皇帝の日記
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出産の時のお医者から電話が有ったので、「背中が痛いんですけどー」と言ったら、手術の時に打った麻酔のせいかもしれないよ、と言われた。 まさか、背骨に打ったあの注射が? 今更?
またいい加減なことを言われてしまった。
さて、サンディエゴの友達の所に赤ちゃんが産まれた。 正産期出産だったにもかかわらず、結局帝王切開だったとか。 皇帝と違って、ちゃんと陣痛が自然に来て、自然に分娩に移行できたのに、途中頭が引っかかったらしい。 もう普通に赤ちゃんが産める人は、いなくなったのではないか、という錯覚すら覚える。 痛い思いした後の帝王切開、その点では皇帝と同じ道のりだ。
で、彼女が言うには、術後ラリパッパの薬ももらったけど、イヤな夢ばかり見るので、通常の痛み止めにすぐ変えてもらったとか。 んで、赤ちゃん二日目の泣きっぷりにびびった、何故二日目は泣くって教えてくれなかったのーと言われたのだが。
イサムさんが二日目に泣いた記憶が無い。 ジャバ夫さんが言うには、「確かに一日目はイサムぐっすり寝ていたけど、二日目にはずっと泣いてた。眠れなかった」そうな。 えー記憶に無いなー。 「皇帝はずっと眠ってた。イサムが泣いても起きないし、たまに起きてても、トリップして変な事を口走っていたよ」 そ、そうか。 皇帝はラリパッパの薬であへ〜っとしていたから、イサム産まれてから二三日くらいの記憶があんまり無いのか。
しかも、皇帝はイヤなトリップはせず、あへへへへ〜幸せ〜あは〜となっていたので、薬を変えてもらおうと思わなかったようだ。 ジャバ夫さんの証言によると、ラリッている時の皇帝は、こんな事を口走っていた
・なんだかとっても幸せ〜あは〜
・イサムは本当にイサムで良いかなー。イサミの方がかわいくないかな〜。イサオの方がかっこよくないかなー。(と、10回くらい同じ事を言い続けていたらしい)
・ミーツ(という名の画家と、前週に会っていた)は肉に会った。ミーツミーツミーツ。
ふーん・・・。 親父ギャグを作っていたのか・・・。
赤ちゃんは泣きわめいているは、奥さんはラリッているは、ジャバ夫さんには大変辛い産後だったらしい。 ごめんよ。 ラリッて楽しかったよ。
イサムさん写真は、携帯電話からも閲覧できるそうです。 http://blog.goo.ne.jp/ai-sakurai/ すごいな、日本の携帯。
さて、むちむちのイサムさん。 まだ4ヶ月半だけど、3ヶ月〜の服の、お股がきつくなって、コマネチになってきた。 試しに6ヶ月の服を着せたら、なんと首まわりのボタンがしまらない。 むち〜。 は、もしや。 お洋服入れ替えのタイミングでは。
というわけで、6−9ヶ月と6−12ヶ月の服を出して来た。 6−12ヶ月の服は、さすがに少し余るけれど、6−9ヶ月の服はフィット。 むちむち。
そういえば、ジャバ夫さんCGコンベンションで、お父さん(は、映画やゲームのキャラクターデザインをしている)と遊びに来ていたキキちゃんに、偶然出会ったらしい。 キキちゃん10ヶ月くらいなのに、イサムさんと同じくらいの大きさだったそうな。 女の子だから、小柄なのかも。
まさか、イサムさんが飛び抜けてでかいわけではないと思うのだが。 成長曲線真ん中だし。
そして、ジャバ夫さんが携帯で撮影したキキちゃんの画像(相変わらず、すごい美貌)を、義母に「イサムの将来のガールフレンドよ」と送ったらば
「・・・ちょっとイサムには年寄り過ぎじゃないかい?」
と返って来た。 イサムには、もっと若い子を、ということですか!?
