皇帝の日記
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2009年08月21日(金) 小泣き

ベビーベッドを寝室の隅にうつして、よりイサムさんが静かな環境で眠れるようにセッティングしたのだが。

夜中に、今までにない音質で「ぴっぴっぴっ」と泣いていて、目が覚めた。
いつもは「にゃー」。
覗きに行ってみると、なんとうつぶせに!
そのまま元に戻れなくて、「ぴっぴっぴっ」と言っていたのだ。
・・・何その音。

そっと体を仰向けにすると、そのまま眠りに帰って行った。
だが、このままうつぶせになる度に「ぴっぴ」と起こされてはたまらない。

そこで、バンパーの登場。
ゴロゴロ転がって、赤ちゃんがどっかから転落しないようにと開発されたらしい、止め石のような商品で、赤ちゃんの両脇に置く(布製)。
これでゴロゴロできず、朝まで仰向けでいられるはず。

やはりなかなか安眠はできませんなあ。

はーねむねむ。


2009年08月20日(木) 大泣き

義弟をサンタバーバラに送って行き、ついでに義父母のところで一泊。

やれやれ、目まぐるしいことであるよのう〜。
と思っていたら、イサムさんもどうやら目まぐるしかったらしく、夕方に疲れて大泣き。
これが有名な「黄昏れ泣き」ってやつですか!?

全く手がつけられない泣きぶり。
今まで泣かない良い子だっただけに、ただ抱っこして見守るしかない父と母。
30分くらい、全力で泣いて泣いて、額に汗びっしょりかきながら、更に泣き泣き。
そのうちに、電池が切れて眠ってしまったイサムさん。

あーびっくりした。
朝はいつものエンジェル☆イサムに戻っていたけれど、あんまり刺激しないように、昼頃ロスに戻った。
義父母はイサムさんとわっしょいわっしょい遊びたかったみたいだけれど、今回は我慢してもらった。
残念だけど、また次遊びに行った時に、沢山遊んでください。

やれやれ。


2009年08月19日(水) 千客万来

父が来て、ジャバ夫さんの友達が来て、義弟が来て。
なんとも目まぐるしい日々でございました。
皆にマリーナの魅力が伝わっただろうか。
良いとこだよ。

父が来ると、はじめの二日間ぐらい緊張しているジャバ夫さん。
何故なら、何を言っているのかわからないからだそうな。
普段皇帝もジャバ語をしゃべっているので、日本語話者がやってくると、なかなか聞き取れないらしい。

で、三日目ぐらいからリラックスし始め、一週間もすればすっかり「おとーさんおとーさん」と言って歩いているのだが、その頃に帰国となってしまう。
名残惜しいが、父はもう二年ぐらいは仕事があるからねえ。
仕方がない。

飛行場に父を送って行くのは、ジャバ夫さんの仕事。
まだイサムさんを飛行場に連れて行くのに不安があるので、皇帝はお留守番しているのだ。

今回は、父を送って帰って来たジャバ夫さん。
何故かしょんぼりしている。
どうしたのか、聞いてみると
「おとーさんを抱きしめようとしたら、よけられた」

うん。
たぶんよけると思うよ・・・。

抱きしめ文化圏じゃないからね。
おそらく、よけたんじゃなくて、お辞儀か握手をして別れようとして、相手の予測しなかった動きに反応できなかったのではないかな。

おとーさん、今度は受け止めてあげてください。


2009年08月18日(火) ひとみしりん

ついに来ました。
イサムさん人見知り期。
声のでかい男の人限定で。

義父に泣き、義弟に泣き。
君は産まれた時ですら、そんな大きな声は出さなかっただろう、という大音量で。

そうそう、今度は義弟が東海岸からはるばる遊びに来ているのだ。
義弟はイサムさんをかまいたくてしょうがないけど、泣かれてしまう。
悪いなーと思うが、イサムさん任せにするしかないので、お母さんは何もしてあげられないのよ。

ベビーカーはかろうじて押させてくれるのだが(直接抱っこはさせてくれない)。
義弟はいまいち我が家の土足禁止の意味を理解してないらしく、自分は靴を脱いでくれるのに、そのままベビーカーを押して家の中に入って来てしまうのだ。
ベビーカーもお外を通って来たから、駄目なんだよ・・・家にあげちゃ・・・。

