皇帝の日記
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またUCLAに実験されに行ってきた。
今回はばっちり機械に反応してもらえたイサムさん。 アジア人と白人の顔をコンピュータ画面で見せられて、それにイサムさんの視線がどう反応して、どう動くのか。
難しい理屈はわからないものの、結果は、イサムさんはアジア人女性を見るときだけ、すごい勢いで個人識別しているとの事だった。 白人が出てくると、もうちょっと反応が鈍いらしい。 お母さんを探してるってこと?
その結果に不満のあるジャバ夫さん。 お父さんだって探して欲しい。 毎朝遊んであげているのに。
というわけで、帰りの車の中で、何となく嫉妬をにじませる発言をするお父さんであった。 「お母さんはご飯なんだよね」とか言っていた。
かわいそうだから、言わしておいてやりましたよ。 ふふん。 余裕の皇帝。
ところで、全く気がつきませんでしたが、父の日は第三日曜日ですって!! 教えてもらってびっくり。 もうお祝いしてしまった〜。 ジャバ夫さんには黙っておこう。
今朝起きたら、イサムさんがとても大きく見えた。
寝ている間に、宇宙人が巨大化光線でも浴びせて行ったのだろうか。 とか言っている場合ではない。 イサムさんが巨大化したら、洋服を入れ替えなければならない。
子供服って良くわからない。 だってゆるいのだ。 で、ぴったりになるまで待っていると、ぴったりになったらあと1週間くらいしか着る事が出来ない。 だから、いつも「ゆるめ」あたりから着せ始めなければならない。 ぴったりになったと思ったら、すぐきつくなる。
つまり、ぴったりしているのは、ほんの一日二日なのだ。 このタイミングをうっかり逃すと、一度しか着れなかった服などが出てくる。
あー。 見送った〜。 下手こいた〜。 となってしまう。
ところで、イサムさんのすごいところは、今まで撮影用とライオンさんの、3、4着以外は、全て頂き物かお下がりでまかなっているのだ。 衣料代0。 イサムさん、君は幸せ者だ。 皆様ありがとうございます。
しかし最近、義母の買ってくれていた業務用オムツがついに無くなってしまったので、自分で買わなければならなくなった。 今まで、見ないふりをしていたが、オムツって結構なお値段なのだ。 いつかこの日がやってくるとわかっていたので、近所のオムツの底値は調べていた。 一パック12ドルのオムツだが、CVSで時々8ドルセールをしている。 そして、この日のために、皇帝はチラシやレシートの裏にくっついてるクーポンを集めに集めていたので、しばらくは3ドルOFFで買える。 それでも5ドル。
うーん。
オムツに税金がかかるのが納得いかない。
7月から、絵画の学校に行く事になった。
というのも、ジャバ夫さんの職場が有名な学校の敷地内に有って、妊娠前から「いつか一クラスくらい取ってみたいものだ」と思っていたのだ。 しかし妊娠と出産のごたごたで、結局行かなかった。 子供を預けるには小さいし、だいたい、そこまでして趣味のお絵描きを習う必要があるかどうか。
ほいで、ジャバ夫さん7月に人物画で有名な先生がくるらしい、という話を聞いて、皇帝の名前でさくさく申し込んできたのだ。 週一日3時間。 木曜日。 なので、木曜日はイサムさんを担いで、ジャバ夫さんと一緒に出勤して、オフィスにイサムさんとジャバ夫さんを置いて、授業に出る。
女性の社会進出を押し付けながら、育児を推奨する社会のシステムに疑問を投げかけるように、イサムさんを背負ったまま、オシン通学も良いかと思ったのだが。 でも首が据わらないと背負えないしね。
さて、趣味のお絵描きはどうなるやら。 これからどんどこしょー。
ところで、衛星でNHKが観れるようになった。 ドキドキしながら観た番組は、大河ドラマ。 あんなポップい感じの大河で良いんでしょうかー。 あー。
そんなわけで、ジャバ夫さんにとって、初めての父の日。
イサムさんを籠に入れて、アパートのプールで泳いで遊んで、ジャバ夫さんの好きな日式ハンバーグを焼いて、靴下ぐるみをプレゼント。 好評でした。
あと、ジャバ夫さんが折って壊した、ペーパーナイフも新調。 それから、部屋とベランダに切り花を飾ってデコレート。
お父さんおめでとう。
皇帝の父も、いつもありがとうございます。
粉ミルクが常温で融けるように開発した人、ノーベル育児賞。
さて、本当に必要になるぎりぎりまで買わないでおこうと思ったベビーベッド、ついに入荷。
