皇帝の日記
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たまたまエレベーターに同乗した人とかに、イサムさんの名前を聞かれると、100%聞き返されるので、「彼の名前はサムです」と答えている。
さてイサムさん、左目が先天性鼻涙管閉塞という、漢字にするとえらい大げさな病気(?)にかかっていた。 目頭から鼻に抜ける、涙の通り道が塞がったまま産まれてきてしまったので、左目だけいつも涙が流れずに溜まって、うるうるしていたのだ。 放っておいても、成長すると勝手に貫通したりするので、目頭マッサージなんかしながら様子を見ていたのだが、ちょうど父が来ている時に、指先に「ぶち」という確かな手応えを感じ、それ以後涙目は治った。
別に涙が溜まっても問題は無いのだが、毎朝捨て猫並みに、目の回りに目やにが溜まってしまうので、感染症にならないように母乳で洗ったり、お尻拭きで拭わないといけないので、面倒くさいな〜と思っていた。
新しい小児科医に変わる時に、いつも「この子左目がいつも泣いてるんですけど」と聞いてみて、英語がへっぽこな皇帝にも、わかりやすく説明できる人なのかどうか、指標にしていた。
それにしても、赤ちゃんの病気の本を読んでいると「男児は女児に比べて倍の確率で発症する」とか「80%は男児」とか、しょっちゅう書いてある。 男の子が育てにくいって皆言うのは、ただの伝説なのかと思っていたが、確かに育てにくいようだ。
そういえば、お手伝いさんの妹にも、女の子が生まれたのだが。 陣痛が始まって一時間くらいでぽろりと産まれ。 産まれた時からイサムさんの倍の体重が有り。 産まれてすぐカンガルーケアでお母さんの胸に乗せられたら、目も開いてないのに自力でずりずりとずっていって、おっぱいを見つけて。 お腹いっぱい母乳を飲んだらしい。 信じられない事に、お母さんは初産だとか。
そういう強い子がいるというのに、イサムさんはなんだ。 自然に産まれて来れないし。 唯一の食べ物である筈の母乳は飲めないし。 病気になるし。 19世紀に産まれていたら、生き残れなかったのではないか。 もっとわんぱくでたくましく育って欲しいものだ。
ところでなんでイサム「さん」なのかというと、「蛍の墓」で、回想の中のお母さんが、「せいたさーん」(だったけか?)と、自分の子供を「さん」付けで呼んでいたので。 面白いなーと思って。
今日のジャバ語。
足をガタガタさせながら「ゆすりびんぼう」と言ってた。 恐喝?
あと、ポップスターの歌の「ポップスター」が、全部ロブスターになってた。 I wanna be your ロブスター。 そこは英語だから、聞き取れると思ったのに。 ぎゅっと抱きしめられたら、魚臭くなる。
いつもキモかわいい消しゴムはんこを作っている、kimonaoさんのところで、イサムさんと猫王がはんこになりました! http://ameblo.jp/kimonao/ チェキラ。
いつもキモかわいい。 応援しています。 あと、F1ブログも応援。 キミ・ライコネンが好きな人はこちらもチェキ。 http://yaplog.jp/kimokawadoo/
UCLA研究室からお手紙が来た。 イサムさんを実験したいと言うのだ。
話によると、彼らは今コケイジャンとアジアンのハーフの子供を調べているらしい。 イサムさんの存在を、どこからとも無く(たぶん病院)嗅ぎ付けてきたのだ。 隠していても見つかってしまう、アイドルの要素十二分だな、イサム!(別に隠してないけど)
イサムさん、頭に電極とか一杯付けられて、ニューズウィークの表紙を飾ったりするんだろうか。 それがモデルデビュー作として、将来テレビ番組でパネル紹介されたりするのだ。
そもそもどんな実験なのか。 問い合わせてみると 「お父さんの膝の上に座っていてもらいます。それから、赤ちゃんに絵を見てもらいます」 ふむふむ。 脳の発達が、ハーフの子だと違うかどうかって実験ですか? 「で、赤ちゃんがその絵を目で追いかけるでしょう」 まあそうですね。 「そういった実験です」
ええー!?
ハーフ関係なし!!