母の新盆なんざますが。
そのせいかどうか、夢で母に会った。 帰って来ているらしい。 今までも良く夢を見たが、それは生きている頃の母親を思い出しての夢であった。 だが今回は、向こうから来たっぽい夢だった。
一緒にどこかを旅行しているのだが、突然段差の激しい下り階段が現れた。 母は高い所や急な階段やらが苦手で、旅行に行っても、遺跡のてっぺんとかに登るのが怖かった人である。 そこで、「お母さん、ここは危ないから、別の道を探そうか?」と言いながら振り向くと、すでに母はすたすたと軽快な足取りで下っているのである。 しかも、階段ではなく、その横の手すりみたいな、細いスロープを。
それで、「ああ、本当にこの世の人ではない様子だなあ」と思ったのであった。
お母さん、あの世で高い所平気になったのでしょうか。
今週末もジャバ夫さんは休日出勤だったので、義父母に来てもらって助かりました。 イサムさんをあずけて、お母さんはメルローズにショッピング。 育児に夢中で気がつけば、町中セール一色。 あはははははははは。 一夏分の買い物をして、大満足。
さて、昨夜、何故かベッドの横のタンスの引き出しを、ちょい開けにして眠ってしまった。 すると深夜、普段泣かない時間に、イサムさんが「にゃ〜・・・(ちょっと起きちゃいました〜)」と一泣きした。 あらあら、起きちゃったの?ちょっと様子を見てあげようか・・・。 と、ぼ〜っと起き上がると、なんと室内で眠っていた筈なのに、そこは満点の星空。
いえ、タンスの引き出しに頭を強打して、目に☆が入ったのでした。 ぎゃー!
「ひぎゃー!!」 とおもわず悲鳴を上げて倒れると、イサムさんは「にゃー・・・(もう良いですー・・・)」と一泣きして、また眠りに戻って行った。
ジャバ夫さんは、皇帝が寝言でうなされていると思って(時々、皇帝は寝言で悲鳴を上げるらしい)取り合わなかったそうな。
で、朝方頭を触ってみると・・・。 出っ張ってる。 見事なたんこぶ。
痛い。
イサム、お母さんはこんなにお前の事を愛しているんだよ。 と、関係ないのにイサムに恩を売ってみたりした。
今朝義父母がやって来た。
どうやら先週ジャバ夫さんが休日出勤なので、サンタバーバラに行かなかったら、血中のイサム濃度が低下してしまったらしく、はるばる来てくれたのである。
というわけで、ご飯食べに行って来ます。
近所の道路脇に、電光掲示板が有る。 市営の掲示板らしく、街路樹の植え替えのお知らせとか、君たちはゴミの捨て方がなってないとか、色々書かれている。 主には渋滞情報が出ているのだが。
その掲示板、なにげなーく運転しながら眺めていたら「青のセダン、6歳女児を誘拐して405号線逃走中。目撃情報はこちら(電話番号)」とか出ていた。 なーにー!?
こんな使い方も有るのか。 自分が誘拐犯だったら、ドキドキして事故しそうになるよ。 その日はセダンが気になった。 無事見つかると良いなあ。
あ、鍋は、主婦不在の時に洗ってくれた誰かさんが、何故かオーブンに仕舞ったそうです。 何故オーブン・・・。 乾かしたかったのか?
と話していたら、アメリカ人の友達の夫が、靴箱に鍋を仕舞っていたそうな。 靴入ってるでしょうが。 鍋履いて外に出て、乗り突っ込みするしか無いじゃないか。
前回までのあらすじ: ある日その家の主婦が、夕飯を作ろうと台所に入ると、3つあるはずの鍋が、2つしかなかった! 同居人は、夫と息子一人。 昼間は主婦と、まだ歩けない息子の二人だけしか家にはいない。 人の出入りはほとんど無いが、前日キッチンの電球の交換に、夕方大家がやってきている。 また、中庭を挟んで向かいの部屋に、中年の夫婦が引っ越し、挨拶に来た。 果たして鍋の身に何が!?
