皇帝の日記
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男爵スパイク。
それはアメリカの道や駐車場の出入り口にある、邪悪なスパイクのことだ。 このスパイク、「一方通行」「逆行不可」を強烈にアピールする為にあるんだと思うのだが、それにしても、何もそこまでしなくても、と(アメリカ人以外)誰もが思う凶悪な代物なんである。
具体的には、約10ー15センチの、鋭い巨大スパイクが地面から生えている状態を想像していただきたい。 それが斜めに生えていて、尖ってる側から接近する車両のタイアを、容赦なくぶっ刺すのである。 寝てる側から車両に押されると、へこっと地面に沈むので、パンクしない。
この原始的な道具。 考えた人の底意地の悪さを感じずには居れないではないか。
うっかり駐車場の出入り口でバックすると、刺されたりする。 また、スパイクに準行していたとしても、タイヤが通った後はまたスパイクが跳ね上がってくるので、腹を擦られたりする。
あまりの禍々しさから、勝手に「男爵スパイク」と命名している。 なんか、男爵的な人が考案して、下々の物がパンクすると、ワイン片手に「ほっほっほ、ゆかい、ゆかい」と言っていそうな感じがするからだ。
勇者情報では、ヨーロッパには更に強烈な「伯爵ポール」が存在するらしい。 見た事ないけど、怖い。
ポールが一体どんな動きを!?
大根の首を観葉植物代わりに置いておいたら枯れてしまったので、今度は芽が出まくってしまったタマネギをコップに入れて置いてみた。 今朝方ジャバ夫さんが「大変!大根の形が変わっちゃったよ!」と騒いでいた。 そりゃ大変だ。
さて勇者とメルローズに買い物に行った時の事。 メルローズって、お店の集合している範囲が長いんですの。 アボトキーニとは比べ物にならない程長い範囲で、セレクトショップが並んでいる。 サードストリートのように、チェーンのアパレルばかりであれば、好きなお店だけピックアップして見れば良いけれど、メルローズのお店はどこも個性的。 一軒一軒見てまわりたい。
そんなわけで、1ブロック進むのにえらい時間がかかる。 うろろちょろろしながら、結局1/3程度見れたかどうか。 日が暮れたので帰った。
メルローズは比較的ダウンタウンやハリウッドに近く、あんまり治安が良く無い所でもある。 お店は閉まる時には、シャッターとともに鉄格子をはめているくらいだ。 日が暮れてからバスを使うのはあまりお勧めできないので、遅くまで居たら、適当なレストランで夕飯を食べて、お店の人に頼んでタクシーを呼んでもらったらいいです。
ロス攻略法でした。
果たして一体何が楽しいのか、土産物屋で1ドルだった皇帝の貝のネックレスで、延々3時間以上一人で遊び続けているイサムさん。 ぐしゃぐしゃにして、ジャラジャラという音を楽しんだり、伸ばして頭の上にかざしたり、持ったまま歩いたりしている。 首が絡まると困るので、後ろからついて回っている。
さて、こないだ勇者とベニスビーチに行ったのだが。 比較的頻繁に行っているベニスビーチだけれども、週末は久しぶり。 何故って、週末は混むのだ。 混むだけでなく、あちこちでマリファナをふかしているので、臭くてしょうがない。 マリファナ屋さんも頑張ってセールスに励むし。
というと、何やら治安の悪そうなイメージだが、そこはビーチの魔力か。 燦々と照りつける陽光の元、実に健全な雰囲気で、女子供でも安心して歩ける。 若い頃ヒッピーだったけど、そのまま死ぬまで就労せずにヒッピーしてます、なお爺ちゃんお婆ちゃんも踊っている。 そして、ワンブロックごとにパトカーが出動しているので、カタギはカタギなりに、スネに傷持つ人はそれなりに、週末を楽しんでいるのである。
そんなベニスビーチをだらんだらん歩いていると、なんとフリークショーを発見。 見世物小屋ですね、いわゆる。 しかし、青い空の下で見るフリークショーは、なんだか雰囲気が足りない。 客寄せに、頭の二個ある亀が小屋の前の水槽に浮いているのだが、完全に甲羅干し状態でリラックス。 頭の二個ある亀生は、どんな感じかわからんが、悪く無さそうな待遇。
セクシーな衣装の姉さん達が、針山の上に寝転んだり、芸を見せたりしていた。
騒々しいけど、これはこれで賑やかで楽しいベニス観光でした。 観光のついでに来るなら、断然週末がお勧め。
ジャバ夫さんが出張からロスに戻ったのに、サンタバーバラに居座っていたら、空港からバスで迎えに来られてしまった。 そんなわけで、三人揃ってロスに戻って来た。
さて、ジャバ夫さんが「今年度はセパタクローをしたいから、会社を休む」と言い出したので、どうしようかと思った。
というのも、全く持って運動に縁もゆかりも無さそうなジャバ一族(失礼)であるが、実はスポーツが嫌いなわけではなく、伯父さんは登山を、義弟はセイリングをしている。 そして義弟は、昨年度からオリンピック選考選手に選ばれて、合宿なんぞしているので、一年ほど仕事(コーチをしている)を休んだりしているのだ。
それにしても、何故突然セパタクロー? いきなりやったら、首の骨折れそうだよ。 というか、何故会社を休む必要が?