でもかわいそうだから、今回は目をつぶってあげたのであった。

叔父さんとイサムさんの距離=ベビーカーを押す人と押される人。

そして、紙をびりびり破く音が面白い!と気がついたイサムさん。
目の前で包装紙をびりびりすると、ものすごい興奮する。

どのくらい興奮するかと言うと、面白過ぎて、体がぶるぶる震える程だ。
目はまん丸、口をとんがらせて、ぶるぶるぶる。

どんだけー。


2009年08月16日(日) おじいちゃん帰国

そんなわけで、今回も散々ぱらイサムさんの面倒を見てもらって、父は日本に帰って行きました。

おじいちゃん、イサムさん泣きわめいています・・・。
何故ならお母さんが洗濯物してて、床に置かれたから・・・。

水曜日には義父母も父に会いに来てくれていて、イサムさんは片時も床に置かれる事なく、大人達の腕の中から腕の中へ、ぐるぐるバケツリレーみたいに運ばれていたのであった。

高貴な僕。
皆が崇め奉る僕。
僕はスーパースター。

その僕を、床に置くなんて!!?

ふんぎゃー!!!!!

キングイサム激怒。

おじいちゃん、また来てあげて。
孫が床で泣いてます。


2009年08月12日(水) おんぎゃー

中高の同級生が、無事に出産したと聞き、なにやらほろりと感動している皇帝。
体は大人、心は婆ちゃん。
近頃涙もろいのよ。

さて、おじいちゃん(父)とイサムさんと、ベビザラスへ行って来た。
目的は、最近首が据わりつつあるイサムさんのために、ベビーチェアーを買う事。
これで、お母さんが机で宿題をしていても、顔を見ながら一緒に座っていられるわけだね。
(それがイサムさんにとって楽しいかどうかわからないが)。

そこで、衝動買いしてしまったのが、アンブレラベビーカート。
ベビーカートは持っているけれど、かなりしっかりした(サンタバーバラで買ったので、山道用。オフロード6輪)タイプだったので、折り畳んですんなり担げる、軽量カートが欲しかったのだ。

なんせ、今のカートは折り畳んで、車の荷台に入れたら、他の物が車に入らないのだ。
イサムさんしか運べない。
しかも、プリウスにしか入らない。
ジャバ夫さんの天井の低い、独身男性がナンパに使いそうなチャラチャラした車にはフィットしない。
車買い替えるか、カート買い足すか。

カートを選びました。
しかもセールで25ドルだったしのう。
ベビーシャワーで、ベビザラスのお買い物券25ドルをもらってたので、それで買いました。
これで、かなり機動力が増したはず。

赤子を連れてのお出かけ。
母ちゃん頑張るよ。


2009年08月11日(火) 地震速報

今日は、予約しないと入れない、ゲッティビラ(美術館)に、父を連れて行って来た。
イサムさんもカートに入って一緒。

見学の途中、父の会社から携帯電話に「全員安否確認、無事」というメールが入った。


・・・なにが?


こんな、よりいっそう心配をかき立てるような文面。
もし私がマハラジャなら、この部下は島流しだ。

とりあえず、あわてて何が起ったのか、確認。
なんと、大きな地震があったというじゃあないですか。
はあああああ。
どきどきどきどき。

こういうとき、異国にいるとドキドキ度はんぱないです。
皆さんご無事で。

ところで、日本人とアメリカ人は、やはり地震に対する感覚が全然違う。

かつて、ジャバ夫さんが日本に遊びに来ていた時、夜中に震度3くらいの地震があった。
皇帝はねぼけながらも、冷静に「震度2・・・いや・・3・・・」と思っていた。
すると、ジャバ夫さんが飛び起き
「地震だ!」
と大騒ぎ。
「ええ、地震ね」
と皇帝。
「地震だ!」
だーかーらー。
わかったっつーの。
でも、地震って言ったら、やっぱり心配なのかもしれないわね。
と、一応起き上がってみた。
「震度3くらいだから、大丈夫だよ」
と言うも、ジャバ夫さんは「地震だー!」と騒いでいる。
だから・・・地震だって言ってんじゃんかよ・・・。

