皇帝の日記
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イサムさんは、毎日夜7時30までに就寝する。
そのために、お昼寝に作戦がある。 午前中は、好きなだけお昼寝させるけど、午後は1−2回のお昼寝で、各30分以内。 それ以上寝ると、夜眠れなくなってしまうから。
さて本日、3時くらいにイサムさんがウトウトしていたので、毛布をかけてあげたら、眠ってしまった。 30分後に起こしたろ、と思って見ているうちに、皇帝も眠くなって、一緒にくかくか眠ってしまったのだ。
気がついたのは5時。
2時間も寝ちまった。 慌ててイサムさんを起こすと、なんかぼ〜っとしている様子。 ああ、寝かせ過ぎてしまった。
夜眠ってくれるか不安に思いながら、7時まで遊んで、オムツを取り替え、さて、そろそろ眠る体制に入ったかな? と見てみると、目はピッカー!と開いたまま。 「きゃ〜う!きゃ〜う!」 と、謎の周波数を宇宙の仲間に向かって発信している。 う〜ん。 眠りそうにない。
でも時刻は7:30。 えーいままよ(棒読み)。 目がぱちー!っと開いたままのイサムさんを、ベビーベッドに放り込んだ。
すると、すっと眠ってしまった。
なんと。 奇跡の子じゃ。
あまりに感動したので、ジャバ夫さんに電話して報告。 これで、目覚めも7時ならなあ。 まあ、多くは望むまい。
ところで、またお隣さんが引っ越し。 まさかイサムさんがうるさいせいではなかろうなあ。
ベビーフードだ。
瓶詰めにされて、1ドル以下で売られている、ペースト状の赤ちゃん用の食品である。 一時期、アメリカ人の味音痴は、乳児期に食べているベビーフードのせいだと、まことしやかに言われていた、あのベビーフード。
しかし、イサムさんはアメリカ人である。 これからもアメリカ人としての人生を歩んで行くであろう息子。 ある程度味音痴にしておかないと、学校給食でまずいもの(ジャバ夫さん曰く、牢獄の飯のがマシ)が出た時に、食べられなくて困るのは息子。 ならば、ここで一度心を鬼にして舌をおかしくしておくのが、母の勤めでござろう。 にんにん。
ところがイサムさん、なんとお母さんが手間ひまかけた人参ペーストは食べないのに、ベビーフードの人参は食べたのである。 バナナのベビーフードも食べる。
味見をしてみると、人参がやたら甘い。 素のバハナにほのかについている、エグ味(?)もない。 でも、成分を見てみると、人参に砂糖が入っているわけでもないのだ。 はて。
保存料や調味料も入っていないし、まずくもないので、柔らかく調理しにくい物や、時間がない時なんかに、臨機応変に使いたい。
さて、牢獄の飯よりまずかった、オクラホマの小学校給食で、ジャバ夫さんが楽しみにしていたもの。 「金曜日に出て来るポップコーン」 だそうです。
はじける美味しさ。
イサムさん7ヶ月になった。
6ヶ月で、帝王切開の傷跡は完全に塞がると聞いていたので、これから腹筋をちょっと動かそうと思う。 ぶるんって中身が出たら怖いから、今まであんまり腹筋運動をしなかったのだが。 そんな筈はない、と思いつつ。
さて、小さくなったイサムさんの服は、入念にシミを抜いて、友達の赤ちゃん、ディラン君に送っている。 特に新生児〜3、4ヶ月は、毎日何回も服を着せ替えないといけないから、服は量が有った方がよかんべ、ということで。 近所だから、送料も安いし。
こちらは洋服リサイクルやチャリティーが盛んなので、近所にも洋服ポストが有り、子供服専用ポストもあるのだが。 そこに出してしまうと、誰かの役には立つだろうけど、二度とイサムさんの服に会えなくなってしまう。
ほんで、友達とは、どっちかの二人目が男の子だったら、またお互いにおさがりを送りあおう、と密約を交わしているのだ。 どっちの子供が早く産まれるのか。 どっちの子供が男の子なのか。 同時に産まれたら、どうするのか。 また、どっちとも女の子だったら、どうするのか。
