皇帝の日記
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ついにジャバ夫さんも風邪の症状が現れ、一家全滅となりました。 イサムさんもごほごほしてます。 ごほごほ。
さて、ミキモトでパーツ取っ替えをしたイヤリングをとりに行ってきた。 なんと店には二人の従業員と、一人の警備員が。 そして客は皇帝だけ。 3:1て。 どこ見て話したら良いのか、全くわからないよ。
直後、一人の紳士が来店し、奥さんか娘さんかにプレゼントを探しにきたので、客二人に。 すると、奥からいつもの店員さんが皇帝のイヤリングを持って現れ、4:2に。 なんだこの人口比率。
紳士は、7ミリ玉の腕輪をお探し。 留め具が金だったりプラチナだったり、ちょっとずつ違う腕輪をわさわさと出してもらっていた。
皇帝のイヤリングは、母が遺した手紙に寄り、結婚式の時に母がつけていたイヤリングと判明。 ミキモトの箱に入っているけど、ミキモトじゃないってちゃんと書いてあった。 ふむ。 ミキモトの刻印はもちろん入っていないけど、仕上がりは、さすがにちゃんとしたものでした。
ただ注意されたし。 外注扱いなので、カードを受け取ってくれないのだ。 現金かチェックで。 ドルが弱くて金が値上がりしたので、工賃も入れて145ドルと、かなりお高めになったので、手持ちの現金が5ドル足りず(!)、後ほどチェックを郵送する事に。 変な汗でた。 店員のおじちゃんは、やっぱり優しかった。
ついでに、近所にジョージ・ジェンセンの店舗が有るので、こちらにも寄って、母のくれたクリップ式イヤリングに、ピアスの針をくっつけてもらえるか相談。 クリップの閉じるところに針をつけるので、仕上がると、普通の装着よりやや下目になるけど、それで良いのなら、ということで受けてもらう。
このクリップ、ぶどうをかたどった銀のもので、1996年のデザインなのだが(つまり店頭にはもうない)、店員さんが「ビューチホー!」とやたら自画自賛。 アールヌーボーのような、ちょっと古い感じだったので、大人になるまで着けられないわ、と思っていたけど(え?もう大人?)出来上がったら着けてみようかなーと思った。
ドル回復前に、どどーんと買い物しようと思ったが、洟垂れてるので帰った。 じゅる。
イサムさんに腕を噛まれた。 思いっきり噛まれたので、内出血してしまい、青タンに。 直母乳のお母さん達は、毎日大怪我する可能性を秘めながら、黙々と育児をしているのだなあ、と思った。 痛い。
さて、学校。 ちゃんと毎週土曜日に登校している。 結局、今学期はフォトショップのクラスだけ。 明日ファイナルなので、提出作品をポチポチと作っているのだ。
フォトショップは面白いが、あまり楽しくはない。 興味深いのう、という程度。 でも、ジャバ夫さん曰く、職業訓練だそうなので、一通りやっておく。 いつか役に立つのかもしれなくもない。
先生は、ハリウッド映画のポスターなんかを作ったりしている人。 課題も、映画ポスターを創る。
はーぽちぽち。
鼻水とまらず。
さて新型ワクチン。 こちらでも優先順位をつけたりつけなかったりしながら、接種が進んでいるようなのだが、無職外国人の、妊婦でもない皇帝には、とんと縁のない話で、存在すら教えられないままに過ごしている。 先月小児科に行った際に、「もうワクチン無いよ」の張り紙を見て、「ああ、始まる前に終わってた」と思ったくらいである。
それもそのはず。 どうやら、カリフォルニアは全くもってワクチンが足らんのである。 それは、州単位にワクチンをばらまかれたからで、州の人口比率が考慮されてなかったからなんだそうな。 つまり、ユタ州もカリフォルニア州も、同じ数のワクチンを入荷しているということだ。 あめーじんぐ。 シュワちゃん、文句言わんかったのか・・・。
義妹は妊婦である上に、大学で教鞭をとっているので、優先順位が早く、さくっと接種できたと言っている。 そのうえ、メリーランドではまだ割とワクチン数に余裕が有るとか。
