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読書・映画・旅ノート(毎日更新目指す)
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2005年06月24日(金) ■
「真夜中の弥次さん喜多さん 」は60点

真夜中の弥次さん喜多さん (2005)
監督・脚本 : 宮藤官九郎
出演 : 長瀬智也
中村七之助
荒川良々
「オイラ、リヤル(現実)がとんと分からねえ」と、虚ろにつぶやくヤク中の恋人・喜多八(中村七之助)を、なんとか立ち直らせたい弥次郎兵衛(長瀬智也)は、「リヤルは当地にあり!」と書かれたお伊勢参りのDMに一縷の望みを託す。手に手をとってお伊勢さんを目指し江戸を後にするディープに愛し合う2人。が、禁断症状に苦しむ喜多さんを連れての旅は、当然波乱を呼ぶ。まずは、箱根の関所を通るために、鬼の番人・木村笑之新(竹内力)から笑いをとらなければならないのだが…。

ぶっ飛んだ映像、ひとつひとつの愛憎を巡るエピソード、心に残るほどではないが、退屈せずに見ることができた。荒川良々の怪演が光る。

クドカンはずっと起承転結のはっきりした脚本を映画作品では書いてきたのではあるが、彼が監督をするとこういう作品になるということは、結局彼は起承転結などどうでもよかったのだと思い知る。どうりで突然「印象」的な台詞が多いと思った。しかし彼は中途半端ではある。この作品も中途半端に「結」をつけている。よって、中途半端な作品になった。
(05.05.25記入)
(05.06.23一部改定)



2005年06月23日(木) ■
DVD「グッバイ、レーニン!」 は60点

「グッバイ、レーニン! (2003)
監督 : ヴォルフガング・ベッカー
出演 : ダニエル・ブリュール
カトリーン・サーズ
チュルバン・ハマートヴァ
マリア・シモン

アレックスの母、クリスティアーネは、夫が西側へ亡命して以来、祖国・東ドイツに忠誠心を抱いている。建国40周年を祝う夜、クリスティアーネは、アレックスがデモに参加している姿を見て心臓発作を起こし、昏睡に陥ってしまう。意識が戻らないまま、ベルリンの壁は崩壊、東西ドイツは統一される。8ヵ月後、奇跡的に目を覚ました母に再びショックを与えないため、アレックスはクリスティアーネの周囲を統一前の状態に戻し、世の中が何も変わらないふりをしようとするが…。

ドイツ映画が世界の興行にのったのはほとんどないのではないだろうか。東西ドイツ統一後のベルリンの町の風俗を描いて秀逸。しかし世評ほど鋭いものがあるようには思えなかった。

(05.05.25記入)



2005年06月22日(水) ■
DVD『ガール・ネクスト・ドア』は75点

『ガール・ネクスト・ドア』

出演: エリシャ・カスバート, エミール・ハーシュ, その他
監督: ルーク・グリーンフィールド

カタブツのマジメ人間である18歳のマシュー。そんな彼の隣には美しくて一見清純そうな女性ダニエルが越してきて、彼は彼女の虜に。ところが実は彼女はポルノ女優だったからサア大変!はたしてこの恋の行方は!?

好きになった女の子が実はAV女優だったという設定は、すでに「北の国から」で10年前にやったネタであるが、さすがにアメリカ、からっと前向きに終わっている。

主演のエリシャ・カスバート(テレビドラマ「24」に出演)、なかなかの体当たり演技である。
(05.05.10記入)



2005年06月21日(火) ■
DVD「スキャンダル」は70点

「スキャンダル」 
[原 作] Choderlos de Laclos 「危険な関係」
[監 督] イ・ジェヨン [第3作]
[出 演] ペ・ヨンジュン   → チョ・ウォン
   イ・ミスク     → チョ氏夫人
   チョン・ドヨン   → 叔夫人 チョン・ヒヨン
   チョ・ヒョンジェ  → クォン・イノ
   イ・ソヨン     → ソオク ユ大監の小室
朝鮮最高の色気あふれる妖婦と,これに絶対に遅れをとらない浮気者,そして驚くなかれ9年間守節してきた貞節女。彼ら3人の不埒ながらも,とても危うい愛のゲームを描いた作品
日本でも<冬のソナタ>で大ブレイク中のペ・ヨンジュンの映画デビュー作品

思ったより、ぺ・ヨンジュンが好色でナイーブな青年を演じていて、存在感あり。チョン・ドヨンは相変わらずうまい。しかも、今までの役とまた、違う役柄を見事に演じている。ひとつだけ同じなのは、表面からはうかがい知れない芯の強いところがある、というところだろうか。

