皇帝の日記
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夏に刺されなかったのに、今更蚊にやられている。 かゆかゆ。
さて、ジャバ夫さんが、日本で皇帝父に鍋をしこたま食べさせてもらったようで。 彼の中で第五次鍋ブームが来ている。 鍋が食べたいと言うのだ。
どんな鍋が良いのか、詳しく聞くと。 ①昆布 ②白身魚 ③豆腐 ④きのこ ⑤ねぎ が、入っている鍋だそうな。
昆布は有ったが、他の物は買いに行かねば。 ところが、近所のスーパーに、いつもある鯛が無い。 仕方が無いので、同じ白身魚のブラックシーバスを買って来た。 ブラックなのに白身とは、これいかに。
全ての具をぶち込んで、ついでに白菜も投入して、ぐらぐら煮込む。 鍋を持ってないので、調理用の鍋。
なかなか良い味だった。 残った汁で、雑炊を作って欲しい、とリクエストが有ったので、こちらは翌朝煮てあげた。
色んな食材が、一気に調理できて、しかも翌朝まで美味しい。 鍋ブーム、来るか。
鍋買わな。
イサムさんが毎回残す、お粥。
これに、日本からいただいたシャケフレークをかけて、後で大人が食べると美味しいのだ。 シャケが終わってしまったので、イカの塩辛を買って来た。 これもまた美味。
ただ、病人でもないのにお粥を食べていると、病気になった気分になる。
とか言ってたら、どうやら本当に風邪をひいてしまったらしい。 喉が痛い。 喉が痛いだけで済めば良いが・・・。 昨晩は、大事を取って、アメリカの風邪薬を飲んで、さっさと寝た。
そしたら、薬のせいか、朝イサムさんの泣いたのにも気がつかず、こんこんと寝入ってしまい、8:30にジャバ夫さんに起こされた。 整体に行く時間だ。
イサムさんは、朝お母さんを呼んだのに、来てくれなかったためか、今日はなんだかよそよそしい態度を取っている。 お母さんが話しかけても、積み木に夢中なふりをしていたり。
イサムサーン。
朝起きられない。
前から朝は苦手だったが、このところ目に余るほど起きられない。 9時以前に起きるのは無理。 夜明け前、一度イサムさんに起こされるが、素早くミルクあげて、すばやく布団に横になって、何事も無かったかのように眠りに戻っている。
一日12時間寝ても、昼も眠い。
調べてみたら、突発性過眠というのに症状が酷似しているけれど、病的な程ではないので、別に医者にかからんでもなあ、と思っている。 病気かどうかってのは、困っているかどうかっていうのが線引きだと思っているのだが、今んとこ、外で働いているわけでもないし、特に困ってない。 イサムさんを朝学校にやらないといけなくなってきたら、朝起きれないと問題だけんど。
夜もガッツリ寝ているから、不眠ではない。
ようは、朝すっきり目覚めたいんだ。 テレビで、レモン水を飲むと目覚める、と言っていたが、レモン絞ってる暇があったら、その分寝たい。
昼寝すると、1−2時間寝れてしまう。
眠いのう・・・。
でもって、寝ている時とても幸せ。
マイ・ラブリー・サン☆イサムから、浮浪者の匂いがする。
イサムさんの後頭部から、酸っぱい匂いがし始めたのは、今週頭から。 ツーンとするかほり。 離乳食に肉を投入し始めたので、そのせいかと思っていた。 いや、そんな馬鹿な。 肉食べたくらいで浮浪者の匂いにはならないだろう。
お風呂に入ると匂いは取れるが、翌日にはまた酸っぱい赤ちゃんに戻っているのだ。 おかしい。
今朝本格的に捜査した結果、なんとベビーベッドから、家の無い人の匂いがすることを発見! くっさ〜。
原因は、ベビーベッドの柵に結びつけてある、安全用のコットン製パッド。 マットは洗っていたけれど、こちらは盲点だったわ〜。 くっさ〜。
