2006年05月16日(火) |
鹿島、大成など大手10社への公正取引委員会の立ち入り調査の行方 |
夕刊で、鹿島・大成など10社に公正取引委員会が防衛施設庁官製談合事件に関連して立ち入り検査に入ったことが報道されています。談合問題で刑事処分が行われた後に公取委が乗り出すのは、13年ぶりとのことです。
マスコミ各社は「東京地検特捜部が今年3月、元技術審議官ら計12人を起訴したが、岩国飛行場(山口県)など一部の工事に限定したため、公取委は、全国の工事を対象に調査に乗り出したとみられる」との分析です。
静岡空港建設事業に談合の疑いありとの外部包括監査結果を受けて、空港反対運動に関わる住民グループは、公正取引委員会に鹿島、大成グループの独占禁止法違反で提訴しています。このことをきっかけに新たな動きを出てこないのか。
何故か、期待をしてしまいます。本体工事の総額は490億円です。今回の約10社は03〜05年度に同庁が発注した合計は約1000億円といわれ、規模も違います。 既に刑事処分に伴って、鹿島、大成はペナルティを受けています。
私は、防衛施設庁での公取委の展開は当然に静岡空港に大きな影響をもたらすと考えています。表門からだけの疑惑解明だけでは限界があります。内部告発含め、新たな情報収集が必要な段階に至っているように思います。さて、どうする?
2006年05月15日(月) |
16日から始る政務調査費閲覧公開 |
16日から政務調査費の閲覧公開が始まります。「県政ウオッチングの会」は、みなんで閲覧にいってみようと呼びかけています。4月28日に会派「市民の風」として議長申し入れ、連休明けから、領収書など事務書にて閲覧公開を行っています。
県庁前に9:30に集まり、議会事務局にいって政務調査費の閲覧を行い、内容について意見交換を行い、申入れ文書をつくり、11:00くらいから議長への申し入れをおこなうとのことです。お時間のある方は是非ご参加下さい。
全国オンブズマンによる静岡県情報公開ランキング全国最低45番目であることは既にお伝えしています。その理由が、知事交際費と政務調査費の公開度の低さに原因していることは多くの方がご存知のことがらです。
知事をチェックする県議会が自らを透明にせずしてその機能を果たすということは大変な困難さを伴なうことは自明の理です。政務調査費の問題は、その意味において静岡県が改革される大きな条件といえます。
今日は母の日です。多くの家族で、感謝の気持ちがお母さんに示されていることでしょう。私も手術後に回復しているはずと、今日のお見舞いを予定していましたが、依然としてICUの中です。明日以降の状況変化に応じて訪ねるつもりです。
午後から、元第五福竜丸の元漁労長見崎吉男さんの手記をまとめた『千の波 万の波−元第五福竜丸漁労長 見崎吉男のことば−』の出版記念・さし絵展に出かけました。会場は焼津市にある「ギャラリーシペースK」。
実は、私自身は、3・1ビキニデーという平和運動に直接的に関わった事はありません。関心が無かったわけでありませんが、政党色の強い運動、ということで敬遠していました。勿論その存在や政治的意義については知っているつもりです。
著書の中でも触れられていますが、呼びかけ文に「地元焼津に平凡に生きるために政治的中立を貫きながらも、熱く平和を希求する姿は老境に入っても変わらず、孤高の精神とすばらしい人柄は、触れ合う人々に感銘を与える魅力があります」。
このことを深く理解をしていたかというとそうではありません。その政治的中立性については、”中学生との対話”のページできちんと触れられています。とても感動します。見崎さんに直接お会いして、そのことを実感しました。
見崎さんは、母についてもかなりのページを割いています。「母というなの人生」「少年時代の船番」「学べ」「漁士へ」「自分のことは後回し」「非道の時代」「別れ」「号泣」。どれだけ愛されていたかが伝わってきます。
「さし絵」をお書きになった水野紀子さんにもお会いできました。作品の原画は、多種多様な手法が使われていて、どうしてこんなにすばらしい表現が出きるんだろうと感銘してしまいます。もともとは建築士とのことです。必見!