本当は必要ないんじゃないか、と思っていたのだ。 だって、6ヶ月までは籠で十分だと聞いていたし、6ヶ月過ぎたら、もうつぶれない程大きいから、お母さんと同じベッドで寝れば良いじゃないか、と思っていた。
だが、イサムさんはものすごい根性で、籠から飛び立とうとしていた。 いや、本当に、今にも飛び立たんとしていたのだ。
前から、夜中に様子を見に行くと、籠の上か下の角の方にぎゅ〜っとつまって寝ている事が有った。 狭い角っこに入りたがるのは、お母さんの産道を通ってきた記憶だから、とかまことしやかに育児書に書いてあったが、真偽の程はわからない。
とにかく、籠は揺りかごなので、一方の端に重心がかかると、斜めになってしまう。 別に斜めになっても良いんだけど。 だが一昨晩は、下の方にぎゅ〜っとつまり過ぎて、籠が完全に起立した状態になっていたのだ。
午前4時。 自分の目を疑ったね。 籠の下の方で、床に向けてひっくり返ろうとしている我が子の勇姿。
ぎゃー。
やーめーてー。
お母さんが起きなかったら、どうすんのあんたはー。
無事に救い出すと、イサムさんは片方の目だけ薄ら開けて、チロッとこちらを見て「え?何?まだ寝てるんだけど?」という感じ。
ばかー。
そんなわけで、ベビーベッド購入。 どこに置くべか。
帝王切開した時に、4インチ(10センチくらい?)の腫瘍が採れたと言う話をしていたが。 その時の執刀医が、しばらく腫瘍を採った事を忘れていた、という話もした。 何故か。
何故なら、丁度同じ日、同じ病院で、実に7キロ以上の、記録すべき巨大腫瘍の手術をした患者がいたのだ。 新生児よりでかい。 患者は妊娠していると思っていたらしいのだが、発見されると当然即手術となり、無事摘出成功したとか。
そんなインパクトの前に、皇帝の腫瘍なんか、鼻毛みたいなもんだ。 忘れられても無理は無い。
・・・・・・って、無い筈あるかー!!
というわけで、術後4ヶ月検診の案内の電話をもらったので、真相を聞いたのでありました。
あと、臨月前に急に羊水が減ったのは、その腫瘍のせいなんじゃないかもしれないけど、良くわからない、との事だった。
つまり、良くわからないらしい。
アメリカの先生は、正直に「わからない」ってよく言う。
今日は、前のルームメイトであるデザイナーに手伝ってもらって、手芸屋に行ってきた。 今度の父の日は、ジャバ夫さん初めての父の日だから、なんか記念になる物を。 でもお金のかからない物を。
と、考えて、イサムさんの靴下で、靴下ぐるみを作ってあげようと思ったのだ。 ジャバ夫さんは、ぬいぐるみとか大好きだ。 グルーミーのぬいぐるみも、何匹いるか知れない。 靴下ぐるみはかわいいし、簡単だし、息子の靴下が原料というところが、なんか記念っぽくて良い。
苦手な手芸に、あえて挑戦する。
なんで皇帝の作る物は、様子がいまいちなのかと言うと、まあ雑なのが一番問題なのだが、たま結びが問題なんじゃないかと思う。 たま結びをきれいに作れない。 あと、狙った位置に結べない。 だから、スタートとフィニッシュが、なんだかゆるゆるで、完成度が低いのではないか。
なので、新作映画の仕事で忙しいデザイナーを、無理矢理拉致し、「手芸屋に行こう!」と誘ったのだ。 彼女は、映画のコスチュームデザインもするので、もちろん裁縫は得意だ。 前に、洗濯で縮んだシャツを数枚縫い合わせて、新しいシャツを作っていた。
突然「手芸屋に行こう!」と現れておきながら「ところで手芸屋はどこ?」という大上段な皇帝。 その上、赤子連れ。 ベニスビーチの、大きな手芸屋さんを紹介してもらって、ついでに彼女の仕事に使うビーズやレースもしこたま買い占めて、ミッション完了。
お買い上げは、詰め物のコットン、目鼻を縫う刺繍糸、刺繍針、ぬいぐるみ用の長い針。
果たしてどうなるやら。 あ、たま結びの訓練もしてもらった。 ちょっとはましになった筈〜。
キノコだ。
特にエリンギとか、味を主張しないキノコ。 何にでもキノコを入れてしまう。 肉の量を半分にして、キノコで補う。 キノコだけでも塩胡椒で炒めてしまう。 アメリカのスーパーに置いてあるのは、白いマッシュルームとポータベッラという巨大キノコ。 時々椎茸も置いてある。 シメジとエノキは日本食スーパーでお買い上げ。 第八次キノコブームの到来。
さて、市川市の動物園にいると言う、オトメちゃん。 http://www.youtube.com/watch?v=Ka4lnk3NBKo&feature=topvideos 日本では有名なのかな? 異国から気になって仕方が無い。
