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2005年02月01日(火) 演奏会 ブリテン ファンタジー・アレクサンダー2日目

今日はオーボエの友人のリサイタル。

リサイタルの前11時半に集まる約束だったので、11時ごろからひとりでウォームアップをして、約束の時間に集まった。冒頭のテンポ、ラレンタンドなどでテンポが変わる部分でアンサンブルが乱れることが多かったので、そういう個所だけみんなで弾いて、確認。

12時前にホールへ。たまたま聴きに来てくれていた友達を捕まえてMDで録音もお願いした。バックステージで自分の気になるところだけ少し弾いて、舞台袖へ。調弦をしていざ演奏。

経験のせいだろう、もう上がりはしないけれど、やはり本番で聴衆を前にして、ちょっと緊張していた。でも、演奏が進むにつれてどんどん楽になっていった。やはり本番になるとアレクサンダーテクニックでのレッスンのことなどは頭から消えてしまい、無理な姿勢で演奏をしていた部分もあると思うけれど、これは仕方がない。演奏自体は私たちがこれまで演奏したなかで一番いいものだったような気がする。

1時半:アレクサンダーテクニックのレッスン。
今日も横になったまま先生が身体を開いてくださった。全身を緩め、全身がフラットになると起き上がりたくなくなる。本当に心地が良いから。

ヴァイオリンを持ち指を置くこともしてみた。先生に導かれてするとこれまでは前腕が緊張していたことに気がつく。痛みがでても当然かもしれないと思った。身体を開いた状態で楽器を支えることができる、楽器を演奏することはもっと楽で、もっと楽しいものなのかもしれない、とふと思った。

3時半:オーケストラ(セクショナル)
セカンドと一緒に行った。3時間のリハーサルは結局全てチャイコフスキーに費やした。私は楽器は持っていかなかったので、足でビートをとってあげて、みんなの演奏を聞きながらいろいろな指示をしてみた。

帰りにはチャイニーズマーケットで野菜などを買って、帰宅後、簡単な夕食を作った。枝豆、えび、クラムの中華風いためとでもいうか。アレクサンダーのレッスンに行く前は毎日本当に疲れて、ぐったりとなってしまっていて、帰宅後に夕食を作ったりすることなどは本当に辛いことだった。今日一日で何をしたかも忘れてしまうくらい、悲しくなるくらい、夜になると疲れてしまっていたけれど、ここ数日はそういう感覚はない。これはやはり楽器を弾いていないからなのか?それともアレクサンダーのおかげなのか?両方かな。


2005年01月31日(月) 痛みがまたぶり返す

練習から離れて数日。昨日の夕方にはなんとなく調子が良いように思われて、ホールトーンのスケール、フォーレの音程、ドビュッシー(カルテット)など1時間くらい練習をしてみた。

すると今朝はなんだか調子が悪い。たった1時間の練習で…?
前腕の内側の鈍い痛みは背中、肩などにも感じられ、なんだか気分すら重くなる。先生には言われていたとおり、昨日はご自宅へ電話をしメッセージを残し、昨晩にはメールをして状況をお伝えしておいたけれど、今日は痛みがぶり返しているので、オフィスに電話を入れた。結局は、とにかく今は楽器から離れるように、とそれだけだ。

練習ができないと結構時間に余裕ができる。カーテンを直したり、セーターのほころびを繕ったりと今まで放ってあったことができるのはありがたい。楽器から離れることは淋しいことではあるけれど、ふとほっとしている自分がいるのも本当。楽しい、好きだと思って取り組んでいるけれど、と同時にかなりストレスを感じていた自分もいたのだ。少し驚いたけれど、新たな自分を見つけられたようで嬉しいような安堵のような感。

生徒たちへのレッスンを終えてふと考えると明日はブリテンの本番。やはり少しは楽器に触っておかないと、と1時間弱練習をしてみる。といってもCDを聞きながらスコアを見てモチーフのパスやテンポチェンジなどを確認したり、という作業も含めてのこと。今日は姿勢をとにかく正しく、前のめりにならないようにかなり注意した。左手も、今日先生に電話でアドバイスいただいたように、なるべく親指の自然なカーブを保ちながらやわらかく指を置いていった。

すると練習の後も背中などの痛みは何もない。痛みは全て姿勢の悪さから来ていたのだろうか…?


