皇帝の日記
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本日三回目の小児科受診。 無事8オンス増えて、時折元気に泣いたりするように。
赤ちゃんを他人から「かわいー!」と褒めてもらうと、決まり文句ながら嬉しくなるのが親。 これまで二回とも、看護婦さんから「かわいー!」と言ってもらって、喜んでいたのだが、今回はもうかわいがってくれなくなってしまった。
理由は、二回とも体重計におしっこテロを仕掛けたから。
そして、医者に二回もうん○テロをしたから。
でもって、今回はおむつ取らないで体重計に乗りました・・・。 おむつかぶれも診てくれなかったよ・・・。 イサムさん・・・。
2009年03月19日(木) |
父親学級は存在しない |
ジャバ夫さんが、病院の父親学級(ファザーズクラス)に参加してきた。 とても為になったと言っている。
よく、アメリカのドラマや映画であるように、新しくお父さんになった、もしくはこれからなる人が集まって、輪になって座って、自分の境遇を語るのだ。 あれが何の役に立つんだろう、と長らく思っていたが、役に立つんだってさ。 同じ困難に直面している者同士、自分だけ大変なわけじゃない、と思えるらしい。 そして、講師みたいな人が、こうしてみなさい、ああしてみなさい、と、時々アドバイスのチップを落っことすんだって。
でもその内容を教えてくれないのだ。 「お母さんには内緒」 だそうで。
ファイトクラブ(ブラピ主演映画)みたいだと思った。
ルール1:ファイトクラブは存在しない。 ルール2:ファイトクラブは存在しない。 ルール3:ファイトクラブは存在しない。
ちなみに、ジャバ夫さんの育児休暇は月曜日と火曜日。 会社に行くのはは水木金だけ。
イサムさんの頭頂部には、小さいカサブタがぽちっとある。
これは医者が人口破水させた時にぶっ刺した鍼が、イサムさんの頭にヒットしたため。 これを見ると、一緒に頑張りましたね、という気がする。 同志よ。
イサムさんは小さいので、母乳を直接吸う力が無い。 だから、ポンプで搾乳してから哺乳瓶で母乳をあげて、足りない分をミルクで補っている。 そして、たぶん一月早く産まれてしまったせいだろうと思うのだが、授乳時間になっても起きてくれないし、一度に飲む量も少ない。 無理に多く飲ませると、吐いちゃうので、少しずつあげる。
今まで体重が気になっていたので2時間に一度必ず無理に起こして授乳していたが、夜はイサムさんが欲しがるまで放っておいたらどうかな、と作戦を変えてみた。 母も眠いので。 ぐー。
だいたい3時間−4時間に一度くらい、「にゃー」とか鳴いて、ミルクを欲しがること判明。 「おぎゃー!」と力強く泣く程には、元気が無いみたい。 おしめが濡れても、全く泣かない。 たくましく育って欲しいもんです。
さて、昨晩は、義父母に一回分の授乳を任せて、空いた3時間でジャバ夫さんとステーキレストランへ。 産前はすごい食欲が有ったのに、産んだ直後から全くお腹がすかない不思議。 アメリカのでっかいステーキも、ガッツリ食べていたのに、昨晩は半分も食べれず。 ワインも、グラス一杯なら良いんじゃない〜と頼んだのに、2口で断念。 寝不足のせいか、ぼーっとする。
もう産んでから3ヶ月くらい経ったような気がしていたが、実は2週間もしていないのだ。 ステーキとワインは、また2週間後くらいにトライしましょう。
背中痛い。
忘れていたが、背中が痛かったのだ。 術後の痛み止めのおかげで、産前から酷かった背中の痛みまで消されていたが、お腹を壊したので全ての薬を止めたら、背中の痛みがぶりかえしてきた。 痛い。 耐えきれず、また痛み止めを飲んだら、またお腹を壊し。
こりゃあいかん。 というわけで、出張マッサージ屋さんに来てもらった。
海で流木が膝に刺さったり、彫刻刀を指に刺したり、人生で何度か大怪我をしているが、あまり痛い記憶が無い。 痛いというより、熱いとか冷たいとか痒いとか、別の感覚に変わってしまうのだ。 大怪我は。