オープニング曲: イサムの唾飛ばし。 ぷ〜う。 ぷ〜う。 ぷ〜う。
前編: 主婦は、キッチンを隈無く探した。 開けられる扉は、全て開け、冷蔵庫の中も、ついでに片付けた。 更に気になったので、電子レンジの中も掃除した。 跳ねた油で曇ったヤカンも、磨いた。 当初の目的を忘れそうな程の達成感。
しかし、鍋は見つからず。 只の鍋ではない。 結婚のお祝いにいただいた鍋である。 日本製で、アメリカのやたら重たい鍋とは違い、繊細な薄さながら、ちゃんとテフロン加工で具がひっつかない。 無くしては一大事。
アイキャッチ: イサムの「うふ」攻撃。
CM: ベビーローション。 水仕事の後は、赤ちゃん用のローションで手を保湿すると、そのまま赤ちゃんの世話が出来るので、お勧め。
アイキャッチ: イサムのおもちゃぶん投げ。
後編: 主婦はついにキッチンを出た。 普段は(散らかりすぎて)入れない夫の書斎に、勇気を出して踏み込む。 しかしそこには、床に散らばった洗濯物以外、何も見当たらなかった。 途方に暮れる主婦。 次に、バスルームへ行き、絶望的な表情で、タオルを入れている棚を開けて行く。 そこまでしてなお、鍋は見つからないのであった。
エンディング曲: イサムのご機嫌パンチ。 どんどんどんどんどんどんどん。
次回予告: 失われた鍋を探し、ついに薬局へ行くのを諦めてしまった主婦。 打ちひしがれながら、コーヒーを片手に、インスタントのマフィンを焼こうかとオーブンを開けた。 そこで主婦が目にした物とは・・・!? 次回、「焼かれた鍋」お楽しみに!
近所のUPSに行こうとして、ふとベビーカートではなく、抱っこ紐を使ってみようと思った。 近距離だし。 で、イサムさんを抱っこして、さあ外に出てみたら。
暑い。
暑いよ! イサムさんの体温が、むんむんと立ちのぼって来るよ!! ついでに、カートには日よけが付いているが、抱っこだとイサムさんの顔に日差しが直撃。 これはいかん。 手をイサムさんの頭にかざしながら、もわもわ歩いて行く。 あつー。
イサムさんは、と言うと、外がよく見えるのでご機嫌。 終始ニコニコしている。 UPSでは、天井を回る扇風機に視線釘付け。 興奮して手足をぶん回すイサムさん。 もわ〜。 あつ〜。
しかも、帰り道では、それまで大して重く感じなかったイサムさんが、徐々にずっしりと。 重い〜。 暑い〜。
座敷童だと思っていたのに、子泣きじじいだったとは。
次回は日傘をさします。
それにしても、赤ちゃんのおでこから漂って来る、あの良い匂いはなんでしょうね。 美味しそう。
イサムさんは沢山おもちゃを持っている。
だが、親が買ってあげたのは、ドーナツ型の、音の出るキリンだけだ。 その他は全ていただき物。 さすがアイドルの風格。 プレゼントだけでまかなっている。 ありがたいことです。
さて、そんなおもちゃに不自由していない親だが、一つ、適齢期になったら絶対買ってあげようと思っているおもちゃがある。
それはレゴ。
レゴブロックは、一歳くらいから遊べる、でっかいのもある。 小さいのは年長さんになってからだが(飲み込んでしまうから)、でっかいのと小さいのも、連結可能なんだそうな。
なんでレゴを買ってあげたいかと言うと、ジャバ夫さんが時々仕事でインタビューする芸術家の皆さんの記事を読んでいると、驚く程多くの人が、子供の頃レゴで遊んだと言うのだ。
別に、「子供の頃、レゴで遊びましたか?」なんて質問はしていない。 「芸術家になったきっかけは?」とか、「将来芸術家になりたい人へ、アドバイスを」とかいう質問で、「レゴで遊ぶ」という答えが返ってくるのだ。 どうも、立体で物を考えるのに役立つらしい。
で、不思議な事に、女の人は「レゴ」と答えない。 レゴで遊んで、芸術に目覚めるのは、男の子ばかりという事なのだろうか?
