まつや清の日記

2006年04月26日(水) 韓国の地方選挙

 韓国の統一地方選挙が5月に行われます。韓国でも緑の党を目指すグループがこの選挙に挑戦しています。今日、その1人メンバーから事務開きの案内が届きました。まだ30才そこそこで、昨年2月の京都会議で大活躍してくれた青年です。

 竹島をめぐる韓国政府と日本政府のつばぜり合いは、一歩間違うと危険な衝突をはらんでいます。双方がナショナリズムを抑制することが必要です。今回の大統領談話は、ノ・ムヒョン政権の政治的パフォーマンスとの分析もあります。

 確かに地方選挙を意識した扇動的側面があります。支持率が35%から50%に跳ね上がったといいます。しかし、小泉首相が靖国参拝を「心の問題」として外交バランスを崩していることをきちんと見据えておかなければなりません。

 昨年の韓国訪問の際も、シンポジウムで「双方のナショナリズムの抑制」を訴えました。そして、韓国の中に、「竹島を平和の島に!共同管理を」という市民運動もあることも十分に知らせていかないといけません。

 歴史問題については、共同の歴史認識を作り出そうという学者や市民の活動も定着しています。アジアに生きる日本が、アジアとどのような関係を作っていくのか、今こそ、市民レベル、政治レベルの対話が求められます。

 韓国の緑の政治グループが、この竹島問題にどのような政治的スローガンを掲げているのか、調査をして皆さんに紹介したいと考えています。



2006年04月25日(火) ドキュメント映画『レールは警告する」を観る

 107名の命を奪った尼崎JR事故から1周年、様々な形のこの事故を思い起こすイベントが開催されています。私は、昨日、労働組合の方々が呼びかけた映画上映会に参加しました。そして、驚きました。レールのひび割れに。

 と思っていた矢先に山手線の5時間の不通です。レールが5センチ隆起したとことです。5センチは極めて異常との識者の発表があります。JR高架の下での工事で、セメントの打ち込みの経過の中で問題が発生したとのことです。

 ビデオでは、確かにレールの異常はチェックされていくとのことです。しかし現実は、レールのひび割れを発見しても、それを上司に伝えても、修理は行われにくいとのことでした。

 つまり、従来は発見して2日間で修理が行われていましたが、いわゆる委託化が進行し、委託された側の民間サイドで、1箇所だけ修理といわれても、まとまって修理を行わないと採算がとれないと、20日間ほどかかるそうです。

 これが、事故の一番の構造的問題との指摘を受けました。JRは大丈夫なんでしょうか。そしてこの情報はどこに蓄積されているのでしょうか。民営化という枠組みをしっかりと見据える必要があります。



2006年04月24日(月) シンジェンタ社の新たな遺伝子組替え作物・栽培計画

 島田市のシンジェンタ社が新たに遺伝子組換え作物の試験栽培を行うとの情報を得て、農業水産部研究調整室に資料提出を要請していました。今日の、その資料を入手しましたので、必要な方はご連絡下さい。

 昨年、エタノール燃料をトウモロコシから生産するとして、アメリカでも許可になっていない品種を島田市で試験栽培するとの計画がありました。結果として、栃木県の国の試験場での栽培となり、島田市での計画は頓挫していました。

 今度は、3種類の遺伝子組替え作物の試験栽培を国に申請しるとのことです。害虫抵抗性トウモロコシ(Bt11:チョウ目害虫抵抗性及び除草剤グルホシネート耐性トウモロコシ)、これは既に認可されている品種です。

 あと2つ未認可品種は、害虫抵抗性トウモロコシ(Bt10:チョウ目害虫抵抗性及び除草剤グルホシネート耐性トウモロコシ)と除草剤に影響の受けない大豆(DP−356043−5、除草剤グリホサート及びアセト乳酸合成酵素阻害剤耐性大豆)です。

 現在、この2つについてデュポン株式会社と共同申請しているとのことで、既に4月20日国の総合検討会で審議され、生物多様性影響はないとして申請は適切と判断されたということです。

 これから一ヶ月、パブリックコメントが始まり、環境省、農林水産省の許可のあと、試験栽培となり12月には試験終了を予定しているとのことです。さっそく、その安全性問題について研究をはじめる必要があります。