とりあえず、次に使う人がいるかと思うと、服も丁寧に扱うようになります。 あと、2、3回しか着れなかった服達も、再戦の可能性あり、となって、気持ちが楽。
母乳神話に悩まされる母達の心理を考えてみた。
母乳育児を推進するために、世間が母乳の良いところばかりを強調し過ぎているのではないか。
母子の絆が強まる。 子の免疫力が高まる/病気にならない。 産後の母体が痩せる。 母が良く眠れる(?)。 経済的。 空気を飲まない。
すごいのは、口の筋肉をよく使うので、笑顔がかわいくなる、とまで書かれた本があった。
これを、母のみならず、家族中が聞かされるので(もしくは何らかの形で読まされるので)母乳で育てなあかん!となってしまう。 さらに、母乳を与えないと、逆の事が起りそうな気にさせられる。
つまり、実際そんなことは無いのに、ミルクで育てると。
母子の絆が強まらず、虐待などの問題が起る。 子の免疫力が弱まり、病気になる。 体型が戻らない。 母が不眠症になる。 ミルクを買うのは無駄遣い。 空気を飲んでしまう(ゲップさせればいい事)。 ボトルでミルクを飲んでいると、無表情な赤ちゃんになる。
なんて事が起ってしまうんでないかと思い込んでしまうのではないか。
そこで、実際子供が病気になったら、母乳育児じゃなかったせいだ、などと、いわれの無い事を言う輩が出てくるのではないか。 もしくは、母親自身がそう思ってしまう。
そんなわけで、母乳神話に皆悩んでしまうのでは。
実際、母乳育児はメリットも有るがデメリットも多いし、ミルクにもメリットはあるので、母親が幸せに感じる方法で育てたらええと思うのですが。 母が幸せなら、子も幸せの筈。
一応、あんまりフォーカスされない完全母乳のデメリットも書いておく。
母からしか栄養がもらえないので、常に母から離れられない。 母体が病気になっても、薬が飲めない。 母から病気がうつりやすい。 母の誰もが、成長に十分な程母乳を作れるわけではないので、栄養が足りなくなる事もある。 一回の授乳で、どれだけ飲んでいるのか、わかりにくい。 消化が早いので、夜頻繁に子の目が覚める。 歯が生えてから、おっぱい噛まれると、死ぬ程痛い(ぎゃー!!)。 傷口が膿んだら、母乳も汚染される。 家族が育児に参加しにくい。 常にぽろりとしているので、時々気まずい。
ね、別に良い事ばっかりでもないでしょ? 悪い事ばっかりでもなし。
だから、どっちでもええやん、と言うのが結論。
周りの人は、母が好きなようにさせてあげるのが良いでしょう。 本当のところ、母もどっちが良いのかわかっていないので、ついつい周囲に相談するけど、迷った時は「楽な方」。
楽な方が良いに決まっておる。 日本人は伝統的にイバラの道を歩みがちだけれど、楽な方が楽だよ。 だって育児は楽じゃないんだからさ。
そういえば、母乳だけで、赤ちゃんの必要な栄養は足りてる筈!というのは、嘘だと思う。 そりゃあ足りてる子もいるでしょう。 でも、足りてない子もいる筈。
自然にしてたら、人間だって動物、母乳で足りないなんてあり得ない、と思っているのは、ちょっと違うんじゃないか。 自然に暮らしている動物の、乳幼児死亡率(栄養失調、病死だけ)を考えてみる。 粉ミルクが発明されて、命が助かった子供が、どんだけいるかわからない。
母親の努力如何に関わらず、母乳が足りないってことがあり得るということだ。 ミルクを買うのは、無駄遣いではない。
韓国産エノキが格安でスーパーに入って来た。 今日は麻婆ナスの中にエノキ。
イサムさんがバナナを食べてくれない。 別にバナナを食べないと栄養が摂れないわけではないのでかまわないのだが。 でもバナナは安いし、加熱して潰しやすいし、残したら大人が食べれば良いので、優良な離乳食だと思うのだ。 しかも、子供が喜びそうな甘さ。 大きくなったら、自分で握って食べれる、お手軽おやつに。
まあ別に良いです。 多少嫌いな食べ物があっても。 そのうち好きになるかもしれないし。