2006年05月13日(土) |
静岡空港収用委員会への対策 |
今日は、東京都の収用委員会の実情についての勉強会に参加しました。18:00から別の会合があり交流会に参加できませんでしたが、それにしても圏央道の土地収用委員会の話は学ぶべきものが沢山ありました。
2006年05月12日(金) |
またもや清水港に米海軍モービル・ベイ入港 |
今日の夕方、土木部港湾総室長・清水港管理局長名で米国軍艦清水港入港が公表されました。入港するのは、核ミサイル搭載可能な米海軍巡洋艦モービル・ベイ(9,750トン)です。5月23日9時に入港し、27日の9時に出港です。
日米新ガイドラインに基づき98年11月に「カッシング」、2001年8月に「ジョン・S・マッケイン」、2004年8月に「カウペンス」、そして今回のモービル・ゲイです。清水港の軍港化の既成事実化を狙うものです。
入港の根拠としては、日米安保条約第6条に基づき締結されている日米地位協定第5条での「米軍出入りできる規定」をあげています。また港湾法第13条第2項の「何人に対しても・・・不平等な取扱をしてはならない」を付け加えています。
外務省への核兵器塔載の有無について紹介したところ、以下の回答を受けたとしています。非核三原則を堅持している、日米安全保障条約に基づく事前協議が行われている以上、核持込がないことについて、政府として疑いを有していない。
これでは何の非核三原則を確認した事になりません。神戸市は非核条例に基づき、神戸港への入港に際しては自治体としてのチェックができます。できるからこそ、非核かどうかを明らかにしたくないアメリカは入港しないのです。
静岡市は、2005年の12月議会で「平和都市宣言」を行っています。県も静岡市もこの宣言を根拠に、自治体としての非核三原則の確認を独自に行う事が出来るわけです。果たしてこの努力はなされているのでしょうか。
※※静岡市平和都市宣言 南アルプスから駿河湾へと広がる豊かな自然に恵まれ、長い歴史の中で独自の文化と伝統を育んできた私たちのまち、静岡。この素晴らしいまちで、平和で豊かな暮らしを次の世代に引き継ぐことが、私たち静岡市民の願いである。 もとより、世界平和の実現は人類共通の願いであるが、今なおこの地球上では、戦争やテロリズムなどにより尊い人命が失われており、核兵器の拡散も懸念されている。 戦後・被爆60年の節目の年を迎えた今日、私たちは、あらためて日本国憲法の掲げる恒久平和の理念のもと、核兵器など大量破壊兵器の廃絶と世界平和の実現に貢献することを表明し、静岡市が平和都市であることを宣言する。
今日は「浜岡原発とめよう訴訟」の進行協議が11:00から12:00まで行われました。弁護団から争点整理表が提出されました。何が対立していて、まだ中電側が回答していない部分がどこなのか、大変よくわかります。
裁判長もやる気十分で、証人調べについてもパワーポイントを使っての説明方法についても言及がありました。専門的すぎると言われるこの種の裁判をどう裁判所として問題点を明らかにするか、意欲が感じられました。
それに対して中部電力側は証人を7人考えているということは明らかにしましたが、証人調べの日程調整については次回6月8日以降と応じませんでした。原告側は4人で一人は中電側と重なっているとのことでした。
最終的に今日の段階では、証人調べの日程は確定しませんでした。それでも弁護団としては、9月か10月くらいには証人調べがはじまり、年内いっぱい集中審理になるとの見通しを述べています。
志賀原発訴訟の地震と関連しての運転中止判決の影響は、この裁判にどれほど大きな影響を与えているか、進行協議を聞きながら実感しました。次回の裁判は、6月8日11:00、7月6日、8月17日。
※母の手術は無事終わり少し安堵ですが、まだいくつも課題がありICUから出ることはできず緊張が続きます。
2006年05月10日(水) |
増えたスクランブル交差点 |
人口呼吸器をはずして天命を待つか、高齢故危険性も高いが手術による回復か、迷いました。明日は母の手術の日となりました。
今日は運転免許証の再交付の手続きに追われました。更新手続き期限最終日、5月1日の前日に母が倒れ、手続を放棄していました。それでも、10日間で新免許証を入手できました。「うっかりミス」対応がうまくできています。
あらためて交通法規研修、聞けば聞くほど、クルマは「来魔」で、運転することがこわく感じてきてしまいました。本当に危険なクルマという輸送手段、クルマ社会の便利さに、社会全体がクルマ優先に作りかえられています。