どうやら勢い良く吐いたミルクが、パッドにまで跳ねていたらしい。 そうか、浮浪者の酸っぱい匂いは、吐いた匂いだったのか。 ツーン。
朝からベビーベッドの全てを洗濯。 やれやれ。
ところで、イサムさんは自分の匂いだからか、それとも繊細でないからか、全く動じてない様子。 赤ちゃんは臭いの平気なんだろうか。 とりあえず、母はしばらく反省タイム。
一応、解任する前に辞任を迫ったんですけどね。
そう、ジャバ夫さんは、皿洗い大臣とボトル洗い(哺乳瓶洗浄)大臣を兼任していたのだ。 ところが最近、休日も出勤する程忙しかったせいか、ちょくちょく洗い物がシンクに残っていた。
で、一度は家庭内総理も聞いたわけだ。 そろそろ、大臣を辞任して楽になったら?と。 皿洗い大臣の座は、勧めにより辞任したジャバ夫さんだったが、ボトル大臣の方は、続投したいと言う強い希望を示した。 夜ボトルを洗う事で、昼間面倒を見られなかったイサムさんの世話をしている気持ちになれるから、という理由。
そもそも、ジャバ夫さんが帰って来て一気にボトルを洗うので、なんと哺乳瓶1ダース持っているのだ。 お馬鹿でしょ、この内閣。
そうまでして継続していたこのシステムを、ついに終わらせる時が来たのだ。
ジャバ夫さんが酔っぱらって帰って来て、ボトルを洗わずに寝たので、夜中にイサムさんが起きた時に、ミルクを入れるボトルがなく、泣き赤子を背負いながら、総理が洗う事になったため。
総理激怒の末、ジャバ夫さんは全ての大臣の任を解かれたのだった。
大臣じゃなくなってからというもの、洗い物に関して口を出す事も禁止になったため、何か別の職を家庭内で探しているジャバ夫さん。 でも今空いてる職はない。
台風の影響で、頭痛がすます。 いでで。
さて、ドルが弱い。 母が遺したイヤリングを、金具を取っ替えてピアスにしようとしたら、接着用の金がえらい高くなっていて、ビビった。 交換費用は日本円(カード)で支払ったから得だけど、金のレートにより相殺された。
でも、母が若い頃に良く着けていたイヤリングを使えるので、なんとなくめでたしめでたし、な気持ちで家に帰って、袋を開けてみたら・・・。
げ!交換した後に残る筈の、イヤリングのクリップが入っていない。
ちょっとー。 クリップも金で出来てるんだからー。 返してよー。 つか、返すのが当然でしょ。
と、言うのもなんなので、「母の形見なので、クリップも返してください」と電話したら、あっさり戻って来た。 わざと返さなかったっぽい。 金が値上がりした、と言ったその舌の根も乾かぬうちに・・・ぬう・・・。
次回割引券くれたけど、もう行かないもんねー。
さてイサムさん、自由自在に寝返りが打てるようになった。 離乳食ももりもり食べている。 日本の雑誌には、「赤ちゃんは消化能力が弱いので、ちょっとだけ」と書いてあるが、もりもり食べちゃうので、食べるだけあげている。(でもお腹壊してない。繊細じゃないから)
あと、食事中にご飯を乗せる、プラスチックのトレイをいじって遊ぶのがブーム。 トレイの端っこを握って、持ち上げて振って遊ぶ。 時々額をトレイで打って、涙目になっている。(けど泣かない。大物だから)
千葉のおじさんおばさん、赤ちゃん食器のプレゼントありがとうございます。 イサムもお気に入りです。
日本からはるばる台風が来ている。 地球は丸い。
さて、雨がパラパラ降っているのだが、出かけなければならない用事があり、車を出した。 留守中に届いた荷物を、郵便局に取りに行かなければならなかったのだ。 今日取りに行かないと、日本に荷物が戻されてしまう。
えっちらおっちら行って参ったら、案の定、雨に慣れていないロスっ子達が、とろとろと運転している列に巻き込まれる。 じと〜。