とりあえず、もう少し大きくなったら、レゴを。
酔っぱらった夫が帰って来ると、奥さんの怒りはすぐマックスになる。
様々な理由があるが、
帰りが遅い。 自分だけ美味しい物を食べて来た。 酒臭い。 話がくどい。 帰って来てから、寝るまでの間に、家の中を散らかす(冷蔵庫を漁る)。 いびきがうるさい。
などなどの要因が重なり、奥さんは酔っぱらって動けなくなっている夫に、飛び蹴りを食らわせる事になるのだ。
ほんで、金曜日の夜、ジャバ夫さんはオクラホマの友達と会って、飲みに行った。 事前に飲みに行くと聞いていたので、リビングに布団を出して、「いびきがうるさい」を回避しておいた。 さあ、後はどうするか。
面倒くさいから、先に眠ってしまおう。 そうすれば、酔っぱらいのくどい話の相手をしなくて済む。 で、10時頃イサムさんを寝かしつけ、11時頃に自分も布団に入ってしまった。
したらば、なんと12時頃に皇帝を起こしにくる酔っぱらい。 がっでーむ。 死にてーのかごらあ!と、ほとんどやくざのような奥さん。 布団出てるじゃろうが!おらあ!! と、早くも飛び蹴り。
「違うんだ!話を聞いてくれえ〜」とリビングに逃げて行く夫。 怒りのさめやらぬ妻。 追いかけてリビングに行くと、そこには酔っぱらいの手土産が。
どうやら、前回寿司屋からお土産を持って帰って来たら、妻にとてもうけたので、また折り詰めを作ってもらったのだそうな。
ふん。
でもダイエット中だから、9時より後にはご飯食べないですよ。 せっかくだから、開けますけど。
すると、そこにはなんと、幻の生蟹味噌の軍艦巻が。
おおおおおお。
ここで解説。 何が幻なのかと言うと、アメリカ人は蟹味噌を食べる習慣が無いので、蟹身だけを取って、捨てているのである。 だから、市場に蟹味噌が出回る事は滅多に無いし、有ったとしても、瓶詰めのものだけ。 寿司屋であっても、蟹を丸ごと買わない限り、生の蟹味噌を手に入れる事は出来ないのである。 しかし、そうして入手する蟹味噌は希少なので、蟹のニギリのてっぺんに、ちょっと彩りで付けるだけ、というような使われ方をする。
その貴重な蟹味噌が、軍艦巻きに。
そのようなわがままなスペシャルオーダーを通してくれるのは、ジャバ夫さんが行きつけにしている、隠れ家的なお寿司屋さんだけ。 ここの板前さんは、築地直送や、現地の市場から新鮮な魚を買い付けており、腕もかなり立つ。 例えば、どうしても美味しい甘エビを食べたかったら、板さんの携帯に、良い甘エビが入ったら、食べに行くから電話してね、と入れておくのだ。
そういうサービスは、ロスでも一般的ではないので、ジャバ夫さんはそのお寿司屋さんを大事にしており、滅多に他の人に教えず(入荷量が少ないから)、頻繁に通って贔屓にしているのであった。
そのお寿司屋さんに、もう何ヶ月も前から頼んでいた、蟹味噌の軍艦巻き。
こ、これを食べさせるために、奥さんを起こしたのか・・・。
悪かった。
飛び蹴りをして、本当に悪かった。
反省して、蟹味噌を食べました。 美味しかったです。
でも、酔っぱらいの話はくどかった。
皇帝

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