もう、ダメかもしれない。と思う。 もう、ムリだ。と。
それでも、気が付けば時間は流れていて、 いつの間にか落ち着いてしまっている。
何時からか、衝動的にならなくなった。 それが大人の証だとは思えないけど。
そうやって、何かしら乗り越えてきた。
そう、昨日も今日も。
--- ボクシングを観たら、 必ず彼のことが頭をよぎる。
元気なんだろうか。
その頃、めちゃめちゃでひたすら飲むことしか 頭になくて、家にもさっぱり帰らなかった。 仕事が終わっても、彼と落ち合って、 ひたすらに飲んだ。
あの人が不完全燃焼のまま。
彼はそんなあたしを見て、 会社をすっぱりと辞めてしまった。 自分のやりたいように生きないと損だ。と言って。 その頃が、自分らしかったとは到底思えないけど。
彼が会社の寮を出て、 一人暮らしを始めた頃に、 彼と会わなくなった。
傷が癒えたのだ。
寂しくて誰かにすがって、頼りたかった。 彼がそれを一番わかっていたと思う。 いつかはお互いダメになる。と。
プロボクサーでもあった彼に 一度だけ殴られた。 彼は真っ当な事を言っていたけれど。 頭で理解できても、 心がついてこなかった。
土下座して謝って。 手を上げるのは卑怯だ。 と、罵った。
深夜の飲み屋街で、彼は土下座をした。 その上からヒールで頭を踏みつけた。 くやしかった。 分かったフリをしていた彼が。
ほんとうのことなど誰も知らないのに。 今でも、あの人のことは誰にも言えない。 言ったところで、おかしい。と言われるのはわかっている。
引き出しにしまっておいて、 自分ひとりでこっそりと引き出す。
ぐちゃぐちゃの傷だらけになってしまった想い出の欠片たちを。
2006年12月21日(木)
|
母と過ごす時間は 非常に早く過ぎ、 自分だけのものにならないもどかしさを感じる。
まるで、付き合い始めの恋人たちのように。 別の家に戻らなければいけない煩わしさ。
--- そして、君のお母さんは対照的で。 いつも怒られてばかりである。
ありったけの気遣いをしても、 裏目裏目に出るようだ。
--- 表と裏 凹と凸 良と悪 切なさ 虚しさ
そんなものを知らなかった頃。 純粋に生きていたような気がする。
100%悪いということもなければ、 100%うまくいくこともない。 そんなことを知ったのはいつからだろう。
それでも、昨日より今日が、 そして明日がほんの少しでも 幸せになるように。
夢の儚さも知ってしまったけれど、 夢を持ち続ける。
昨日よりちょっぴり幸せになれればいいんだ。
だから終わったことはもういいよ。
2006年12月20日(水)
|
|