皇帝の日記
目次もくもく|ぶらり過去旅|ぶらり未来旅
いまだコップで飲めず、ストローコップも打率の低いイサムさん。 哺乳瓶は、最近ようやく機嫌のいい時だけ自分で持って飲んでいるけれど、それも基本親任せ。
そんな我が子の姿に危機感を覚えたらしいジャバ夫さんが「ストローで飲むまで、ミルクあげないんだからね」とか言い出したので、それは違うと思った。 だって、ストローやコップは手段であって、目的はミルクを飲ませる事だ。 案の定ストローではミルクを飲まず、結局哺乳瓶へ。 まあ、何だって良いです。 ミルクさえ飲んでれば。
しかし哺乳瓶は洗浄が面倒くさい。
タイトルの「いじめがり」は、ジャバ夫さんが今朝発してた謎の言葉です。
そんなわけで見てきました。 モンテシトの山奥の、ジャバ夫両親のお家。 まだ引っ越したばかりなので、インターネット回線とか引けていないので、なかなか不便。
一番近い町は車で10分くらい、サマーランドという通りで、スーパーマーケットが1、2軒。 酒屋さん、ホテル、学校、フィッシュアンドチップスなレストラン。 スパが2、3軒、あとはアンティーク屋さんが10数軒。
あきらかにアンティーク屋さんが不均衡に多い。 このアンティーク屋さんは、扱ってる物が主にカントリーとか、アメリカンな物なので、私あまり興味が無い。 古いカカシとか、何十万円とかで売ってる。 興味ある人にはたまらないんだろうなあ。
スパは、田舎だけど高級な感じなので、これまたあんまり縁が無さそう。
カーペントリアもまだまだ近く、コーヒー飲みに気軽に行ける感じ。 モンテシトも海辺まで行けば、結婚式をしたフォーシーズンズがあるので、その附近でお買い物とかできる。 サンタバーバラまで出るもの、渋滞さえ避ければ簡単そうだ。
ただ山奥なので、水道に難有り。 一番はじめの家も、時々水が出て来ないなんて事が有ったが、今度の家はアボガドの森が敷地内にあるとかで(まだ見に行ってない)、その森にスプリンクラーで水をまくと、トイレの水とか止まってしまうのだ。
その他は、さすがに山に入っただけあって敷地が広くて、良さげ。 壁もドアも前の家より厚いので、防音もいけてる。 床が何故か石なので(寒いじゃん!)、イサムさんの部屋だけスポンジを敷いてもらった。 あと、我らの寝室にも絨毯を敷きたい。
色々持ち込んで、快適に過ごせるようにしたいもんです。 さあ、どうなる同居。
頻繁に血中のイサム濃度が下がっては、瀕死の重体になるジャバ両親。 今度また避難先住居を引っ越すにあたって、同居の話が出ていた。 それがね、とんでもなく広いので、我ら夫婦のあてがわれた居住区のテラス部分だけで、たぶん今のアパートくらいの面積あるのだ。 もちろん家賃は保険会社持ちで。
というわけで、もう部屋もあてがわれちゃったみたいだし、今のロスの家賃は結構高いし、ジャバ夫さんは働いてないし。 もう良いや。 同居しちゃえば?と話はトントン進んで行ってしまった。
イサムさんの面倒を見てくれる人が増えるわけだし、コックさんが居るから料理しなくて良いし、お手伝いさんが居るから掃除しなくて良いし、洗濯もしなくて良い。 異論を挟む余地がないようなので、まあ良いんじゃない?好きにして。 でも引っ越しの準備が面倒くさいから、ジャバ夫さんが良きにはからってください。 と放っておいたら、8月の終わりくらいの引っ越しになるんだそうです。 ほーん。
でも荷造りはやらなきゃな。 やでやで。 あと、クローゼットは確実に狭くなるので、これから対策を練る。 あー下駄箱も狭くなる。 あー引っ越しのお知らせ、出さな。