2006年04月23日(日) 上原公子国立市長大いに語る

 「まつや清を応援する会」総会は150名余の参加で大変元気の出る会となりました。第一部は上原市長が考える国立市について、インタビュアとして様々な観点でご意見をお伺いしました。

 全国市長会で女性市長はまだ7名、その中で女性首長としての草分け的存在であること、国立市のマンション建設と景観、有事法制・国民保護計画に対する政府との公開質問状、環境市長としてのゴミ問題など刺激的発言をいただきました。

 上原さんの誕生日が5月3日というのは驚きです。まさに、憲法の落とし子で、平和問題はある意味、自治体をベースにしたフィールドそのものでした。市民運動をやり続けてきた人が市長になると、こうも政治が変わるのか、と感動しました。

 私と上原市長とは、市長が国立市議会議員のころからの付き合いで、大変長い間、様々な機会を通じて、重なる分野を共有していたことを、今日のインタビューで再確認しました。ある意味、首長というのは魅力的存在です。

 自民党・公明党政権と民主党という2大政党時代の到来が偽メール問題で地に落ちましたが、千葉7区選挙では民主党候補が勝ちました。あの絶望的状況の中で、有権者の賢い選択と言えば選択ですが、この持続する変革エネルギーに脱帽です。

 こうした中で私達はどのような政治的戦略性を持てるのか、上原市長が考える自民・公明対民主党という政治選択肢とは違う第3極の形成と言う問題提起に、どう答えて行けるのか、課題も残された総会でした。



2006年04月22日(土) 「佐渡おけさ」を広める

 明日は、私を後援してくれている「まつや清を応援する会」の定期総会です。第一部は上原公子国立市長ゲスト、第2部は総会、第3部は交流会と言う形式です。今年は来年が選挙と言うことで、事務局は力が入っています。

 ちょうど今は総会の季節で、いろんな所で各種団体の総会です。今日は、私の地元の町内会総会、そして新潟県人会の総会に向けての役員会がありました。役員会のあとは、「佐渡おけさ」の練習日で、体を動かしました。

 実は、新潟県人会では、春の静岡祭りに「佐渡おけさ」で登場しようと急遽の部隊編成を画策しました。何とかなりそうと、みんな気分を高揚させましたが、何と出場参加するには、オーディションがあるとのこと、えー!

 結局、オーディションに集まれるメンバーがいなくて、泣く泣く辞退を決断しました。かくなる故は、来年に向けて今から準備するぞ、の固い決意のもと、一ヶ月に一回づつ練習する事になった次第です。

 5月21日にホテル・センチュリーで新潟県人会総会、27日19:30から城東公民館にて「佐渡おけさ」練習を行います。参加して見たい方、いらっしゃいましたら連絡下さい。待っています。



2006年04月21日(金) 新版『まだ、まにあうのなら』(地湧社)発刊される

 「健やかないのちのための生活講座」・プラムフィールド主催のチェルノブイリ20周年 メモリアル企画in静岡「『まだまにあうのなら』から、今、そして未来を語る・・・」の会が県総合福祉会館で開催されました。

 ゲストスピーカー6人の語りと、主催者の馬場利子さんのリードのもとにメインゲストの甘蔗珠恵子さんの魂をひきだすというハーモニー的集会の進行でした。会の始まりに『サクリファイス』というチェルノブイリドキュメンタリービデオ上映。

 チェルノブイリで事故処理に当たった労働者が10年後に悲惨な死を迎えていくその姿が淡々と描かれ、ただ、ただ、涙がでてくる衝撃的シーンの連続でした。あれから20年、各マスコミで様々なルポが報道されています。

 昨日の報道ステーションで高レベルの放射能汚染の只中にあるチェルノブイリ原発4号炉の壁にまで迫った迫真のルポ。5分間しか近づけない現場は20年という歳月が何ら問題の解決になっていない絶望的な風景でした。

 そんなチェルノブイリ原発事故への「不安」を手紙と言う形でつづった『まだまにあうのなら』旧版に、甘蔗さんの「まだまにあう」の書き下ろし、浜岡原発止めよう訴訟での馬場利子さんの原告代表陳述などを加えた新版。