2005年01月28日(金) アレクサンダーテクニック

昨日、練習禁止令が出たにも関わらず、今朝はブリテンのリハーサル。
それも、大学から2,30分のところのヴィオラの先生のご自宅で。
もちろん、あまり弾かないようには努力した。このブリテンは火曜日に演奏会があるので、仕方がないのだ。ヴィオラの先生のご自宅はものすごく素敵なご自宅でした。グランドピアノの置かれている大きなリヴィングはレンガ敷きのお庭と続いていて、いい演奏会ができる広さ。リハーサルは床がコルク敷きになったダイニングで。先生が飼われている2匹の猫も可愛かった。

その後、大学へ戻って1時すぎからピアノマスタークラスを聴講して、3時半のアレクサンダーテクニックのアポイントメントへ。

まずはアレクサンダーの概要が説明され、座った状態で、首を正しい位置へ導いて下さったり、横になって、胸を開いたり、肩、背中、足、手などが正しい位置へと導かれていった。最後には楽器を支えるための左肩のうまい使い方なども教えてくださった。でも、これに関してはあまりにも微妙な筋肉使いで、自分自身ではあまり変化が感じられなかった。

でも、胸が開いて、首も以前よりも楽に支えている感覚は絶対的にあり、それによって、呼吸をしっかりとしている自覚がある。上手く呼吸をすることで、頭がクリアになって、落ち着いて、きちんとものを考えられる、そんな気がする。


2005年01月27日(木) 練習禁止令II

水曜日はかなりヘビーなスケジュール。
レッスン、フォーレのリハーサル、ブリテンのリハーサル、クラス内演奏、カルテットのコーチング、と次から次へと休みなく予定が入っているのだけれど、最後のカルテットなどは疲れていたけれど、とても楽しかった。

けれど、やはり今の私の腕にはこれはこたえるらしい。今朝はなんとなく腕が重くまたかすかな鈍い痛みがあるから。今朝、約束の時間にフォーレのコーチングに行ったら、先生の奥様にばったり出くわして、「将来のことを考えたら、絶対にしばらく弾かないほうがいい」って強く言ってくださった。先生もそこにいて、結局1週間は楽器に触れないということになった。

また、先生にすすめられ、先生のオフィスからアレクサンダーテクニックの先生にも連絡をとって、明日の予約も入れた。

先生や先生の奥様にご心配を頂いて、なんてありがたいのだろう。本当にそう思った。腕が痛いと言っても、他の先生や周囲の学生たちは大したことはないだろうというそぶりしかみせない。こんな風に心配してくださって、夫と二人だけでアメリカという地にいる私には、本当にしみる。


2005年01月25日(火) 急がないこと、きちんと休憩をとること

週末も終わり、しんどかった日々から少し立ち直りつつある。
今日の目標は急がないこと、きちんと休憩をとること。

カルテットのリハーサルの前、30分ほどウォームアップし、1時間のリハーサルの後は、カフェでスープを買って、持参したサンドイッチを食べながらきちんと休憩。その後、2時間ほど練習をし、また30分ほど休憩し(楽器から離れて)、オーケストラのリハーサル。終了後はメディアセンターで1時間半ほど勉強して帰宅。帰るときも、急がないで落ち着いて歩いて。

そんなことばかり考えていたからか、今日、絶対に行きたかったヴィオラの先生のお昼の演奏会のことをすっかり忘れてしまっていた。バロック楽器での演奏だったし、とても興味があったのに、本当にすっかり忘れていた。誰も思い出させてくれなかったし。(溜息)本当に残念。


2005年01月22日(土) 初めて日本の美容室へ

今日は予定していた生徒が来なかったちうハプニングもあり、仕事量が妙に少なかったような。その生徒は私の生徒のなかでもかなり一生懸命取り組んでくれている生徒であるからこそ余計に驚いたけれど、ご両親さまもしっかりしていらっしゃるし、とりあえずメールで連絡は入れておいた。

生徒たちを教え終わるとこちらに来て初めて日本の美容室へ行ってみた。教え始める前に電話を入れてお値段の情報を入手。日本の美容室なので、もう少し高いかな、と心配していたけれど、カットとカラーで70ドルとのことだったので、即予約をいれた。「ご指名は?」と聞かれ「初めてなので、どなたも存じ上げないんです」という風に応えてしまったけれど、電話を切ったあとで、電話で応対してくれた女性の方が感じがよかったし、どちらかというと女性の方にお願いしたい、という希望を言っておけばよかったな、と感じながらも、神様にゆだねての出会いをとあまり考えないことにした。

時間に行ってみると、とても感じよく迎えられ、まずはカラーから。どうやら電話で応対してくださった女性のかたが担当してくださるようだ。「自分の髪の色からあまりかけ離れない感じで明るくなるようにお願いします」と伝え、作業が始まる。実はこれまでカラーも自分でしてばかりだったので、人にお願いするのは初めて。たっぷりとクリーム状の髪染めを塗ってもらい、20分おくという。その間、日本の雑誌を眺めたり、コーヒーを出してもらって私はすっかり気分がよくなってしまった。

その後、シャンプー、カットと移る。美容師さんとおしゃべりをしながら、今後目指す髪型をアドバイスされ、トップや前髪を伸ばすことに決めた。とても話しやすい方だったし、ていねいな作業が気に入ったので、またお願いすることにした。