「ところで、お宅の赤ちゃん、変わった所ありますか?」
え・・・。
イサム工場長は最近、耳の後ろで超熟成チーズを作っているのを発見しましたけど・・・。
ジャバ夫さんには、深いお悩みが有る。 それは、イサムさんの後頭部が、日を追うごとに平らになって行く事。
帝王切開だったので、誕生してすぐはまん丸だったイサムさんの頭。 それが、だんだん後頭部絶壁になってきているのだ。 しかも、左がへこんでいる。
もう何世代も後頭部絶壁で、左右歪んだまま生きてきた皇帝にとっては、なんでもない事なのだが。 ジャバ夫さんは気になって仕方が無いらしい。 ゲップをさせるために、イサムの頭を持つたびに、「ああ、また歪んでる」と言うのだ。 「また」もへったくれも、毎日、一生歪んでるんだよ、歪んでる人は。
あんまりしつこく言うので、それが遺伝であり、どうにも変えがたい事実であり、別に頭が歪んだからと言って、根性まで歪むわけではない、皇帝の心が歪んでいるのはけして頭が歪んでいるせいではない、と得々と説明したのだが、「でも・・・」とまだ気になる様子。
そんなわけで、取り寄せることにしました。 絶壁防止の枕。 歪み強制のマット。 そのうち届くので、効果の程は後日検証。
ところでその手の商品を見ていたら、「フラット・ヘッド・シンドロームは・・・」とか書いてあった。
シンドロームて。
病気か。 そうか。
被災者も、二回目ともなると行動が速いもんです。 新しい家見つけました。 今度は海辺。 家の窓から直接ビーチに出れるロケーションで、オックスナードの隣くらい。 ロスの我が家から一時間ちょっとなので、前よりやや都会寄り。 義母曰く「これだけ水が有れば、もう火事にならないと思う」そうです。 今度は津波に気をつけてください。 再来週お引っ越し。
さて、母になって初めての母の日だ。 ジャバ夫さんが、イサムさん代理で鉢植えのお花をくれた。 それから、ジャバ夫さんからもバラの花束が贈呈された。 アメリカでは、別に夫が花を贈ってもオッケーなんだそうで。 一家のお母さんにプレゼントするという意味で。
花は良いですね。 猫がいないから、倒される心配も無いし。
イサムさんは工場をいくつか持っている。
まず、イサムさん全体は、定番商品うん○とおしっこを作る工場である。 うん○の生産量は、日によってやや異なるが、おしっこの生産は安定している。 基本的なラインだが、この工場に異常が出ると、先日のように入院してメンテナンスしなければならないので、とても重要。 原料は母親が供給しているが、最近オーガニック母乳の作高が減っているので、半分以上アメリカ産粉ミルクでまかなわれている。
次に、時々稼働しているのが、イサムさんのチーズ工場。 このチーズは、工場長の機嫌次第で生産されたり、されなかったりする、レア商品。 機嫌が悪いとき(時々、良過ぎて)ミルクをだらだらこぼして飲むため、二重あごの下の首のくびれの中に、拭いきれないミルクが溜まり、チーズ状に固まってしまうのだ。 沐浴時など、母親に発見されるまで熟成させている。
最後に、イサムさんのフェルト工場。 幻のフェルトと呼ばれる、激レアアイテム。 商品の出荷を一括担当している母親ですら、二回しか見た事が無い。 把握反射で握りしめているイサムさんの拳の中で、いつの間にか何かが圧縮、濃縮されて、フェルトが出来上がっているのである。 手相に沿って生成されるので、やや糸状。
そんなわけで、毎日只ごろごろ眠ってミルクを飲んでいるだけに見えるイサムさんも、実は大忙しなのだ。
そしてやっぱり、サンタバーバラの家は燃えてしまいました・・・。 今の所半焼のようですが、全焼するのも時間の問題ですね。 火の勢いは未だ止まず。 あー。
義父母とロッキーはホテルに避難しているので、特に危険な事はないです。 また家を探さないといけないので、それが大変。 あー。
父は一週間の滞在期間が終わり、今日飛行機へ。 出生届を出しに行くのに、イサムさんとお留守番してもらったり、二ヶ月検診と予防接種をしに、ロスの小児科についてきてもらったり。 (そして、病院で痛い事をされたイサムさんは増々人間不信に。もう誰も信じられない・・・) 今回も大活躍。
また来てね、と言う前に、すでにお盆のチケットを手配していたおじいちゃん。 というか、来る前からチケット押さえてるおじいちゃん。 帰国してから、会社の方針で一週間は自宅謹慎のおじいちゃん。
お疲れさまでした、ゆっくり休んでください。
お察しの通り、今回も燃えております。 サンタバーバラ山火事。
ジャバ夫さんの実家は、風が弱かったため、荷造りをする時間が取れたので、人も犬も馬も物も、無事避難しました。 まだ家に火はついていないみたいですが、どうなる事やら。 でも家は借家なので、燃えたら困るけど、前回程には困らない。
前回妊娠中の皇帝が、二日だけロスに戻ったら、火事。 今回イサムさんを連れてロスに戻ったら、火事。
イサムさんは座敷童なんじゃなかろうか。
消防士さん達が命がけで消火してくれているので、ひどくならないうちに止まって欲しいものです。