それ以上に、何を求めて騒いでいるのか・・・。

テレビをつけて、ニュース速報を見ながら
「ほら、震度3だって。大丈夫だよ」
と言っているのに、ジャバ夫さんは「地震だー地震だー」と繰り返す。
地震だっつーのによ・・・。

その後、何年経っても、アメリカの誰かが地震の話題を出すと、必ず決まって
「俺が日本に遊びに行っている時、大きな地震があってよー」
と始まる。
いいえ、全然そんな大きな事ないんですよ・・・。

「すげーんだぜ、ベッドがローラーついてるみたいに左右前後にグラグラ揺れてよー」
と続けるのだ。
いえ・・・。
そんな・・・。

でも、もし私がオクラホマに遊びに行って、小さな竜巻にであったら、きっと
「ちょーすげー竜巻見た!虹の国に飛ばされるかと思った!」
と言うかもしれない。

オーバーザレインボ〜。

牛が飛ぶ。


2009年08月09日(日) きゃーあ

そんなわけで、お盆休みなので父参上。

イサムさん、人見知りはしないで、ニコニコしていて一安心。
なれど、最近のイサムは「大声」がマイブームなので、「きゃーう!きゃーう!」と叫び続けている。
時差ぼけでお昼寝中のおじいちゃんも眠れない。

すいませんねえ。

おじいちゃんがずーっと抱っこしているので、抱き癖がつきそうな予感。


2009年08月08日(土) 靴下怪獣

ソックス・モンスター、出現するのは我が家だけではないようですね。

皇帝がジャバ夫さんから、ソックス・モンスターについて聞いたのは、実は今年に入ってからなのだ。

長らく一緒にいるが、2008年2月14日にアメリカで入籍するまでにも、たびたび靴下が無くなっていたので、「この人は靴下を揃えていないのだろうか」と思いながらも、まだ結婚前であったので、とやかく干渉せず、かたっぽだけの靴下を、そのままクローゼットに押し込んでいた。

晴れて夫婦になった後も、母のお見舞いに日本に行ったり、妊娠のため空気の良いサンタバーバラへ避難、などうろうろしていたので、ちゃんと腰を据えて一緒に生活したのは、実は2009年年始からなのだ。

で、今のアパートに引っ越してから、洗濯した後、ちゃんと靴下を揃えて片付けるようにし始めた。
愛する夫の靴下ですからね。
おほほほ。
(そんなことを言っているのは、今年だけかもしれないので、言わしておきなさい)

洗濯して、出て来た靴下で、マッチしない物はお菓子の空き缶に入れて保管して、マッチするのが出てくるのを、待っていたのだ。
ところが、待てど暮らせどマッチする相方の現れない靴下が、段々増えていったのであった。

・・・そんな馬鹿な。

そしてイサムを産む直前のある日、ジャバ夫さんに、片方だけの靴下をずらりと並べて、何故靴下が無くなるのか、問いただしたのであった。
すると、ジャバ夫さんは思い詰めた表情で言いました「まだソックス・モンスターがいるのか・・・」

え・・・。

なにこの人・・・。

そして、ジャバ夫さんは、ぽつりぽつりと語りだした。
彼がまだいたいけな小学生だった頃。
靴下が全く左右揃わない状態で日常的に暮らしていたジャバ夫さん。
ある時父親に「お父さん、何故靴下は片方だけ無くなるの?」と聞くと「・・・それはソックス・モンスターが隠しているんだ・・・」と、低いテンションで告げられた。

小さなジャバ夫さんは、恐ろしさに震えました。
両親は共働きで、しかも遅くまで帰ってこない。
弟は学区の違う遠方の小学校にいるので、日中は一人で家にいる事の多かった、鍵っ子のジャバ夫さん。
その上天候の悪いオクラホマの事、嵐や吹雪が街を襲うと、そこはまるで孤島のように、世間から切り離されてしまう。

ガタガタ音を立てる、古い家屋で、一人っきり。

その家の中の、クローゼットの中に、ソックス・モンスターがいるというのだ。

ソックス・モンスターと二人・・・。

怖いよー。
恐ろしい怪物を想像しては、涙する日々。
そう、ソックス・モンスターとは、皇帝の想像していたような、妖精のような「靴下怪獣」どころか、「ポケット・モンスター」どころか、恐るべき「妖怪靴下隠し」だったのだ。