 甘蔗さんの「書き下ろし」は、実は最近の自分の住んでいた村への工場誘致を「誰も敵にせず」に白紙にもどした活動報告で、「まだまにあうのなら」のべースと変わらないこころの魂がつづられています。

 馬場さんは、この会をやりたかった理由を、「まだまにあう」という甘蔗さんの姿を静岡市民に見て欲しかった、そして、甘蔗さんにありがとうを言いたかった、この二つでしたと話をして集会を締めくくりました。

 出版社社長の増田正雄さんが、甘蔗さんと馬場さんに共通するその姿勢、良いことを行うのでなく、良いことはやる、動く情熱の源について語ってくれました。とかく政治に関わる側は、良いことをやりたがるわけですが、考えさせられました。



2006年04月20日(木) 明日は各会派代表者会議−返還分は法務局に供託

 中国視察中の4月11日の定例記者会見で石川知事は、海外視察支度金制度について「廃止を含めて研究する」との発言を行ったようです。明日の10:00から各会派代表者会議が開催されますが、この問題も議題の一つです。

 今日の毎日新聞企画『記者の目』で、水戸支局の三木幸治記者が「時代遅れの制度を見直せ 「小遣い」だ住民は怒れ」という内容でこの問題を取上げています。毎日新聞誌上でこの問題が報道される経過がよくわかります。

 3月議会での反対討論で私がこの問題に触れ、条例改正を行うべきの主張に「だったら、受け取るなよな」とのヤジが飛んでいました。確かに主張する以上は、受け取るべきではないと私も考え、返還しました。

 議会事務局では4月17日付で法務局に供託したとのこと、今日のその報告を受けました。さて問題は、6月議会で条例改正案を議員提案できるかどうかです。知事のいう「研究」ということでは今年度いっぱいかかることになります。
 
 議会の改革スピードが問われます。時代遅れ、議員の特権、一刻も早い改革を求めたいと思います。それにしても、たった1人の議員の声でも、世論の支持とマスコミの力、そして多数派の側の良心が合体する時、変革が醸成されます。

※※ 知事発言
 まずは最初の海外旅費の支度金の話であります。
 これは国の旅費の支給基準にならって、地方公共団体も条例化されているわけでありますが、その中にこの支度金を払うという規定があるわけです。これが運用されてきているわけでありますけれども、民間企業においても6割の企業がこのような仕組みを持っているとも聞いております。
 しかし、この旅費法なり、あるいはそれに連動した旅費条例なりが制定された時代状況と今日では随分と変わっており、違和感も出ていることも事実だと思います。今後、国の扱いとか、他の団体、民間の動向をよく見極めながら、県民の皆様から見ておかしいじゃないのかと言われないよう、廃止を含めて内容をよく研究して、適切な対応を取れるようにしたいと思います。



2006年04月19日(水) 怒りの追求・地方空港・週刊ポスト連載を読む

 中国視察から戻り、今日の朝刊を読み始めるとあまりの多種・多様な情報に驚ろいています。日本語に飢えているせいか、「こんなに問題の多い社会−あれもこうしなくては、これはああしなくては」と頭の中はやや混乱気味です。

 と、週刊ポスト誌をみるとなんと4月21日号、28日号と地方空港が特集されているではありませんか。おー!すごい!みると既に19回目、20回目と連載特集。因みにそれぞれの見出しだけを追って見ると、以下のようです。

 怒りの追求第19弾。「地方空港47の収支はすべて大赤字だった」本誌独自調査でわかった 年間総額69億円。ワースト1は宮崎と鹿児島へ1日8便の「広島西飛行場」 そのすべてを税金投入で穴埋めとはおそれいった!

 怒りの追求第20弾。全国の地方空港はやっぱり「天下り天国」であった カラオケセット、DVD、和太鼓で環境対策? 国民のツケは税金ばかりではない。高い空港駐車場彫金も!