善良な近眼の皆様こんにちは。 善良なのに近眼に。
そんなわけで、QOL向上のため、レーシック眼科に行ってきた。 レーシックのできる目かどうか、検査してもらいに行ったのだ。
前々から、30歳過ぎたらレーシックしてみようと思っていた。 もう十分生きたし。 我が子の顔も見れたし。 あと、眼球の成長も止まると言うし(え?とっくに?) 今、レーザーで目玉を切るのになんのためらいがあろうか。
皇帝は近視で乱視で、眼球表面がぼこぼこなので、15年間ハードコンタクトレンズなのだが。 まーこれが大変。 2回ぐらい洗浄中に割れた事あるし。 ほんのわずかなゴミが入っただけで、のたうち回る程の痛みだし。 使い捨てが無いから、化粧の油分がたまったり、摩耗して傷がついたら曇る曇る。 目の中でコンタクトがずれて、白目に貼り付いた時など、ちょっとやそっとでは取れずに、白目が情熱の赤色に染まるのである。
一体前世どんな悪行をして、こんな罰を受けているのか・・・。 だいたい誰だよ。 ガラスを目に入れてみようと思った奴は。 この半生のもやもやを解決する為に、レーシックの良いトコはあらんかね、と聞き回っていたのだ。
周囲も30歳になっていくと、徐々にレーシックを受ける人が増えてきて、今んところ誰も問題なく快適に裸眼ライフを楽しんでいるそうなので、やる気がマックスになってきた。 この機を逃したら、たぶん次にやる気マックス期になるのは60年後とかだと思う。 よしいくぞう。
そして行き着いたのが、ビバリーヒルズの一等地、ロデオドライブの近所に有るお医者である。 高いのでも有名だが、安全なのでも有名。 今まで3万人以上の手術をして、問題0の優等生である。 なんとか誌で、良い医者201にも選ばれた事があるとかないとか。 NBAのレイカーズの選手も、数多く手がけているとかなんとかかんとか。
しっかり検査してもらった結果、手術はできそうなのだが、長年ハードコンタクトを使っているため、眼球が圧迫されているので、ハード無しで3ヶ月過ごした後、レーシックして良いよ、ということになった。
使い捨てのソフトレンズで3ヶ月過ごした後、最後の5日間は眼鏡で過ごし、レーシック。 術後は一週間アイメイク無しで過ごしてください、という事でした。 なので、実際事に及ぶのは9月。
ところで、イサムさんを受付で遊ばせていたら、看護婦さんがすっ飛んで来て、「私の息子にそっくり!」と言って写真を出してきた。 ホントだ!イサムだ!! というくらいに、同じ顔をした赤ちゃんの写真。 「そして、これが今の息子」と出されたのは、18歳くらいのアジア顔の青年。
なるほど、こういう感じに成長するのね。
ハンサム君でありましたが、やはり眉毛はお年頃になったら少し整えた方が良さそうです。 眉毛に楊枝が刺さりそう。
イサムさんを寝付かせるのが面倒くさいから、勝手に寝てもらうようにしている。 9時になったらベビーベッドに寝かせ、電気消して放っておくと寝る。
しかし、どうやって一人で眠っているのか、ほんのちょっと気になったので、今日は消灯後、目を凝らしてイサムさんを見守ってみた。 すると、はじめの1、2分空泣き(嘘泣き)した後、自分で電動メリー(青いとオレンジのライトがつくので、暗闇でも見える)の電源を入れて、ごろっと横になって眺め始めた。
・・・おっさん臭い・・・。
そのまま何回かごろごろ寝返って、スースー言いながら眠り出したのであった。 おっさんよのう。
