皇帝の日記
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あんまりクーポンを使っているので、ミルク会社やオムツ会社から、あえてクーポンが送られてくるようになった。 「今後ともよろしく」とか、「こんな商品も作っているんで、お試しください」みたいな感じのラインナップだ。
そう、クーポンには色んな個人情報が織り込まれているので、何歳くらいの、どこのエリアに済んでいる人が使っているのか、小売りのみならず、メーカーなんかにもだだ漏れなのである。
さて、束になったクーポンを握りしめ、オムツを買いに行く事にした。 イサムさん、病院で体重を量ってもらったら、オムツのサイズが一個上でも良さそうだったので。
イサムさんをカンガルー抱っこにして、猛烈な日差しの下、傘をさしててくてくと歩いて行く。 短距離なので車はあえて使わず、イサムさんの重さに慣れるために、修行僧のようなストイックさで、えっちらおっちら歩いて行く。 あー暑いー。 もわー。
イサムさんはご機嫌に唾を飛ばして「ぷ〜い」とか言っている。 すれ違う人にも、「かわいいわね〜」なんて言われちゃって。 むふふ。
帰りはオムツ(特大パック)を片手にぶら下げて、片手は傘。 で、暑いのは知っていたので、出てくる前に、イサムさんが脱水症状をおこさないように、ミルクを4オンスばっかり補充しておいたのだが。
げ〜っぷ。
大人も真っ青な爆音とともに、イサムさんゲップして爆発。 溢れ出るミルクを、すくう事も止める事も出来ず、ただ密着した二人の間にしみ込んで行くのを、眺めているしか・・・。 お母さん、昨日アイロンかけたばっかりの白いシャツ・・・。
ほぼ4オンス、全部出た。 おんぶ紐からポタポタ落ちるミルク・・・。 胃液が入っているので、ちょっと臭い・・・。
暑い・・・。 もわ〜。 ぷ〜ん。
そのまま足早に帰路につく以外、選択肢は無かった。
でもイサムさんはご機嫌なのであった。 ぷわ〜ん。
送った写真が、徐々に日本に届いているようで、安心しています。 なんせ、差出人の名前と住所を書き忘れていた慌てん坊のサンタクロースですから。 届かなかったら、はわ〜と思っていました。
親バカなんだからも〜な選挙委員も真っ青な宣伝ぶり。 しかし、親バカにならずしてなんとしようか。
育児は大変だから、親バカにならないと乗り切れない。 大変な時は、皆馬鹿になれば良い。
馬鹿になっているうちに、大変な時期が過ぎてくれれば、親にも子にもストレスがかからなくて良いじゃないか。 「あはははかわいい、あはははは」と頭が春になっているうちに、大変なオムツ替えも授乳も離乳食も済んでしまえ。 そのうち盗んだバイクで走り出して、かわいいじゃ済まなくなるんだから。 今はそう、かわいさに踊らされるのです。
イサム!わっしょい!わっしょい!