イサムさんはなにやら一人でブツブツ言いながら遊んでいるので、心配はなかったけれど、帰りぐらいになると、さすがに飽きたのか超音波を出し始めた。 郵便局も、連休明けで混んでいたのだ。
月曜日は何故休みだったかと言うと、歴史的な記念日であったから。
コロンブスがアメリカ人に発見された日だ。
サンタバーバラに行ったら、なんとロブスター解禁祭りだった。
妊娠中つわりで全くロブスターが食べれなかった。 なのに、ハネムーンの船の上ではロブスターだらけ。 その雪辱をはらさんとて、イサムさんをお手伝いさんにあずけてまで、がっつり食べに行った。 ロブスターの前に、かわいい息子の魅力およばず。
手も口もべたべたにしながら、死体をむさぼるゾンビのごとくにロブスターを食い散らかしてから、映画「ゾンビランド」を観た。
話自体はB級映画的発想ながら、映像、音楽、キャスティングは文句なしのA級映画。 超大物ゲストがカメオ出演(カメオと言う割に、出張っている)。 さらに、エンディングに向かって、見事に話が盛り上がって、ちゃんときれいに畳まるのが見物。 本当に映画が好きな人が作った感じ。
最近ジャバ夫さんの映画のお仕事の関係で、へっぽこ映画をうっかりへっぽこと言えなくなってしまったので、良いのにあたった時は多いに良かったと言うようにしようと思う。
「ゾンビランド」心臓の弱い人と、血に弱い人と、子供は行かないようにしましょう。 間違いなく暴力映画ではある。
2009年10月11日(日) |
ウォレットモンスター |
バスに乗ろうと思ったところから、もう悲劇は始まっていたのかもしれない。
そう、イサムさんを連れて、バスに乗ってみようと思ったのだ。 サンタモニカまでブルーバスで一本。 バリアフリーのアメリカだもの。 ベビーカー押してバスに乗るなんてお茶の子さいさいでしょ。
と、何も考えずにバス停まで歩いて行ってしまったのだ。 バス代の75セントを、あらかじめ手に握りしめて。
時刻表が有って無きがごとしのロス。 バスが来るまで、運悪くけっこうかかった。 すでにイサムさんがちょっと飽きてきている。
ようやくバスが到着すると、やはり乗り込み口に段差が出ないように作られている。 歩道の縁石と同じ高さの入り口に、難無く入り込む事が出来た。
問題はここから。 運転手さんが「次の駅から混むから、ベビーカー畳んで」 えー。 自立お座りの出来ないイサムさんを抱えたまま、ベビーカーを畳むのは不可能。 とりあえず、イサムさんをベビーカーから抱え上げてみる。 すると、親切なお兄さん達が、よってたかってベビーカーを畳んでくれて、ひょいと荷台(運転席後ろの、広めの荷台)に乗せてくれた。
さすがアメリカや。 子連れに優しい。 別のシチュエーションでも、誰かがいっつもドア開けてくれるし、エレベーターも呼んでくれるし。 日本に帰ったら、きっと子連れオオカミの移動など、皆知らんぷりして足早に通り過ぎるだろう。 これを当たり前の事と思わず、常に感謝の気持ちを忘れずに。
とはいえ、別にどうしても出かけなければならない理由があったわけでもなく。 なんとなーくぷら〜っと出て来ただけなのに、人様のお手を煩わせてしまったので、なにやらもうしわけない気がして、そわそわしてしまう。
そわそわしていると、目的地、プロムナードに到着し、また親切な学生3人組がわーっとベビーカーを降ろしてくれて、バスの外で組み立ててくれて、去って行った。 すいませんねえ。
バスの中で抱えていたイサムさんは、そのまま眠ってしまっていたので、そっとベビーカーに降ろして出発。 慣れない旅で疲れた事よのう、と思い、コーヒーショップに入って、ぎょっとした。
