ぶつぶつ日記
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2002年10月10日(木) 捨てたもんじゃないぞ。

エジプトのようないいものを持っているのになかなか発展できない国で働いてみると、
いかにして日本が発展してきたか、うまく言葉では表せないけれど、
おぼろげながらわかったような気がする。
まず第一に、ある程度がんばったものはそれなりに評価される所。
欧米ほど実力主義ではないが、第3国ほど生まれやコネやつてが幅を利かせてもいない。
そしてそれなりに効率のある働き方と、
ある程度の温情を働いている人にかけているところ。
そして教育の浸透も忘れてはならないだろう。

外国に数年出ていて、気がついたことはたくさんあるが、
その中でも一番良かったことは、
日本という国の価値を再評価できたことだと思う。
もちろんこの国は全くもって問題が山積みで、
それを解決できそうになり不甲斐なさを現在も感じているが、
底力というか、潜在能力というか、
いい所もたくさんあるんだよなーということは、
ひしひしと感じられるようになった。

日本の景気は悪い。確かに。
社会も乱れている。
そんな中で、「主任さん」がノーベル化学賞をもらった。
それはすごいことじゃないだろうか?
会社の主任さんがノーベル賞をもらえる国は、
そうそうないはずだ。

まだまだ捨てたもんじゃないぞ、日本。
そう次の世代に教えることも大切じゃないだろうか。
それはなかなか気がつかないことだから。


2002年10月09日(水) 宇宙飛行士の値段

さて質問です。
NASAの宇宙飛行士と、スポーツの世界的な選手、
どちらがなるのが難しいと思いますか。

まあ、資質とかむき不向きがあるから、
どっちがどうとは言えないと思うんだけれど、
どちらもなるのはとても難しいものでしょう。

じゃあもう1つ問題です。
NASAの宇宙飛行士の、最高給与額は大体いくらでしょう?

日本だけでなく、アメリカでもやっぱり、
「宇宙飛行士=高給取り」というイメージがあるそうだ。
そりゃそうですよね。
だって宇宙に行っちゃうんだよ。
宇宙だよ、無重力だよ〜。

最近、駅の古本コーナーで宇宙飛行士向井千秋さんのご主人、
向井万起男さんの本を買った。
それによると、宇宙飛行士の給料はビックリするほど安い。
最高で800万(レートにもよるから900万くらいなのかな)だそうだ。
800万って、、、今の私からすれば大した額だが、
よくよく考えると、たいしたことのない額じゃないですか?
だって、宇宙飛行士ですよ!
彼らは知力体力ともに人よりも優れてなくっちゃいけないんです!
その上過酷な訓練の日々・・・。
地道ですよ、派手な所なんて全然ない。

でもスポーツ選手と一緒なところが1つあると思う。
それは、それが好きだってこと。
宇宙に行きたい!って誰よりも強く思うこと。
そしてそれを長く思いつづけ行動すること。
あきらめないこと、自分のベストを尽くすこと。

ああ、やはり彼らは選ばれた人たちなんだ、と思う。
極普通のお父さんであり彼氏であり、
奥さんであり、息子であり、娘であり・・・、
でもやはり、選ばれた人たちなんだ。

そして、何もしない者は決して選ばれないという真理。
文句ばっかり言ってないで、
ぶつぶつ言いながらも自分が何かをしないとだめなんだ。
運命は時として意地悪だけど、
あきらめないで努力する人には、優しく微笑むのだ。


2002年10月08日(火) ぷちスランプ中

って、この日記が。
勘のいいお客様はもうお気づきだったと思いますが(^^;)。
うーん、開設以来のスランプかも〜。
秋だからかしらー。
秋刀魚の刺身はおいしいんですけどね〜(壊れ気味)。
明日は、がんばってみます・・・。


2002年10月05日(土) ふと・・・

普段より大分遅く駅に着いて外に出ると、
何かがいつもと違う気がする。
落ち着きなくきょろきょろと空を見上げると、
どうやらうっすらと、靄(もや)がかかっているようだった。
本当にうっすらと、わからないくらいに。
何を感じる。
何かが気になる。
この空気の匂いを知っている、と思う。
この町で生まれ育ったから知っていて当たり前なのだが、
そうではない。
もっと違う、どこか遠い場所の匂い。

家に帰って、お風呂に入って、
実家から自分のねぐらまでは30秒ほど。
サンダルをカラコロ言わせながら、
まだ気になって空を見上げる。
ふと、気がつく。
ああ、この空気の感じ。
知っている。
それはカイロの冬の匂い。
昼間暖められたナイル川の水が夜や明け方には靄になる。
その匂いと同じ。
もうすぐ、カイロにも秋と冬がいっぺんにやってくるのだ。