そういえば、今朝ジャバ夫さんが「イサム首の下にブツブツが出来ている!」と、皇帝が起きる前に病院の予約をしてしまい、11時頃一緒に病院に行ったのだが。
・・・熱も無いし・・・イサムはご機嫌だし・・・。
きっとなんでもないんだろうなー、と思っていたら、やっぱりなんでもなかった。 古いミルクにかぶれただけ。 ・・・工場長・・・。
近所のお友達の所に呼ばれて、お夕食作ってもらった。 アメリカ人の魂、牛肉の塊を、ざくざく切って、ガンガン焼く。 実にシンプルかつ、ご馳走感あふれる夕食。 肉の脂大好きなので、いけないと思いつつ、油の多いとこを選って切ってもらってしまった。 んまんま。
で、その時に、どうもうちの近所で毎週土曜の朝にファーマーズマーケットをやっているんだ、という話になった。 野菜や果物の、直売市場。 すてき。
大型チェーンのスーパーばかりのアメリカ。 西へ東へ運ばれまくって、ハイウエイの渋滞にもまれ、消費者に届くまでにはすっかり野菜シオシオのアメリカ。 パンの賞味期限を延ばすために、レチシンを抜いて、ついでに味までも抜いてしまったアメリカ。
やがて、いかにのんびり屋のアメリカ人も、気がつき始めた。 なんかご飯まずい、と。 そこで、NYやカリフォルニアといった都心部では、ファーマーズマーケットがにわかに注目される事となったのでありました。
今までも、サンタモニカやハリウッド方面でファーマーズマーケットを見かけた事はあったが、遠いし、荷物を持って歩くのが大変そうだったので、なかなか行けなかった。
その市場が、近所に。 これは行くしかない。
土曜の朝は早起きして、市場へ。
はてさて、想像以上の充実ぶりだった。 近所のコミュニティー向けだから、それほど品揃えは期待していなかったのだが。 パンも焼きたてパン屋が出ていた。 果物は圧倒的な甘さで、桃も産毛がボウボウ。 切り花も、スーパーよりずっと安く買えたし、しおれていない日本茄子を、久しぶりに見た。
マリーナなので、ちょっと日差しが強烈なので、長居しないで帰って来たが、来週も是非行きたい。
そういえば、来週は父が来るので、イサムさんを連れて遊びに行くのも良いかも。 食べ物の出店も出ているのだ。 しかし暑い。
イサム工場長をお風呂に入れていたら、ふと、背中に赤いブツブツ発見。
なんじゃこらー!
と急いでお風呂から上がって、体を拭きながら、点検作業。 まさか、工場に何か異変が!?
すると、何やらお尻にうっすら青い物が。 なにー!?ま、まさか!!蒙古斑!! やった!夢の蒙古斑!! これでイサムさんも、アジアっこの仲間入りだ。
じゃなかった、赤いブツブツ。 調べた結果、ブツブツは左膝下にも少し有った。 だが、ほとんどは背中に集中している。
ありゃー。 実は皇帝、出産後初めて、口唇ヘルペスの発作が出ていたのだ。 ちゅーちゅーしないように、心がけていたのに。 まさか、うつしてしまったのでは・・・。
それにしては、熱も無いし、まったく痛がったり痒がったりしているそぶりも無い。 ??なんざましょ。 背中だから、汗疹? 汗なんかかいてないのになあ。 なんかな〜?
と、ここまで裸だった皇帝、とりあえず落ち着いて、パンツを履いて、キャミソールを着て・・・。
あ
わかった
キャミソールに付いてるビーズだ。
ビーズがイサムさんの背中に転写されてしまったのだ。
がくー。
すぐ消えましたよ。
冷房機から水が漏れている(1イラ)
実は、先月も一度漏れていて(3イラ) 大家さんが修理を呼んだのだが、修理屋さんは土足で上がって来た上に(20イラ) 5〜6回通って、ようやくなんとか水を止めたのであった(5イラ)
だがしかし、今週また水漏れしたので、もう一回修理してもらった(50イラ)
でも今朝また水漏れしているのを、ジャバ夫さんが発見し、何故か下にタオルを敷いて、会社に行ってしまった(5イラ)
何故に、水漏れした時点で大家さんに電話しないのか(1イラ) 何故タオル。何故に浸透しない素材の物を置かないのか(5イラ)
かくて、イライラ度90で大家さんに電話したら、何故かバケツもってやって来たよ!!
違う! 主旨が違う!!
