まつや清の日記

2004年04月06日(火) 地下を通らないといけない駅前のバス停




 中町交差点に横断歩道ができたのは5年前。
 大変感激したものです。

 当時、駅前の地下駐車場建設問題が静岡市の交通政策として選択すべき方向なのかが大きな政治争点でした。

 駅から市立病院まで来る間に何回地下を通るんでしょうか。
 どうして太陽を見ながら道路を歩けないんだろう。

 駅からまず国道1号線。
 江川町交差点。
 中町交差点。
 
 並んで、駅前の唐瀬線バス停のあるバスレーン。乗る時も降りる時も地下を使わないと駅にはいけません。
 でも、大半の人たちが、横断歩道のないところを危険であっても渡っています。
 あれは、何とかできなものなのか、今日も駅からバスに乗ろうとして考えてしまいました。5年たっても変わっていません。

 交通政策の重要性。
 バリアフリーのまちづくり。
 掛け声は大きく、実体は変わらず。
 もう一度交通問題、きちんと取組まないと行けません。



2004年04月05日(月) 引っ越しの季節



 
 3番目の息子の引っ越しで宇都宮市へ。
 彼の1人暮しがはじまります。
 35年前、静岡大学の片山寮に向かう坂道で聞いたかえるの鳴き声は今でも耳に残っています。

 1DKの部屋に次から次に荷物が運びこまれ、不足するものを近くのリビングセンターへ買い物。幸いトラックを貸してくれるということになり、1日目で全てのハード部分が整いました。
 
 合格が決まって最初に買ってきたものが料理の本ということに驚きましたが、 少しは父親の料理する姿を見ていてくれたのか、と・・・・。

 だったら、料理環境を。
 
 近くのスーパーに買物。味噌、醤油、塩、砂糖・・・こちらからも宅急便で送ったものもありますが、現地調達。低温殺菌牛乳、有性卵、幾つか見つかり、国産大豆の天然ニガリ使用の豆腐が見つからない・・・。

 それにしても、何もない部屋に、調味料から鍋から、毎日の「食べられる環境」をつくることが如何に大変か。そして忘れ物多いこと。バターナイフがない。

 どんな1人暮しをはじめるのか。
 一方で1人ここにおいて大丈夫かと不安が沸き起こるのは親ごころかなのか、別れへの感傷なのか。実は子供のいなくなる親の方が試されてるのかもしれません。 
 ※写真は宇都宮大学の車の1時停止線をいれこんだ大学並木。



2004年04月04日(日) 『クモはなぜ糸から落ちないのか』(PHP新書)を読む




 本屋さんで『クモは何故糸から落ちないのか』の標題に引かれて買い込んでしまいました。衝動買いに走ったのは、クモの糸の不思議さは、カキの貝殻の硬さが未だ解けきれないということと並んで興味が以前からあったからだろ思います。

 ざーと急ぎ足で読みました。
 前半は、クモの糸にかんする科学的な分析です。
 後半は、クモから学ぶ社会政策についてです。
 
 300万年間という人間の歴史に比して4億年という進化の歴史、4万種のクモのうち日本には1200種があり、半分は空中に巣をつくり、半分は地上、クモの巣には縦糸と横糸があり、横糸に粘着力がありエサを確保する網の役割があり、縦糸は粘着力はなく、クモ自身が移動用に使用とか、いろんなことがわかり、知的刺激は充分です。

 クモといえば、映画『ロード・オブ・ザ・リング』の最後のシーンでフロドをクモの糸でぐるぐる巻きにして、毒で筋肉を弛緩させ一時的に仮死状態にするシーンがありましたが、この本で、クモの生態を知ると「なるほど」とうなってしまいます。特に、タバコの煙に反応する蜘蛛や紫外線に弱い蜘蛛の糸など地球環境と自然界を結ぶ「蜘蛛」という視点は大変面白いお話です。

 アメリカ映画『スパイーダーマン』、往年のグループサウンズ・スパイーダーズ、芥川竜之介の『蜘蛛の糸』、蜘蛛に関する社会的表現は「蜘蛛の生態から導き出される神秘性」に起因して多種多様です。

 著者は、大崎茂芳さんという方で、高分子物理化学の学者で、蜘蛛の研究は25年という方です。さすが学者ゆえに、蜘蛛から社会政策への展開が、蜘蛛の糸と張力の科学的分析を通じての弾力限界値を境に線形・非線形現象を媒介にして語っていただいているところが「遊び的」学問の世界です。