じゃあ滞在中に、イサムさんだけでもワクチン打ってもらってたらよかったべな。 うーん。 難しい問題だ。
ところで、昨日からイサムさんは食欲が無く、鼻水をたらしている。 昨晩は咳き込んで、何度か起きてしまい、哺乳瓶でお水を飲ませて、もう一回寝かしつけたりしていた。 完全にうつしてしまった。
すまん。
でも、母子の密着具合から考えて、母子感染しない方がおかしいと思う。 マスクして、入念に手洗いをしていたんだけどね。 まあ、どうしたってうつるわいな。 げほげほ。
ども。 ジャバ夫さんが、毎日朝ご飯を用意してからでかけてくれたり、夕飯を持ち帰ってくれたり、台所掃除をしてくれているので、どうやら回復に向かいつつあります。 昨日よりだいぶ鼻呼吸が可能に。
さて、赤子連れで飛行機に。 とはいえ、イサムさんはあんまり赤ちゃんらしくない赤ちゃんなので、参考になるかどうか。 行きは、全く泣かず、ご機嫌に過ごしていた。 むしろ、普段お仕事に行ってしまうお父さんと、ずっと一緒にいれて、大喜びだった。 お母さんも、台所に消えたりしないという、何このハーレム、という感じ。
座席のリモコンをいじり倒して、あやうくベジタリアン用の機内食を購入しそうになった他、特に問題なく過ごした。
ここからは、大変だった事。
まあLAXの案内のわかりにくい事。 2階から3階へ行くエレベーターが見つからず、ウイングの端から端まで行ったり来たり。 案内の人ごとに、言う事が違う上に、たどり着くと工事中だったり。 地下まで降りてから、別ウイングの3階に上って、そっからまた移動・・・・とか、車椅子の人はどうしとるんじゃいワレ!という作りだった。 結局、母が子を担ぎ、父がベビーカーを担いで、普通のエスカレーターを使った。 迷う事45分。 もう二度と、ベビーカーは持ち込まない。 おんぶ紐だ。
機内食は、どちらか一方が食べ終わってから、もう一方にサーブしてもらわないと、赤ちゃん抱っこして机を広げるのは不可能。 また、荷物はどうしても多めになるので(ベビーフード、ミルクセット、オムツセット、おもちゃ等、最低限でも多い)、荷物+赤ちゃんを運ぶのが大変。 つまり、搭乗には赤子一人につき、大人二人が必要。
シャンパンを蹴り飛ばされた。 液体物は、受け取った瞬間に飲み干す覚悟でなければならない。
帰りの飛行機で、寝る前にややぐずった。 飛行機内でぐずっている赤ちゃんに、厳しい目を向けていた若い自分を叱りたい。 しかたないよ。 ぐずる日も有るさ。 ぎゃわわんぎゃわわん。 また一つ、大人の階段を上る体験だった。
寝かしつけた後、4時間ずっと膝の上。 重い。 どんどん重くなっていくよ。 子泣きじじい。
ベビーフード、ミルクは液体だけれど、特別な検査を通して、持ち込み可。 離着陸時の気圧変化には、ミルクを飲ませておくと、耳が痛くならないのです。 ただ、帰りの飛行機で、風邪を引いていたお母さんの耳が、死ぬ程痛かった。 まだ痛い。
健康第一。
駄目だ。 風邪絶好調だ。 でもイサムさんの口に入れる物と、尻から出る物の始末だけはしなければならない。 そればっかりは年中無休だ。
さてワシントンDC。 飛行機に乗り込む前の数時間しか観光できなかったが、とりあえず、リンカーンの記念堂を見て、朝鮮戦争メモリアルを見て、わーっと広場を突っ切って、遠目にホワイトハウスを見つつ、スミソニアン自然史博物館に行った。
どれも、わーっと見た。 スミソニアン自然史博物館は、「世界一の〜」という物が多く、あー、アメリカ人は世界一が大好きだな、と思った。 いや、人々は、世界一が好きなのか。 世界一でかい象は、偽物かっていうくらいでかかった。
スミソニアンは、もっと詳しく見たかったので、ワシントンに一週間くらい滞在しても良いかも、と思った。 毎日博物館だけ巡る旅。