さて、そろそろ祖父の一周忌。 ここ数年、身内の他界と出産と、生死が一気に重なったので、命って儚いから尊いのよね、などと月並みな事が身にしみるんであります。
人に夢と書いて儚い。 何があった昔の人よ。
だからというか、自分が寝る前に、必ずイサムさんのベッドを覗いて、めちゃくちゃな寝相をまっすぐ整えて、きちっと心を込めて毛布をかけ直している。 なんで心を込めるかと言うと、明日にでも自分の頭に隕石が命中して死ぬかもしれないので、だとしたらイサムさんの毛布を直してあげるのは、これが最後かもしれないじゃないか。
そんな事を言ったら、なんでもかんでも最後かもしれない。 常にそんな事考えてたら変なので、一日の終わりに、愛情を込めて毛布を直すのである。
ところでイサムさんは、だいたいベッドの前か後ろにぎゅっと詰まって、おむすびのような形で寝ている。
いや、月曜日に、中国伝統舞踊を習いに行こうと誘われたので、行ってきたのだ。 トーランスの中国系おばちゃん集団で構成されたグループで、先生は近所の中国系おじさん。
ハードな練習が有るわけではなく、のた〜と皆で一緒に動いて、振り付けを覚えて行く。 いーあるさんすー。 できなくても怒られるわけでもなく。 できたからって褒められるわけでもなく。 いーあるさんすー。
この雰囲気、どっかで味わった事があるなーと思ったが、太極拳だ。 中国の公園で、皆でのた〜っと動く。 できてもできなくても良い。 自分が満足できればそれで良し。
来週も来たら?と言われたので、行こうかな、と思っている。 月曜の夜なので、イサムさんはジャバ夫さんとお留守番。
しかし、いくらでも習い事が有るだろうに。 我ながらチョイスが渋い・・・。
すいませんでした。
私、いい気になって食べ過ぎてました。 もうしません。
どういうことかというと、このところ食べまくっていたのである。 それというのも、トレイシーさんのフィットネスDVDを観ながら、えっちらおっちら体操していたのであるが。 これがもう、とても良いのである。
そもそも皇帝は全くもって筋肉のつかない体質で、残念ながらいかなることをしても、筋肉のきの字もない、筋力も無いふやけた体つきの人なのだった。 ところがこのトレイシーさんの運動をしてから、外側の目立った筋肉は相変わらずつかないものの、どうやら内側に筋肉的な物ができたらしく、ちょっと力持ちになり、イサムさんを持ち上げるのが苦ではなくなったり、背中の痛みがなくなったりしていたのだ。
産後買ったジーンズが緩くなったりして。 むはは。 と、いい気になって食べていたのである。 そう、確かに痩せた。 産後太りからは痩せたのだ。 おめでとー。
そして、トレイシーさんのすごいところは、全然食事制限しなくても痩せたところ。 すてきーすてきー。 わー。
と、いつもどーりモリモリ食べていた。 体重も減ったんですよ。 ええ。
そして今度、リトアニアで友達の結婚式が有るでしょ。 あ、じゃあ、自分のリハーサルディナーの時着たミニスカートのドレスを着ていこう、と思ったのでございます。 実は火事の時、ジャバ夫実家で洗ってもらっていたドレスがことごとく燃えてしまったので、今あんまりドレスを持っていないのだ。 奇跡的に残ったリハーサルディナーのドレス。 ウエディングドレスも燃えちゃったので、これだけは記念にと大事に取っておいたんでごんす。
んで。 当時既に、けっこうぴったりきっちり身が入っていたドレス。 産後はもちろん、試そうとすら思わなかったけど、痩せた今なら、入るはず!!
