paranoia kiss
    

先日読んだ本を読み返す。
気分や環境によって感じる部分が違うので、
読み返すことをよくする。

その中に、たった一人とうまくいけばいい。と
いうようなことが書いてあった。
確かに。と思う。

国内だけでなく、人なんてたくさんいるし、
恋をしているときによくある、
この人が運命。と思ってしまうのは大きな錯覚で。

そう考えるともっとたくさんの人と
知り合うほうがいいのかもしれない。
付き合う。ということでなく、
いろんな人といろんな話をするんだ。

もっと、知り合っておけばよかった。と
君に話すと、数多い方だ。と返された。
確かに、仕事ではかなりの人と話した。
得たものの方が多かった。

そんな僕と今は一緒にいる君は幸せなのかも。と言ってみた。
妥協なのか選ばれたのかよくわからない。とあっさり。

あぁ、僕のほうがよくわからなくなってしまったよ。

---
やってもやっても報われなくて嫌になる。
ため息はダメだから、かわりに息を大きく吸い込む。

---
毎日些細なことにいらいらし、
そして悩まされ一日が終わる。

そうやって僕の人生も過ぎてゆくのか。
たった数十年を悩まされてばかりで、
人間の人生が終わるだなんて。

生まれ変わるなら、みみずになりたい。と君に告げる。
おなかを抱えて笑う君。

僕は地を這いつくばって、
陽に照らされてひからびて人生を終えるんだ。

もっとシンプルに生きてみたい。


2006年12月13日(水)



久しぶりに読書に没頭。
邪魔をされながらだけど。

音がないほうがいいと昔から
君は知っているのに、
鬱陶しいテレビの音。

僕の表情に気づき、
ヴォリュームを下げた君。

著者と自分は似ていると思った。
また、贈ってくれた彼女も著者に似ているんだろう。

ということは、彼女と僕もどこか似ているのかもしれない。

未知の分野だったけれど、
抵抗なくむしろ、その分野に興味を持つ。

祖母の田舎で見かけた
そして、僕が夏休みの自由課題に選んだ歌と
再びその本で出会うことになる。

小学生の僕には大人の世界なんて、
ご飯粒ほどもわからなくて。
今の僕には、その頃から
想像もできないくらいのことを経験し、
そして今に繋がっている。

年内にはお墓参りに行こう。
そう改めて気づかせてくれた
贈り主の彼女に心から感謝。

---
君は仕事がうまくいってないようだ。
雰囲気で察する。
僕も日常が機能しない日々。

協力するから。という一言とともに、
君が追い詰められているのがわかる表情。

部屋には電気がついていて、
ごはんがあって。
それだけで充分といった、
僕の父の言葉が今更浮かんできた。

人間は果てしなく欲張りで、
ないものねだりで。

幼い頃から悩みなんて山のようにあって、
それを乗り越えた、あるいは
うまく昇華してきたのに。
あの頃の悩みなど、
大人になってしまえばちっぽけなもので。

それでも、年相応に
深くなったり、質が変わって、
現れては消えてゆく。

今だけ、今日だけ。
いつかきっと笑い話にできる日がくる。

そうやって、君と僕は
時間が過ぎるのを待った。
時間を過ごしてきた。

傲慢さを隅に追いやり、
出合った頃のように、
少しだけ謙虚に過ごしてみる。



2006年12月12日(火)



My追加
Skin by yukie