paranoia kiss
    

うすうす気づいていたけど、
君に指摘されてやはり。と思う。

あのね。で僕が話し出すと
シリアスな内容で、
なんかね。で話し出すとどうでもいいんだって。

やっぱり。
自分でも気づいていたけどさ。

今朝はあのね。で話し出したっけ。

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久しぶりに母と再会。
何でもメモする癖は彼女の遺伝だと知る。

メモに打ち消し線を引いて、
達成感を得る。というと
彼女も同じだった。

君はいつでも、そこまでするか。と呆れるけど。
くだらないことも
いつだってメモメモ。

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君と僕が暗記力が悪くて、
記憶力がいいことを知る。
そんなところで似通った二人。

くだらないことばかり
二人で覚えている。

だから君は肝心なときに暗記力を使えずに、
試験におっこちるんだけどさ。

僕のせいじゃないよ。
ちゃんと手伝った。

2人で思い出話ばかりしていたのは秘密。
記憶力を競ってどうする。


2006年12月19日(火)



たった二人の時間に
君が携帯メールを気にするのを
僕は非常に気にする。

イブの夜が前倒しになって、
土曜日に僕と過ごすのと関係があるんだろう。

この時期は仕方ないさ。
お正月もあるしね。

僕は片目をつぶる。

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ポテトサラダが食べたいという。
いつの間に得意料理にされたんだ。

誰だって同じ味になると思うけど。
ぶつぶつ言いながら、台所に立つ。

彼女のとはちょっと違う味になるのは、
マスタードを入れるから。

これだけは教えないよ。

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すっきりと片付けた家の中を見回す。
視界の曇りが取れたね。

あ、めがねも拭かなくてはね。

すっきりしたから、
二人で街に出よう。

道行く人が振り返るほどの笑顔を携えて。

何もなくても
何も変わらなくても
笑顔でいるんだ。

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君の携帯の着うたが変わっていた。
僕が初めて聞いた日、
ひさしぶりにたった一人のゆっくりとした時を過ごしていた。

そのことを君に話したのを
覚えていてくれたんだ。

真っ暗な部屋で、明け方や深夜に
興奮と感動で眠れなかった夜。
テレビの画面が目障りで壁にむけて、
その曲だけ延々と聴いていた。

あと少しだけ あと少しだけ 君を抱きしめさせてくれないか

君がその日のことを覚えていてくれるだけでいい。



2006年12月18日(月)



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