背中のファスナーは、まるで黄河のごとく両岸が離れ、フェリーが行き来しそうな程であった・・・。
ちょっと泣いた。
イサムの髪の毛をザク切りにしたら、カッパ感あふれる初夏のスタイルになりました。 日本に行ったら、子供用の美容室とやらに一度行ってみたい。
さて、ジャバ夫さんが変な事を言うのは、果たして日本語が不自由だからだろうか。 考えてみると、彼は英語でも結構変な事を言い出すのである。
ハリウッド映画等観ていると、素敵な俳優さんが「マイ××」と彼女を呼んだりしている事と思う。 「マイ・スイート・パイ」「マイ・ベイビー」だのなんだの。 意味としては「僕の可愛い××ちゃん」といったところで、この××のところに当てはめる言葉は、各自適当に考えてよろしい。
これ、別に美男美女だけが使う用法ではなくて、普通に平凡な夫婦も使う。 あと、彼女が彼に使っても良い。 「私の可愛いクマちゃん」みたいな感じで。
そんなわけで、ジャバ夫さんも皇帝の事をこう呼んでいた。 「マイ・マンチカン」と。
マンチカンとは、非公式な猫種の一つで、手足が極端に短い猫の事である。 (なんで非公式かと言うと、健康に問題が有りそうな程手足が短いから) まあね。
特に否定する要素も無いので、甘んじてマンチカンの称号を受け入れていた。 だがしかし、イサムさんの誕生とともに、栄光の呼び名「マイ・マンチカン」は彼の物になってしまった。 良いです。 別に惜しくもないです。
それからしばらく、皇帝は無冠の王者として君臨していたのだが、こないだ髪を短くした姿をしみじみ見たジャバ夫さんが 「おお、マイ・キューティップ」 と言った。 キューティップ。
あんまりなじみが無い単語だが、意味は
綿棒
である。
綿棒。
綿棒。
綿棒?
どうやら、髪がもさっとついている頭から、にゅっと首が生えている後ろ姿から連想したらしい。 しかし綿棒。
もし将来、私がアフリカの初等教育システムの確立に尽力して功をなし、伝記が書かれる事にでもなったら、題名は「綿棒と呼ばれて」にしていただきたい。
麻婆茄子を作っていて、本に「豆板醤小さじ1、醤油小さじ2」と書いてあったのに、逆に入れてしまい、汗が出る程辛い茄子になってしまいました。
さて、色々両人間の背景や文化や感覚が違う為に苦労する国際結婚。 私はむしろその「ええ!?」という意外感が楽しいとすら思っているのだが。
靴を脱ぐとか風呂の沸かし方だとか、初期的な生活習慣の違いはもうクリアしてしまった。 もう夫がゴミ袋を靴に巻き付けて家に入ってきても驚かないし、その辺の面白みはなくなってしまったのだ。
だからと言うのではないが、あんまりジャバ夫さんが変な日本語を使っても、直してあげない事にしている。 もっと長く違和感を楽しみたいから。 (ひどい)
しかし、アントニオエノキはいかんだろう。 と思い、寝る前にそっと「ジャバ夫さん、アントニオイノキだよ。エノキはキノコだよ」と教えてあげた。 すると 「え!じゃあキノキは何!?」 と聞かれた。
なんだよキノキって。 どこから出た。
もうしばらく楽しめそうです。
微熱の件で色々心配していただいていますが、私元気です。 というか、体調は絶好調なので、機会が無ければ体温計を手に取る事が無いくらいなんでございますが、イサムさんの熱を時々測るついでに親もポチッとすると、微熱なの。 不思議。
さて、キッチンでジャバ夫さんのリクエスト、オムライスをじゅわ〜っと作っていたら。 テレビを観ていたジャバ夫さんが「あ、エノキがテレビに出てる」と言った。 キノコ特集? 今季節じゃないのになあ。 と思いながらじゅわ〜っとしていると、またジャバ夫さんが「エーノーキ。エーノーキ」と、エノキに声援を送りだした。 そして 「ねえ、エノキはやくざなの?」 と訳の分からない質問を投げかけて来る。
駄目だ。 もうキッチンからは何も憶測できない。 と、火を止めてリビングへ行くと、テレビに映っていたのはアントニオ猪木。
・・・。
・・・やくざではないよ・・・。
皇帝

|