さて、イサムさんは写真屋さんに写真を撮ってもらった。 お着替えは3回。 一ヶ月以内に出来上がる予定。 内祝いは考えたけれど、それにはメッセージとか入っていないので、写真を付けて手紙を出すのだ。 というか、写真を配りまくって、イサムさんのファンを作っておき、いずれ日本に帰国する時には、出迎えのファン1000人が成田に押し寄せ、将棋倒しになる事故が起きたりするのだ。 そのファン達は、イサムさんが座敷童だと言う事を知らないのだ。
kimoさんへ 猫王じゃんじゃん使っちゃってください! イサムさん写真は、おじいちゃん向けでは有ったのですが、いつの間にやらファンが増えております。 メッセージ嬉し恥ずかしです。 そして、メッセージしにくいくらい、確かに目まぐるしい一年でございましたなあ・・・。 また燃えてるし・・・ふふ・・・。
お節句を寿いで、総領事館にイサムさんの出生届を出しに行った。 皇帝の戸籍に、イサムさんの名前を入れるのだ。 (ちなみに、ジャバ夫さんの名は、皇帝の戸籍の但し書きみたいな所にちょろっと入っているだけ)。
色んな書類を出さなければならないのだが、その中の一つに、出産の時担当した医師の直筆による出生証明書があった。 アメリカの出生証明書は、赤ちゃんの産まれた病院が発行してくれる、正式なのが有る。 のだが、それとは別に、領事館でもらった書類に、お医者さんに書いてもらわないといけない。
サンタバーバラにいるうちに、担当医に書いてもらったのだが、彼は日本の役所による、戸籍登録の重要性をいまいち理解していないので、片手間に適当に書いてくれてしまった。 シャラシャラシャラっと。 アメリカ人がシャランラと書いた字の汚さ。 全く読めません。
しかも、二枚書かなきゃいけないのに、一枚目だけ書いて、二枚目はサインだけ入っている。 同じ内容を、自分で書けと言うのか。 そうか。 一枚目を下敷きにして、汚い字をできるだけ忠実に写し取った。
更に、その和訳を、自分で書かなければならない。
でも読めない。 あーもー。
なんとか推理しながら読んで、和訳してみたが、字だけでなく内容も、相当いい加減に書かれていた。 イサムさんは10:30頃産まれたのに、「1000」と書いてある。 千・・・。 「午前10:00」と訳しますよ。
ついでに、出生地を書く所には、病院の住所を書かねばならないのだが、せんせーは「プエブロ通りがバス通りにぶつかる所@サンタバーバラ」とか書いてある。
京都!?
これには窓口の役人も苦笑。 しかも、バス(bath)のスペルを間違えている。 battになっている。 そーっと、そーっと「t」に線を足して、「h」にする。
ついでに、皇帝はミドルネームに旧姓を残しているのだが、これはイサムさんが将来万が一日本の学校に入ったら、日本名が使えるように、という配慮からだ。 だのに、せんせーはミドルネームなんかしゃらくせえ!とばかりに、
書いてない。
ノー!!!!!!
これも、そーっと付け足す。
ドキドキしながら書類をチェックしてもらっていると、なんと役人、虫眼鏡(特大)を取り出すではないか。
ドッキー!!!
で、チェックされたのは「勇」の字。
「マ田力ですよね?」 とか聞かれた。 「田」と「力」の真ん中の線が、繋がっているか離れているか。 それがお役所に取っては一大事らしいのだ。
お姉さん、そんな事より、色々おかしい所が満載ですよ、その書類。
結局、マと田と力を離したバージョンで、もう一度書き直して、訂正印を押した。
田と力が繋がってると、なんか悪い事でもあるんですか? 「画数が違います」
へえ・・・。
超どうでもいい・・・。
母方の曾祖母が「クマ」さんなのに、戸籍係の人が間違えて「クム」さんになっていたので、それを直したという話を聞いた事が有る。
クマさんがクムさんになってしまっては一大事だが、「イサム」さんは別に「マタヂカラ」さんにならなければ、どっちでも良いです。 田と力がくっついてても。
役所って不思議な所だ。
そんなわけで、父が来てくれたので、イサムさんを見ていてもらえるし、家事復帰を宣言したのであった。 家事と言うか、ご飯作り復帰。
しかして、色々作ろうと思ってはたと気がつけば、痛風の夫。 発作が起きているうちは、完全にベジタリアンな食事なのだ。 肉なし魚なしアルコールなし。 和食は野菜が多いとはいえ、完全に肉なしは難しい。
主菜がないのだ。 副菜ばかりのテーブル。
食べる事が何より大好きなジャバ夫さんに、食べる喜びを減らさずに、かつヘルシーな食事。
主婦初心者には、なかなかの難題ではないか。 うーむ。
近所の日系本屋で「野菜のおかず」系の雑誌を買ってきたが、日本の「野菜のおかず」はベジタリアン向けではないため、「野菜の入っているおかず」なのだ。 もちろん肉も入っている。 違う。
完全にベジタリアンなおかずを求めて、ネットの海へ。
皇帝

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