スミソニアンって、一個ではなくて、14もの建物にテーマごとにわかれて林立しているのですね。 無知だから知らなかったわ。 甘く見ていたわ。
では、明日はイサムさん連れ飛行機レポです。 今日はもう、風邪過ぎて駄目だ。 さらば。
さて、サンクスギビングデーであった。
アナポリスの義弟の家に、スペインから義父母が合流し、家族で七面鳥を丸焼きにして、だら〜と食べながら過ごすのである。 さながら日本の正月とお節料理。
今まで、日本のお嫁さんがしていそうな事を、全くしないで生きてきたので、張り切って働いちゃうぞ、と思っていた。 イサムさんを義父母に渡し、義妹とともにせっせとテーブルセッティングをして、掃除して洗濯して・・・。
と、二日目まで働いていたのだが、三日目に風邪をひいてしまった。 無念。
義妹がめでたい事に懐妊したので、風邪をうつすと困る。 というわけで、一人部屋に引きこもって、ごっほごっほとしていた。 ごっほごっほ。
日本から持ってきたマスクをして、ごっほごっほ。 イサムさんは、皆が面倒をみてくれていたので、離乳食の準備以外はあんまりなにもしないで、できるだけ近づかないで過ごしていた。 そんな私のホリデー。
観光も、アナポリス一日、ワシントンDC半日、という、実にあっさりとしたもの。
アナポリスはあれです。 アメリカで、最も早い時期にできた都市の一つでありまして(ワシントンに移る前の首都)、古都の情緒があふるる、美しい港町でございました。 そこここにアメリカ建国の父達の記念碑が立ち並び。 イギリスの影響が色濃く、アイルランド系のほっぺたの赤い田舎紳士達が闊歩していて。 昼下がりには、美味しい紅茶とスコーンを出してくれる、由緒正しそうなカフェーなんかがあるんざます。 美しいレンガ畳の道は、かつては馬車が通ったであろう程度の広さがちょうど良く、赤や黄色に色づいた街路樹の葉が舞い落ちて、ナイスな散歩道に。
冷たい乾いた風が、冬の訪れを感じさせ、冷たいけれど心地よい。
風邪さえひいてなければな!
健康第一。
いよいよ、明日出発。
気になるのは気温差だ。 まだロスは日中25度くらい有るのだが。 コートかなあ。
さて、家の前の交差点が工事をしているのだが。
イサムさんとぶらりと散歩に出て、うっかりオムツ徳用が安かったので、段ボールを抱えながらベビーカーを押す状態になってしまった。 ヨロヨロ。
で、交差点に差し掛かると、なんとコンクリートが剥がされて、ガタガタ道になっていた。 うーん。 ここを片手でベビーカーを押すのは不可能。 というか、危ない。 オムツをいったん地面に置いて、イサムさんをまず渡らせる事に。
オムツ持ってっちゃう人、いないでしょう。 いたら、地獄に堕ちる。
てくてく青信号を渡って、振り返ると。
なんと、工事のおじさんが、後ろからオムツを運んでくれていた。 ああ、お仕事中にすいません。
こんな親切に慣れてしまうと、日本では暮らせないかもしれない、と思う。
アメリカ人の仕事が遅いのは、もしかして人助けをしているからかもしれない。 そう思えば、UPSさんが、一週間も荷物を集荷したまま忘れて、届けてくれなかった事も、許せるかもしれない。 いや、それは違う。
IKEAのキッチンタオルが、全く水を吸わないことを、ここに告発したいと思う。 何回洗っても、驚く程水をはじく。 キッチンタオルとして、用をなさない。 一年間、我慢して使っていたけど、もう限界だ。
この生地で、レインコートやテントを作ったら良いと思う。
さて、納豆をイサムさんにあげたら、ものすごい不評だった。 でも、日本のお母さん達は、離乳食によく納豆を使っているのだよ。 君の為に、有機農法のちょっと良い納豆を買ったのだよ。
お母さんの食べさせてくれる物は、食べなきゃ、と健気に頑張るイサムさん。 しかし、段々涙目になって、また声を出さずにしくしく泣き始めてしまったので、終了。
ついでに泣き顔を記念に撮影しておこう(ひどい)、と、カメラを構えた瞬間。
なんと! 涙を目に溜めながら、笑顔!