うーん。 と悩んだけれど、まあ本人が決めた事なら良いや。 応援するよ。 と、快く会社に送り出したら、どうも勘違いだったらしい(そらそうだ)。
ジャバ夫さんがしたかったのは、サバティカル。 http://ja.wikipedia.org/wiki/サバティカル
ちなみに、かっこいいセパタクローはこちら。 http://www.youtube.com/watch?v=0wXlwx1DgjQ
もう先生呼ばわりである。
なにかというと、ジョンソンエンドジョンソンが出している、キズパワーパッド先生のことだ。
肌にぴったり密着するため、防水性に優れているのと、連用しても臭くならないという噂から使い始めたのだが、これがもう、キズパワーパッド先生。 臭くならないどころか、圧倒的に傷の治りが速い。 怪我をした時に傷口からシミ出てくる白血球さん達を、そのまま閉じ込めてくれて、活動しやすい湿気を保ってくれるのである。 先生の貼られた傷口は、自分の生命力で修復されて行くわけだ。 しかも一度貼れば、重症でなければ1週間くらい平気でくっついていてくれるコストパフォーマンス。
もう良いお年なので傷口がいつまでも残って、茶色のシミになるんですよ。 でも先生のお力で、何度絶望の縁から救われた事か。 「あ〜これ絶対痕になる〜」と思った傷が、先生を剥がす頃には、跡形もなく無くなっていたり。
そんな先生のお力を布教しようと、日々怪我した人に配り歩いていたのだが。 こないだ勇者が来ていた時に、なんと壊れたシャワーヘッドのヘリで、勇者が親指を切ってしまった。 おーのー。 なんということ。 お客に怪我をさせてしまった。 と、とりあえず先生を貼り、様子を見ていたら、帰国までの間にすっかり新しい皮が下から出てくる程の回復ぶり。 マーベラス。
もし勇者がPS3でべヨネッタをやり込まなければ、更に速やかに回復したであろう事を特筆したい。
殿堂入り美術品から、歴史の最先端を行き過ぎて意味がわかんなくなっちゃってるのよ、もう、な前衛芸術まで、幅広く収集しているLACMA。 行ったら楽しい事はわかっているけれど、中々一人だと「さあ行こう!」という気にならないので、勇者とともに行ってきたのである。 隣接のターペットミュージアムには、五月頃父と行ったので、今回は美術品目当てで。
もともと常設展示がお目当てだったのだが、特設展示はルノアールとアメリカ史絵画の二本立て。 うーんと悩みつつも、二枚ともチケットを購入。 しかしこれが、後にアホな事態を招くのである。
さて、とりあえずアメリカ史がかいま見れる絵画を、片っ端から集めた展示を見る。
目玉は、サメに食われてる男の人の絵。 この人、片足を失ったものの生き残り、後にお金持ちになってこの事件の絵を発注し、病院の壁にかけていたそうな。 患者さん嫌だったろうな・・・。
ウロウロしながら、常設のラテンアメリカ館(かわいかった)や、韓国館、北米館などつらつら見て、カフェで一休みして、ルノアール展へ。 と、そこで監視員に止められる。 何故というに、チケットに購入時間が刻印されているのだが、それが二時間前。 あんたたち、今の今まで何してたのさ?出口で見終わった人のチケットをもらったんじゃないのさ?という疑いをかけられたのだ。
なんというお馬鹿。 だって二本立てのチケットを売りつけておいて、今まで何してた?って、バカじゃないの?バカじゃないの? ばーかばーか。
と言っても仕方がないので、今まで何してたかを説明して入れてもらう。 どうやら、人気のルノアールを招致するのにお金がかかってるんだかなんだか、それにしても集客が進まないのかなんなのか、チケットチェックが厳しくなっている模様。 ぶっちゃけて言いましょう。 たぶんみんな、もうルノアールに飽きてるんだよ。 だってルノアールは、どこまで行ってもルノアール。 喫茶店の壁にかかってたら良いんじゃないの? ぷんぷん。 かくて皇帝の怒りは、罪のないルノアールにまで及んだのである。
それから、同施設内の前衛芸術を見る。 クーンズの作品を見ながら、わけわかんねーと、これはこれで大受け。 http://ja.wikipedia.org/wiki/ジェフ・クーンズ クーンズさん、今もお元気のようですね。 チチョリーなも元気です。
一階にある、超でかい鉄製のなんかの芸術品の中をさまよったりしながら、充実して終了。 たまには良いですよ、芸術鑑賞。
体調不良をおして、ワインを飲んだら珍しく悪酔いした。 ほとんど悪酔いしないけれど、たまーに、薬と一緒に飲んじゃったとかゆう時におえ〜っとしますね。 ええ。 人は何故、このような苦しみを乗り越えてまで飲酒するのであろうか。 おえ〜。