「バケツ!?」 と、思わず出そうとしている声よりも、数段上の音域を開拓してしまい、一瞬大家さんがひるむ。
「今週はもう修理屋さんがお休みだから、とりあえずうちのバケツを敷いといてください」 という大家さん。 一度ピッチを上げてしまった手前、「ああそうですか、どうもありがとう」というのもおかしい気がして、「赤ちゃんがいるんだから、困りますよ!ぷんぷん!」というような感じになってしまい、なんとなくクレーマーっぽい。
いや、でも困る。 30度超える日が無いとはいえ、アメリカ人の夫はお昼には必ず冷房付けたがるし。
そんなわけで、人の良い爺さんの、雨漏りした家のように、バケツを置いて生活している。
そんなわけで、先週からイサムさんは熱心に寝返りの練習をしている。
なにか掴まれる物があれば、がっと掴んで、上半身だけぐぐっとひっくり返っている。 でも下半身がついてこないので、途中で苦しくなって「きゃー!」と鳴いている。 床も掴むので、下にブランケットを敷いておくと、掴んでぎゅーっと引き寄せて、結局頭からすっぽりかぶってしまい、苦しくなって「きゃー!」と鳴く。
一日中、15分おきくらいに「きゃー!」と言っているのだ。 放っておくと、一人でもにょもにょ遊んでいて楽なのだが。 「きゃー!」が始まると、助けに行かなければならない。
そろそろ目が離せなくなって来ました。
きゃー!
昨日、泳ぎ治療3回目にして、なんと、背中の痛みが軽減し始めた。
しかし、胸を張っていたのが効いたのか、はたまたWiiフィットのヨガが効いたのか、真相は闇の中だ。 完全に痛みが無くなったわけではないが、痛みが軽減しただけで、相当楽。 世界はこんなにも美しかったか、という程。 やれやれ。
さて、ビート板を買った。 もちろん、頭をプールサイドにぶつけないために。 ビート板があれば、クロールの正しいフォームの練習も出来るし、疲れたらバタ足だけで浮いていられる。
それから、ゴーグルも購入。 合うサイズが無かったので、子供用。 これで眼病と、コンタクト流失の危機を防げる。
中高と水泳の授業が無かったので、あまり周知されていないけれど、実は皇帝、泳ぎはけっこうやるんですよ。 ぶくぶく。
ところでプールが屋外なのだが。 背中が治るのが早いか、黒こげになるのが早いか。
週末はサンタバーバラへ。
妊婦検診の時の先生が、4ヶ月検診のついでに背中を診てくれると言うので、義父母にイサムさんをあずけて、えっちらおっちら行って来た。
結果、麻酔注射のせいではないですね、ということだった。 それは素人ながら、薄々気がついておりましたよ。
では解決法は?というと、必要なのは胸筋だそうな。 イサムさんの面倒を見るのに、猫背でずっと過ごしているのも良くないし、イサムさんを運ぶ時も猫背なのは絶対駄目、と言われた。
でも、イサムさん小さいから、膝に乗せてミルクをあげると、顔を見るためにどうしても猫背になる。 運ぶ時は、なんとなくアメフトのランニングバックみたいな姿勢になるしなあ。
でも気をつけます。 胸を張って生きて行かねば。
ほいで、検診なので身長を測った。 いつも皇帝は5フィートと言っているが、実は4フィート11インチである(12インチ=1フット)。 ところが、今回測ったら、4フィート11インチ半だった。
なんと。 頭を二回強打した事で、半インチ背が伸びてしまった。 コブが半インチ。
後はずっと義父母とwiiフィットをしていた週末。
昨日イサムさんははじめの30分ばっかりおとなしく授業を聴いておりましたが、そのうち唾飛ばしを始め、1時間後には「自分どれだけ高音域いけるか?」と疑問に思ったのか、「きゃーうーきゃーうー」と始まってしまい、あえなく退場いたしました。 せめて低音なら・・・いや、言うまい。 頑張ったね、イサムさん。
さて、背中が痛い。 父に頼んで、日本からお灸を送ってもらったりしたが、効き目が緩やかなので、まだはっきりと効果が出たわけではないのだ。 (お父さん、ありがとう!でも荷札にMOGUSAって書いたら、怪しまれますよ・・・。)
これは根本的に治療法を改めた方が良いのではないか。