2002年10月04日(金) 今度こそ、エジプト(苦笑)

今朝バスを見た。
「さ、今度こそエジプトへ」、
とでかでかと書かれているバス。
これ考えた人、どういうつもりだったんだろう〜。
ある意味なーいすキャッチフレーズと言えるが、
ちょっと意図した所はちがうかも?
気にならない人は気にならないと思ったけど、
私はちょっと意地悪に笑ってしまったのです。
「今度こそ、ってなんで今度こそ、なんだ〜。」

1)行こうと思ったら湾岸戦争がはじまった。
2)行こうと思ったら、エジプトで大掛かりなテロがあった。
3)行こうと思ったら、アメリカでテロがあった。

そんなもんよねー。
そして今度こそ!
4)行こうと思ったらアメリカがイラクを攻撃。
にならないように祈っております・・・。


2002年10月03日(木) 写真

とてもおしゃれな美しい人・・・。
モノトーンのその人の写真を見る度にそう思っていた。
特別目鼻立ちが整っているわけではないが、
凛として、清潔な美しさと言うか・・・。

昨日新しい本を買った。
そして私が見ていたモノトーンの写真のほとんどを、
彼女が「添い遂げた」男性が撮ったものだということを知った。
その表情がなんとも言えない淡いものをまとっているのは、
心を許している安心感と、恋している相手への恥じらいと、
そんな自分への誇らしさが入り混じっているからなのだろう。

そっけないようなわずかな手紙と、記録簿のような日記。
最後の年に過ごした時間がぎゅっと濃縮されていた。
相手を思いやる心、思いやってくれる相手への感謝、
甘えと支え・・・。

こんな2人がどうして結ばれなかったんだろう。
妹は思う、「何年かかっても駆け落ちしてもよかったのに。」と。
でも一家の総領娘としての責任感と、恋人の家族と同じ立場にあった苦しい母の姿が
彼女の選択となっていく。
彼が自ら命を絶った時、彼女はまだ35歳より若かったそうだ。
真夜中の、たんすに手を突っ込んで呆けたように座っていた姉の姿。
その取り乱した様子に、声がかけられなかった妹。

どうして死を選んだんだろう、彼女を残して?
つらい病から逃げるため?
それとも彼女の迷惑になると思ったから?
どうして?
私はその名前も知らない見知らぬ人を心の中でなじった。

それでも一途に思いつづけ、結局誰とも結婚することもなく、
飛行機事故でなくなったひと。
簡単に結ばれるよりも強い不思議な絆とやるせなさ。

私より先に、死なないでください。
私の心からの、たった一つのわがままを、思い出した夜。


2002年10月02日(水) 夕べと昨日の夜

日本語教師と言うものは、普通の日本人よりも
日本語に関しての些細なことが気になるものだし、
気にしていないといけないとも言える。
最近の携帯電話ではすでに、「食べられる」という正則日本語では、
変換がうまくいかないと聞いて、さすがにビックリした。
日本語の乱れの代表のように言われているいわゆるら抜き言葉が、
すでにスタンダード化していると言う事か。
いくら騒いだ所で、言葉が移り変わっていくのは誰に求められないし、
変わっていってもいいものだという気持ちもある。

ただ、やはり日本語の美しさというものはあり、
そう言う言葉は残って欲しい、残して欲しいと思う。
最近思ったのは、「ゆうべ」。
とある日本語の先生がとあるサイトに書いていたのだが、
彼はまだ20代なのかもしれない、「夕べ」という言葉を
古臭く感じ、自分では全く使わないと言う。
じゃあ何と言うかというと、「昨日の夜」。
私はこの辺の単語の選択というのは、
明らかに読書量の多少と、英語教育の弊害じゃないかと思っている。
今朝から読み始めた日本語関係の本にも、
「『〜た』は過去形とするのは英語文法の影響ではないかと思う。」
と書かれていた。
日本語の〜たは確かに完了を表すものだが、
過去だけを見ているだけではない、と言う事だ。
(例えば、「日曜日に雨が降ったら、運動会は順延です。」)

話が横道にそれたけれど、
どの国の言葉にもその国の風土や習慣にあった典雅な単語があり、
それを古臭いとしてしまうのは、
言葉を扱うものとしては多少危険ではないかと言う気がした。
自分は使わない=古臭いという価値判断も・・・。
自分は使わないけれど、と言う前置きをして説明することはよくある。
でも聞いた時にわかることは必要なので、勝手に飛ばしたりはしない。
そしてできれば学生には日本人が聞いても、
「きれいな日本語を話す」と思ってもらえるような日本語を
話して欲しいと私は思っている。


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