 最終的に「最後の地方空港 静岡空港」に収斂される書きぶりで、なかなかの追求記事です。取材も相当に努力されています。2月16日開港の神戸空港、3月16日の北九州空港と世論を敏感にキャッチする週刊誌の力でしょうか。

 それにしても問題は、政治に関わる側の調査能力です。そして、反対運動の側にいる私自身、こうした情報を駆使するほどに十分な調査を出来ていないことは反省しなくてはいけません。気合いを入れて活動再開です。
 



2006年04月18日(火) 青島から静岡へ

 上海事務所の小杉所長、石田副所長に支えられた今回の中国視察も今日で終了します。公的視察ゆえ恵まれた環境での視察で、大いに感謝です。百聞は一見にしかず、といいますが、初めての視察で随分と中国の見え方が変わりました。私たちの生活も政治も中国抜きに語れない時代に入っています。

 今日までの日記では書ききれていない中国事情が沢山あります。杭州、上海、青島で知り合った普通の人々の暮らしの実情、静岡県のみならず日本の経済界の進出実態、共産党を中心にした政治統治の構造、垣間見た現実は、分析された今までの中国分析の中にどう重なっていくのか、楽しみです。

 毎日の多忙の中で今回の視察の準備が不足していたことも痛感しています。直前に買い込んだ中国本や議会図書館で借りた書籍が5,6冊にもなりましたが、2冊ほどを視察途中で読んだというのが実態です。多くの知識があれば視察が充実するかといえばそうとばかりもいえない側面もあります。

 いずれにしても、今回の県議会視察団としての経験は、これからの私自身の議会活動に十分に役立てられることは間違いありません。中国側の説明でのやり取りもできるか限り、これまでの県議会での感覚で質問や意見を述べてきました。大橋団長もひやひやしたのでは、と反省もしております。

 夕方には静岡に戻ります。まずは疲れをとること、毎日の美食から体調バランスを整えることから始まります。それにしても今回の訪問団(議員、事務局、通訳)メンバーの個性あふれるパワーは新たな発見でもありました。これからの議会活動が楽しみです。もうひとつの現実に青島から出発です。



2006年04月17日(月) 体調回復して青島市を忙しく駆け巡る

 実は一昨日から風邪気味で微熱状態でしたが、何とか回復しました。杭州での式典で、三寒四温の時期ですが、皆さんが寒さを持ってこられました、との話に、思わず、政冷経熱の時期、県議団訪問ゆえに冷たい関係の持ちこみと、深読みしましたが、寒暖の激しさに当てられてしまいました。

 今日は、青島港湾局と新青島港、そして、中国最大の家電メーカーアイアール社、ジャスコ青島訪問と超ハードスケジュールでした。寒さを警戒して厚着で出かけ万全を帰したせいか、何とか持ちこたえました。気力で風邪を吹き飛ばすということでしょうか。

 新青島港は大規模港で、全世界第10位、国内第3位というだけあって、想像を超えていました。港湾局で、私は、取扱量が急激に伸びたEPIシステムの内容や、2001年テロ以降の国際条約への対応、またそのことで市民の憩いの場としての港への影響を尋ねていました。

 その時の有限公司主席の対応が極めて自信に満ちていたことの理由がわかりました。港湾局から新港までは、移動に1時間以上、その途中の農村風景がとても印象に残りました。近代化されてている市街化区域と小麦畑やポプラ並木、そこに巣を作るカササギ、密集する農村家屋は対極です。

 ハイアールは、日本の家電メーカーの合計生産量をはるかに超える巨大な企業で、会社に到着するやシステムキッチン、冷蔵庫、洗濯機、情報機器についての説明がはじまり、中国サイドの意気込みを感じました。質疑では、家電リサイクルに関して経費負担や法的対応について尋ねました。

 ジャスコ店では、逆に日本人経営者としての青島での成功についての自信に満ちた説明があり、これもまた大きな印象でした。店内での案内で裕福層の確実な存在を目の当たりにしました。この中国内の格差社会は今後どのように是正されていくのか、課題は極めて深刻と受け止めました。

 青島人民大による歓迎式典が行われ、杭州同様の白酒による乾杯と一気飲み、団員のスピーチが始まりました。私は、先に述べた杭州での三寒四温の話、私自身が1972年の日中国交回復を行った田中角栄元首相同郷であること、井戸を掘った人を忘れないの諺のように友好の原点を忘れない、と。

 式典後、偶然にホテルで静岡市の方にお会いしました。不思議なことです、こんなところで鉢合わせとは。それくらいに経済関係は日常化しているということを痛感させられました。いよいよ明日で視察が終わります。静岡に戻ります。


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K.matsuya

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