さすが、お金をかけて作っただけあり、近代朝鮮の儒教社会をきちんと再現している。韓国に行っていろんな昔の建物を見ても、日本のそれとそう大きな違いはないため、がっかりするかもしれないが、この作品を見ると、当時の様子がきちんと再現してあり儒教の規範がどこまでが建前でどこまでが例外として許されているのか、分かる。韓国観光の事前学習としては、なかなかの出来である。

話は「危険な関係」のリメイクなのだが、それを感じさせないほど、きちんと話を作っているし、チョン・ドヨンの、結婚を前に夫に死なれ処女を9年間守り通している貞節女という設定は、他作品には作りえなかったため、オリジナルティあふれた作品になった。
(05.05.09記入)




2005年06月20日(月) ■
DVD「イエスタディ 沈黙の刻印」は60点

「イエスタディ 沈黙の刻印」  
[監 督] チョン・ユンス [第2作]

[出 演] キム・スンウ    → ユン・ソク
   キム・ユンジン   → ノ・ヒス
   チェ・ミンス    → ゴリアト エドワード・ロー
   キム・ソナ     → メイ
   チョン・ソヨン   → ジョー
2020年,インターシティを威嚇する超人的犯罪者と未来警察要員の対決を描いた韓国最初のSFブロックバスター

「ブレードランナー」と「羊たちの沈黙」とあとなんやらかんやら……。
すべてがどっかで見たようなお話で、それはそれでいいのだが、
しかしすべてが中途半端なのがいけない。
「甲殻機動隊」のヒロインを思わせるようなきつい性格の特殊捜査隊服隊長のキム・ソナはこれからが楽しみ。
(05.05.10記入)





2005年06月19日(日) ■
「阿修羅城の瞳」は80点

「阿修羅城の瞳」滝田洋二郎監督 市川染五郎 宮沢りえ
けれん<名詞>(1)演劇などで俗受けするように演じること。
       (2)ごまかしやはったり。
この映画はけれんみたっぷりの映画である。(ほめているのである)
脚本などあって無きが如し。(ほめています)
何回も何回も見ることが耐えれる作品ですある。
魂は細部に宿る。
男と女は、最も強い男と、鬼をも支配する芯の強い女を求めて、
騙し騙され、目で語り合い、真剣勝負をして、飽きることがない。
何度見てもいいかもしれない。
染五郎の歌舞伎俳優としての才能を確かに感じた。
ただ、
宮沢りえ、女盗賊の美しさ、庶民性、それと阿修羅になったときの
豹変。なかなかみせてはくれたが、
物足りなさも残った。
もう少し色気と殺意があったならなあ。
それなら「グリーディスティニー」以来の高得点になったものを。
(05.05.05記入)
(05.06.19一部つけたし)



2005年06月18日(土) ■
「Shall we Dance?」は65点

「Shall we Dance?」
■監督 ピーター・チェルソム
■原作 周防正行「Shall we ダンス?」
■キャスト リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ、リサ・アン・ウォルター、アニタ・ジレット、リチャード・ジェンキンス、ボビー・カナヴィル、オマー・ミラー

心震える作品と、まあまあかなの作品との違いはどこにあるのだろう。私が「原作」の「Shall we ダンス?」を見たのは96年2月3日、公開初日に近い日だったと思う。その作品についての感想は珍しく長々と書いてあった。「最初に『物語せよといえ。我汝の耳を魅せる話をせむ』というシェイクスピアの言葉が出る。(略)結局周防監督の手の内にはまってしまった。」かなり気に入ったみたいである。
ハリウッド版は、かなり忠実に日本版をリメイクしている。トイレで、リチャード・ギアとスタンリー・トゥッチが踊るところなんて、落ちが分かっているのに笑ってしまった。しかし何かが違うのである。先の原作に対する私の感想はこういうことも書いてある。「マイホームを建てた後の心の空白も理解できる。渡辺えり子が重労働をしながらダンスに夢中になり、役所広司が次第にのめりこみ、知らず知らずのうちにホームでタップを踊りだすのに共感したりする。」ハリウッド版も、これらのエピソードはある。しかし、細かいところで描きこみが足りないのである。ハリウッド版は『幸せすぎるんだけど何か足りない』になっていて、生活の苦労は抜け落ちている。役所は駅まで自転車で通っている。ダンスを習うことでその自転車を踏むペダルが軽くなる場面がある。ハリウッド版の弁護士の豪華な家に私は共感できない。あるいは、リサ・アン・ウォルターは確かに力演であったが、やはり重労働の中身をきちんと見せてほしかった。あれではさらりと描きすぎ。またホームのタップは『知らず知らずのうちに』というように演出しなくちゃ、ジェニファー・ロペスが感動しないでしょ。感動は細部に宿るのである。
(05.05.02記入)