さてプロアクティブ。 勇者に指摘されるまで、すっかり日常風景になっていたので気がつかなかったが、ニキビ対策化粧品プロアクティブの広告が、アメリカではそこここにあふれている。
特にテレビ広告では、数々の著名人が出演し、私もプロアクティブ、私もニキビに悩んでいたの、と告白。 最近ではアブリル・ラビーンまで出演し、もうアメリカ人でプロアクティブじゃない人は居ないんじゃないか?という錯覚を抱く程の盛況っぷり。
そして、ついに我々は見てしまったのだ。 なんと、近所のモールに、プロアクティブの自動販売機が設置されていたのだ。
わーお。 なんと便利。 もう電話して、商品がとどくのを待たなくても! クレジットカードを差し込んで、がちゃっとボタンを押せば、プロアクティブがその瞬間手に入る。 どんだけー。
ちなみに、セットで28ドル程度なので、日本よりだいぶお買い得。 効果は未知数。
ところで、義弟が唯一言える日本語は「ジドウハンバイキ」だ。
明日から、サーファーの大会があるそうで、家の前にラジオ局のテントが張られている。 いつもより上手な人たちの波乗りが、見れるのだろうか。 どきどき。
そうそう、常に上天気を持って旨とするロスが、何故か勇者が来た辺りからぐずぐず。 雨がパラパラ降ったり。 気圧が不安定なせいか、サンタバーバラは良い波が立ちまくり、サーファーも繰り出しまくり。
さて、新たな魅力シリーズ、メインストリート。 メインストリートと言うと、目抜き通り的なニュアンスが出てしまうが、そんな意味合いはなく、ただ単に通りの名前が「メイン」というだけ。 ベニスビーチから一本陸側に寄った通りに、個人のお店がモショモショ。 作家物のアクセサリーを集めて売っているお店もある。
一人で歩いていると、あまり注目しなかったアンティークのお店も、勇者と冷やかして楽しんだ。 その中で、スチームパンク風のディスプレイをしているお店(兼博物館)を見つけたが、その日は閉まっていた。 色んな張り紙があり、「説明をちゃんと読め」とか「入場料は100ドル!ただし99%ディスカウント!」とか、変人が居そうな雰囲気をバンバン漂わせていた。
この店、平日は予約のみの開店。 週末のわずかな時間しか開いていない、ヘンテコ店。
オーナーが映画関係者で、古い映画で実際に使われたセットや小物も売られている。 外から見えていた、ウインドウの飾りには、テリー・ギリアムの「バロン」で使われた気球、「メトロポリス」で使われたアンドロイドのマリアさんなど。 マニア垂涎の品々が満載。
ただ、お店のシステムもヘンテコならば、案内のじいさんもヘンテコな気まぐれなので、値札は有って無いような物。 週末に再び訪れた際、ジャバ夫さんと話がはずんだおじいちゃんは、商品を無料で譲ってくれたりしていた。
ちなみに、日本関係の展示品は、トムクルーズさんが全部買ってっちゃったので、今はないそうです。
風邪の治る気配がないので、サンタバーバラに来ている。 病気になる度にやってくる嫁。 ジャバ夫さんは、サンフランシスコに出張中。
12ヶ月検診の血液検査で、鉄分不足と診断されたイサムさん。 せっせとほうれん草を茹でては、納豆に混ぜ米に混ぜ豆腐に混ぜしていたのに、医者から電話で、計器が壊れていただけで、特に問題無しと言われた。 問題なくて良かったが、数日間ほうれん草地獄に見舞われたイサムさんでした。
さて、新たな魅力が前回なロス探検報告。 アボトキーニ。 何度もイサムさんとお散歩しているアボトキーニだが、やはりお友達と下らない話をしながら買い物すると、また楽しからずや。 「イサムさん写真」で物議を醸し出している、売り物のカゴに寝そべる猫が居るのも、アボトキーニである。
アボトキーニの名の由来は、タバコ王で富豪のアボトキーニさん。 イタリアのベニスが大好きで、同じような町並みをビーチに再現しようとしたので、今でもあの辺がベニスと呼ばれているのだとか。 (ベニス化計画は、その後頓挫)
流行の発信地ロスの、更に最先端を行っちゃってるのよ、もう、なファッションのお店が林立。 更に小さなギャラリーとか、有名無名のアーティストが作品を発表したりする場でもある。 アンティークやインポートのお店も多数。
その辺のファッションシーンに疎い皇帝ながら、勇者にいろんな情報をもらい、より買い物を楽しめたのでした。
ところで、遠方の友達の病気快癒祈願に、レッドブルを飲みました。 オロナミンCだなこれは。 風邪にも効きそう。
皇帝

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