 私は、その面白さも受け入れたいと思いますが、『古事記』や『日本書紀』の大和朝廷に屈服しない辺境の土着民族を『土蜘蛛』と呼んだというくだりの方に大変な関心が向かってしまいます。
  
 楽しく短い時間にさっと読めてしまいますので、是非一読を。



2004年04月03日(土) 夏の参議院選挙




 夏の参議院選挙。
 6月24日公示、7月11日投票日です。

 私は、この選挙では静岡空港問題で公共事業チェック議員の会の代表として153名の国会議員の静岡空港凍結署名を生み出してくれた中村敦夫参議院議員、そして私が代表を務める虹と緑の500人リスト運動の緑の党建設に向けた助走としての参議院選挙・中村敦夫さんが代表を務めるみどりの会議との連携という意味において、中村敦夫・緑の会議を応援したいと考えております。

 個人的にも昨年の4月の選挙では中村敦夫参議院議員からは多大な応援をいただいていおります。

 是非とも当選をしていただきたいと思います。

 4月の10日には、中村敦夫参議院議員、及び天木直人・元レバノン駐在大使を招いての参議院選挙対策集会を企画しています。会場は産業経済会館です。

是非とも大勢の方々にご参加をお願いする次第です。

 ※写真は京都府庁の中庭の桜です。この庁舎にある情報公開コーナーの貧弱さに大変驚きました。



2004年04月02日(金) 京都府の財政健全化対策




 京都府の財政健全化対策について視察しました。
 本当は鳥インフルエンザ対策についても視察したかったのですが、浅田農産社長逮捕と時期が重なり、詳しい状況について伺うことが出来ませんでした。

 1月に千葉、長野、香川県と三位一体改革と財政健全化策について視察しましたが、京都府の財政担当者の方のお話は、三県の方々よりは余裕があるんだという印象でした。それが、財政が安定しているからなのか、中央政府と闘ってきた京都府の自信の現れであるのか、ちょっと判断できませんでした。

 少なくも1999年度から2003年度までに650億余赤字が見込まれたが、何とか目的が達成できた、04年度の予算編成で昨年12月レベルでは、360億円の赤字予測とそれへの対応におわれたが、新年に入り三位一体改革の具体化で更に660億円に増え極めて厳しい状況であったが何とか乗り切れた、04年、05年と改めて健全化策について作り直すとのことでした。

 そうした数値目標について資料のお願いをしましたがまだ出来ていないとのことでした。静岡県含め視察した三県では常に5ヵ年の見通しを修正しながらデータとして示していただいてきましたが、京都府では全然状況が違うようです。

 驚きました。

 政令市京都市と京都府の関係については、これはどこも共通にやはり大変緊張関係があるようです。少なくも二重行政の解消に向け京都市長と京都府知事と10年間近く話し合いを継続してきたとのことでした。例えば駅前にあった京都市の観光案内と京都府の観光案内の二重行政については一本化したとのことでした。しかし、大阪府と大阪市のように協議会を作っての研究会であるとか道州制についての研究とかは、まだ進んでいないようでした。

 任期4年の間に47都道府県の財政担当者と直接話を聞く計画、やっと4県が終りました。写真は、重要文化財である京都府庁です。

 

 



2004年04月01日(木) 映画『ロード・オブ・ザ・リング―王の帰還』を観る




 『ロード・オブ・ザ・リング―王の帰還』三部作をようやく観終えました。
 なかなかの作品で、ハリーポッターとは違った味わいでした。

 この映画の原本『指輪物語』は1970年代に翻訳がでています。
 私は、当時、高かったけど翻訳本を買い込み少し読み始めました。
 ところが、訳が悪いのか、もともとのストーリーなのか、とにかく読みにくく結局は敬遠してしまいました。

 この『指輪物語は』は、アメリカの『ゲド戦記』のタオイズムのさきがけとも指摘されています。主人公フロドは自らの使命を果たそうとサウロンの闇の中へ。その過程での何度も指輪に魂を奪われようとするシーンは、いろんなことを考えさせられます。特にスメアゴルの善・悪の両面を持つ人間の弱さが何度もさししめされますが、そのシーンは単にスメアゴルだけのものではありません。

 最後のスメアゴルとフロドの指輪の奪い合い、指輪を手にしたフロドが指輪を自分の指にかけてしまうそのことの中に全てが語られます。人間の正義がいかに脆弱なものであるか、正義の実現がいかに生易しいものでないかを観客に迫ります。でも結局は善が勝利するのですが、ここがファンタジーの見せ場です。心が子どもに戻ります。