2005年06月17日(金) ■
DVD「悪い男」は75点

「悪い男」

[脚 本] キム・ギドク
[監 督] キム・ギドク [第7作]
[出 演] チョ・ジェヒョン   → ハンギ
   ソ・ウォン      → ソナ 

世の中に絶望と憤怒を抱いて私娼街に寄生するチンピラ親分と彼により売春婦にされる女子大生を描く。

チンピラの頭ハンギの行動は、男なら誰でも一度は思い浮かべるタイプのことではある。しかし、男ならたいていは軽蔑するタイプの男ではある。しかし、そのことを確信犯的に分かった上で監督はこの物語を「愛の物語」に昇華してしまう。
「人間は何があれば生きていけるのだろうか」後はたとえ、汚辱や業にまみれていようとも。この映画が別に回答ではない。しかし、忘れられない映像である。女性はどういう感想を持つのだろう。たくさんの女性に聴いてみたい作品ではある。
(05.05.04記入)




2005年06月16日(木) ■
『インファナル・アフェア�掘戮�80点

『インファナル・アフェア�掘拿�極無間 監督アンドリュー・ラウ アラン・マック  主演アンディ・ラウ トニー・レオン ケリー・チャン
レオン・ライ チェン・ダオミン

最後は単なるサスペンスで終わってしまったと思う。ケリー・チャンの出番が多すぎて、アンディ・ラウの哀しみが今ひとつ浮き上がらなかった。トニー・レオンは相変わらずだ。しかし、最後まできれいに髭を剃っているのが気になった。レオン・ライとチェン・ダオミンを出したのは、前作でフランシス・ンが成功したからであろうが、今回は失敗ではなかったか。
私が期待したのは、10年間の大叙事詩なのだが。
(ネタバレ注意)
私の予想は、『ケリー・チャンが実は警視の懐刀だった』『警視が簡単に殺されたのは、実は生きていた』『ラウがサムを殺した背景には実はマリーの遺言があった』等々を考えていたのだが、全て夢想に終わった。そうでないと2が1に繋がらないと思っていたのだが、今回は単に新しい話を付け加えただけであった。

と、観たあとは思っていたのだが、人の感想を聞いて見直した場面がある。アンディ・ラウを殺さなかったのは、「無間」を表現するためであった。ラウはあの時モールス信号の癖を身につけていた。あのようになって初めてラウはトニー・レオンのようになれたのである。悲しくも、哀れな姿であった。最後の場面でこの物語は見事に完結している。

日本とも少し違う、中国らしい「無常観」とでも言うのだろうか。この感覚は貴重かもしれない。
(05.05.05記入)
(05.06.15一部訂正)



2005年06月15日(水) ■
ビデオ「インファナル・アフェア」(�機法吻供砲�70点

「インファナル・アフェア��」の「事前学習」のため、ビデオで「2」「1」の順番に見ました。

気がついたのは「2」はまるで「ゴッド・ファーザー」ですが、「1」はそうではなく、上質なサスペンスでした。しかも「2」は6年間の長い物語ですが、「1」は基本的にはたった数週週間の物語です。切り口がまるで違うのです。しかし、私は見るまで、二つの映画の印象を同じように思っていました。なぜでしょうか。

どちらの映画もはじめと終わりは仏教用語で締めくくられます。その中に出てくる「無間」は、「永遠に助からない」という意味だそうです。この映画に一貫して出てくるのは人間の「業」です。ウオン警視にしても、サムにしても、(「2」でまさかあれほど業の深い人間とは思いませんでしたが)充分業の深さは表わしていました。ラウの業の深さは相当なものです。その出発点はおそらく、サムの女房マリーにかなわぬ恋をしたことで始まったのでしょう。だから「1」でラウがサムにとった態度は単なる出世欲だけが原因ではないのです。若い恋人マリーではなく、まだ昔のマリーの影を引きずっているのは、オーディオに執着することでも分かります。唯一救いなのは、ヤンの理想主義です。

ただいくつか疑問は出来ました。おそらく「3」でそれが解決することを望みたいと思います。「1」の物語が「2」の「サーガ」の中に組み込まれるのだと、この時点では予想していました。
(05.04.29記入)
(05.06.15一部変更)