というわけで、運動する事にした。 筋肉で背中を支えれば、痛みも緩和するのではないか。 でもジムはイサムさんにとって、危ないもの満載だし、屋内で機械の匂いもする。 では泳いでみよう、という事になった。 アパートにせっかくプールが付いていて、しかも水道代が引かれているのだから、入らないと損だ。
張り切って中庭のプールに出ると、他の住民方が、プールサイドに横になって、じりじりと焼いている。 電話したり、雑誌を読んだり。 そして、誰一人泳いでいない。 プールに来て泳がずに、なんの楽しい事が有ろうか。
泳いじゃいますよー。 と、まったりムードのプールで、一人準備運動を万全にして、泳ぎはじめる。 急に泳ぐと危なそうなので、とりあえず平泳ぎ。 楕円形のプールなので、ぐるぐるぐるぐる回ってみる。 水の中なので、余計な負荷がかからず、背中と肩が余計に痛くなるということもなく。 良い感じ。
でも、あんまりいっぺんに長距離泳ぐと、明日筋肉痛になるやもしれないので、適当な所でフィニッシュ。 もう一回りしたら上がろう、と思って、息継ぎしたら、パラソルの下に固定しておいたイサムさんが「あー!」とご機嫌に騒いでいる声が聞こえた。 あ、上がんなきゃ・・・。 と、気が散った瞬間。
ゴン。
あ・・・。 また頭を・・・。
頭をプールの壁にぶつけた。 こないだタンスにぶつけたばかりなのに。
けっこういい音がしたので、すぐ近くで背中を焼いている奥さんが、「大丈夫かいな?」という顔で覗き込んで来た。
大丈夫じゃないけど、にっこり笑って大丈夫なふりをした。
ああ。 脳細胞が死んだ気がする。
ジャバ夫さんがサンディエゴに出張に出てしまった。 なので、授業にイサムさんを連れて行くのはどうかと思ったので「お休みします」と先生に言ったら、「連れてくれば良いじゃん」と言われてしまった。 おしんだ。
しかし今朝はやけにおしゃべりなイサムさん。 ベッドで仰向けになりながら、ごきげんで自分の声帯の限界を探っている。 授業中、静かにしていられるかな〜?
さて、基本お父さんお母さんとはお風呂に入らない、アメリカの子供達。 そもそもお風呂の形式が、そのようにできていない。 洗い場が無いんだもの。
赤ちゃんはバケツにお湯をためて洗うか、キッチンのシンクにお湯をためて洗う。 もう座れる子供は、お母さんが湯船の外で監視しながら、半身浴位の水位で洗う。
イサムさんは赤ちゃんのお風呂用のバケツを使っているが、入浴という感じではない。 まさに「洗う」という様子で、ちゃっと洗って、ちゃっと出してしまうのだ。 このまま、日本式のお風呂を知らずに生きて行くのだろうか。 不憫な。
いと哀れにおぼしめしたので、皇帝は風呂釜にお湯をためて、イサムさんを抱っこして、あたかも日本の湯船のように浸からせてみた。 すると、イサムさんもリラックスして、ずっと隠して来たあごの下のチーズを手放したのであった。 バケツに入れると、首が下を向くので、あごの下がなかなか洗えないのだ。 やはり日本式の入浴は、優れた点が色々あるのう、と思った。
バケツの中では手足をバタバタ動かして、お湯を跳ね散らかすイサムさんだが、湯船の中ではしっかとお母さんに抱えられて、おとなしくしている。 バケツには、体が温まる程長く入っていられないが、湯船に肩までつかれば、軽く赤くなるくらい暖まる事ができるのだ。 満足して、「くー」とか「ふー」とか言っているイサムさん。
さて、問題は、「洗えない」ということ。
石鹸を付けて洗ったら、どこで流したら良いのさ。 そして、石鹸だらけになったお風呂に一緒に浸かっているお母さんは、イサムの体を拭いて、服を着せるまで、どんな有様でいたら良いのさ。
そんなわけで、石鹸は使わず。 さーっと全身拭っただけ。 まあそんなに激しく汚れているわけではないからねえ。
お母さんはイサムさんに服を着せ、バウンサーに座らせるまでに、すっかり全身冷えてしまいました。
なんか良い方法ないかな。
皇帝

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