あんた、あんた、ほんまにアイドルじゃ〜。
伝説のデビューに、また一歩近づいたイサムさんでした。
シュシュの中に入れるゴムを、髪の毛のゴムではなく、きしめんのようなウエストゴムにしていた。 洋裁屋さんでウエストゴムを大量に買った事があり、そのまま残っていたから。 あと、きしめんシェイプだと、輪っかにした時に、強く縫い付けても接着部分がかさばらないで済む。
したらば意外な事に、南米系のお姐さん達に、人気。 何故なら、南米系のお姉さん達の髪の毛は、癖があり、量も豊富なので、柔い髪ゴムでは押さえきれなかったりするのだそうな。 で、こないだお手伝いさんが来た時に、Tシャツの生地で作ったシュシュをごそっとあげたのを、親戚中に配り歩いてくれたらしいのだが。 そこで「どこで手に入れたか」「もっと欲しい」となったらしい。
世界的に剛毛な国はどこだろうか。 このビジネスチャンスを、生かしたい。
さて、「2012」という映画。 日本でもすぐ公開だという事ですが。
映画のかなり前半で、我が家が壊されてしまった。 マリーナデルレイは、特徴的な形をしているので、皆様もすぐにわかります。 (グーグルアースで一目瞭然) お金もかかっているし、テレビで観てもあんまり意味が無いので、是非劇場へ。
あと、この映画を観た後は、子供達を助ける為には筋力が必要だと言う事がわかる。 とりあえず、イサムさんを一日10回トスアップしなければ。 飛べ、イサム。
そう、酔って起きた朝、ジャバ夫さんが「今日シンディーと映画観に行くんでしょ」と言われて、「はあ?」となっていた駄目母ちゃんこと、皇帝。
くだんのシンディーさんに電話してみると、どうやら昨晩「映画観に行こう、ひゃっはー」と言っていたらしい。 自分。
そうか・・・。
近所の映画館の上映時間を調べていると、どうやらマイケル・ジャクソンの映画の最終が、夜10時頃まであるらしいので、ジャバ夫さんに早く帰ってきてもらって、お留守番を頼み、女二人で観に行く事にした。 観に行こうかなあ、と思っていたところなので、ちょうどいい。
近所の映画館と言うか、映画館が実は通りを挟んで向かいにあるのです。 お隣さんなのです。
しかし赤ちゃん連れで映画は観に行けない。 近くて遠い映画館。
マイケルは、やっぱり偉大であった。 それと、かわいいところもあった。 ダンスや歌のシーンでは、観客は一緒にリズムを取り。 マイケルの真剣な姿に聞き入り。 マイケルの人間臭いシーンが出て来ると、観客は爆笑なのだが、たぶん、日本ではあんまり沸かないシーンなんだろうな、と思う。
どんなに素晴らしい映画でも、感想は「悲しいねえ」だけ。 本当に悲しい。
そうそう、同じ時間帯に、トワイライトの続編がプレミア放映していて、若い子達が長蛇の列を作っていた。 近くのタリーズコーヒーの中も、若者が鮨詰めであった。 でも私は観ない。 無精髭のヴァンパイアなど、認めない。
皇帝

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