それよりドメスティックな、ナスのヘタが指に刺さったとか、北京でアイスクリームにあたったとか、ベッドに足をぶつけたとか、軽い痛みの方が、より純粋に痛みとして認識されやすいので、記憶に残っている。
まあそんなわけで、切ったお腹よりも、凝っている背中の方が痛いです。
我が子ながらかわいく撮れた。 http://outdoor.geocities.jp/aimccorkell/isamu2.html
汚い話ですが。
ラリパッパの薬をやると、便秘になる。 それはもう、一錠でもすぐさま。 ビートニクの小説家、ウイリアム・バロウズのラリラリ小説「ジャンキー」でも、薬と便秘は引き離せない問題だと言及されている。
皇帝はわりとお通じは良い方。 多くの妊婦が悩んでいるのに、妊娠中も一度も便秘にならなかったほど。 でも、薬は強烈だった。 体中の水分が薬に取られてしまったかのような。
ジャバ家に帰ってから、「いやー薬で便秘がすごいんだってば」というような話がコックさんにまわり、以来毎回皇帝の食事にプルーンが出される。 毎回。 皇帝はプルーンが嫌い。 嫌いよ。
全く手をつけずに返すのに、必ず次の食事にも出される。 プルーンジュースまで。 嫌いよ。
薬を変えたら、今度はお腹を壊してしまった。 だと言うのに、未だに出されるプルーン。 土日はコックさんお休みなのに、コックさんが義母に「必ずこれを出すように」と言ったらしく、やっぱりプルーンが出てくる。
プルーンは全てを解決する、とでも言いたげに。 コックさんは、プルーンが世界を救うと思っているようだ。
横浜のじいじは今日日本に帰ってしまった。 イサムさんにミルクあげたり、ゲップさせたり、活躍して。 又来てね、と言う前に、すでに5月の飛行機の切符を買っているじいじ。
そう言えば、臍帯血バンクはどうなったかと言うと、ちゃんと間に合ったのだ。
急な事だったので、まだ書類の提出とか終わっていなくて、出産に間に合わないかもしれない、とか思っていたが、向こうも商売柄イレギュラーなスケジュールに慣れているらしく、アメリカ人としては珍しく、電話して6時間でロスから採取キットを持って、飛んできた。 夜11時に到着。
まだ安産を信じて暢気者だった皇帝は、「陣痛が始まって4時間で産む人もいるというのに、6時間じゃ間に合わないかもしれない」とか思っていた。 暢気だったものよ。
そして、何故か母親の血液も細いボトル3本分必要で、術後採血に挑戦したのだが、皇帝もう血が無くて、2本分しか採れなかった。 鍼を5、6カ所ブスブス刺されたあげく。 「うーん、もう血が無いねー」と言われた。 もっと早く気づいて・・・。
暢気と言えば、ジャバ夫さんは、陣痛中の皇帝を和ませようと、色々出産とは関係ない話題を振ってきていた。 極めつけは、「先週の24を録画してきたけど、見る?」だ。 しかも、見てしまった「24」。 ジャック、あの女が裏切り者よ!!とか陣痛しながら。
そんなわけで、イサムさんの写真。 http://outdoor.geocities.jp/aimccorkell/isamu.html なんかへろへろしながら作ったページなので、表示がおかしいかも。 青いというより、紺色なので、写真では黒っぽいイサムさんの目。
いい加減、写真が簡単にアップできる、今時のブログにお引っ越ししたら良いと思うんですが。 いや、写真じゃ伝わらない何かが、文章にはある筈だ、とかこれまた無駄に求道者。
おむつ取り替えていたら、へその緒が取れてしまった。
ジャバ夫さんが週3−4日ロスに戻って働く事になったので、お留守番。 ジャバ夫さんがイサムさんのおむつ替えを独占していたので、ようやく自分でできると思った矢先に。 へその緒ポロ。
話題を集めている、イサムさんの青い目ですが、6週間後くらいには茶色くなっちゃうそうです。 ちょっと残念のような、ほっとしたような。 だって皇帝の子だから、やっぱりあんまり突飛な色はどうかと。 3代くらい後に、日本に帰って暮らしていた一族の中に、隔世遺伝で突然青い目が出てきたら、ファンタジーよね〜とか思っている。