 韓国映画に負けないくらいのニュージランドの映画界。日本もそうなってほしいな、っと。とにかく、映画をまずは観て下さい。

 



2004年03月31日(水) 『市民の政治学』(岩波新書)を読む




 篠原一さんの『市民の政治学』を読みました。
 篠原さんといえば、ヨーロッパ政治思想の紹介者というイメージですが、ヨーロッパを紹介しながらヨーロッパかぶれしていないところがいつも不思議でした。

 今回は、市民社会を生み出した近代を平易な言葉で語ってくれます。
 第1章で、時間革命、空間革命、交換革命という社会の基本形に則しての変容を示し、その中から「第1の近代」を準備する構造としての資本主義、産業主義、近代国家、個人主義、科学主義を捉えます。

 そして、その行き着いた先に「成長の限界」としての「第2の近代」がはじまり、その危機を克服するものとして「新しい社会運動」=脱物質主義的な価値観を位置付けます。それは、「第1の近代の課題は、貧困の解決であり、労働者階級を組織化することによる「貧困の連帯」である」、「第2の近代の課題は、近代社会が生み出した食糧や空気や水に汚れなど、「不安の連帯」であり、個人、個人の組織化を前提にする」として、現代社会の課題を明示します。

 第2章「第2の近代」とその争点、第3章 新しい市民社会論、第4章 揺れる市民社会、第5章 討議デモクラシーと一気に進みます。

 私自身が、1970年代の学生運動から、1980年代、街と生活を考える市民センターといういわば新しい社会運動に転進し、87年に市議会議員としての政治の場に算入していく過程そのものが、第2章以降の争点、論点にかかわる実践そのものであり、自分自身の経験や迷いがそのまま活字になっている感じでとても刺激を受けました。
 
 その新しい社会運動としての一人一人の市民に依拠した街と生活を考える市民センターは、私のような市議会議員を生み出すことによって、また、地球サミット以降のNPO,NGOの時代を迎えることで二つの課題に直面します。

 一つは、選挙という個人を支える後援会と超党派的課題の解決の為に超党派的に活動するという市民活動本来のあり方との矛盾、そして、NPO,NGOの時代によって行政がその印刷や会議場所など活動拠点空間を用意してくれる時代になり、また抵抗型から対案と行政との協働という参加形態の変化にともない、その存在意義を問われました。

 前者は、政党という党派性と市民の関係であり、後者は、その市民と行政の関係に関わります。民主主義とは何かというところに直結しますが、この『市民の政治学』の中での討議デモクラシーという問題提起は、考えるヒントを与えてくれています。

 是非、一読をしていただきたいものです。



2004年03月30日(火) NHK・プロジェクトXー「悲劇のルアンダ・希望の義足」女性を扱う

 今日は2月議会報告郵送で大勢のボランティアの皆さんの協力を得ました。
 感謝の気持ちでいっぱいです。
 
 地域の発送ボランティアグループ訪問の際には「3月30日ハッピーバースデイソング」のプレゼントもいただきました。53才です。

 ただ、雨が降りしきり、濡れたことが原因か、事務所でのボランティアメンバーの方々がお帰りになったあと、急に頭痛で早めに帰宅しました。帰り際、事務所スタッフからも誕生日祝い。うれしい限りです。

 早々に眠ろうと思ったのですが、たまたまNHK「プロジェクトX―悲劇のルアンダ・希望の義足」にチャンネルが合ってしまいました。主人公は女性。

 最初は、やっと女性を取り上げたかと、どんな展開か。
 物語は、吉田真美さんという方のルアンダでの義足作り。
 ところが、シナリオの出だしは、恋人としてのルアンダ青年を媒介に彼女がルアンダの義足作りに貢献し、2000年オーストラリアでのパラリンピックに選手を送り出すという物語。

 物語それ自体には、とても感動したのですが、何故、女性の場合に恋人(男性)がこのような登場の仕方をするのか、苛立ちを覚えました。女性の描き方に問題はないのか。今までの男性の物語に女性を媒介にしたこうしたシナリオはあったのだろうか、と。

 次回は新幹線の切符の発見システムの物語。
 再確認してみます。
 それにしても、中島みゆきさんの主題曲には何故か泣かされてしまいます。



2004年03月29日(月) 静岡空港建設の継続決定に怒り

公共事業システム検討委員会航空部会の結論が出ました
継続です。
部会の後の石原大臣参加の省議もすんなり、です。

事業再評価のチェックポイントのである費用対効果1,0に必要な86万人を本当にクリアしているのかどうか疑わしい元データ「水増し」問題や事業実施のメドである土地の確保が強制収用しなければ不可能なであると言う問題に何の答えも出さずに、継続決定した航空局の判断に怒りを覚えます。

