せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2006年09月30日(土) 「許しつづける女たち」稽古

 あっくんこと、加藤敦洋くん出演のシアターギルド公演「オデュセウスの涙」@下北沢「劇」小劇場を見に行く。
 受付をしていたあっくんに挨拶。有賀くん、まちゃ、ミカちゃん、ツナコと合流。
 新生児取り違え事件を発端にした現代の失踪と放浪のお話。
 あっくんが強烈なスーツ姿で登場。「許しつづける女たち」の樋本くんとは全然違うキャラ。終演後、全然違う芝居を書くからね!と話して失礼する。

 夜は稽古。恵比寿にて。
 間の時間に台本を書き進めて、遅く稽古場入り。
 4場の続き。あと1ページで終わるというところまで。
 昨日の4場前半のオトコ達のやりとりに対して、後半はオンナたちがメインの場面。
 もちろん、個性的な男たち、スミケンにツナコがしっかり登場。オンナたちが語る中にマチャと山本くんも登場しての品定めな場面。
 時間がなくて、読み合わせのあと、わたわたと立ってみる。これまでの4つの場面の中では一番芝居芝居したシーンかもしれない4場。
 週明けの稽古でしっかりつくっていきたいと思う。
 帰り、良太郎さん、リマちゃんとおしゃべりしながら。
 次回の火曜の稽古には、とにもかくにもラストまで持っていく約束をする。
 リマちゃんとは、今回、場面の間に流れる曲についての話を。
 別れしなにみんなに話したように、今、僕は台本を書くことも稽古も楽しくてしかたない。台本遅くて迷惑をかけているのに、申し訳ない。キャストのみんなも書いている人物もとても身近に感じられるようになってきたせいだろうか。
 電車の中でそれぞれの人物の着地点と出入りのテンポを再検討する。


2006年09月29日(金) 「許しつづける女たち」稽古

 4場の前半を持っていく。小谷津さん、有賀くん、スミケンのみのオトコばかりのやりとり。
 ずいぶん前に書いて、成立するんだろうか?と思っていたややヘビーな場面を、やっぱりこれで行こうとほぼそのまま構成した。
 昨日の稽古場での小道具についてのやりとりをそのまま使わせてもらって、オトコ二人のやりとりに血が通うようになった気がする。
 最後に、2場を通してみる。それぞれがどういうふうに作用しあっていくのかが、役者のみんなにも俯瞰で見えてきたんじゃないかと思う。
 今日も稽古を楽しませてもらった。


2006年09月28日(木) 「許しつづける女たち」稽古

 ナレーションの仕事。今日はソネットチャンネルの「となりのこぱんだ」スペシャル。パンダの声のアテレコ。中国の四川省のパンダしかいない動物園(パンダ園)の子供パンダの動きにセリフをあてる。メリハリのある動きではないので、なかなか難しい。癒し系をめざすが、この間の「二人でお茶を」の余韻で微妙に札幌なまりのあるパンダになってしまったかもしれない。
 放送は10月1日、CSのソネットチャンネル(749ch)を見ることができる方は、どうぞご覧下さい。

 夜は稽古。幡ヶ谷。
 昨日の続きの2場。息で芝居をしないで・・というダメ出しをきっちりクリアしてくれたミカちゃん。
 2場最後の2人のやりとりをていねいにつくっていく。セリフをどういうかではなく、セリフのないところの気持ちの変化を確認していく。その通過点をおさえながらやりとりが進んでいくことを。
 2場を通してやってみて、ミカちゃんの気持ちのダイナミックな変化を確認してもらう。
 続いて、3場。2場の稽古をみてもらっていたマチャにセリフじゃないところの芝居をていねいにとお願いする。
 あっくんとスミケンの代役はアカネちゃんとタマキちゃん。代役の無責任さでのびのびとしたいい芝居。
 稽古の合間に、この芝居の最後までの流れを説明する。それぞれの人物の着地点について。昨日から考えていたことを話したことで、もう一つ具体的になった気持ち。これはあくまでも僕の気持ちなので、みんなにはとにかく台本を渡さないと。
 稽古を終えて、外に出たら、間に合わないかもしれない覚悟で来てくれたスミケンと合流、ばたばたと彼の役の着地点を話す。
 商店街のクレープやさんに何人かで寄る。クレープなんて何年ぶりだろう。チーズポテトサルサという、別にクレープじゃなくてもなメニューをオーダー。一人じゃ絶対食べないよなあ、クレープ。


2006年09月27日(水) 「許しつづける女たち」稽古

 久しぶりに2場の稽古。絶対王様の稽古で使ったことのある砧の稽古場。
 アカネちゃんとタマキちゃんをメインに。
 やりとりの基本をていねいに積み上げていく。
 ミカちゃんとタマキちゃんの姉妹の場面が、おかしな中にしみじみしたものがあるおもしろいシーンになった。しみじみ向うにおかしさがもっと見えてくるようになったらいいな。
 今日、男性陣は小谷津さん以外、出番がなし。申し訳ない。
 先に進まねば。