やがてジャバ夫さんも成長し、18になって家を出、一人暮らしを始めたが、ソックス・モンスターが憑いて来たことに気がつくのに、そう時間はかからなかった。
「あいつ・・・どっかにいやがるな・・・」
と緊張しながら生きて来たジャバ夫さん。

日本に留学しても、中国に留学しても、常に奴の陰を感じ続けて来たジャバ夫さん。

ついに結婚して、二人で引っ越し、クローゼットの靴下が、常にマッチし始め(それは妻がマッチする物しか戻していなかったからだ)、ようやく奴もいなくなったか、と思った矢先。
妻が片方だけの靴下を並べて、「どうして?」と言って来たのである。

皇帝には何気ない日常の一コマだったが、ジャバ夫さんにとっては、ホラー映画のクライマックスのような恐ろしさだったに違いない(大げさな)。

あいつ、まだこの家のどこかに・・・。


2009年08月06日(木) 5ヶ月

そんなわけで、5ヶ月になりました、イサムさん。
生後一ヶ月で病気になった時は、本当に無事に育てる事ができるのかしら、と心配したけれど、その後は風邪もひかず、おかげさまで毎日愛らしい笑顔を振りまいている。

さて、ジャバ家には代々伝わる呪いが有るのだが。
それがイサムさんにも遺伝(?)するのかどうか、時々心配になる。

ジャバ家の呪い1:ソックス・モンスター。
靴下が片方なくなる呪い。
洗濯機から取り出す時に、靴下が奇数になったり、マッチしなくなったりする。
ダメージは少ないが、頻出するので厄介。

ジャバ家の呪い2:ウォレット・モンスター。
財布がなくなる呪い。
旅行中に集中的に現れる。
まれに日常生活でもなくなるが、その際はその家の嫁が見つける。
(嫁にはジャバ家の呪いがかかっていないため、見つけやすい)

ジャバ家の呪い3:キー・モンスター。
鍵がなくなる呪い。
特に、ジャバ家の面々が多数揃った際に、車の鍵が数台分ごっちゃになって、よりなくなりやすくなる。
この事は、呪われた人物が複数集まると、呪いの威力が増すことを示している。
これも、見つけるのはそれぞれの嫁の仕事。
見つからないと出かけられないので、地味に困るモンスターだ。

ジャバ家の呪い4:セルフォン・モンスター。
携帯電話がなくなる呪い。
只でさえ呪われているのに、最近ジャバ家全員がi-phoneになったため、充電器も含め、より複雑な組み合わせでなくなりやすい。
充電器接続のコードだけを、3本も持っていた事がある。
また、別の人の電話を持ち帰ったりする。
おそらく同じモンスターの仕業と思われるが、ジャバ夫さんの水着(使用後)から電話機が発見されたことも。

そんな他愛も無い(?)ジャバ家の呪いだが、どれもこれもが常に日常に潜んでいると、実に厄介。

あと、ジャバ家には男児しか産まれない呪いも有るので、今まで呪いを受け継がなかった者はいないのである。
きっと、スコットランドから後生大事に持って来たのだろう。

義父の兄と、義父と、義弟とジャバ夫さん、各人の嫁4人は、全員探し物が得意である。
そしてこれは、呪いだから言っても治らないし、本人が注意しててもどうしようもないのである。
出会った頃は「そんな馬鹿な、緊張感が足りないんじゃないの」と思っていたが、これが、モンスターの仕業でしかあり得ないと言うくらい頻繁に、また不思議な隙をついて起るのである。
(「ソックス・モンスター」は伝家の呼び名。それ以外は、最近作られたモンスター)

結婚式をしてすぐ、2週間くらい義父母の家にお世話になっていたが、その時ジャバ夫さんが「会社の鍵がないよー。会社行けないよー」とうろうろしていて、皇帝がゲストハウスからすっと鍵を見つけた時、義母が頷いていたのを見逃さなかったわ、あたい。

それにしても情けない呪い。
イサムさんは大丈夫かしら?


皇帝