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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
今の高知は当然のことながらどこへ行っても龍馬一色だった。一日に何度龍馬の写真や文字をみたかわからない。誰もが龍馬のことが好きで龍馬に憧れて、そんな自分を好きだという気持ちは痛いほど伝わってきた。私は信長縁の地の岐阜に住んでいるが信長の偉大さは認めても、そこまでの親和性を持っている人は少ない。「ほんじゃ、先に行って待っとるきに」と言ってくれそうな偉人など龍馬以外にいない。
高知訪問ついでに有名な桂浜の竜馬の銅像を観る。その大きさ、迫力に圧倒されたが、もっと圧倒された存在があった。隣接する竜馬記念館に展示されていた、司馬遼太郎が書いた「竜馬さんの銅像、おめでとう」の文章。竜馬の生き方に感動した司馬遼太郎は、打ち震える信条で「全霊をあげて、あなたの心を書く」を書き記していた。人の一生を描くことは、それだけの覚悟を要することだと改めて思い知った。
高知では労組同士が協力して活動を盛り上げているが、「よさこい祭」のときは労金と労組の希望者が集まって鳴子を持った「おどり」に参加しているから驚いた。この「おどり」に参加しようとしたら、振り付けの練習に衣装揃えと準備に途方もなく時間を要するからだ。それも振り付け、衣装とも毎年変えるという。こうしたことに単独企業ではなく企業と客が一緒になって参加しているところが素晴らしい。
高知で会った40代半ばの労組の書記長の一人になぜそんなに熱心に組合活動をするのか聞いた。彼は以前、労金の多重債務防止のセミナーに出たことがあるという。そこで、サラ金に法定金利以上支払っていた場合は戻ってくる可能性があると聞いた。実は彼の父親は多重債務に悩んでいたのだ。そこで労金に相談したところ、400万あった借金の殆どを払わなくても済んだという。以来彼は同じような苦しみから人を救おうと、立ち上がったのだ。その正義感に拍手したい。
今回の高知行きも熱心な労働組合を取材するため。高知は製造業が少なく、その分大きな組織がない。そこでいくつもの小さな労組が力を合わせて活動を盛り上げている点が画期的だ。聞くと組合員を集めてファミリー向けには「駅伝大会」「地曳網」、若者向けには「ねるとんパーティ」「スキー&スノボツアー」、女性向けには「メーキャップ教室」。率いているのは、組合員10人の小規模労組の女委員長。その志が素晴らしい。
名古屋飛行場(小牧空港)からJAL便に乗って高知に出張。この路線は近い将来消える予定だ。私が乗った機材は20人乗りだったが、乗客は9人。私以外は全員ゴルフの団体客だった。そして高知龍馬空港から高知駅までのバスは…なんと私1人。50人乗りの大型バスがなんと貸切り状態。大河ドラマで龍馬を取り上げている年にかかわらずこの状況。地方の衰退振りは予想以上に深刻だ。
いつの頃からか息子が「ウナギを飼いたい」と言い出した。そこでウナギを取るために川に罠を仕掛けたのだが、昨年は成果なし。今年こそと思っていた矢先、近所の人から突然電話をもらった。「生きたウナギ、要りません?」。どうやら子ども会でウナギのつかみ取りがあって持ち帰ってきたらしい。しかし30cm超の大きさで飼うことができず我が家に持ち込まれた。念ずれば通ず、というが本当なのだ。
富山の新湊には連合のススメで入社から定年まで毎月2000円、賞与時には5万円づつ給与天引きで積み立てする「ゆとり預金」を実施している組合が多い。が、現在のような不況下では一時金が少なく、例年通り天引きすると困る組合員も出てくる。そこで組合は天引きするかどうか判断するが、このようなときでも天引きすると判断する組合は少なくないという。短期より長期で考えたらその方がいいからだ。
多重債務対策セミナーで講師役を務める労働金庫の支店長が力説していることがある。それは絶対に自己破産してはいけない」ということ。多重債務の処理に当たっていると「自己破産すればいい」と考える人がいる。が、破産してから数年は借金ができないため、教育ローンが借りられなくなるというのだ。親が破産すると子供が行きたい学校に行けなくなる。その事態を避けねばならないと考えているのだ。
顧客に会員制度を導入し、会員を増やしている某社の話を聞いた。新規会員の獲得は、現在の会員幹部の食事会に参加してもらうこと。参加は、一社につき必ず幹部1名、担当者1名で参加してもらう。そして、会員幹部から、会員となる魅力や意義について語ってもらう。こうして一度火がついたら見込み客には、後は訪問回数を重ねて説得するだけ。一本釣りより効率の良い、手の込んだやり方だ。
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