せきねしんいちの観劇&稽古日記
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劇作家協会の理事会。北千住のシアター1010の会議室。土田英生さん、マキノノゾミさんに、初めましてのご挨拶をして、永井さん、坂手さんと、あれこれおしゃべり。桟敷童子の東さんとご挨拶。よろしくお願いします。 理事会終了後は、総会。初めて参加するので、やや緊張しながら、お話をうかがう。 終了後、三条会が上演中のミニシアターをちょっと見せてもらう。とてもいいかんじの空間。大きさも手頃だし、いろんなことができそうだ。 懇親会は失礼することにしたのだけれど、永井さん、青井さんと、階下の梅園でお茶というか甘いものをいただく。僕は豆かん。芝居の話をいろいろ。ごちそうさまでした。
夜は、「ムーンリバー」の取材をかねて、古い友人と待ち合わせ。 芝居づくりの具体的な相談ではないのだけれど、ああだこうだと、たあいもないおしゃべりをしながら、いろんなことを思い出す。 今はほとんど毎日通っている北千住だけれど、初めて来たのは高校三年のときだったんじゃないだろうか? 今も駅近くにある昔ながらの喫茶店「サンローゼ」で芝居の話をいつまでもしていた記憶がある。 時々、前を通るのだけれど、入ってみることはない。今度、ひさしぶりに行ってみようかと思う。
2006年05月27日(土) |
「罠の狼」稽古13日目 |
衣装のもろさん、公子さんが来てくれる。津崎くんと檀くんの代役として上野聖太くんも。はじめまして。 衣装の確認のあと、エクレアの後半からラストまで。 この後半部分の芝居が、僕はまだちゃんとつかめてはいない。少なくとも前半のようには。あせらずに、腑に落ちるのを待っている。もう秒読みだと思うけれども。 最後のフォーメーションの確認。どんなふうに僕はそこにいるのか。ジェストダンスを踊ることはないのだけれど、僕は、ずっと舞台上にいる。いるだけで何かになるような存在感、それともいるだけで何にもならなくていい存在感か。僕がしなくてはいけないこと、僕にできることを考える。
ばたばたとお先に失礼して、大門さんのお見舞いに十条まで。 まみぃと森川くんとの待ち合わせ。十条の駅から東十条までさくさく歩く予定が、なんだかんだとあわててしまい、すっかり道に迷う。雨の中、稽古場から駅まで歩き、さらに十条かいわいを延々と歩きへとへとになる。 約束の時間に大幅に遅れて、なんとか森川くんに連絡をつけて、先に病院に行ってくれていた二人が大門さんと話しているところへ合流。 鮮やかな赤いパジャマを着た大門さんは、顔色もよくって、ほっとする。入院までのあれこれや、芝居のこと、それから、「ムーンリバー」のことなどを面会時間のいっぱいまで、いろいろうかがい、僕たちもおしゃべりさせてもらう。
帰りの電車で、森川くんと「罠の狼」の話を。意気込みを話しているうちに、どんどん気持ちが盛り上がってしまい、台本を読もうと思うが、稽古場に忘れてきたことに気がつき呆然とする。やっちゃった。 清木場さんに連絡をして無事保護してもらっていることを確認。お恥ずかしい。
2006年05月26日(金) |
「罠の狼」稽古12日目 |
エクレアの前半。家から持ってきた衣装候補を着てみる。「ミッシング・ハーフ」のあと、ずっと生やしていた髭を剃る。 そのせいか、昨日と全然違う芝居になってしまう。嘘じゃなく、気持ちをどんどんで動かしていくことを考える。 やりながら、ああ、なるほどと思うことがいっぱい。自分でもびっくりする。 小返しをしながら、エクレア前半のラストをつくる。 ああ、こういうことか……と腑に落ちる。 全体にかかわる演出の変更があった。おお、なるほどね、と、これもまた僕の背中を押してくれる要素になっていきそう。エゴイスティックに感謝する。 帰り、檀くんとおしゃべり。芝居の話、いろいろ。 駅近くの商店街にある「かにクラブ」という窓の看板。囲碁クラブらしい。どうして「かに」? かに=クラブってことだろうか? 囲碁はどこに?