実は、好き嫌いをしないジャバ夫さんも、バナナ嫌い。 バナナ味の物も嫌い。
そんなもんが遺伝するのだろうか。
さて、年末年始、ジャバ夫ファミリーでユタに行くらしい。 イサムさん初飛行機になるのか。
ユタでスキーをするんだそうで、義弟から電話がかかって来て「スキーとスノボとどっちがいい?」と聞かれた。 すでに私も頭数に入っているらしいのだ。 事前に聞かないのがジャバ星流。
スノボは首の骨を折ると聞いたので、スキーで。
しかも、まだ日程を聞いていない。 スキー中はイサムさんは、義父母と一緒に室内待機。 冬服を買ってやるべきなのか、悩む。
今日はフォトショップの授業に出た。 ハードもソフトも先生も英語なので、さっぱりわかさない。 復習用のCDをもらったので、後でジャバ夫さんに聞く。
さて、週末義父母が来ていた。 二ヶ月程スペインに遊びに行くので、その前にイサムさんエネルギーをチャージしに来たのだ。 いってらっしゃい。 帰ってくる頃には、イサムさんもハイハイくらい出来るようになっているはず。 でも頭が重いから、もうちょっと時間かかるやも?
さて、なかなか真相を突いた坊や。 http://www.youtube.com/watch?v=E8aprCNnecU&feature=related お母さんの事は愛しているけど、好きではない。 でもクッキーをくれる時のお母さんは好き。 たいていの時は好きじゃない。
18ヶ月後。 http://www.youtube.com/watch?v=q0nLMPmSyzM&NR=1 ぶれないジャスティン。
気がついたら、イサムさんがネックレスをもぎ取ろうとしていた。 ピアスじゃなくて良かった。
さて、元ルームメイトのコックさんが遊びに来ていた。 新婚さんいらっしゃい。
レスキューで保護された犬を飼いはじめたので、見せに来てくれたのだ。 ミニチュアシュナウザーとダックスフントが混ざっているらしき、黒いおチビさん。 イサムさんより若く、5ヶ月の女の子だ。 スカウトちゃんという。
全く吠えない。唸らない。漏らさない(これ重要)。 イサムさんの寝ているところに行って、ぺろぺろ足を舐めていた。 何にも教えてないのに、顔じゃなくて足って! 偶然かもしれないけど、なんてかしこい子なんだ。 (皇帝の方は、顔を舐めてくれました) コックさんは穏やかな人なので、是非このままママを見習って、吠えないワンコにおなり。
正直、吠える犬は困る。 犬は好きだけど、かわいいけど、吠えるのは困る。
そんな困った犬代表のロッキーだったが、なんと吠えなくなったんですよ、奥さん!! それはそれは、長年ロッキーの無駄吠えに、家族と近所の人は耐えて来たわけですよ。 ええ。 ぴたっと吠えない不思議マジック。
以前、吠えたら首に電流(犬用?)流したら良い、って恐ろしい話を聞いた事があるが、それはあんまりにもあんまりなので、却下。 どうしたかというと、プロのトレーナーさんに特訓してもらったのだ。
しかし、老犬だからどうかなー。 新しい事をおぼえられるのかなー。 と思っていたが、ちゃーんと躾してもらって帰って来た。 かしこかったのか、ロッキー(失礼。 もっと早く、トレーナーさんとこに行けば良かった。
ところで、何故かイサムさんはまたしてもスカウトちゃんを無視。 なんで? 足舐められて、なんとも思わんの??
不思議少年イサム。
こちら、イサムさんに匹敵するかわいさのハロウィーンべいべを見つけた。 http://www.youtube.com/watch?v=7KDWI0mD9HA&feature=player_detailpage オチもナイス。
母ちゃんがいないと、耳にタコができない。
さて、ドルのレートがえらい事になっている。 先週の事になるが、土曜日にイサムさんを義母にあずけて、真っ昼間ベビーフリーでメルローズに行く事が出来ると判明したので、その前に死ぬ程考えたよ。 なんか買わないと!はやく何か高額商品を!