石原大臣は、こうした現状を十分に把握しているのでしょうか。

今日は、まず9:30の検討委員会の始まる前に「公開傍聴」の申し入れをしようと7名のメンバーで特別会議室の前で待機。9:30になれど、航空局長以下参加者メンバーは誰も来ず。元の課長補佐が、やってきて1階で話しあいます、だけど傍聴は内部会議なので認められませんとオウム返しの返答。「公開傍聴」申し入れ文書を読み上げ手渡しました。

10時になると、再び現われた元野課長補佐はマスコミに対して「今日はこの場所で会議はできませんので場所を変更します」と話し出しました。私たちとして会議をつぶすのが目的でないので、この段階で1階での話し合いを受け入れ、計画課長との話合いに入りました。ということで、特別会議室での検討委員会が開催されるのですが、たったの30分、10:30。11:00ころからマスコミをかわして省議が場所も明らかにされず開催され、これも30分も立たない間に結論。

13:00から緊急の記者会見を記者クラブでおこない、抗議文を発表しました。
石原大臣の凍結を求める153名の国会議員を無視した対応に金田誠一議員が多忙の中、急遽駆けつけて同席してくれました。初めて東京での記者会見をおこないましたが、結構関心が高いことに驚きました。中央マスコミ対策の重要性を感じました。

省議決定文書を入手して直ちに静岡県空港建設局へ。と言うのも、毎週金曜日に13:00から14;00の1時間、雨の日も風の日も空港反対の署名を取り続けてきてくれた「オリーブの風」の女性を中心としたグループが、たとえ、国が補助金継続を決めるにしても、反対の世論があることをしっかり示しておきたいと、急遽の10ヶ月に渡って集めた2140名の署名の提出があったからです。7人の女性の訴えはなかなかでした。

さて私たちは、いま、闘いの現状はどんな局面に至っているのでしょうか。

私は、今回の決定に至る昨年7月からの静岡県事業評価委員会の決定からの8ヶ月、反対派は多いに健闘し、次につながる闘いの基盤を築き上げていると思っています。

私たちの闘いは、一つの転機を迎えて、新たな闘いに踏み出します。
それは、来年7月の県知事選挙を睨んだ上での参議院選挙であり、総務省による再評価のチェックへの働きかけであり、土地収用をあきらめさせることであり、自然エネルギー基地拠点の対案作りです。

すぐさま、需要予測の元データー「水増し」問題の検証に入ります。

諦めません。
闘いは続きます。



2004年03月28日(日) ヤシン氏の殺害ー報復の連鎖とテロ遺族たちの対話




 イスラエルによるテロ撲滅としてのヤシン氏の殺害、抑圧からの解放としての自爆テロ、国連でのアメリカの拒否権発動によるイスラエル非難決議の廃案。

 もはや、とめられない報復の連鎖がはじまったといえます。
 そんな中、昨日のNHKによる「遺族たちの対話」と銘打ったイスラエルの側の自爆テロによる被害者家族、パレスチナのイスラエル軍による被害者家族、その一同があつまる集会のドキュメンタリー番組が放映されましたが、考えさせられました。

 9・11テロの後にアメリカのアフガニスタン報復に反対する家族たちの運動がありました。報復戦争に反対したアメリカの国会議員・バーバラ・リーさんを日本に呼ぼうという運動の一環でサンフランシスコにいったのが一昨年ですが、そのときに9・11被害者の家族に直接に話を聞きました。

 非暴力主義が意味を持たないかのような現状ですが、「こうした被害者家族の叫びが、市民の中に広がり政治指導者にも声が届く、そんなことを希望にこの試みを続ける」という被害者家族のインタビュー発言。

 気分的には、ハマスの報復支持!といいたくなりそうな自分にこうした人々の存在をどう受け止めるべきであるのか、非暴力主義とは何なのか、じっくりと考えなければいけないと言い聞かせているところです。

 写真は駿府公園の写真です。実は、今日「文化の風」という市民団体の総会で、「貧乏神を追い払う」講演での田邊哲さんのそばを打つ姿を伝えたかったのですが、カメラ不調で、再度の駿府公園での花の登場でした。


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K.matsuya

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