イサムさん「で」遊ぶ方法。
イサムさんを連れて出かけることが多いのだが、車にも良く乗せている。 車に乗せる時は、ベビーシートに乗せるのだが、イサムさんは何故か、ベビーシートに乗ると自動的に眠ってしまうのだ。 ありがたい事に。 はじめのうちは、イサムさんと一緒に皇帝は後部座席に乗っていたのだが、段々只寝ているだけで、危険が無い事がわかったので、助手席に乗るようになった。
でも、時々寝言みたいな声を出す事がある。 この時は眠りが浅いので、ここでうっかり「あ、イサムが・・・」などと名前を呼んでしまうと、起きてしまうことがある。 なので「小さい人が」とか「社長が」とか言う。
発展系で「社長がご立腹ですよ」とかがある。 この遊びを「社長」という。
あと、家で昼寝させている時、寝起きに「ふにゃあああ」と一鳴きする事がある。 なんか嫌な夢でも見たのか、かけられている毛布が暑いとか、床が堅いとか、不満があるのでしょう。 この時「宇宙スパイ」という遊びができる。
宇宙人スパイが、米国大統領の体を乗っ取ろうとしていたのに、目が覚めたら赤ちゃんの体に入っていたのだ。 「大統領だった筈なのに」というところから、ドラマが始まる。
イサムさんが手足をバタバタさせていたら、「そんな馬鹿な!体が動かせない!」とか。 眠りそうで眠らない時には「違うんだ!俺を眠らせないでくれ!」とか。 こぼすばっかりで、なかなかミルクを飲まない時には「こんな物を飲んでいる場合じゃない!ホワイトハウスはどこだ!」とか。 鏡を見せたりとか。 イサムさんが一人で「あ〜う〜ぷ〜」と意味不明の音をたてている時は、「宇宙の仲間に信号を送っているんだね」と、声をかける。
要するに、まだ遊べないイサムさんの相手をするのに、つまらないから勝手にアテレコして遊ぶのである。
あーはやくイサムさん「と」遊べるようにならないかな〜。
小さい子がいるのに、外食だなんて。 と、日本の育児雑誌とか読んでいると、赤ちゃんを連れて出かける事自体がなかなか難しいとされているが、実はイサムさんを連れて、結構外で食べている。
この店ではどの席に座ったら良いのか。 何時頃が一番ノイズが無いのか。 とか、予約の段階で、かなり作戦を立ててから出かけるのだ。
作戦1:「イサムさんが騒音を出し始めたら、夫婦のどちらかが一度外に連れ出す」 実際には、イサムさんが騒ぐ事はほとんど無いのだが、今のところジャバ夫さんの方が子供の出す音を気にするので、お父さんが外に二回くらい連れ出した事があるくらい。 「ぷう〜あ!!」とご機嫌に声を出したくらいで、ジャバ夫さんはすごい気にする。 皇帝は、泣き出さない限り、別に声出すぐらいありあり、と思っているのだが。 まあその辺は、異文化なので、良くわかりません。
作戦2:「予約は5:30〜6:00。出来るだけ早い時間スタート」 レストランの騒音が、赤ちゃんの耳に良くないらしいので、出来るだけ早い時間に入って、酔客が出始める8:00より前に済ませる。
作戦3:「障害者プライオリティシートがあるところは、押さえてもらう」 ベビーカーで直接入れるので。 あとは、通路側とか端っことか、邪魔にならない席を頼む。 「赤ちゃん連れです」と言うと、勝手にお店が考えてくれる事も有るので、とりあえず言ってみる。
そんなわけで、かなり何回も外でご飯を食べたと思う。 ポイントは、赤ちゃんじゃ無くて、親の方が赤ちゃんを連れて外出する事に慣れるのが大事なんじゃなかろうか。 初めてレストランに行った時は、心配で心配で、味が良くわからなかったが、よく考えてみれば、ずっとイサムさんは眠っていただけなんだから、心配しなくても良かったのに。
今や大胆になったもんで、最悪赤ちゃんが泣くだけだ、という大ざっぱな心持ちです。 子供が生まれる前から良く行っているお店の人は、温かい目で見守ってくれるし、初めてのところでは嫌な思いをするかもしれないけど、そういう冷たいところにはもう行かないので、しょうがないか、という感じ。
赤ちゃん連れで出来ない事より、出来る事を探して、増やして行こうと思っている。
ただ、映画館だけは絶対赤ちゃん連れて行けないので、誰かが赤ちゃんを2時間見てくれるチャンスが有ったら、必ず映画へ!
皇帝

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