財布がねえ! 忘れて来た。
ぎゃー。 バスに乗って帰れない! いやいや、たぶんバス停に並んでいる人に声をかければ、75セントくらいくれるだろうけど、すでに知らない人々に親切にされまくって、親切され疲れ。 はあ・・・。
ジャバ夫さんに電話してみると、どうやらたまたま近所でお仕事をしているようなので、帰りに寄ってもらって、イサムさんとともに助けてもらう事に。 それまで約4時間。 うろちょろして、最後本屋で立ち読みをはじめると、それまでご機嫌で皆に愛想を振りまいていたイサムさんが、何やら力んで、不穏な声で「ん〜ん〜ん〜ん〜・・・にゃあ!」と叫んでいる。 ま、まさか。
ぶりっと音とともに、漂う芳醇な香り。 なんと。
替えのオムツはある。 ああしかし、サンタモニカプロムナードは、薬中が注射を打つので、公共トイレが無いんですよ。 有るのは一件だけ、マックの二階で、しかも有料、しかも狭くてベビーカーが入れない。 あー。
ど、どうしよう。 はわわわ。
非常事態だったので、本屋の奥、誰も来ないところで、イサムさんの下半身にタオルをかけて、出窓でさささっと替えてしまった。 汚れオムツはジップロックへ。 ああ。 誰も見てないとは思うが、防犯カメラには写ったかもしれない。
ようやくジャバ夫さんと家に帰ると、19:00。 イサムさんはそろそろおネムの時間。 ずっと見知らぬ人に微笑み続け、腕をぶん回し続け、かわいいと言われ続けたイサムさんは疲れ果て、床に置いたとたんにぐ〜っと眠ってしまった。
お母さんも疲れ果てました。 ぐ〜。
朝は7:30まで寝てました。 グレートイサム。
週末はサンタバーバラの家の換気に行って来ます。
イサムさん、朝7:00まで寝てました。 すごいぞ。
さて、整体の始末譚をば。
まずサンタバーバラの整体は、駄目だった。 料金が高いだけでなく、やはりと言うかなんと言うか、金金金の、金目当ての医者で、治してくれるのだが、次ぎに行くと妙なところでゴキっとやられ、余計に痛くなり、また行くと治してくれて、また行くと壊してくれるのである。 治して壊して治して壊して。 ずっと通わせようと言う魂胆が見え見えで、うすら怖いので適当にフェードアウト。
歯医者と言い、サンタバーバラの医者は、どうも守銭奴で信用ならない。
次に、インターネットで医者の情報を集め、近所に評判のいい医者がいたので、行ってみた。 治療はシンプルだし、次回予約も無理に入れさせようとしない。 何より、背中がかなり良くなった。 その上、今まであまり開かなかった口が、ばかっと開くようになったのに驚き。
皇帝、口がほとんど開かない人だったので、歯医者とか行くと「もっと開けて!もっと開けて!」と言われまくっていたのだが。 そもそも、口は開かない物だと思っているので、「これ以上は無理」と言っていた。 だが、この整体に通った後、歯を磨こうと思って鏡の前で口を開けたら、狙った以上にダーっと口が開いたのだ。 わー。
親知らずの手術の前に、この医者に出会っていれば・・・。
ともかく。 この近所の医者は当りだ。 保険が利かないので、なんと値引きしてくれた。 このご時世に、どんだけ良心的ですか。 ほんでも一回25ドルなので、日本的には高いんだけど、サンタバーバラの100ドル前後に比べたら、だいぶマシ。
まあ良いのです。 いくらかかろうと、とにかく背中の痛みさえ無くなれば。
イサムさんはどんどん重たくなるけど、そのうちちょっとの間でも立てるようになれば、持ち上げる時の負担が軽くなる筈だし。 あとちょっとの辛抱。 おー。
皇帝

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