しばらくの間、徒歩、自転車、バス、タクシーをつかった生活・労働スタイルでしたが、都市の交通システムを見なおす機会を得ている感じでした。ただ、クルマをもっている方々に助けてもらっている現実もあります。
昨年の6月議会で静岡駅から県庁までの地下道を2回も通る静岡市・県庁所在地の異常さを訴えました。私だけの主張でなかったと思いますが、それにしてもこの1年間にスクランブル交差点が増えました。
静岡駅前がスクランブル交差点に、江川町交差点がスクランブルに、中町がスクランブル交差点に、変わる日が近づいているんじゃないかと密かに期待をしています。
母がICUに入って1週間、電話での遠距離親族会議、どのような結論をだすべきであるのか。
今日は横浜市の市立病院への指定管理者制度導入に関しての調査に出かけましたが、後日に報告します。
2006年05月08日(月) |
会員制雑誌『Foresight』5月号 |
新潮社が会員制にして刊行している『Foresight』という雑誌があります。目次を見ると「郵貯銀行の“突進”を目前にメガバンクと地銀の迎撃戦略」「タイ政界で囁かれる「タクシン」復権のシナリオ」、
「新たな米国安全保障戦略が日本に求めた「積極性」」「ホルムズ海峡を監視下に置く中国の新戦略拠点」「今や秘密会合すらもてないイスラエル・パレスチナ」「シラクに「12年目の屈辱」を与えたフランス学生デモ」・・・・。
新潮社の骨太の雑誌戦略でありましょうか。この雑誌に「それでも罷り通る空港整備特会の借金増幅体質」と銘打つジャーナリストのまさのあつこ氏による静岡空港をメインにしたルポルタージュが載せられています。
副題に「いちど決まった計画は、需要がなくても突き進む。赤字も平気な役人の、長きにわたる“成果”こそ、競争力なき空港と1兆円もの借金だ」とあり、空港整備特別会計への痛烈な批判が繰り広げられています。
小泉首相、最後の仕事に行政改革を掲げていますが、果たして、本当にその一つである空港整備特別会計を解体できるのでしょうか。実は、この改革と静岡空港は切っても切れない関係にあります。
このルポに刺激されながら改めて空港特別会計の実情を調べ始めました。この雑誌を読んでみたい方はご連絡下さい。お貸しします。読み応えがあります。
2006年05月07日(日) |
静岡新聞社説と憲法60年企画 |
連休最後そして日曜日、静岡新聞は定期的な長文の社説を載せます。今日のタイトルは『からむ外交戦略、それでも優しい気遣いがうれしい」と北朝鮮の拉致問題とブッシュ大統領を取り上げています。
その一方で1面企画の「憲法60年シリーズ」の最後のインタビューがカン・サンジュンさん、タイトルが「アジア外交に歴史戦略を」です。5回目にふさわしい人選に時代への緊張感を感じさせてくれます。
しかし、私には何かアンバランスを感じさせられてしまいます。社説の書き手自ら「天の邪鬼」といっていますから、「敢えて」の主張なんだろうとは、思います。ブッシュ大統領はそんなに「優しい」んでしょうか。
大量破壊兵器も見つからなかったイラク戦争を仕掛け、いまだ撤退できず、世論の支持を失っているアメリカのリーダー、社説の書き手はどう評価をしているんでしょうか。勿論、拉致問題を肯定しようなどとは思っていません。
私自身にも自己反省があります。私の同郷の蓮池薫さん、彼がたどった運命はひょっとしたら私の運命であったかもしれないという荒浜海岸での拉致事件。もしかと思いながらも、拉致被害者の周りにいる右より政治家。
その古い思考にとらわれてこの問題に近づこうともしなかった自分、一方で過去の侵略の歴史については声高に叫んでいた自分、実は過去の歴史におけるひとりひとりの朝鮮人の痛みについて理解していたんだろうか、との自問。
私たちが拉致被害者の境遇に共感するということと、過去の歴史の痛みに心を寄せる想いは、本来同じものであるはずです。イラクで爆撃される人々と拉致被害者は同じ境遇とするなら、もう少し、違う表現があるのではないか。
アメリカの外交戦略の思惑について冷やかさを見せながらも、日本の政治家をあざけわらうわけです。その姿勢はジャーナリズムの原点において、石川県政とどのような緊張関係として,自らに問い直されているんでしょうか。
カン・サンジュン氏の自らを切り刻む「内と外」に対する厳しいその姿勢は取材する側は当然に感じ取ることができていると思います。静岡新聞社内緊張がどのようなものであるのか。大いに関心が湧いてきます。
|