低体重児のイサムさんだが、7日目に小児科で診てもらい、軽い黄疸が出たので、また一日置いて診てもらったら、4オンス増えていた。 勤勉なA型血液が騒いで、きっちり2時間おきに授乳しているのが効いたらしい。 2時間置きの授乳って、間2時間眠れそうだが、実は母は搾乳やら哺乳瓶洗浄やらしていて、1時間ずつしか眠れないのだ。
薬を変えたから、多少起きていられるが、やっぱり眠いもの。 ぐ〜。
写真を見せて欲しいコールがあるので、アップしたいのですが、パソコンをいじるのと別の部分の脳みそを使っているらしく、なかなかできません。 もう縮小写真とか作って待機してあるのに。 ぐるぐる。
今朝、母乳支援のボランティアナースが来てくれた。
イサムさんは今の所とても良い子。 ミルクを飲ませても吐かないし、ゲップもスムーズにしてくれるし。 ほとんど眠っていて、泣かないし。
と思ったが、どうも皇帝の飲んでいるラリラリ薬の成分が、母乳を通じてイサムさんの口に入っているので、イサムさんもラリラリなのだ。 そりゃあ眠いだろうよ。
というわけで、母の痛み止めの種類を変えるように指導が。 今の薬だと、内蔵の動きまで鈍くなるらしい。
はあ、眠い。
おじいちゃんに日本で命名書を書いてきてもらったので、インスタントお赤飯を食べてお七夜。
イサムは勇の字。 アメリカ人に自己紹介して、発音できなかったら、サムと呼んでもらえる。
ジャバ夫さんの頭文字の「マ」も付いてる。
今日は初めての小児科検診で、体重が誕生時に戻っていた。 小さいけど、心臓が丈夫なので大丈夫ではないか、とのこと。
母は深夜の授乳で眠い。 ラリラリ薬を飲みながら、授乳してていいのだろうか。
ラリラリながら退院している。 メールとか、i-phone で見れたり、時々接続が悪くて開けなかったり。 返事はちょっと遅れますが、元気なのです。
さて、母はアメリカドラマ「ER」が嫌いだった。 緊急患者の前で、医者や看護士が痴話げんかをするからだ。 「人が苦しんでる時に、失礼しちゃうわよね」と言っていた。 その通りだと思う。
そして、今回皇帝の腹を開けた医者は、アシスタントの女医さんと、地元の野球チームの話をしながら縫合していた。 縫合と言っても、医療用の糊で貼付けてあるので、鍼と糸は使ってないのだが。 チームのカラーがどうのとか、使用するボールの大きさがどうのこうのとか。 失礼しちゃうわね、とは思わなかったが、どうでもいいから早く手を動かして、閉めてくれ、と思っていた。 部分麻酔なので、上半身が外傷のショックで痛くもないのにガタガタしていて、けっこう辛いのだ。
それにしても、たかが傷を閉めるだけなのに、赤ちゃんが出てから、ジャバ夫さんが退室して、かなり手間がかかっているようだった。 輸血こそしなかったが、水の点滴を受けながら、段々体も冷えてきて、さむいーさむいーと半べそになっていたら、ようやく処置が終わって、ナースステーションに移動。 帝王切開って速いって聞いていたのに、話が違うじゃないか、と思っていた。 そのうちイサムさんにあったりしているうちに、そんな苦労も忘れてしまった。
で、退院直前。 担当医が最後の傷口のチェックなどをして、「はい、帰ってよろしい。また来月来てね」と言われて退出。
・・・・・・・・・・・・・してしばらくして、また医者が戻って来た。 「忘れてたけど、卵巣に良性腫瘍が有ったから、取ったからね」
忘れてたのか!!?
かなーり初期のことなので、忘れていたが、卵巣膿腫があるかもしれない、とか日本の医者が言っていたが、腫瘍だったらしいのだ。 卵巣は取らないで、腫瘍だけ取れたから取った、とのこと。 「4インチくらいになってた。ラッキーだったね」とか言われた。 う、うん?
忘れられたショックと、腫瘍を取りながら野球の話をしていた驚きと。
日本の医者は暗過ぎたし、アメリカの医者は明る過ぎだ。
皇帝

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