トータルで約1時間半くらいでした。


2005年01月21日(金) 練習禁止令

今日、練習禁止令がでた。
私の腕の痛みはただの筋肉疲労で、腱鞘炎などのシビアな問題からくるものではないので、痛みが永遠に続くことはあり得ないのだけれど、昨晩、オーケストラのリハーサルの終了後、2時間くらいしてから突然、上腕に鈍い痛みを覚え、ものすごくいやな気分になりました。
また?別の筋肉に疲労を感じている?
そう思うとなんだか情けないというか…楽器を弾くのに支障がでるようなことはあって欲しくないものですから、ついそんな暗い気分になって、ものすごく落ち込んだ。それに最近、夜になると、痛いほどに疲れてしまって、とくに今朝のフォーレのソナタのリハーサルがものすごく負担に感じられていました。

昨晩の時点でそのリハーサルをキャンセルしようかとも考えたのだけれど、とにかく、疲れているので、眠って、朝になってもう一度自分の気持ちを確認しよう、と自分に言い聞かせました。今朝は普通に起きることができたので、とりあえず、リハーサルの前に自分のウォームアップができるようにと1時間ほど早めに行きました。でも、車を運転中に、ぼろぼろと涙がでてきて、やはりかなりのストレスを感じていると気づきました。学校の駐車場についても車から降りる気持ちには全くなれず、車の中で泣きながら、ウォームアップは忘れて、とにかくリハーサルには行こう、と車のなかでぼんやりと、涙をぬぐいながら、コーヒーを飲みながら座っていました。

他の楽譜などが入った大きなバッグは車中に置いて、約束の時間ぎりぎりに車を降り、楽器とフォーレの楽譜だけを持って、練習室に行きました。ピアニストも到着したばかり。「おはよう。どう調子は?」と聞かれると、自分の心の中で何かが崩れて、ぼろぼろと涙がでてきてしまいました。私はコンクールを終えたばかりで本当はゆっくりと休みたいのだけれど、授業や他のアンサンブルのリハーサルがものすごく詰まっていて、とにかく今の自分が非常に疲れていること、楽器を弾くことで痛みを感じる、何か間違った奏法をしているのではないかと心配になったり、落ち込んだりする、ことをを説明しました。もちろん、ピアニストはきちんと私の話に耳を傾けてくれ、1時間のリハーサル予定時間内の3/4はそれらについてのディスカッションとなってしまいました。

「腕の痛みがあるのなら、今日はリハーサルを中止してもいいよ」と彼は言ってくれましたが、私は「ここまで一生懸命来たのに、建設的なことが何もできないで帰宅するのはそれこそ情けない」と、残りの少ない時間で、私も腕の痛みで上手く音が出せないにも関わらず、ポイントを絞ってきちんとリハーサルはしました。

その後、別の授業まで2時間ほどあったので、いつもならば練習を始めるところなのですが、すぐに一度帰宅をし、少し休んでから出直そうと思いました。でも、ふと足が止まり先生のオフィスを訪ねることに。オフィスからはヴァイオリンの音が聞こえ、先生ご自身が練習されているということがわかったので、本当は邪魔をしたくなかったのですが、勇気をだしてノックをしてみました。ドアが開き、「1分だけお時間をいただけますか?」と伺うと、「どうぞどうぞ」と速やかに中に入れてくださいました。

「また痛むんです。今度は別のところが。実は昨日のオーケストラのリハーサルの最中にチャイコフスキーを弾いていたのですが、チャイコフスキーにふさわしいビブラートが出来ているような気がして、嬉しくなって、興奮して、ビブラートを使いすぎていたみたいです。それで今度は上腕が痛むんです…」「それは筋肉が疲労している証拠ですよ。どうして休まないんですか?身体が悲鳴をあげているんですよ。腕だけではないはずです。背中や肩、首にも同じように負担がかかっているはずですから、旦那さんにマッサージをしてもらって、この週末は練習を休んでください」

その後、かなり疲れていること、そして、リサイタルのプログラムに関して抱いている心配(ソナタがふたつも入るととにかくリハーサルの時間などに追われて私の身体、心が危ないような気がしている)も先生にお話しました。すぐに解決策を出すことはしませんでしたが、先生に今の私の状態を知っていただけたので、少し気持ちが楽になりました。

一度自宅に戻り、1時からのクラス(ヴァイオリンの学生が集まって、試奏をしあうクラス)に出席しました。もちろん、今日は私は何も弾きません。クラスの最後に先生は「ではみなさん週末にはしっかり練習してください。Exceptけい。」としっかり念を押されてしまいました。(笑)でも、気にかけていただけるのはとても嬉しいです。

練習をしないというのは私にとってはとても淋しいものがあります。この週末はいろいろなCDを聞いたり、遅れているペーパーを書いたり、3月の卒業筆記試験の勉強をすることになりそう。

…う〜ん…それにしても、弾きたい。今日はとくにバッハが弾きたい…。(笑)


けい |MAIL

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