ああ、でも特に必要な物がない。 このチャンスに、何か買わないと損している気がする(こういう人は、節約型ではない) ペラペラと、ファッション雑誌をめくって、ハートを揺さぶる何かを物色。
アクセサリー、バッグは買い過ぎ。 靴は相当探さないと、ぴったり合うサイズはない。 うーんうーん。 洋服は、高価な物買っても、イサムさんに瞬殺されるから無駄。 うーんうーん。
頭から煙が出る程考えたけど、特に何も思い浮かばないまま、土曜日は来てしまった。 とりあえず、何件か気になる靴屋をチェック。
クリスチャン・ル豚ン、という美味しそうな靴は、セレブのセレクトショップに有った。 そしてその店は丁度全て50%オフ、という大名なセールをしていた(セールだから大名ではないな。必死な販促だ) しかし、噂以上に、実際履いてみると、鬼のようにヒールが高い。 汚れても良い服を着て、イサムさんを抱えてこの靴を履くのは無理だ。 30年後くらいに、また会おう。
あこがれの靴に別れを告げ、結局いつもの古着屋さんに来てしまった皇帝。 そこで、元値の1/10になっていた革ジャケットを購入。 ああ。 高額商品を探す旅に出て、何故に古着屋。
古着と言えば、母の洋服をどうしようか、色々考えているのだが。 トルコで一緒に買った革ジャケットは、型を直して着れそうだったので、今プロの御直し屋さんに出している。 肩パッドを外してもらって、袖を詰めるのだ。
母の方が、皇帝より背が高いので、直せる物は直すが、どうしても着れない物は、教会に寄付した。 古着屋で二束三文で売るよりも、チャリティーに出した方がよかろうと思うんでありんす。
教会に行ったら、南米系の3歳くらいの男の子が走って来て、皇帝の足にがしっとしがみつき、「結婚してあげる!」と言われた。 アシュトン・カッチャーか、君は。 お母さん曰く、スカートをはいた全ての女性にプロポーズしているらしい。 君は・・・。
この赤ちゃん、全米で注目。 http://www.youtube.com/watch?v=JPRxWsX50kI
日本の赤ちゃん雑誌を買ったら、「赤ちゃんに硬水はNG!」とか書いてあった。 産まれてからずっと硬水で作ったミルクを飲んでいるイサムさん。 世界中のたいていの地域で、軟水は手に入らないと思われるのだが。 硬水で入れる紅茶はうまいぜよ。
今日はなんだか忙しい。
留守中に腐った食材を冷蔵庫から撤去したりしている。
家の前のビーチから、歩いて5分、飛び出たでかい岩の裏に、ちゃんと州立の整備されたビーチを発見した。 いつもは岩が邪魔だから、反対方向に散歩していたので、気がつかなかった。 遠浅で、小さな子供も泳いでいる(寒くないの?)。
釣りしてる人やら、犬と遊んでる人やら、ちらほら。 岩に階段が有ったので、登ってみたら、かなり大規模な駐車場が、ハイウエイの影に沿ってあり。 キャンピングカーとかも停まっていた。
一体家の前のサーファーは、どっから湧いて出てくるのかと思っていたが、彼らはこの駐車場までハイウエイで来て、砂浜からカタギの人の迷惑にならないように、岩場まで流れ着いてくるようである。
なるほど。 ここまでくれば、泳げるのだな。 寒くなければ。 それから、やたら海洋生物が多いので、あれらは危険じゃないのか、ちょっと心配。 アシカとか来るし。
今朝はイルカの人を馬鹿にしたような声と、イサムさんの雄叫びで目が覚めた。
ジャバ夫さん、無事帰って来ましたー。 日本で遊んでくださった皆様、ありがとうございます。 元気そうです。 財布は無くしたけど。
皇帝

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