2006年05月25日(木) |
「罠の狼」稽古11日目 |
3チームの合同稽古。公子さん、舞台監督の矢島さん、照明の堀さんが来てくれる。 檀くんとは顔合わせ以来、岸浪綾香ちゃんとは初めましてだ。全員揃った。 段取りを確認して、頭から通してみる。 初めて見る「リズム」。明樹さん、檀くん、綾香ちゃんの芝居。 ものすごい刺激をもらう。 「罠の狼」の全体が見えてきた気分。 僕のやらなきゃいけないことは何だろうかと考える。 下北沢まで歩きながら、水木さんからダメだし。細かいセリフの修正の相談。これまで微妙だったところがすっきり腑に落ちる。 帰りの電車で、芝居のことをずっと考えている。 プランを立てるというのではないのだけれど、ものすごく新鮮な気持ちで台本を読み直す。 これまでなかなかイメージできなかった部分のサブテキストが、自然に考えられるようになってしまっていることにおどろく。よくわからない。 傷ついた心と体をどんなふうに自分のものにするか。もっともっと傷だらけになって、手負いの獣が牙を剥いてるようになりたいと思う。
2006年05月24日(水) |
富士見丘小学校演劇授業 「罠の狼」稽古10日目 |
久しぶりの富士見丘小学校の授業。 青井陽治さんによる「自分を話す、人を聞く」。1組、2組、それぞれ2時間ずつ。 まずは、里沙ちゃん指導による、全身のマッサージ。それから、青井さんに。 はじめに、輪になって、「私はカバンにつめました。○○を」と遠足に持っていくものを順に言っていく。前の人が言ったものに、自分のものを付け加えて、どんどん増える品物をおぼえていかなくてはいけないゲーム。 「遠足」ということで、このあいだあった移動教室の名残というか影響がかんじられるものが続々登場。「磯観察セット」とか。 子ども達にとっては、品物を覚えるゲームだけれど、僕たち大人は、彼らの顔と名前と品物を結びつけていく時間だったかもしれない。 続いて、クラスを2つに分けて、最初の半分の登場。2人組になって、この間の日曜日にあったことをお互いに話して、相手が話したことをみんなに発表する。 去年は、今日の朝学校に来るまでという話で、「小学生はそんなに朝からいろいろやってるんだ」とびっくりしたものだけれど、今日は、それぞれの日曜日の過ごし方がなかなかおもしろかった。やっぱりみんな忙しそうだ。 それから、残りの半分。2人組になって、向かい合って、鏡のエチュード。相手の動きをまねしていく。青井さんが合図をすると、どちらが実体でどちらが鏡かというのがチェンジしていく。続いて、鏡じゃなくて、対称の動きに。みんながとまどいながら、こっちもチャレンジ。 動きがとってもきれいな女の子が何人もいて、授業の合間に、バレエのようにトウで立ってたりする。鏡の動きもアラベスクだったりして。今年は踊れる子が多かったりするのかな? 1組、2組の違いが、なかなかおもしろい。まだ知り合って間もないのだけれど、今年は去年までよりも、クラスの雰囲気の違いや、子ども達のノリの違いが、早く感じ取れているような気がする。 名前はまだまだだけれど、気になる子はすでに何人も見えてきた。 いよいよ本格的に始まった演劇授業。前期はまず、いろんなことを経験してもらいたい。 次の授業は永井さんの即興劇。子ども達の中にどんなことが積もっていくのか、見守っていきたいと思う。
「罠の狼」稽古。 外はすごい嵐で雷がえらいことに。 稽古場の窓に稲光が映って、セリフの合間に雷鳴がとどろく。 なんだかものすごい。 今日は、オープニングの動きの確認をする。 ああ、こういう芝居だったんだと、ものすごく立体的に見えてきた気持ち。 その後の、エクレアの芝居も、とても新鮮になった気がする。 久しぶりの明樹さんと芝居の話をいろいろ。
2006年05月23日(火) |
「罠の狼」稽古9日目 |
久しぶりの稽古。浜田山にて。初めて降りた不思議な街。レンガの道がアンバーの街灯にはえて、映画のセットのような雰囲気。 清木場さんと二人の自主稽古の予定が、あかねちゃんと津崎くんが来てくれた。水木さんも衣装合わせを早めに上がって、かけつけてきてくれた。感謝。 ファームからエクレアへのつなぎをいろいろやってみる。ファームのあかねちゃんと津崎くんの芝居をじっくり見せてもらう。
稽古の後、僕は、竜太郎さんと美香ちゃんと渋谷でうちあわせ。 すっかりきれいになった駅前のマイアミ。前きたときは、昔ながらのマイアミですべてがヤニで汚れてるような印象&客の年齢層高めなかんじだったのが、すっかりきれいになって今時の喫茶店にリニューアルされてる。渋谷での打ち合わせは、いつも場所に困るのだけれど、これからはここで全然だいじょうぶそう。 打ち合わせは10月の舞台のこと。美香ちゃんと竜太郎さんの劇団に僕が台本を書いて、演出もすることになった。はじめてフライングステージ以外に書き下ろす台本だ。 どんなものにしようかとあれこれ質問し、話を聞く。 ゲイの話じゃないものを書くのもとても新鮮な初めての挑戦。まだ、どんなものになるかわからないのだけれど、とっても楽しみ。
母から聞いた話。 今日の昼、居間ですずめの頭を踏んづけたという。 うちの猫はこの間もすずめを食べているのを目撃したけれど、家の中に持ってきたことはなかった。 やわらかいものを踏んで「何?」と思ったら、すずめの頭。あたりは羽が散乱してえらいことになってたらしい。 話を聞いて、居間で寝ている猫の様子を見に行った。 のんびり寝ている猫から少し離れたところに小さな白い羽が落ちていた。2枚。やだ、掃除してないじゃない。 猫が寝ているすぐ横のカーペットには小さな赤いかたまりが。ティッシュでつまんで取って、捨てる。 ごろんと横になってる猫は、いつもより「野性」な顔をしているような気がする。寝顔もどこかふてぶてしい。 朝のうちから、新しく買ってきたキャットフード(カリカリ)が気にいらなくてあばれていたらしい。ほかのものをよこせと。 すずめを食べてしまってからは、すっかりおとなしくなったという。カリカリよりはやっぱりフレッシュな方がいいということか。
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