートということになる。 それまではホテル暮らし。
物と、それにまつわる思い出が燃えてしまったショックは計り知れない物がありますが、皆無事で良かった。 怪我なんかしてたら、もっと大変だったんだから。
今日はジャバ夫さんの仕事があるので、ロスに戻っている。 自分たちのお引っ越しの準備とか、もそもそ始めている。 気がつけば、我々はほとんど家具を持っていない。 いつも家具付きの家を借りていたので、机、椅子、タンスとかも、ほとんど無い。 引っ越しは楽だが、行った先で物をどこにも置けない。
色々考えると、やらねばならぬ事が結構ある。 プリウスが手元にないのが痛い。
皇帝

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