君に数日のあれこれを話した。
彼女が彼に会う前に、届けたかったんだ。と。 彼女と彼の誕生日が入ったカップを。 お互いに交換して持っててくれたら素敵だよね。と。
あたしは一人から回りして、 彼女に気の早いクリスマスプレゼントにしようと思ってた。 彼女に2つのカップを送ろうとしていた。 片思いみたいな恋文を、彼女のカップに添えて。
女が女にラブレターもいいと思わない?なんて聞いてみた。 君に話しながら、何故だか泪が出てきて、 君は、あなたらしい計画だったね。と、けらけら笑った。 人の人生に立ち入っちゃいけないね。とお互いに笑う。
あたしも、自分の愚かさ加減に泣き笑いした。 これ、どうしよう。返品するしかないの?と聞くと、 何か、記念日でもこれから作れば?と、君が言った。
もう、そういうことはしちゃいけないんだね。 何も言わず、口を閉ざした貝になろう。
あたしは君の人生の何分の一かに立ち入ってしまった。 でも、今までの何十年かは知らないことばかり。
こういうときは、どうしたらいいんだろう。 過去まで自分のものにならない。 これから先。なんて夢見ていいのか。
あまりにも不確かであやふやしたものにすがっている。 確固たるもの。なんてない。 あまりにも根拠のないもので。
ただ、そんな毎日を重ねて時が過ぎるのを祈るだけ。
2006年11月12日(日)
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また、いらないことをしてしまった。 こうやって、あたしは大切な人を困らせてしまってる。 また失っていくのある。 連絡が取れなくなる。ということに非常に怯えつつ。
恋文のような手紙をびりびりと破る。 ひっそりこっそり2つの日付が入ったマグカップを仕舞う。 逆の立場だったら、 うんざりなことなのかもしれない。
眠っていても、2時間おきに起きなければいけない現実。 ぼやーっとした頭で考える間中、 雷が鳴り続ける。 夕焼けより朝焼けが好きなのに、 今日の朝焼けは期待できない。
--- 学生時代から一人で飲みに行くのが好きだった。 年下の彼らは自分でお店を経営してて。 料理担当の彼は、いつもバーの片隅に 彼女を座らせてて。
彼女は左手にプラチナのきらきらするものをつけていた。 いつも、暗闇にかざしてて嬉しそうだった。
あたしは、全く反対側に座って、 ボトルキープしたら?って言われるほど、 大好きなベルモットのロゼを飲んでた。
家から店まで1時間もかかるのに、 なぜか居心地よくて。 終電が近づくと、店の下まで送ってくれた。 いつからか、彼女は店にこなくなり、 あたしと彼らの3人だけという時間が増えた。
彼は駅まで送ってくれて、 突然の想いをくれた。
何故あたしがいいのか?と訪ねたら、 オチツイテイルカラ。
1年アナタより余計に生きているぶん、 いらないものもついているよ。と言った。 ソレデモイイ。と。
後にコックになった彼とは、 夜しか会えない状態で。 いつも、3軒ほどはしごした状態で彼と会っていた。
イツ キスヲシテモ オサケノアジ。
バイクが好きだった彼は、 家まで送ってくれるようになった。 あの背中が大好きだった頃。 あたしは純粋に人を好きでいられたと思う。
人生で2度だけ綺麗と言われたことがある。 2回とも女性からだが。 そのうちの一人が彼の妹だった。
タバコト オサケガ ニアウヒト。
そんな褒め言葉が嬉しかった頃。
2006年11月11日(土)
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