 夜、宇宙堂の加藤記生ちゃんと電話で話す。今週末からの新作の稽古の真っ最中。チケットのお願いをしておしゃべり。
 連作の第二部の今回、前回はフライングステージの公演に出てもらっていたため、出演を予定していたものの結局出演できなかった。今回は、その分もというかんじでがんばっているそうだ。
 近況をあれこれ話して、見に行くときには脱稿してきれいなカラダになってるからと伝える。
 
 台本は、後半の展開を再検討。リマちゃん演ずるところの美咲の物語を練っていく。30歳になろうという、派遣OLのホンネ、夢と現実について。
 今回の「許しつづける女たち」は、僕にとっての初めてのフライングステージ意外への書き下ろしだ。
 「ゲイ」のゲの字も登場しない(そうでもないか?)芝居を書くのも初めてで、どこに僕でなくちゃ書けないというものがあるのか、そこが一番心配なところだった。
 書きながら思うのは、ミカちゃん演ずる春菜とリマちゃん演ずる美咲は、どちらも一人の人間が自分の人生を選んだ結果、わかれ道を違う方に進んでいった結果なんだろうということだ。
 僕にとっては、芝居をしてなかったら、何してたんだろうとか、あの時、正社員になれって言われて、そのまんま勤めてたら、今の僕はどうしてるんだろうという思いにとても近い。
 30歳を目前にした彼女たちが、今までを振り返り、これからを考える、そんなきっかけになる、正反対な道を選んだ二人の出会いのお話だ。
 美咲の物語は、とっても軽やかだけど、その向こうはとっても切なくなりそうで、僕はややシビアな展開を用意しなくてはいけないかもしれない。
 アリとキリギリスの物語のキリギリスが冬になって、凍えて死んでしまうんではなく、それでも、ずっと歌いつづけてるそんな話になるといい。
 僕の願望をかなりしっかり重ね合わせることができているのが、不思議なかんじだ。こんなふうに親身になれる芝居になったのは、そうじゃないと書けないという僕の瀬戸際の判断か。
 ともかく、あともう少し。脱稿めざして、がんばらねば。


2006年09月26日(火) 「許しつづける女たち」稽古

 成城学園前が最寄りの稽古場。駅からさらにバスに乗る。
 大雨ですごい天気。バスで一緒になったアカネちゃんと稽古場へ。
 3場のラストをもっていく。
 大勢の人間がばたばたと登場するにぎやかな場面。
 まずは読み合わせをして、立っていく。
 めんどくさいオトコ達がわらわらいるのがおかしくもうっとおしいシーン。
 最後は、時間ぎりぎりまで3場を通しておしまい。
 帰りはまだ雨模様。最寄り駅に着いたらひどいどしゃぶり。30分雨宿りして小降りになるのを待って自転車で帰る。家に着く頃にはすっかり止んでしまっていた。まただよ・・と納得がいかない。
 舞監の田中さんから床材の写真を送ってもらった。
 きれいな木目のリノ。これでいこうと思う。


2006年09月25日(月) 稽古休み

 昼間は仕事。急に涼しくなったせいか、風邪気味の人が多い。僕も鼻水が出るのだけれど、これは風邪というよりは秋の花粉症じゃないかと思う。マルゴリータ奈須に教えてもらった、鼻の穴に直接塗るタイプのクスリでなだめておく。
 森川くんから札幌の写真をもらう。今回、上演中の写真はないので(ビデオも)、思い出のよすがは、一連のスナップだ。
 ここしばらく「二人でお茶を」と「許しつづける女たち」、それに劇作家教会の仕事にかかりきりで、何本も芝居をごめんなさいしてしまった。
 あきやんが出ていた心日庵、しいたけをさんたちの絶対王様、松之木天辺さん出演のイデビアンクルーなどなど。ほんとうに申し訳ない。
 何も抱えてない、きれいなカラダで、シンプルに芝居を見ることができるよう、まずは今月中の脱稿を目指す。


2006年09月24日(日) 台本

 久しぶりにどこにも出かけない日。一日、家にいて、台本にむかう。
 窓を開けていると、気持ちのいい風が入ってくる。
 札幌のからっとした陽気を思い出す。
 夜、gaku-GAY-kaiの新たな出演者になりそうな人とメールのやりとり。
 「許しつづける女たち」にかかりきりでいるけれど、gaku-GAY-kaiの準備もはじめないといけない。
 今月末締切の原稿と、今月末脱稿予定の台本。2つを行ったり来たりしながら、覚悟をきめて、一歩も外に出ない。


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