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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
秋田県の男鹿半島を訪ねた。同半島にある雄山閣社長の山本次夫氏は、江戸時代の歌人で、同地で30年間過ごした菅江真澄に注目し、「真澄を訪ねる旅」を提唱している。真澄が感嘆し、絵に描きとめた大滝まで歩いていけるように自ら岩場に7つも橋を架けた。そして、たった一人でも大滝を見たいという客がいれば、ガイドとして自分が案内するという。このような熱い人が地域を活性化するのだ。
地方活性化について考える。東京には「ウルトラマン商店街(祖師谷)」のようなキャラクターによる活性化策が幾多もあるが、こうした手法は長期繁栄に有効だろうか?「ウルトラマン」という切り口は斬新だが、イメージが固定化されどうも広がる自由感がないように思う。一方、秋葉原は「萌え〜」というキーワードで街を作る。イメージは膨らみ、次々と新しい文化生まれる。それほどキーワードは大事だ。
古畑任三郎でのイチローは大変な名演だったが、友人によれば、イチローには「自分が人からどのように見られているのか」が分かる能力=自分を客観視できる力が備わっている。だからはじめてでも上手く演技ができたのだという。ビデオを見て自分のフォーム・チェックを繰り返すうちにそのような能力が身に付いたのか。野球選手に限らず自分を客観視できるのは、プロフェッショナル共通の技術である。
日産の軽自動車MOCOが売れている。自動車業界の人と話すと、「色」が売れている要因なのだそうだ。男性が好む赤は、日の丸の赤。ちょっと朱色が入っている。対して女性が好む赤はピンクっぽい赤。もはや軽のマーケットは安全性能や走行性能の面で普通車と同一化しているが、その中で頭ひとつ抜け出すには個々の商品の魅力度を高めていかねばならない。色から入るのは有効な策のひとつだ。
最近は男が弱くなったと嘆く社長。新入社員を評して「実家で長男坊が両親にベッタリ張り付いている」。対して「去年採用したOLは、卒業旅行に友達3人で、ケニアに行ってきた。女性は強くなった」。実際にその事務員は、一言交わせば「しっかりしている」が伝わってくる逸材。ケニア旅行もパッケージツアーではなくガイドの手配も全部自分たちでしたという。中小企業はこんな人材を活かすべきだろう。
広島のホテルに泊まる。部屋の中の机の上に網袋が置いてあり、何かな?と手に取って見るとこう書いてあった。「靴下を翌朝6時までに無料で洗います。希望される方はこの網袋に入れて、夜11時までにドアノブに掛けておいてください」。なるほど、つい飲みすぎて外泊となったとき、パンツやシャツは2日続けても抵抗ないが、靴下だけは洗わないと嫌なもの。母性を感じるサービスだった。
広島で評判の三喜寿司に行った。「名物しそ穴子◆瀬戸内の潮で育った最良の地穴子と当店独自の五年汁で心ゆくま焚き上げ、磯昆布と焼きのりで仕上げた穴子巻きです。初雪の如く和らかで舌にとろけるこのしそ穴子をぜひご賞味下さい。御見舞い、おみやげにもぜひどうぞ」。店内の看板にあるようにここのしそ穴子は絶品。「五年汁」とは何年も重ねに重ねた味のことだと言う。数字を入れたネーミングもいい。
ホリエモンの大はずれにも拘らず、細木数子がまだTVに出ている。この人気は、規制緩和・機会の均等・選択肢の拡大など、自由の度合いがどんどん高まる社会への反動だろう。本来、「あなたはこうなる」などと言われたら「うるさい!勝手なことを言うな!」といいたくなるはずなのに、それがない。逆に道を示してくれる大きなものにすがり、誰かにコントロールされたくて仕方がないのだ。
トリノ五輪その3。岡崎朋美の勇姿に、伝説の女性が頭に浮かんだ。信長の小説や漫画にたびたび登場する「出雲の阿国」。歌舞伎舞に命を賭けて戦国時代を生き抜いた姿が、スケートリンクに命を賭ける彼女にダブった。里谷・原田・清水…長野の英雄たちの時代が過ぎ去る中、彼女だけが違う大きなものを背負って戦っている。「人が、大きく輝いて見える」とは、彼女のような人を言うのだろう。
トリノ五輪その2。スノーボードで若い選手たちが果敢に大技に挑み、失敗。予選落ちが相次いだ。この状況にみのもんたが「良い成績を出したかったら確実な演技を選ぶべきだ」と言うのを聞いて「馬鹿言うな!」と頭にきた。彼らは仮に失敗しても、まだ20歳前後だからいくらでもやり直しができる。だからリスク覚悟で、自分の可能性に挑んでいる。大人ならその姿勢こそ評価するべきだ。
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